【東京都】多摩川サイクリングロードや昭和レトロを巡る25kmサイクリング/ディスカバー東京:大田区編
「東京23区の魅力発見」をテーマに自転車でいろいろ散策するシリーズ第5弾は、東京都の南に位置し羽田空港がある「大田区」。
多摩川サイクリングロードがあり名所旧跡や昭和レトロ感も残る多様な大田区の魅力を、サイクリングを通じてご紹介します。
大田区とは
1947年に旧大森区と旧蒲田区が合併して誕生し、区の名称はその2区から1文字ずつ取って「大田区」となりました。
区の面積の1/3を羽田空港が占めていて、空港の拡張により東京23区で一番広い面積となっています。
世界最大級の空港があり、京浜工業地帯に含まれる工業都市ならではの町工場や、多くの人で賑わう商店街、海浜エリアには整備された公園の風景もあります。名所旧跡も多く多様な側面を見せています。
平和の森公園
サイクリングのスタートは平和の森公園。公園周辺は駐車場が多く、京急平和島駅から近いので待ち合わせにも最適です。
公園の北側は芝生広場や池がある緑豊かなエリアとなっていて、周回道路は自転車の走行も可能です。散歩やランニングの方がもいるので、公園内はゆっくり走ります。
大森ふるさとの浜辺公園
平和の森公園から南へ少し走れば、大森ふるさとの浜辺公園。
ここには「大森 海苔のふるさと館」があります。
江戸時代の中頃から作り始められた大田区をはじめとする東京都沿岸での海苔養殖は、1963年にその歴史に幕を閉じました。ここでは、それらの地域文化を入館料無料で知って学ぶことができます。
公園南側の「白砂の浜辺」。白砂を敷き詰めたビーチは、23区とは思えないリゾート感溢れる風景です。遊泳禁止ですが足を入れて遊ぶ程度はOKだそうです。
浜辺や芝生でのんびり海を眺めるのは最高です。
羽田可動橋
羽田空港の近く海老取川の河口には、使われていない首都高の途切れた「可動橋」があります。
橋はかつて、首都高1号羽田線の羽田トンネル付近の渋滞解消の為に設けられました。1994年の湾岸線開通後渋滞はほぼ解消され、1998年に可動橋は運用を停止し現在に至っているようです。
東京羽田 穴守稲荷神社
羽田可動橋から約2kmで穴守稲荷神社(あなもりいなりじんじゃ)。
京急で羽田空港を利用する人は「穴守稲荷駅」の名を一度は聞いたことがあると思います。
羽田村の新田開拓時に稲荷大神を祀ったことが始まりで、元は羽田空港の敷地にありました。羽田空港拡張に伴い、いまの場所に遷座されました。
社殿横には千本鳥居があり、その脇には幾つもの小さな鳥居があります。
千本鳥居を抜けた先の稲荷山の頂上からは、千本鳥居を見降ろすことができます。
穴守稲荷神社から多摩川の河口に架かる弁天橋近くに行けば「穴守稲荷神社旧一の大鳥居」。
現在の羽田空港に鎮座していた穴守稲荷神社の一の大鳥居だったものが1999年にこの地に移設され、国土交通省が管理する鳥居となりました。
その際、扁額(へんがく)は「穴守神社」から「平和」に変更され、穴守稲荷神社との直接的な関係は無くなっています。
多摩川サイクリングコース
穴守稲荷神社旧一の大鳥居の近くから、多摩川沿いの「多摩川サイクリングコース(通称:多摩サイ)」が始まります。
荒川サイクリングコース(通称:荒サイ)、江戸川自転車道と共に、東京を代表するサイクリングコースとして有名です。
京急本線六郷土手駅近くの高架は、桁下が低いので「頭上注意」です。
しばらく多摩サイを走ってJR蒲田方面へ向かいます。
レトロなお店が残る蒲田駅周辺
JR蒲田駅西口側東急線ガード下沿いの、飲み屋を中心とした個性豊かなお店が60店舗ほど並んでいる小さな通りが「蒲田東急駅前通り会」。通称“バーボンロード”です。
バーボンというより焼酎が似合いそうな昭和レトロ感溢れる通りですが、お洒落なお店もいくつかありそうです。
JR蒲田駅の東側へ走って「喫茶チェリー」でランチタイム。
1960年創業の喫茶店は、店内もレトロ感満載。人気の焼きカレーセットに味噌汁が付いてくるのも、昭和な感じです。
ドリンクはこの雰囲気に合わせて、セットとは別メニューのメロンソーダ。
池上本門寺
蒲田駅西側の大城通り商店街を北上して池上本門寺へ。
表参道から九十六段の石段坂を登れば本堂ですが、自転車なら西側の坂道を登って本堂近くの駐車場まで行くことができます。
大森駅から平和島公園
池上本門寺から大田区の住宅地を走ってJR大森駅へ。
大田区内の道路は、主要道路だけでなく脇道に入っても矢羽根がある道路が多いので、とても安心感があります。
JR大森駅西口へ立ち寄って、京急大森海岸駅方面へ向かい、平和の森公園の東側にある平和島公園へ戻ってサイクリング終了です。
コース紹介
距離:25km 獲得標高:68m
今回の記事で紹介したコースの詳細は以下でもご覧いただけます。
まとめ
大田区と言えば、町工場のイメージはありましたが、緑豊かな公園が多く空港近くに砂浜があるとは思いませんでした。穴守稲荷神社の鳥居や、昔懐かしいレトロな雰囲気のお店、そしてサイクリングロードを走ることもできるのは自転車ならではの魅力です。
距離は25kmですがほとんど平坦なので、ポタリング感覚でサイクリングを楽しむことができます。
駅周辺や主要スポットにはシェアサイクルもあるので、電車&シェアサイクルを利用して大田区散策を楽しんで、蒲田のバーボンロードで飲んで帰る。というのも楽しいかもしれません。
協力:東京サンエス株式会社
執筆:花田 康
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