【大阪府】梅雨の合間の花菖蒲&古墳探訪サイクリング
2021年も気付けば今年も半年が過ぎようとしています。遠出も制限され、自宅で毎日のニュースを見続けていると、つい季節感を見失いがち。でも自転車があれば、ちょっとそこまで足を伸ばすだけで季節を感じることができます。今回はこの季節に美しい菖蒲を求め、大阪市城東区を起点に南の堺市へ。往復55kmの梅雨の合間のライドをお届けします。
目次
水辺の美しい白鷺公園
6月は花菖蒲が綺麗な季節。ちょうど堺市の白鷺公園で見頃だとニュースで知り、城東区から25kmのコースで行ってみることにしました。往路に使った今里筋、南港通りと行った大通りはほぼ直線なので道に迷うことはないものの、交通量・信号も多いので、脇道を選んだ方がよいかもしれません。堺市に入ると路肩に青色の自転車レーンが設定されています。さすがSHIMANOのお膝元、自転車の街 堺市!
310号線の自転車レーンを進み、白鷺駅から南へ約150m、閑静な住宅街の中にある白鷺公園に到着。
公園内北側の但馬池の花菖蒲園には約100種、10,000株の花菖蒲が植えられています。白、紫の濃淡がさまざまな花菖蒲が咲きほこる景色は、大通りの喧騒を忘れ心が鎮まります。
公園内には随所にベンチもあり、お弁当を持ってくつろぐ夫婦、木陰でピクニックをする親子連れ、スケッチや写真撮影に勤しむ人など、皆思いおもいに過ごしていました。
大阪府立大向かいでカフェランチ
無事目的地に到着し、花菖蒲に癒されたところでお腹が空いてきました。
花より団子な自分に呆れつつ、国道310号線に戻り、大阪府立大学の向かい側に見つけた2階建てのカフェ「グリーンケトル」でランチをすることに。
メインディッシュが選べるランチプレート(990円)を注文。「名物レアポーク」を頼んだら「今日はローストビーフもあるので相乗せにしましょうか?」と店員の可愛いお姉さんがにっこり。
大学生かな?アルバイトに勤しんだ自身の学生時代を思い出し懐かしい気分でほっこり。
ランチには少し遅めの時間だったのもあり、私の後にはスイーツ目当ての女性客が続々とやってきました。定番のフルーツはもちろん、青いクラッシュゼリーをあしらった「紫陽花パフェ」も美味しそう。次はぜひ季節のパフェ目当てで再訪したいお店です。
走って実感!大仙陵古墳(だいせんりょうこふん)
ランチ後は、腹ごなしをかねて、約3km先の大仙陵古墳(仁徳天王古墳)へ。
大仙陵古墳はクフ王のピラミッド、始皇帝陵と並ぶ世界最大3大墳墓。全長486mの日本最大の前方後円墳です。
外周は散策路になっていて、その距離2,850m。徒歩や自転車でぐるっと回ってみるとその大きさを体感できます。
こんもりと生い茂る、5世紀から変わらぬ悠々とした古墳の眠る緑の森を左手に眺めながらゆっくりと走っていると、自然とこちらもどっしりとした気持ちになれます。
その大きさゆえに地表から全貌を肉眼で見るのは困難ですが、堺市役所高層館21階展望ロビーから望むことができます。この時はあいにく閉館中でしたが、再開したらぜひ鳥の目でも確かめてみたいですね!
2019年に「百舌鳥・古市古墳群(もず・ふるいちこふんぐん)」として世界文化遺産にも登録されただけあり、他にも銅亀山古墳(どうがめやまこふん)など大小さまざまな古墳に出会えるので、ぜひ自転車でもっと巡ってみたいエリアです。
大阪天王寺公園 ”てんしば”
ここからは復路。ライドの時は往路と復路、違うルートを選んでみると発見の数が増えるのでおすすめです。今回は天王寺区経由で帰ることに。
大仙陵古墳から、あべの筋(府道30号線)を11km北上し、街中に電線が増えたなと思ったら路面電車 南海電気鉄道の走る阿倍野エリアに突入です。
「てんしば」こと大阪天王寺公園で小休憩。芝生を基調とした広々とした園内にはBBQテラスや小洒落たイタリアン、コーヒーショップなどが立ち並びます。
普段のライド時はコーヒー派ですが、「生タピオカ」の「生」が気になり、タピオカ店「モッチャム」の「沖縄黒糖ミルクティー」(490円)を注文しテラス席へ。
なんでも100%ベトナム産のタピオカ粉でお店で手作りするから「Mot tram(モッチャム)」(ベトナム語で「100%」の意味)、「生」なんだそうです。
ちょっとカロリー高めかなと気になっても、「そのぶん、帰りのエネルギーにすればよし!」と思って頑張れるのが自転車のいいところですね。
玉造筋のちょっとリッチな食パン
天王寺公園からは玉造筋を通り、城東区へと帰ります。
5kmほど北上したところで、船橋町の信号待ちで前にいたUber Eatsの自転車のお兄さんがふっと左に逸れたのにつられて見たら、そこには欧米の街角にありそうなレンガ調のこじゃれたパン屋さんが。
外観には「BREAD&COFFEE Le BRESSO」の文字、レジ横には並べられた存在感のある食パンの山。
デリバリーでわざわざ頼む人がいる=美味しいに違いない!と信じ、1斤(660円)購入しリュックに詰めて帰りました。
まさに自前のUber Eats…!?卵不使用の食パンは厚手に切ってもふんわり軽く、牛乳と小麦の甘みと香りが口の中でふわっとひるがる優しい味わいでした。
まとめ
この日、出発時に決めていたのは「白鷺公園に花菖蒲を見にいく」の一点だけであとはすべて、行った先で思いたったり、見つけたものばかりでした。
複数の目的地を予め定め、点と点を結ぶように走るのも効率的ですが、予定に縛られず、気の向くまま、直感がはたらいた方に足を向けてみると思いがけない発見があり、近場のライドではよいかもしれません。
コロナで複数の電車を乗り継ぐのはまだ抵抗が…という時も、自転車が活躍。駅と駅の間に存在する素敵なスポットを見つけられるのも自転車ならではです。
車窓ならぬサドルからの景色を発見を求め、ぜひいかがでしょうか。
執筆:Ayaka 2011年に社会人になると同時に始めた自転車で「自転車×旅」の魅力にハマる。 ニュージーランドでのワイナリーロードレース、タイの寺院巡り、ドイツ古城巡り、インドネシアでの遺跡巡りなど世界各地で自転車旅を催行し、その様子を雑誌『Cycle Sports』に寄稿。 2017年には自転車ツーリズムを探究しにオーストラリアへ留学。現地の様子を『Cycle Sports.jp』にて『G’day, Australia! 〜ブリスベンからの自転車だより』として1年間連載。帰国後は英語教材編集者の傍ら、自転車イベントで通訳・MC・PR担当等を務める。 座右の銘は「好きにまみれろ、夢中で生きろ」。 |
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