【イベント】大盛況!日本インドネシア国交樹立60周年記念「GOWES Relationshipサイクリングイベント」徹底レポート
2018年11月25日(日)大阪府南部の貝塚市~岸和田市で「日本インドネシア国交樹立60周年記念 日イ友好サイクリングイベント」が開催されました。TABIRINも深く関わっているこのイベント。このイベントが開催された経緯から当日のレポートをご紹介します。
目次
GOWES Relationship とは
世界有数の親日国として知られているインドネシア。観光として訪日する人も年々増えていますが、留学や研修生として日本で生活する人も増えてきています。
以前ジャカルタのカーフリー記事で少し紹介したように、インドネシア人は自転車が大好き。しかし日本でサイクリングするには土地勘がないし自分たちだけでは不安、、、、
また日本人サイクリストには、自転車が人気の「インドネシア」はあまり良く知られていないのが現状。
だったら日本人とインドネシア人が一緒にサイクリングをして友達になれば、自転車を通じてお互いをもっと知ることができるじゃないか!という思いから、日本に住むインドネシア人「アディ(Chahyadi Asriyadi)と、インドネシアをこよなく愛する日本人「スポーツMC アケ(Akemi Takeuchi)」の2人が取組んだのが「GOWES Relationship」です。
GOWES(ゴーウェス)とは「自転車に乗る」や「自転車で行く」という意味のインドネシアの俗語。なので辞書には載っていない言葉ですが、とても便利で素敵な言葉なのです。
開催場所はTABIRIN記事がきっかけで決定
この2人が企画したのがサイクリングイベント。しかし開催に向けて悩んでいたのが「どこでイベントをするか」。大阪から日帰りできるところでいいところは無いか、、、とTABIRINのこの記事を見たのが始まり。
貝塚市の水間鉄道を使ったサイクルトレインなどがあるこの場所でやってみたい!ということになり、この2人に(記事を書いた)私がコースを案内して開催場所やコースが決定。TABIRINもこのイベントに協力することとなったのです。
コースは前半坂を上り、後半は下り坂や平坦な道を走る初心者にも優しい約30kmです。
日イ国交樹立60周年記念イベントとして開催が決定
このイベント企画を、在大阪インドネシア共和国総領事館に話したところ、領事館も全面的に協力してくれることになりました。日本とインドネシアは今年(2018年)国交樹立60周年を迎えています。その記念事業として多くのイベントが開催されているのですが、その記念イベントしても認められることになりました。
イベントの募集概要
インドネシア人/30人、日本人20人(合計50人)を定員としてウエブサイトにて受付を開始。
当初の予定より参加希望者が増加したため二次募集として定員を増やしました。また、中学生以上を条件にしていたのですが、保護者からの強い要望があり、保護者による監督を条件に小学生の参加も受け付けました。
最終的にインドネシア人/45人、日本人26人(合計71人)にスタッフ16人の、全87人というイベント規模となりました。
水間鉄道、パナソニックサイクルテック、新家工業ほか多くの企業・団体による協力
貝塚駅~水間観音駅間は、日曜にサイクリトレインを実施している「水間鉄道」の協力により、時間をずらしての2便(各2輌編成の1車輛)を貸切として利用させていただくことにしました。途中の補給食は、貝塚市の「ほの字の里」にて軽食を依頼、最後のゴール地点「二色の浜海浜緑地公園」ではBBQ施設を事前に予約しました。
サイクリングツアーは、スタッフがリーダーとなりスキルに応じた8組に振分け、インドネシア人と日本人の混成チームとなるように構成。各リーダーが個々のチームの安全管理を行いタイムスケジュールの調整をしながら、各フォトポイントを巡るフリーサイクリングとして実施。基本的に自分の自転車での参加が多いのですが自転車を持っていない参加者用に、パナソニックサイクルテックと新家工業の協力によりレンタサイクルを用意していただきました。またサポートカーが1台に映像カメラマン同乗による撮影も準備しました。
その他、協賛金やイベントでの抽選会用賞品提供など、多くの企業・団体からの協力のもと準備を進め、当日の「晴天と安全」を願うだけとなりました。
サイクリングイベントレポート
貝塚駅~水間鉄道
2018年11月25日、三連休の最終日は晴天の朝を迎えました。
スタート地点となった貝塚駅にはパナソニックとアラヤが用意してくれたレンタサイクルが並んでいました。
水間鉄道「貝塚駅」では列車が着くまで整列して待機。貝塚駅~水間観音駅は約5km 15分、サイクルトレインの旅。
前半組の車両先頭には副票としてイベント看板を掲載してもらいました。「水間観音駅」は風情溢れる駅舎です。
Photo Gallery(上記ほかの写真は下記をご覧ください)
水間観音~水間公園
水間観音で記念撮影。ここでスタッフや参加者の紹介。参加者同士お互いの名前が分かるように、ゼッケンには日本人はローマ字でインドネシア人はカタカナで名前(ニックネーム)を書いてもらうようにしました。
まずは在大阪インドネシア共和国ミルザ・ヌールヒダヤット総領事。ミルザ総領事はサイクリングにも参加してくれました。(左は主催者のアディとアケ)
レンタサイクルのご協力をいただいた、アラヤ工業の内藤氏とパナソニックサイクルテックの中達氏。
お父さんと参加した武田 有正くん、竹田 心暖(こはる)さん、旬志(しゅんじ)くん。中学生のアスリヤディ昴くん。
白馬村から参加してくれた澤田さん、元ジャカルタ自転車部の方々
映像撮影はインドネシアでのドキュメンタリー作品でも有名な城田氏。
パナソニックの坂本さんはトラックでサポートしてくれました。
TABRINスタッフからも2名がスタッフライダーとして参加しました。
次は水間観音近くの水間公園。
ここから上り坂のサイクリングが始まります。
道陸神社(どうろくじんじゃ)
紅葉がきれいな道陸神社は「足の神さま」が祭られています。
サイクリングと自分の足の安全を祈願!
最年少の旬志くんも坂は押しながらなんとか到着。
かいづか温泉リゾート「ほの字の里」
古い校舎が残る廃校跡地の施設「ほの字の里」では軽食で休憩。
全チーム揃ったところで記念撮影。
Photo Gallery
登り坂とコスモス畑
水間観音駅~ほの字の里(貝塚市)を経て岸和田市との市境までは上り坂が続きます。
シングルスピードのままちゃりで参加の心暖さんは足を付かず上りきりました。
ここからは気を付けて長い下り坂。
岸和田市内のコース沿いにはコスモス畑もあります。まだなんとか花が咲いていました。各チーム色々なポーズで記念撮影。
岸和田城と紀州街道
ツアー後半は岸和田城がフォトスポット。天守閣を望むお堀沿いで各チーム記念撮影。大阪府下で天守閣があるのは大阪城とここ岸和田城だけなんです。
お城近くの紀州街道は城下町ならではの風情が残っています。
貝塚市へ入るとすぐ紡績会社「テラボウ」の赤レンガ塀が見えてきます。
二色の浜公園
大阪府南部の海水浴場として知られている二色の浜へ到着
二色の浜海水浴場から二色の浜公園を通ってBBQ会場の海浜緑地公園へ
二色の浜海浜緑地公園BBQ
二色の浜海浜緑地公園では、イベントの最後を飾る全メンバー揃ってのBBQ大会。各チームで焼肉、焼き鳥、焼きそば、焼き芋などなど地元スタッフの協力で用意されていた食材を網やアルミプレートで焼いて楽しみました。
今日初めて会った人も、独りで参加した人も、生まれた国は違っても、もうみんな友達です!
最後に旬志くんも到着。無事に走りきったことを自宅のお母さんに報告です。
BBQが盛り上がったのも、準備をしてくれた地元スタッフのみなさんのお蔭です。地元からはスタッフライダー2人、BBQスタッフ3人がボランティアとして協力してくれました。
最後に協賛各社さんからの賞品が当たる大抽選会。
そしてミルザ総領事のあいさつでBBQは終了。
夕日がきれいな二色の浜から貝塚駅へ向かってゴールです。
インドネシアのニュースで紹介されました
イベントのオフィシャル映像はいま制作中ですが、12月7日夜インドネシアのネットニュースでこのイベントが紹介されました!
参加者からのお便り
後日、事務局には小学生参加者の竹田 心暖さん、旬志くんから心温まるお葉書きも届きました。
参加頂いた皆様に心より感謝いたします。
まとめ
まずイベント開催を決めた時から心配していた「天候」にもめぐまれ、事故もなくイベントを終えることができました。
普段日本で生活をしていてサイクリングをもっと楽しみたいと思っている「インドネシア人」と、インドネシアをあまりよく知らなかった「日本人」が、サイクリングを通じて交流が深まっていく場にTAIRINが関われたこと、そしてこのイベントが多くの企業や団体、地元の方々に協力いただいたことに感謝しています。
私自身の地元開催でしたが、改めて自分たちでは気づいていない地元の魅力を、外国人のみならず決して遠くない日本人サイクリストの方々からも気づかせてもらえたことはとても良い経験でした。
いまインバウンド対策として、多くの自治体や企業が外国人への情報発信や海外からの誘客への取組は多いですが、まず日本に住んでいる外国の方々との交流から海外の文化を知り、そして地元目線では無い視点から地域の魅力を再発見してもらうことはとても重要だと感じました。
そのツールのひとつとして「サイクリング」はとても素敵な交流の場であることは確かです。
生まれた国は違っていても一緒にサイクリングして美味しいもの食べたら仲良くなるに決まっていますよね。
日本のサイクリストのみなさん、ぜひ日本に住む外国人サイクリストと『GOWES Relationship』しましょう!
執筆:YASU