【福井県】ローカル鉄道の挑戦!コスパ最高のサイクルトレインが福井に?
こんにちは!
福井工業大学、山田将大です。
サイクルトレインといえば、千葉県房総で運行している「BOSO BICYCLE BASE」が有名ですよね。
日本全国、特に地方の路線で導入されていることが多いサイクルトレインですが、導入にかかるコストや課題がまだ多いようです。
そんな中、福井県大野市で国体(ロードレース競技)のプレイベントが行われました。
そして社会実験的に行われた「越美北線のサイクルトレイン」が低コストでコスパ最高でした!
今回のレポートでは越美北線のサイクルトレイン、そして福井県内のサイクルトレインも含めてご紹介します。
※この記事は2018年9月23日に公開されたものを2023年9月に更新したものです。
目次
奥越へつながるローカル鉄道「越美北線」とは?
福井市の市街地と奥越地域をつなぐ「越美北線(えつみほくせん)」は、全長52.5km、単線・非電化のローカル鉄道で、「九頭竜線」の愛称で親しまれています。
奥越地域には勝山市と大野市の2つの市が含まれており、福井県内でも有数の観光スポットです。
「恐竜のまち」とも呼ばれる勝山市は、多くの恐竜化石が発掘された実績があり、市内全域が「恐竜渓谷ふくい勝山ジオパーク」に認定されています。
「福井県立恐竜博物館」のほか、国史跡の「白山平泉寺」なども擁する、魅力たっぷりの場所です。
大野市はまち全体が山に囲まれており、「日本三大天空の城」に数えられる「越前大野城」が有名です。
まち中に「御清水」と呼ばれる湧き水が湧いており、市内のさまざまな場所にある湧き水スポットで自由に喉を潤せるのも魅力です。
福井県では「えちぜん鉄道」がサイクルトレインを運行
奥越地域へは、「越美北線」のほかに「えちぜん鉄道勝山永平寺線」が運行しており、えちぜん鉄道では、すでにサイクルトレインが導入されています。
自転車の持ち込み料金は、往復利用もできて200円とリーズナブルになっています。駅ではレンタサイクルも行っているのですが、普通自転車が1回100円、電動アシスト付き自転車が1回500円と安めの料金となっています。
自然豊かな田園風景が楽しめるこの地域で、越美北線でもサイクルトレインが導入されれば、初心者でも簡単に、奥越をぐるっと回るコースができるのでは?と期待がかかります。
国体プレイベントで臨時のサイクルトレインが運行
平成最後の国体は福井県で行われ、様々な競技が行われる中、自転車関連競技は、ロードレース競技とトライアスロンの2つで、ロードレース競技が、平成30年9月末に大野市での開催でした。
これに合わせて、国体コースをゆったりと走行するプレ国体イベントが8月に開催されました。その際、越美北線が臨時のサイクルトレインとして運行され、イベント参加者の中から抽選で15名が自転車を車両に積み込み、大野市までの道のりを愛車とともに楽しみました。
サイクルトレインに乗車!
それでは早速サイクルトレインに乗車します!
車内に入ると…簡易的な自転車固定用フックが!
職員さんが丁寧にフックに自転車を固定していきます。
座席の片側に自転車が並ぶ光景 非日常的体験です。
フック以外にもゴム製のひもで固定され、車両が揺れても動じません。
フックは手作りで作成されており、荷物置き棚と擦れる部分には、指サックが使われています。
越前大野駅で下車、イベント会場に到着!
約1時間の乗車を終え、越前大野駅で下車!
乗り降りは段差と入り口が狭いため、慎重に…
イベント会場では多くのサイクリストが集結し、ゆったりとした大野のまちを走って走っていました。
美しい田園風景の中をゆったりと進んでいきます。
約30kmのみちのりを走り終えると会場にはおもしろ自転車や食事ブースがあり、走り終えたサイクリストやその家族でにぎわっていました。
最後に
今回乗車したサイクルトレインは、今後常時運行が行われる予定は今のところ無いようです。
今後は、サイクリングをしていて、不慮の事故で自転車が走行不可能になったときの手段として、自転車を積み込むことができたり、普段サイクリングをしない人がのぼりを回避するためにサイクルトレインが利用さればいいのでは?と考えています。
疲れたとき、もっと遠くへ行きたいときなど、様々な場面でサイクリングの可能性を引き出してくれるサイクルトレインが広く普及し、ハードユーザーからローユーザーまで幅広い人がサイクリングを楽しめる未来が来ることを期待します!
今回執筆したこのメディア、TABIRIN (たびりん)の「旅×自転車情報」には全国のサイクルトレインを検索できる機能があります。
あなたの知っている鉄道もサイクルトレインを導入しているかも!?
是非チェックしてみてくださいね。
またサイクルトレインを使ったサイクリングのレポートが多数あります。
日本全国のサイクルトレインを利用している様子を紹介していますので、旅の参考にぜひご覧ください。
・大阪府/水間鉄道
・島根県/一畑電車
・静岡県/伊豆箱根鉄道
<執筆:福井工業大学 山田将大>
更新:2021年3月
更新:大阪編集部(2023年9月)