日本を代表するサイクルルートの指定制度、”ナショナルサイクルルート制度”が新たに創設されました!
日本を代表するサイクルルートと言えばどこ?
最近だと外国人の方から聞かれることも多くなっているのではないでしょうか。
わかっているようで、はっきりとしてこなかったこの質問。。。
ついに!はっきりと答えることができるようになります!
2019年9月上旬に国土交通省が、自転車通じて優れた観光資源を有機的に連携させるサイクルツーリズムの推進を図るため「ナショナルサイクルルート制度」を創設しました!
現在、3つのルートがナショナルサイクルルートに選出され、委員会の審査を経て、10月中に正式に指定される見通しです。
そこで、今回はこの「ナショナルサイクルルート制度」について紹介します!
ナショナルサイクルルート制度とは?
『日本を代表し、世界に誇りうるサイクリングルート』を指定する制度です。
ナショナルサイクルルートの指定要件は、①ルート設定、②走行環境、③受入環境、④情報発信、⑤取組体制の5項目で構成されています!
※以降の図表は、国土交通省ナショナルサイクルルート制度検討小委員会の配布資料より抜粋しております
1. ルート設定
① サイクルツーリズムの推進に資する魅力ある安全なルートであること
- ナショナルサイクルルートは複数自治体を跨ぎ、主要な観光地を連絡する延長100km超のロングライドルートを想定。
- ルート近傍の主要アクセスポイントである空港、鉄道駅、道の駅等に、サイクリストの受入施設となる「ゲートウェイ」を整備することが必要。
2. 走行環境
① 誰もが安全・快適に走行できる環境を備えていること
- ガイドラインに基づき歩行者・自動車と分離された自転車通行空間が整備されている。
- トンネル部における安全確保のため、自転車だけではなく、自動車などに対しても注意喚起をしている。
- 100m程度の設置感覚で矢羽根が設置されている。
- 未舗装区間がないこと。
出典:国土交通省HP
② 誰もが迷わず安心して走行できる環境を備えていること
- ルート名や自転車ピクトによる経路や距離に関する路面表示・案内看板等を設置。
- 現在位置が分かる地点表を一定間隔(500m)ごとで設置
出典:国土交通省HP
3. 受け入れ環境
① 多様な交通手段に対応したゲートウェイが整備されていること
- 鉄道駅と直結した駅ビル内に周辺観光情報や宿泊情報の提供、レンタサイクル、コインロッカー、屋内ラック、宅配ロッカー、シャワー等が利用可能なゲートウェイ施設を整備。
出典:国土交通省HP
② いつでも休憩できる環境を備えていること
- 休憩やメンテナンス、食事等に利用するサイクルステーションの整備。
- 地域産品による飲食の提供、土産物販売などに加え、レンタサイクルにも対応している。
出典:国土交通省HP
③ ルート沿いに自転車を運搬しながら移動可能な環境を備えていること
- ルート上の迂回手段としてサイクルトレイン、サイクルバス、サイクルタクシーなどがある。
- サイクリストの体力や経験・実力による「走行できる距離」を考慮し、拠点までの自転車回送サービスとしてのサイクルトレイン、サイクルバス、サイクルタクシーなどがある。
- 迂回手段・自転車回送サービスについて、計画を立てるのに必要な情報が提供されている。
出典:国土交通省HP
④ サイクリストが安心して宿泊可能な環境を備えていること
- ルート付近にサイクリストが必要とする機能を備えた宿泊施設が概ね60kmごとにある。
【上記の宿泊施設に必要な機能】
- 室内(フロント、ロビー、客室等)で自転車の預かり・保管が可能
- フロント等にて荷物の保管が可能
- 洗濯が可能
【上記の宿泊施設に推奨する機能】
- 宅配の受け取りができる
- 洗車施設がある
- 日帰り利用も可能なシャワー設備がある
出典:国土交通省HP
⑤ 地域の魅力を満喫でき、地域振興にも寄与する環境を備えていること
- サイクリストに向けに地域の魅力を紹介するツアーガイドなどがある。(日英2か国語以上に対応)
- 幅広い層を対象としたサイクルイベントが定期的に開催されている。
出典:国土交通省HP
⑥ 自転車のトラブルに対応できる環境を備えていること
- ルート近くにトラブル発生時に必要な補修部品、自転車用品などが販売されている。
- トラブル発生時に利用できる自転車修理サービスや自転車の出張修理などのサービスがある。
- 自転車修理サービス、出張修理などのサービスについて、緊急時に利用するために必要な情報が提供されている。
- トラブル発生時に利用できるメンテナンスの緊急時に利用するために必要な情報が提供されている。
出典:国土交通省HP
⑦ 緊急時のサポートが得られる環境を備えていること
- 自転車専用道路等に緊急車両の侵入が可能な環境が整備されていること。または、概ね2kmごとにアクセスが可能な環境が整備されている。
- 緊急時の連絡体制やサポート可能な施設情報がルートマップ及びホームページなどに記載されている。
- 緊急通報が可能なように、全線が携帯電話の圏内である。又は一定間隔で公衆電話が設置されている。
- 救急箱・担架・AED機器などの緊急支援物品が途中のサイクルステーションに設置されている。
出典:国土交通省HP
4. 情報発信
① 必要な情報が容易に入手可能であること
- ホームページ、SNS及びパンフレットなどで必要な情報発信をしていること。
- ルートマップが作成されていること。
- ルートマップが観光案内所、交通拠点等で容易に入手できること。
- 海外の自転車展示会、旅行関係のイベント等に出展し、PRを積極的に実施していること。
出典:国土交通省HP
5. 取組体制
① 官民連携によるサイクリング環境の水準維持等に必要な取組体制が確立されていること
- 官民が連携し一体的に協議・検討・議論を行う常設の協議会、事務局が設置されていること。
- 指定されたナショナルサイクルルートに関する水準維持等に向けた取組内容を都道府県・政令市の地方版自転車活用推進計画に具体的に位置づけること。
第1次ルート候補が決定
9月9日、第1次ルートの候補として茨城県の「つくば霞ヶ浦りんりんロード」 、滋賀県の「ビワイチ」、広島県・愛媛県の「しまなみ海道サイクリングロード」の3ルートが選ばれました!
※以降の図面は、国土交通省の報道発表資料より抜粋しております
つくば霞ケ浦りんりんロード
つくば霞ヶ浦りんりんロードは、旧筑波鉄道の廃線敷と霞ヶ浦を周回する湖岸道路を合わせた全長約180kmのサイクリングコースです。
都心から約1時間でいくことができ、アクセスが良いのが特徴。
【たびりんコースマップ】
【地元自治体HP】
ビワイチ
日本最大の湖琵琶湖を一周する全長約200kmのルート。勾配が少ないなど、初心者でも取り組みやすいのが特徴。
サイクリングマップは日・英・中の3言語版があり、海外旅行者も安全に周遊できる環境が整っています。
【たびりんコースマップ】
【地元自治体HP】
しまなみ海道サイクリングルート
瀬戸内海の島々が織りなす絶景を望む、日本初の海峡を横断する約70kmのサイクリングロード。
平成26年7月に自転車通行料金の無料化を実施。料金所で一旦停止する必要がなくなり利用環境が格段に向上した。
【たびりんコースマップ】
【地元自治体HP】
ロゴマークを募集中!
現在ナショナルサイクルルートのロゴマークを募集しています!誰でも応募できます!
選定されたロゴマークはポータルサイト等で使用する他、現地のルートで路面表示、案内看板に設置されます!
デザインに自信がある方は、応募してみてはいかがでしょうか。
募集期間が2019年10月9日(水)までですので、お早めに!
※国土交通省の報道発表資料より抜粋しております。