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【インタビュー】自転車旅人「西川昌徳」さん 次なる旅「daily life」とは|by TABIRIN Part.4

世界36カ国90,000kmを自転車だけで走り、現代の語り部としてその経験をこどもたちに伝える活動をする自転車旅人「西川 昌徳(にしかわ まさのり)」さん。

最終回となるPart.4では、西川さんの今後の展望に迫ります。次なる旅の舞台は・・・。

Part.1のレポート>>西川さんのプロフィール・自転車旅のきっかけ

Part.2のレポート>>西川さんの自転車旅のエピソード・その中で得たこと

Part.3のレポート>>西川さんの教育活動の原点

 

今回のプロフェッショナルは

西川 昌徳(にしかわ まさのり)さん
Masanori Nishikawa

自転車旅人
1983年兵庫県姫路市出身 徳島大学工学部機械工学科卒業
世界中を自転車で旅する中で生まれた思いや学び、気づき、出会いの物語を伝える旅人。旅先と日本の学校をテレビ電話でつなぐ課外授業「ちきゅうの教科書」を実施するほか、日本各地で講演会を実施。地球上で最も活躍した冒険家、挑戦者、社会貢献活動を表彰するFAUST A.G. AWARDS 2014 ファウスト社会貢献活動受賞。

>>EARTH RIDE – MASANORI NISHIKAWA official website

 

西川さんの次なる旅「daily life」

[前回までのあらすじ]

ボランティア活動をはじめ、ちきゅうの教科書や講演会など教育のステージでも活動を広げる西川さん。今後の旅の展望とは・・・。

 

TABIRIN ──西川さんの次なる旅について教えてください。

2018年の旅の舞台は日本です。

コンセプトはズバリ、【出会い、生まれる、じてんしゃ旅】です。

▲西川さんが次に見据える旅とは

 

TABIRIN ──2018年は世界ではなく、日本にした理由とは?

実は前回の旅では、出発の時から全然気分が乗らなかったんです。

なんでだろうって考えた時、はじめは自分の内側から湧いてくる思いをカタチにするための自転車旅だったのに、いつの間にか旅が僕にとって「やらないといけないこと」ばかりの旅になっていると気づきました。

それでこれじゃだめだ、と思って、今回の日本での旅は原点に立ち返る旅でもあるんです。

そして、以前からやってみたかったことをやろうと思ったんです。

 

TABIRIN ──そのやりたいこととは?

世界の色々な国で出会った人が見せてくれた「輝くような笑顔」。そこには人々の「心の豊かさ」が表れていました。

彼らは物質的には豊かではないけれども、きちんと自分の役割、居場所を持って生きてるなと思いました。

そして、心通じあわせながら助け合って生きているその暮らしが僕にはとても素敵なものに思えました。

しかし現代の日本では「人のつながりが希薄になった」と叫ばれ続けています。でも、僕はいまの日本でもきっかけが必要なだけで、どんなひとにもそのこころは残っていると信じています。

だから、2018年は自転車に、人とつながるコミュニケーションツールとしてコーヒーセットとカメラを積んで日本中を旅します。

行先は決めていません。おカネすらも持っていきません。

▲2018年の旅はコーヒーセットとカメラ!舞台は日本だ

 

TABIRIN ──おカネすらも持っていかないということは、自給自足?あるいは物々交換ですか?

そうですね。

旅先で出会った人にコーヒーを淹れて差し上げ、一眼レフで撮った写真をその場で印刷してお渡しする予定です。

豆を挽いて飲んでいただくまでに約10分。

その方の人生の10分間を僕と共有してもらい、コーヒーと写真の対価として、おカネをいただくのか、モノをいただくのか、あるいはタダなのか。それはその方に決めてもらえればいいと思っています。

あと、どうしても食ベ物に困ったとき用に、釣り竿くらいは持っていこうか悩んでます。笑

 

TABIRIN ──まさに「出会い、生まれる、じてんしゃ旅」ですね

物々交換が当たり前だった時代には、大切なものや価値のあるものを交換していたわけです。

だからこそ、そこには人々の「想いの交換」があって、今よりずっと心豊かな生活があったんじゃないかって思うんです。

でも今は貨幣で簡単に物のやり取りが行われていて、便利になった代わりに「想いの交換」が行われる場が減ってしまっていると感じます。

だから今回の旅は、コーヒーと写真を通して、出会った人と「想いの交換」をすることで生きていけるのか、僕なりの実験なんです。

人と出会い、思いを交換しながらその1日が生まれ、行き先が生まれていくような旅「daily life」を日本でやろうと思います。

▲想いの交換をする旅「daily life」

 

TABIRIN ──想像よりも壮大な旅ですね!準備はもう整っているんでしょうか?

旅の中で淹れるコーヒーの道具、エプロン、カメラ、ウェア、そして相棒となる自転車などなど。今回の旅のコンセプトに合った装備を準備しました。

自分目線ではなく、「人の営み」として、昔からあったものにアプローチできるようなモノを、いろんな人の手助けを借りて揃えています。

例えば、エプロンは、徳島県のエプロンブランド「JOCKRIC」さんに協力をいただき、SNSを通じて提供いただいたpatagoniaの古着を再構築して作り上げたオリジナルエプロンです。

また、自転車に取り付けるためのテーブルは、同じく徳島県神山町の「大門製材所」さんに制作して頂きました。僕の旅のコンセプトを伝え、その場で作り上げて頂いたもので、最後の仕上げは僕もご一緒させてもらいました。

旅で最初に淹れるコーヒー豆は徳島のとよとみ珈琲のマスターより提供いただいた今回の旅のためのdailylifeブレンドです。

こうして取り揃えた道具たちは、単なるモノではなく、たくさんの人の顔が浮かぶモノとして、とても温かみがあるんです。

▲特製のエプロンはpatagoniaの古着を再構築|エプロンブランド「JOCKRIC」協力

▲自転車に取り付けるテーブルは町工場の手作りだ|大門製材所協力

▲珈琲豆は特別なdailylifeブレンド|とよとみ珈琲協力

▲愛着のあるミル挽きはニュージーランドの旅の際に購入したものだそうだ

 

TABIRIN ──西川さんの大実験「daily life」、出発はいつの予定ですか?

6月20日にスタートし2019年の3月まで旅を続ける予定ですが、僕自身、うまくいくかどうかも分かりません!笑

失敗するのか、成功するのか、結果を楽しみにしていてください!

(7月1日時点で西川さんは茨城県を旅しています。daily lifeの模様は追ってTABIRINでもお伝えします。お楽しみに!)

 

TABIRIN ──応援してます!! 最後に、西川さんにとって”旅”とは?

僕にとって「旅」とは、自分が自分なりに生きること。そして、そのなかで表現し伝えることで、誰かにとって「少し前を向ける」、そんなきっかけになるものであれば、と今は思っています。

群馬県の小学校で行った講演会で出会った女の子が、講演のあとで全校生徒の前で、涙ながらに感想を語ってくれたんです。

わたしオトナになったら夢ってもう持てないんだと思ってました。けど西川さんのお話をきいて、オトナになっても夢って持てるし、追いかけていいんだってわかりました。わたしにはまだ夢はないけど・・・

けど自分がいまできることを一生懸命やっていこうと思います。西川さんから勇気をもらいました。ありがとうございました。

だから僕はこれからも「旅」を続けるんです。

▲自転車旅人 西川昌徳さんの旅はこれからも続く

 西川さんは今日も日本のどこかで旅をしています!「daily life」を見かけたら、ぜひコーヒーと西川さんとの交流を楽しんでみてください。

4回にわたったインタビュー記事も今回で最終回となりました。ありがとうございました!

TABIRINではこれからも西川さんを応援します!

 

【西川さんインタビューシリーズ】

【西川さんの講演会レポート】

(執筆:クリス)

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