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【東京・千葉】都心から甲州街道を下り千葉県の犬吠崎を目指す150km旅!

※この記事は2019年6月9日に公開されたものを2021年1月に更新したものです。

こんにちは!
TABIRIN(たびりん)編集部のクリスです。

今回はふと思い立って本州最東端「犬吠崎(いぬぼうさき)」を目指すサイクリングの旅に出かけました。

東京都の都市部から田園地帯、甲州街道を走り、そして大いなる利根川を下り、最後は海に出るという、150kmの旅です。

今回はその時の様子をお届けします!

犬吠崎ってどこにあるの?

千葉県を東に行くと太平洋に面している銚子半島がありますが、半島の最東端に位置しているのが犬吠埼です。

太平洋に突出した場所にあり、北東南の三方が海に囲まれ、荒波が押し寄せる岬となります。

東京都心から甲州街道を経由して犬吠埼へたどり着くには、150km程度の距離があります。

そのため、ロードバイクで走るにもそれなりの距離ですが、旅の目的地とするにはうってつけの場所と言えます。

犬吠埼には日本を代表する犬吠埼灯台があり、「日本の灯台50選」や「世界灯台100選」にも選ばれています。

実は、日本で一番早く「初日の出」を見られる有名なスポットとなっており、本当の意味で初日の出となる貴重なスポットなんですよ。

元旦初日には生中継でテレビ局がこぞって初日の出を映し出す場所でもあるようです。

また、周辺にはサイクリング中に立ち寄りたくなる歌碑があり、時間がある時はぜひ行ってみることをおすすめします。

今回はロードバイクで犬吠埼を目指しましたが、気軽にフラッとレンタサイクルするのも良いですね。

さあ、それではいよいよサイクリングスタートです!

犬吠崎を目指す150kmサイクリング旅レポート

東京都~自転車ナビマークに沿って都市部を快走

訳あって(寝坊)、予定よりも大きく遅れて15:00に出発です。

暑くも寒くもなく、ちょうど良い気温。青空も出ていてサイクリング日和です。

自宅の稲城市から都心をまっすぐ突っ切ってまずは千葉県を目指します。

今回は甲州街道(国道20号)を東に向かいます。

車が多くて危険な印象のあるこの道にも、いまや自転車ナビマークが設置されています。おかげでずいぶんと走りやすくなりました。

二車線道路なので、クルマの流れにあわせて走れば、意外と快適に走れる道に生まれ変わりました。

初台を過ぎると、都心部らしい巨大な立体交差群や高層ビルが見えてきます。

この付近の左折専用車線がある交差点では、直進よりも先に左折から通行が始まるので一旦歩道に避難する必要があるのです。ここではそんな自転車利用のための対策が↓

この先を行くと新宿です。

いつもながら大変な混雑です。

それにしても、自転車に乗っているといろんな音に気が付きます。

乗用車の音、バイクの音、トラックの音はもとより、信号の音や人びとの話し声、ストリートライブの歌声や楽器の音色、建物からの音楽などなど。

いろいろな発見があって面白いものです。

そんな風に都会の街並みをサイクリングして、今度は皇居、そして会社のすぐ近くにある靖国通りを抜け、隅田川を渡って両国、そして錦糸町へ。

もちろん自転車ナビラインに沿っていきます。

松代橋を抜けた先には、なんと自転車道も整備されています。ただ残念ながら、舗装が痛んでいるようです。

亀戸七丁目交差点で左折して都道476号に入り、すぐ先の新小原橋で右折して都道316号へ。まだまだ自転車ナビラインが続きます。

旧中川の橋からはスカイツリーも眺めることができます。まさに東京らしい風景ですね。

葛飾区の一部区間には幅1.5mほどの路肩に自転車ナビマークが設置されていて、とても走りやすいです。しかも、その路肩が狭くなる箇所には合流注意の路面標示があり、クルマと自転車の合流に対する注意喚起として珍しい対策です。

そんな自転車ナビマークも江戸川付近で途切れ、その先の江戸川を超えると千葉県に。

なんと!今回のルートのうち、東京区間はほぼ100%自転車ナビラインが設置されていました。

格段に走りやすくなりましたね!
数年前には考えられなかったことで、とてもありがたいです。警視庁の本気度が伺えますね。

千葉県(市川市→白井市)~狭くて交通量が多くてガマンの道

千葉県に入ると自転車ナビラインは無くなるので寂しいかぎりですが、利根川を目指して北東へ進みます。

平田1丁目交差点から左折し細街路を抜けてアーデル通りへ。

この辺りは道に詳しくないので、自転車ナビタイム先生の力を借りて進んでいきます。

ここで一回休憩です。時刻は17:30。ここまで約50km。都心はなかなか進みません!

その後、県道58号に入ってからもクルマが多く、道も狭くなってなってきます。

信号でのストップ&ゴー、そして時刻も合間り、クルマの混雑の連続。

ずっとこんな感じなのでここはひたすらガマンです。

千葉県(白井市→利根川)~広い道と田園風景の中を快走

白井市に入ると徐々に走りやすくなってきました。

特に北総線をこえるとほとんど信号に停まることもなくなってきます。

シャーと涼やかな音を鳴らして通り過ぎるつくばエクスプレスを横目に。

対照的に、周囲には田んぼが目立つようになってきます。

ジジーっと虫の鳴き声も聞こえは始めます。あぁ、夕陽が美しい……。

そのまま県道59号を北上していくと、今度は堆肥のツンとしたニオイも。

苦手な人が多いかもしれませんが、7年間住んだ北海道を思い出すニオイで、個人的には懐かしい気持ちになります。

このあたりから、向かい風が目立つようになってきて苦しめられることに。沿道のノボリは自分側に向かい、バタバタとたなびいています。

千葉県(利根川前半)~利根川の景色を楽しみながら猛進

自宅を15:00に出発してから早3時間40分。18:40にようやく利根川に到着しました。日暮れ間近です。

この区間は「県道409号佐原我孫子自転車道線」と呼ばれるようですね。

ここから利根川沿いのサイクリングロードを走って海に向かいます。

川沿いの土地にも田んぼが広がります。また牧草ロールも。まるで北海道ですね。

夕暮れで涼しくなってきたので、蚊柱がパチパチと顔に当たってきます。この時間帯・気温帯は仕方ないのですが、中々に不快です。河川敷には小鳥がチュンチュンとさえずる声も響いています。夜が近いです。

そして、土手上に道が作られているので素晴らしい景色なのですが、引き換えに風もとても強い。

これは川沿いのサイクリングロードあるあるかもしれませんね。
この日は見事に向かい風で残念でした。

さて、このサイクリングロードは路面標示がなかなかオモシロイのが印象的。

これなんだと思いますか?
国道71号(Route 71)ということではないのです。

正解は海から71km。
つまり、R(iver) 71(km)ということでしょうか。

というか、まだ河口まで71kmもあるんですね…。

絶望。

そのほかに、こんな路面標示もありました。

あと、ノラネコとの戯れの時間も。轢かれないように気をつけてね。

時刻は19:00を過ぎ、本格的におなかが空いてきました。ちょうどサイクリングロード沿いにコンビニがあるようなので、立ち寄ろうとしたのですが……。

暗黒のミニストップ!定休日?閉店?あるいはこれからオープン?

どちらにしろ空いていなかったので、やむなく、もう少し先のコンビニを目指すことに。

川の向こうはずっと茨城県です。

成田市の滑河駅の近くで、今度は無事にセブンイレブンに到着しました。

しかもお隣にはいい感じの定食屋がありました。
迷わずお店に入り、かつお定食をいただくことに。

ご飯大盛りでうれしい。疲れた身体に沁みわたりました。

千葉県(利根川後半)~暗闇の中を無心でサイクリング

時刻は20:00。
あたりは完全な暗闇です。響くのはカエルと虫の鳴き声と、たまに通るクルマの音。

ここまで視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚、まさに五感で楽しませてくれたサイクリングでしたが、ここからは無心の時間です。

路面はR49(海まで49km)を示しています。あぁ無情。

2時間後…

時刻は22:00近く。
海まで残り15kmを残して、突如!サイクリングロードが終焉を迎えます。

それは突然でした!

なんとここからは砂利道!
しかし後戻りできないのでそのまま前進します。

恐怖のサバイバルかと思いましたが、割とすぐに一般道へ出ることができました。

意外と一般道の方が快適(明るくて路面が安心できるから)。

さらに50分後、時刻22:50。

ついに犬吠崎に到着し、感動のゴール!約150km、消費カロリーは3,381kcal。

感動のゴールで写真を取りたかったのですが…

真っ暗!!

(おしまい)

本日のサイクリングコース

東京都心部から甲州街道を経て千葉県へ進むサイクリングの旅はいかがでしたでしょうか。
今回は距離にして150kmあったこともあり、当日思い立って出掛けるような距離ではなかったのかもしれません。

とはいえ、都心部は自転車が進める道も整備されてきていますので、事前にしっかりとルート計画を立てれば楽しい旅になるはずです。
ロードバイクに乗っている方でもそれなりに距離はありますが、ぜひ一度出掛けてみることをオススメします。

東京都と千葉県のサイクリング情報はコチラからご覧ください。

(執筆:クリス)


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