旅×自転車 記事

【栃木県】のどかな陶芸のまち益子町で窯元巡りサイクリング!


東日本屈指の窯業地として知られる益子町は、2020年に茨城県笠間市と共に「かさましこ~兄弟産地が紡ぐ“焼き物語”」として日本遺産に認定されました。
伝統的な技法も守りながら現代のデザインを取り入れて変化してきた作品に出会うことができる街です。芸術を楽しむサイクリングに出発です。

益子町とは 

栃木県南東部、八溝山地と関東平野が出会うとこにあり、丘陵地になっていてサイクリストが多く訪れる自然豊かな町です。
そして関東屈指の窯業地としても知られていて、毎年春と秋に開催される「益子陶器市」には全国から人が訪れます。
また、ポタリングの聖地として毎年12月初旬には「ポターリングましこ」というイベントが開催されています。

道の駅ましこ」をスタート

2016年にオープンした「道の駅ましこ」。山の形をした屋根が特徴的です。
新鮮な地元野菜や加工品、工芸品などを買うことができお客さんで賑わっていました。
道の駅を出て北へ向かいます。益子駅までは4㎞。里山の風景を眺めながら走ることができます。

真岡鉄道「益子駅」

駅の手前にある踏切近くには、益子らしい大きながあり陶芸作品、写真を撮っているとちょうど真岡鉄道が走っていきました。
瓦屋根の駅舎と三角屋根の時計がついたシンボルタワーが出迎えてくれます。
改札前には大きな陶芸作品が。
看板に書かれている「ましこ世間遺産」とは、生活に溶け込み伝えていきたい益子の風土・風景・風習。食文化が認定されていて、町内には57の世間遺産があるそうです。

益子町観光協会 

続いて、駅のそばにある益子町観光協会へ行き町の情報を収集します。

電動アシスト付きのレンタサイクルがありました。電車で来てもサイクリングが楽しめますね。
観光マップを手にして益子本通りへ向かいました。

鹿島神社

勝負必勝の神様を祀る鹿島神社。拝殿の左には鹿島神社の末社「八坂神社」が鎮座しています。
境内にはサイクルラックがありました。


こちらも世間遺産のひとつになっています。

時代に合わせたおみくじなのか、ウエットティッシュがついたおみくじを見つけました。
手のひらよりも小さいサイズなので、自転車でも持ち運びに困ることはなさそうです。

山口陶芸店

鹿島神社の斜向かいにあるのが、山口陶芸店です。江戸時代には呉服屋だったという土蔵造りの家屋に惹かれてペダルを止めました。

店内には所せましと陶器が並び、目移りしてしまいます!
ご主人の陶芸品のほか、さまざまな作家さんの陶芸品を購入することができます。

赤い花の絵が素敵な一輪挿しや皿はご主人が作ったもので、赤色を出すのはとても難しいそうです。

赤羽まんぢう本舗

大正13年像業の老舗和菓子店で早速「いちご大福」を食べました。

柔らかい餅に瑞々しいいちごと白餡が包まれ包まれています。上品な味わいでした。

「茶まんぢう」は、小腹が空いた時ように購入。

エビコーサイクル

益子駅を出たあたりから、自転車から異音がしていて気になっていました。
なんとかならないかなぁと思っていた矢先、「エビコーサイクル」に出会いました!

お店の看板もおしゃれ。車輪の部分は、風が吹くと回ります。

サイクルラックの足元にも自転車アートがありました。

店主に、自転車をみていただきました!
もしもの時に、自転車屋さんが近くにあると安心しますね。
せっかくなのでおすすめのお店や町のことを教えていただき、お店をあとにしました。
こちらでもレンタサイクルの貸出をしているそうです。

城内坂通り

益子陶器市でもメイン会場となる城内坂通りは、緩やかな坂が500m続き、両脇には個性豊かな益子焼のお店やカフェなど約30店舗並びます。

G+OO(ジープラスツーノウツ)

城内坂の途中にある陶磁器や雑貨のセレクトショップ「G+OO」に立ち寄りました。

ガレージを改装して作られた店内には、ナチュラルテイストのオシャレな陶器や贈り物にもぴったりな小物などがありました。
このお店限定で作られているという陶器のヘアゴムを購入。
限定品にはピアス・イヤリングもありました。

 益子焼窯元共販センター

城内坂を走っていると、益子焼窯元共販センターの入り口に見上げる高さの大きなたぬきの像がありました。日本一の大たぬき「ぽんたくん」。

敷地内には飲食店や陶芸が体験できる施設や広い販売店など複数の店舗が並んでいました。
この日は平日でしたが、お客さんも何組かみえていました。

大小さまざまなたぬきが並んでいます。ここも写真スポットのひとつですね。

1m超えの大きな壺のようなものも。

登り窯

益子の丘陵地形を生かして作られた「登り窯」。斜面に窯がいくつも連なっています。
一度にたくさんの陶磁器を焼くことができるのが特徴のひとつです。

大誠窯

城内坂通りにある大誠窯は1861年創業で代々登り窯のみ使い続けているそうです。


右手奥に登り窯があり、近くで見ることができます。

薪をくべる作業をしていました。

岩下製陶

城内坂通りを過ぎ里山通りに面した1866年創業の窯元「岩下製陶」。
ここには町指定有形文化財になっている「太平窯」があります。

中には益子焼の資料や昔の写真も展示してありました。

岩下製陶には登り窯が2基あり、関東最大の登り窯で、現在は使用されておらず、登り窯の歴史を残す貴重な存在です。

カフェキカラキ

少し入ったところにあるカフェで遅めのランチタイム。

店先には手書きで「今週のメニュー」とありました。

野菜をふんだんに使ったメニューは週替わりになっています。

この日はブロッコリーと豆腐・ひじき入りカレー味の2種類のコロッケ、サラダ風塩おから、切干大根のサラダ、人参のたらこ金平、平飼い鶏の玉子焼き、生姜の佃煮、合鴨農法の五部づきごはん、お味噌汁。
どれも素材そのものの味がしっかり堪能できて、おいしかったです。

コロッケ用に出されたソースは手作りだそう。食へのこだわりが見えるヘルシーなランチでお腹を満たしました。レジ横のショーケースには、スイーツとお惣菜がならんでいて、テイクアウトできます。

えみぱん

益子参考館前通りから小路にはいります。

小さなログハウス調のパン屋さんです。
コッペパンが売りだということですが、私が訪れた15時過ぎには売り切れていました。

パンの他に焼き菓子も並んでいて、お土産にスノーボール(抹茶・くるみ)を購入。
お土産も手に入れたところで道の駅ましこに戻りました。

コース紹介

まとめ


17㎞ほどのサイクリングで、古くから伝わる益子焼を観賞し、人の温かさに触れた旅となりました。
その土地にあるものを大切にしてきた人たちがいるからこそ、益子焼が発展し続けているんだと思いました。
また、冬の季節は芸術鑑賞気分で、夏にはひまわり畑をみにサイクリングと四季折々楽しめる町だと思います。陶器販売店はもちろん、個性豊かなカフェも多くあるのでお気に入りのお店を探してみてもいいかもしれません。
写真はお土産に購入していたスプーン(山口陶芸店)とペンギンの置物(岩下製陶)。

執筆:水越恭子

茨城県出身。地元ラジオ局でリポーターをしていた頃にロードバイクを購入。公私ともに自転車を楽しんでいる。現在はフリーランス。SNSで茨城サイクリングの魅力を発信。自転車のさまざまな楽しみ方を研究中!現在は、行方市自転車活用推進会議委員を務め、行方エリアテレビ「なめテレ」に出演し自転車で市内をめぐりレポートし放送している。

関連記事



  • この記事がいいねと思ったら
    •  3
  •   この記事のご感想はユーザーのみなさま
  • サイクリングレポート(記事下部)
    サイクリングレポート(記事下部)
    編集部おすすめ
    ランキング