太平洋岸自転車道実走調査⑤神奈川県:久里浜港から湯河原までのサイクリングレポート
2022年秋に太平洋岸自転車道を全ルートを実走調査した経験をもとに、その全容を紹介するシリーズ。前回の神奈川県ルート解説に続き、今回は横須賀市久里浜港から静岡との県境までの実走レポート。
実走調査日:2022年10月21日
DATA
久里浜港→湯河原(静岡県との県境)
距離:104km、獲得標高:712m、最大標高:82m
出典:「太平洋岸自転車道」(国土交通省 近畿地方整備局)
久里浜港から三崎まで
千葉県の金谷港から東京湾フェリーで久里浜港に到着。着岸したところに矢羽根があったりするのかと思ったが、そういうお出迎えはない。
案内がないので、たぶんこっちだろうという方向に進むと三崎方面は左との表示。
左折したところにやっと矢羽根が現れた。その左側にはサイクルステーションにある大きめの表示看板が。
県道212号が海沿いの道に出る。
三浦市の三浦海岸交差点。直進方向の矢羽根指示。
直進方向はマクドナルドの右に思える。
しかし交差点に入って見回すと、左方向に矢羽根が。神奈川県に入るとこのように事前の進行方向指示がない場所が散見されるので注意。
三浦市の金田海岸。
三浦市の宮川公園付近。三浦半島名産のキャベツ畑が広がる。
坂を上った先にある宮川公園。風力発電の風車がランドマーク。トイレもある。
みうら・宮川フィッシャリーナを望む。
三崎から江ノ島まで
ルートに面して建つ三崎港の三崎フィッシャリーナ・ウォークうらり。産直のうらりマルシェやレンタサイクルがある。
坂道を下ったところに現れる油壺京急マリーナ。フォトスポットだ。
陸上自衛隊武山駐屯地先。油壺から先は三浦半島の内陸部を走る。市街地、住宅地をつないで走っていく。路肩が狭い部分は歩道を走るほうがいい場面も。
再び海岸に出る。開放感にペダルも軽くなる。
景勝地の長者ヶ崎がルート沿いにある。
逗子海岸手前で左折。このあたりは観光シーズンには渋滞する場所だ。
逗子海岸。この手前の葉山あたりから逗子、稲村ヶ崎、七里ヶ浜、江ノ島までは湘南観光のゴールデンルート。
変わり種矢羽根発見!と思ったが、神奈川県藤沢土木事務所によれば「新しく車道部分だけ舗装して、側道部分の矢羽根が残ってしまったものでしょう」とのこと。
江ノ島が見えてきた! ♪ラーララーララララーラーラー!
江ノ島から大磯まで
あまりにも自信たっぷり(?)に矢羽根が設置されているので、思わずルートと勘違いして走ってしまった江ノ島往復。
大磯海水浴場手前に自動車専用道の西湘バイパス入り口があるので左方向へ。
ここでほんとうに迷ってしまった「大磯の関」(勝手に命名)。
洞察力と判断力が試される、まさにサイクリストの関所だ。詳細は「④神奈川県の道路状況や走行ポイント解説」編参照
大磯の関の先は歩道橋のような道を上ったり下ったりするテクニカルコース。
直進が本ルートで、右へそれるとサイクルステーションの大磯城山公園の表示。
本ルートから見下ろすと、城山公園までのルートらしきところに矢羽根が。これが太平洋岸自転車道の矢羽根だとすると、この道もルートだということになるが、MAPに道は記載されていない。
大磯から湯河原まで
大磯プリンスホテル手前で海岸からそれてホテル方面へ。複雑なルートだが案内はしっかりしていて迷うことはない。
大磯ロングビーチの駐車場脇。間違って駐車場に入らないように念入りな矢羽根表示が。
大磯プリンスホテル。これはホテルの敷地内じゃないのか!?と思うところに矢羽根が。太平洋岸自転車道のおもしろポイントのひとつだ。
この道路、所有者はプリンスホテルなので私道扱いなのだが、関東地方整備局とプリンスホテルで協定を結び、路面標示や看板の補修は関東地方整備局の横浜国道事務所が行うことになっている、ということだ。なので太平洋岸自転車道のルートになっても矢羽根を設置しても問題なし!
大磯プリンスホテルを出たら国道1号で小田原まで。箱根駅伝でおなじみの風景だ。
小田原市街を抜けるとだんだん車道幅員が狭くなり、走りづらくなってくる。徐々に伊豆に近づいているイメージ。この先の根府川駅手前でルートは2つに分かれる。海側ルートが和歌山方面、山側ルートが銚子方面行きで走るために設定されている模様。
夕方の渋滞が始まっていた湯河原の市街地。注意して走りたい。市街地を抜けた千歳川が神奈川県と静岡県の境。今回はここまで!
次回は静岡県東部のエリア解説編
執筆:岩田淳雄
愛知県出身、千葉県在住。 |