日本と似てる??オーストラリアの主な自転車通行空間の種類を整理してみた!
前回はオーストラリア中央に位置するアリス・スプリングスでのサイクリングレポートをお届けしました。
今回はオーストラリアが初めての方のために、オーストラリアの主な自転車通行空間の種類をご紹介します。
目次
1.オーストラリアの主な自転車通行空間の種類
オーストラリアの法律上、自転車は「車両」です。そのため、車道走行が基本です。しかし、州によって扱いが異なりますが、歩道走行も基本的に認められており、日本と似ているのです。
一方で、一般道だけでなく、なんと高速道路(=オーストラリアではフリーウェイ(Freeway、略してFwy))の走行が認められている区間もあります。
このほか、主な自転車通行空間として、自転車専用道路、自転車レーン、共有パス、分離パス、ラウンドアバウト、そのほか特殊レーン(バスレーン、トランジットレーン、トラムレーンなど)などがあります。※州によって異なります
高速道路・一般道
↑の写真は高速道路(=フリーウェイ)に後述の自転車レーンが設置されている例です。
オーストラリアの車道を走る場合、日本と同様に左側通行となります。
ただし自転車禁止の標識がある場合は、通行できません。
自転車専用道路(bike path、bicycle path)
自転車専用道路は、自転車のみの専用通行空間です。通常、自転車のマークとともに「ONLY」で示されています。
車道からは完全に独立したケースのほか、上のシドニーの写真のように車道部で構造的に分離するケースもあります。
自転車レーン(bike lane、bicycle lane)
自転車レーンは、車道上の自転車通行空間を示したレーンのことです。通常、自転車のマークとともに「LANE」で示されています(高速道路の写真の例です)。
車道部で構造的に分離するケースと、上のブリスベンの写真のように白線などの路面標示だけで示すケースがあります。特に危険性が高い場所では緑色のペイントが用いられるようです。
自転車レーンがある場合、不可能な場合をのぞき、自転車レーンを走らなくてはなりません。違反すると罰金となります。
共有パスは日本でいう、自転車歩行者専用道のような通行空間です。通常、歩行者と自転車が縦に並んだサインで示されます。
車道から独立した自転車通行空間として、オーストラリアで最も一般的な通行空間です。
>>Shared paths|Victoria Walks(英語のみ)
分離パス(separated path)
分離パスは歩行者と自転車の通行位置を区分した通行空間です。通常、歩行者と自転車のマークが左右に配置され「ONLY」の文字とともに示されています。
自転車は示された側のレーンを走行する必要があります。
歩道
オーストラリアではおおむね歩道走行が認められています。州によってルールが異なります。詳しくは次回ご説明します。
ラウンドアバウト
ヨーロッパをはじめ、諸外国でよくみられる環状交差点です。オーストラリアでは右側の車両が常に優先となります。
特殊レーン
特殊レーンの自転車通行の可否は州によって異なります。
・バスレーン
・トランジットレーン:クルマで指定の人数以上が乗車していないと入れない車線のこと
・トラムレーン:トラムとは路面軌道のこと
2.オーストラリアの自転車通行空間を調べるには
英語のみですが、以下のサイトから自転車通行空間を調べることができます。
Cycleway finder
シドニー周辺の自転車通行空間を色分けして示しています。
>>Cycleway Finder|ニューサウスウェールズ州
CYCLING BRISBANE
ブリスベン市内のサイクリングロード、給水ポイント、サイクルスタンド等を容易に検索できます。
>>Map Of Brisbane Bikeways|CYCLING BRISBANE
bike paths
オーストラリアの主要都市の自転車通行空間を示したマップが掲載されています。
自転車通行空間の種類をあらかじめ知っておくことで、初めてのオーストラリアでも安心して自転車を楽しめるのではないでしょうか。
次回は、オーストラリアでのサイクリングが初めての方のために、自転車の交通ルールについてご紹介します。お楽しみに!
【参考】
>>Road Users’ Handbook|ニューサウスウェールズ州
>>Bike law|ビクトリア州
>>Bicycle road rules and safety|クイーンズランド州
>>cycling & THE LOW|南オーストラリア州
>>Cycling Rules|西オーストラリア州
>>Car Road Rules Handbook|オーストラリア首都特別地域
>>Tasmanian Road Rules|タスマニア州
>>Bicycle safety|ノーザン・テリトリー
(執筆:t.k)