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【埼玉県】ときがわ町の椚平をまわる50kmのコースを紹介

北坂戸駅をスタートして、ときがわ町の椚平(くぬぎだいら)に咲くシュウカイドウ(秋海棠)を見に行くコースです。
立ち寄りスポットには埼玉の巨木や、お豆腐スイーツなどがあります。少し坂が多めのコースですが、距離は短いので休み休み行きましょう。

東武東上線の北坂戸駅をスタート

東武東上線「北坂戸駅」西口からスタートです。駅前は人が少なく輪行の準備も邪魔にならないと思います。

走り出してしばらく直進すると高麗川を渡ります。関越自動車道の下をくぐったら右折して越辺川(おっぺがわ)沿いの土手に入ります。

石今橋の所は横断歩道がないので車が途切れるタイミングで渡ります。
左手に桜並木が続きますが、ここは春にいち早く大寒桜が咲く名所「北浅羽桜堤公園」でサイクリストにも人気です。春は桜を見に来る人で賑わいますが、それ以外は人も少なく穏やかな公園になります。

里山の魅力が詰まった公園

北浅羽桜堤公園を抜けて越辺川を渡ると鳩山町に入ります。
ドラッグセイムス手前で右折して氷川神社の前の道から細い道を進むと「美しい農村と魅力ある里山」がコンセプトの愛郷の里に出ます。
真っ先に目に入ってくるのがアメリカの大きなトラクターです。動かす事は出来ませんが、運転席に座って写真を撮ったりすることが出来ますよ。

トラクターの向かいにある丘の上には、写真映えしそうな新しい木製ブランコ(天空のブランコ)もあります。少し歩きますが行ってみるのも楽しいと思います。

豆腐屋さんのプリン

しばらく鳩山町の里山風景を楽しみながら走ります。

途中、上熊井農産物直売所の横を通ります。ここはもうすぐ1周年を迎える新しい施設で、サイクルラックやベンチもあるのでサイクリストの休憩にもピッタリです。
イートインには阿蘇の阿部牧場名物ソフトクリームもあります。

直売所から緩い坂を上り東山沼を通過した所で越生町に入ります。
坂のピークで右折して坂を下り、八高線の踏切を渡った所に「藤屋」という豆腐屋さんがあるので寄り道します。サイクルラックがありサイクリスト歓迎のお店なので安心です。

人気の「お豆腐ぷりん」と「季節のお豆腐レアチーズケーキ」を購入して、外のベンチでいただきます。
ぷりんはアッサリ、レアチーズケーキは濃厚な味わいで美味しかったです。

埼玉県内1位の巨木

梅で有名な越生梅林の横を走り「最勝寺」と「大豆工房みや」がある細道に入ります。
入口に「上谷(かみやつ)の大クス」という看板があるので解りやすいと思います。

数件の民家を過ぎると一気に林道の雰囲気になります。この日は雨の後だったので路面がウェットで苔が滑って危なかったです。走る時の路面状態に気を付けて下さい。

しばらく進むと「林道楠線起点」の看板があります。そこからさらに進めば大クスはすぐです。ただし、この短い林道は斜度がキツいので頑張って上りましょう。

写真に収まりきれない巨木に到着

2020年の埼玉巨樹番付で横綱に選ばれた上谷の大クスは、離れて写真を撮ろうとしてもカメラに収まらないほどの大きさで、見る人を圧倒するパワーがあります。
近くまで行けるように木道を設置していますよ。
ちなみに、昨年から今年にかけて投票を受け付けていた「越生10名山」で上谷の大クス山として2位になっています。

そば道場の激坂にチャレンジ!

大クスから林道を少し上るとピークになり、坂を下ると大附エリアに出ます。
「いこいの里大附そば道場」の横にある激坂はかなりキツいですが、短いので一気に上ってみましょう。

激坂を上りきってメインルートに合流しても上りは続きます。
大きくカーブした場所から都内方面が見渡せるので休憩がてら眺めます。空気が澄んでいる時はスカイツリーも見える眺望ポイントですよ。

ゴルフ場の先から林道を下る

さいたま梨花カントリークラブのフェンストンネルを抜けて丁字路を左折すると、一気に薄暗い林道になります。ここも雨が降った翌日などは滑りやすいので注意して下さい。

斜面一面に咲くシュウカイドウ

林道を下って川沿いの道を左折すると、いよいよ本格的な坂道に入って行きます。
しばらく上ると氷川沿いに木製の門が現れます。戦国時代にあった大築城(おおつぐじょう)の往来を監視するために置かれたと伝わる大木戸を復元したものです。復元とはいえ、なかなか雰囲気があります。

大木戸の近くから椚平集落が見渡せます。ここだけ時間がゆっくり流れているような感じですね。

斜面一面のシュウカイドウ

椚平観光トイレがあるY字で左折すると、一気に坂が厳しくなります。
大きくカーブした道の先に、シュウカイドウの群生地があります。山の斜面に一面のシュウカイドウが鮮やかです。

標高400mにある体験交流館

シュウカイドウの先を進むと、民家の間の細い道に入ります。
細い道を抜けると「くぬぎむら体験交流館」の目の前に出ます。小学校跡地を利用した体験施設で、郷土料理の「ひもかわうどん」を頂くことができます。

標高400mの場所にある施設なので坂好きな自転車乗りも多く訪れます。
この日もロードバイクで来ているグループが数名居ましたよ。
それにしても、毎日ここに通学していた小学生はたくましいと感心してしまいます。

具だくさんの「ひもかわうどん」

こちらのメニューは9月〜4月の間は「ひもかわうどん」のみです。
平たい麺と野菜やキノコを煮込んだ料理です。山梨県のほうとうに似ていますが、みそ味のほうとうと違い、味付けはシンプルに醤油だけです。それでもコトコト煮込んで野菜達から出たうま味で奥深い味わいになっています。寒い時期には身体が温まります。
館内には、マスコットキャラクターになった「ひもかわさん」の姿も!

この日はまだ暑かったですが、扇風機にあたりながら美味しくいただきました。

越沢稲荷の大スギ

くぬぎむら体験交流館の裏山にも巨木があるので見に行ってみます。
案内標識があるので解りやすいです。
途中から砂利道になるので自転車を押して行きます。ふと前を見るとバス停がありました。こんなところにバス停?と思ってよく見ると「山猫電鉄バス」と書いてあります。ここで待っていたら猫バスが来てくれるのかな!

大クスもそうでしたが、この大スギもカメラに収まりきれないサイズです。こちらも何かパワーを感じます。地面に着くように垂れ下がって伸びた枝が特徴的でした。

林道馬生線で下界へ

戻りは来た時と違う道を走ります。
林道馬生線に入って、スピードの出し過ぎに気を付けて下って行きましょう。

林道の脇にもシュウカイドウが咲いています。

関東の駅百選「明覚駅」

標高400mから一気に下ってくるとやはり暑い。
山の上は涼しかったのだな〜と、あらためて実感します。
県道172号を走り田中交差点を通過して、明覚駅(みょうかくえき)に寄り道です。
地元の木材を使用したログハウス風な駅舎が特徴的で写真映えします。

写真を撮っていると、ちょうど八高線が到着した所だったのでホームに入ってみました。
駅は無人なのでホームに入ることができますよ。

2両編成の気動車と明覚駅が旅情感を醸し出していて絵になります。

絶品豆乳ソフトクリーム

明覚駅から少し走ると「とうふ工房わたなべ」に到着です。秋とはいえ、まだ暑いのでソフトクリームが食べたくなります。
こちらでは豆乳のソフトクリームを頂くことが出来ます。その他にも「おからドーナツ」「ブルーベリーソフト」「豆乳フロート」などバラエティ豊富ですよ。

北坂戸駅へ

黄金色の稲穂が風に揺れる間を走りゴールの北坂戸駅に向かいます。

県道171号を走り鳩山中学校まで来ると朝通った道に合流するので、あとはのんびり走って北坂戸駅で終了です。

コース紹介

▼越生こだわりとうふ藤屋
http://otoufuyasan.com/

▼とうふ工房わたなべ
http://www.11-12.co.jp/

アクセス
電車:東武東上線「池袋駅」から約45分で「北坂戸駅」下車
車:関越自動車道「鶴ヶ島IC」から約15分/「坂戸西スマートIC」から約10分

まとめ

サイクリストが多く訪れる鳩山町〜越生町〜ときがわ町を紹介しました。
短いながらパンチのある坂がいくつかあるので、チャレンジしてみて下さい。頑張って走った先には絶景と美味しいご褒美が待っていますよ。

執筆:小曽根彩

大分県出身、埼玉県在住。
地図やガイドパンフのデザイン制作事務所「オゾングラフィックス」スタッフ。
埼玉県奥武蔵エリアを中心に、四季の景色や美味しい物を求めて自転車を楽しんでいます。

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