旅×自転車 記事

【長野県千曲川】雪化粧の砂れき河原。冬の千曲川で自然と食を満喫サイクリング

冬本番ですね。この寒さにも負けず、うっすら雪景色の千曲川(ちくまがわ)のサイクリングロードを走ってきました。約18kmの千曲川の自然を楽しみながら、街でおいしいものを食べることができるお手軽ショートライドをご紹介します。

ずくだしの自転車を借りて、いざ出発

出発地点は、長野県上田市の千曲川のほとり、上山田温泉亀清旅館に隣接する「ずくだしエコツアーズ」。レンタサイクルや、サイクリングによるエコツアーを実施する事務所です。
ここで恰好いい自転車をお借りしました。アメリカから日本にやってきたタイラーさんは、この亀清旅館のご主人であり、「ずくだしエコツアー」のガイドさんもやっておられます。
この日は残念ながら用事があってお会いできなかったのですが、この地域の魅力を深堀りするツアーをされているとのこと、ご興味がある方、ぜひのぞいてみてください。ちなみに、「ずくだし」というのは「面倒なことをこつこつやる」という意味の長野の方言だそうです。

早朝の千曲川は幻想的な霧の中

上山田温泉から大正橋に向かいます。前日降った雪が河原に残っています。冷えた空気よりも水温が温かいためでしょうか。幻想的な霧がかかっていました。これもこの時期だからこそ見る事のできる千曲川の魅力の一つですね。

橋のすぐそばに神社の鳥居がありました。「佐良志奈神社」とあります。ちょっと入ってみました。


「さらしな」というと「更級日記」を思い出しますが、なぜ「佐良志奈」という字を宛てたかは不明です。創建は古いようで430年代のようです。スギの大木に囲まれて荘厳な感じ。

千曲川サイクリングロードへ

千曲川に沿って、サイクリングロードが整備されています。車と別に走ることができるため、安全に走れます。また路面は、水が浸透しやすくなっていて、水が溜まることもなく、路面が凍結もしていなくて快適に走れました。今日はここを大正橋から千曲橋まで下っていきます。

途中、雪化粧の河川敷に惹かれて降りてみました。いいお天気で、遠くの山もくっきりよく見えます。

冬の川は野鳥がいっぱい

さて、冬の河川敷や水辺をよく見ると、冬越しをする野鳥たちがあちこちに見られます。枯れた草むらでカシラダカの群れに出会いました。カシラダカは頭の後ろがちょっと寝ぐせのように立っているのが特徴です。だから頭高(かしらだか)。

丸石の河原にはアオサギがたたずんでいました。

猛禽類も飛んでいます。青空に悠々とトビ。

木のてっぺんにはノスリ。

水の流れがゆるやかな淵では、カモ類が集まっていました。カルガモです。
カルガモは1年を通して日本にいます。川の流れに乗って気持ちよさそうに流れていました。遊んでいるのかな・・。

マガモはオスの頭が鮮やかな緑色。右側がメスです。

コガモは体が小型のカモです。左がオス、右がメスです。
マガモもコガモも冬に日本にわたってきます。

オオバンもいました。くちばしから鼻の頭が白いのが特徴。

礫河原(れきがわら)と山々の景観

お日さまが高くなるにつれて、いいお天気になってきました。
大正橋から冠着橋(かむりきばし)にかけて、河原は広々としていて、その向こうには冠着山(かむりきやま)(別名 姨捨山(おばすてやま))が遠くに見えます。
この砂れき河原から千曲川が流れ、その背景に山。このアングル素敵だと思いませんか?こんな風景が千曲川の魅力の一つです。

千曲川の河原は丸い石でできていることが特徴です。洪水のたびに転がり、けずられて丸い石になったそうです。

かつてはこんな砂れき河原が多くみられ、このような場所にすむ生き物がたくさんいたのですが、近年、樹木が生えてきたり、土砂で埋もれたりして、環境が変わってきてしまいました。

途中、こんな看板を見つけました。国土交通省では今、千曲川の砂れき河原を取り戻そうと、自然再生事業を実施しているそうです。
(詳しくは記事の下部にリンクが有ります。ご興味ある方はご参照ください。)
千曲川のこの素晴らしい景観が維持されているのは、知らないところでいろんな人が関わっているのですね。

お昼はおいしいお蕎麦

さて、そうこうしているうちに千曲橋まで来ました。もうお昼の時間になりました。このあたりでお昼を食べられるところを探します。

稲荷山付近は蔵の町としても知られています。なまこ壁の蔵の間を抜けて、お店を探します。
お蕎麦のお店を見つけました。「わきゅう」です。細めのお蕎麦ですがボリューム満点でおいしかった!

天ぷら蕎麦(冷)

たぬき蕎麦(冷)

おなかもいっぱいになったので、ここを折り返し点にして引き返します。
歴史を感じさせる街並み。稲荷山宿蔵し館もちょっと覗いてみたかったのですが、月曜日なので休館でした。残念ですがまた次の機会に。

おやつにうづら餅

ここからはちょっと千曲川から離れて街中を走り、武水別神社(たけみずわじんじゃ)を目指します。

お目当てはうづら餅。
実はレンタサイクルしたずくだしエコツアーズさんから、おいしいという評判を聞いており、食べてみたくて来ました。

武水別神社の境内には立派なヒイラギが立っていて、ちょうど花も咲かせていました。ヒイラギは晩秋から冬に開花します。

ヒイラギの葉っぱは、とがっているというイメージがありますよね。でもそうとも限らないのです。
この写真、つんつんしている葉っぱもありますが、丸い葉っぱもあるの、わかりますか?

木が成長すると、シカなどの草食動物に食べられる心配がなくなるので、大きくなったヒイラギの木は、葉っぱが丸くなってくるのです。人間も若い時はとんがっていても年取ると丸くなるっていいますよね。おんなじですね。笑

さて、参道の入り口付近に小さなお店があります。ここでうづら餅が食べられます。

優しそうなおかみさんが、熱いお茶と一緒に出してくれました。ストーブに当たりながらいただきます。お茶付きで400円。
ウズラみたいな形しているからうづら餅なのでしょうか、中のこしあんはとても上品な甘さで、別腹にすっと入ってしまいました。木箱に入っていたのか、木のいい香りもしました。

帰路につく

県道から再び千曲川のサイクリングロードを引き返します。
朝は雪がかなり残っていた河原も、午後にはほとんど解けていました。
冬の日差しがあたたかく、青い空と、白い河原が美しいですね。

日差しがゆっくりと傾いてきました。冬の一日は短いです。

上山田温泉に到着。カラコロの足湯です。サイクリングで疲れた足に効き目がありそうですね。
ここが終点、お疲れ様でした。

まとめ

冬の千曲川もステキな発見がいろいろありました。
山々をバックに流れる千曲川は、丸石の白い河原と、空の青、水の青とのコントラストが美しい景観を創り出しています。そこに多くの生き物が息づいています。歴史と今の人々の暮らしもすぐそばにあり、一体となってこの地域の魅力となっていると感じます。
時代とともに変わっていく環境、それでも川がもともとの姿を取り戻すために自然再生事業という取組もされていました。川は人の暮らしと共にあって、ダイナミックな自然が残るとても興味深い場所。この地域に住む人にも、旅で訪れる人にも、千曲川の魅力に触れてもらえるとうれしいですね。

 

執筆者:東京都在住50代自由人。
自然に触れる旅が好きで、機会があればどこへでも行きたい軽いフットワークの持ち主です。
日常はママチャリ、旅先では機能性を備えた自転車にも乗り自転車ライフを楽しんでいます。

コース紹介

ご紹介したお店などのリンク

・ずくだしサイクリングツアー

・国土交通省千曲川河川事務所 環境保全への取組

・信州蕎麦 わきゅう

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