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【埼玉県】関東三大梅林の越生を巡る43kmのサイクリング

3年ぶりに例年通りの内容で実施される「越生梅林梅まつり2023」と越生周辺の見所を巡るルート。越生(おごせ)といえば、水戸偕楽園・熱海梅園と共に「関東三大梅林」のひとつとされるほどの梅の町。久しぶりの賑わいをみせる梅まつりを感じに出かけてきました。
せっかくなので少し展望のいい所を回って越生に行きましょう。

坂戸駅をスタート

レトロモダンな駅舎が印象的な坂戸駅からスタートします。
北口の花壇には坂戸市のイメージキャラクター「さかっち」のモニュメントが飾られています。手に持っているのは「坂戸よさこい」の鳴子です。

高麗川沿いの道を走る

駅前の細い路地を抜け、高麗川大橋に出ます。高麗川の向こうには奥武蔵の山が見えます。

高麗川遊歩道沿いにある桜並木も、あと数週間で満開になるのかな?春が楽しみです。

東武越生線の踏切を渡った先にある交差点には、お墓の様な石碑があります。約190年前からある馬頭観音で、交差点の安全を願う石碑で道標的役目をはたしてきたようです。
TV番組「ナニコレ珍百景」にも登場し、珍百景登録されました。

八高線を過ぎて県道30号を渡った道端に大きな板碑があります。
関東の色々な場所で見られる供養塔で、これは毛呂山町で最大です。
嘉元4(1306)年(鎌倉時代)に作られたもののようですが、近くで見ると確かに大きいですね。

鎌北湖に寄り道

短い坂を上ると鎌北湖があります。特に花の見頃ではありませんが、毛呂山町を走ると立ち寄りたくなるんですよね。乙女の湖とも呼ばれ四季折々のいい景色を見せてくれる湖です。

「鎌北湖は埼玉の金閣寺」と少し前からSNSで話題になっていますが、奥の用水管理棟が確かに金閣寺っぽいですね。

鎌北湖をあとにして、来た道を少し戻ります。
オリムピックナショナルゴルフクラブEASTに向かう坂に入ります。短いですが少しパンチがある坂になっていますよ。

ゴルフ場の入口にあるトンネルを抜けると飛球防護柵トンネルと続きます。

桂木観音からの眺め

坂を下り丁字路を右折します。麻原酒造手前を左折して桂木観音方面に向かいます。
Y字路の右が林道桂木線、左は林道滝ノ入線になります。どちらも地元で人気の林道です。

道の脇には名産の柚子の木が並びます。少し進んで行くと、妙に立派な橋が出てきました。柚良木橋と名前がついています。
遊歩道を盛り上げるために設置されたのかもしれません。さらに進むと石橋も出てきます。この橋を過ぎると斜度が一気にキツくなってきます。

この辺りは柚子農家が多く、軽トラの出入りが多いので走行に注意しましょう。

道の脇に無人販売のコーナーがいくつかありました。
季節によって違うと思いますが、柚子や夏みかん、ハッサクなどを売っています。
1袋100円とは安い!ですが、自転車なので我慢です。
毛呂山の柚子は日本最古の産地のひとつと言われていて、江戸時代から栽培されていたそうです。今では「桂木ゆず」という銘柄で全国に出荷されています。

激坂の先にある展望ポイント

林道を進むとピークのような三叉路がありますが、桂木観音はさらに上にあります。
最大約17%の激坂を上りきると桂木観音展望台に到着です。頑張りましょう!

桂木観音展望台からは関東平野が一望できます。空気が澄んでいれば東京スカイツリーも見えるのですが、この日は花粉のせいか霞んでいますね。
展望ポイントの説明看板があるので、分かりやすいですよ。

展望台に自転車を置いて、桂木観音に参拝しておきましょう。
急な階段を上ると、朱色の本殿があります。奈良時代の僧「行基(ぎょうき)」創建され、大和の葛城山に似ているので「桂木」と名前が付けられたとか。

林道滝ノ入線から越生へ

桂木観音から激坂を下り右折します。少し進むと林道桂木線は終わり、林道滝ノ入線になります。丁字路の場所は「天望峠」という名前ですが、展望はよくありません。

梅を眺めながらランチ

林道滝ノ入線を下ると越生になります。県道61号に出たら右折します。
右手に車が多く賑わった施設が出てきます。うめその梅の駅という観光施設で、特産品の梅や柚子の加工品などを販売しています。
壁には越生町のイメージキャラクター「うめりん」が大きく描かれています。

うめその梅の駅の向かいにある「たけっちカフェ」でランチにします。
梅林が真横にあるカフェからの眺めは最高!暖かければ外の「UMEテラス」で食べるのも気持ちが良さそうです。

ランチセットの中からナポリタンとミックスピザを注文しました。セットにサラダとドリンクが付きます。

越生梅林梅まつり会場へ

店を出て、梅が咲く路地を走ります。まつり会場じゃない場所でも梅が見られるのも嬉しいところです。自転車だと少し広範囲で見られるのがいいですね。

少し高台に上って、梅林を上から眺めるのも良いですよ。

いよいよ越生梅林の正面に来ました。
令和5年2月11日〜3月19日まで梅まつり期間で、入園料400円かかります。

園内にある樹齢670年の古木「魁雪(かいせつ)」が見事です。

足下には福寿草が咲いていました。鮮やかな黄色がまぶしい。

「ちょっくま」でソフトクリーム

越生梅林で梅を堪能したあとは、八高線を越えて鳩山町に向かいます。

上熊井農産直売所「ちょっくま」に立ち寄ります。ここは熊本県に本社があることから、阿蘇から直送した阿部牧場の濃厚ミルクソフトクリームが食べられます。

美しい農村と魅力ある里山

セブンイレブン鳩山熊井店を右折しJA鳩山支店の先で左折。
おしゃもじ通りを進み、鳩川の対岸へ渡ると開発中の「美しい農村と魅力ある里山」というエリアに入ります。ブルーベリーの苗を植えたり、芝桜を植えたりしているようです。

花はまだ咲いていませんが、ここの見所のひとつがアメリカの大きなトラクターです。
運転席に乗って写真を撮ってもOKらしいですよ。

高麗川沿いを走って坂戸駅へ

越辺川を渡り北浅羽桜堤公園の横を走ります。ここも3月には早咲きの桜で賑わう場所です。関越道をくぐり高麗川に出たら土手の遊歩道を走ります。この土手の桜も綺麗で地元の人が花見を楽しむ場所です。桜の時期が待ち遠しいですね。

高麗川大橋に出たら、朝走った道をなぞり坂戸駅へ。

コース紹介

▼アクセス
電車:東武東上線「坂戸駅」下車
車:関越自動車道「鶴ヶ島インター」から約10分

▼令和5年越生梅林梅まつり
https://ogose-kanko.jp/ume-festival-2023/

まとめ

3年ぶりの開催となる越生梅林梅まつりと周辺の見所を紹介しました。高麗川沿いの桜並木は3月には見頃になると思いますので、梅と桜のセットで楽しめるかもしれません。

執筆:小曽根彩

大分県出身、埼玉県在住。
地図やガイドパンフのデザイン制作事務所「オゾングラフィックス」スタッフ。
ロードバイク・ランドナー・ミニベロなどで、四季の景色や美味しい物を求めて自転車を楽しんでいます。

 

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