ロードバイクをレンタルして巡る、しまなみ海道の自転車旅
サイクリングの聖地と言われる「しまなみ海道」。
そんな「しまなみ海道」を自転車ビギナー2人と経験者1人の、おじさん3人でレンタルサイクリング旅をしてきました。
今回は広島県尾道市から瀬戸内海の島々を橋で渡り、愛媛県今治市(JR今治駅)に至る延長約75kmのコースを走行することに。
果たして「しまなみ海道」をレンタルロードバイクで走るコースはどんな楽しみが待っていたのでしょうか?
ぜひご覧ください。
レンタサイクルについて、少しでも気になっている方は以下の記事も参考にしてみてください。
目次
しまなみ海道をレンタルロードバイクで走る旅スタート!
【AM9:30】スタートはONOMICHI U2。ロードバイクをレンタル
集合時間はAM9:30。JR尾道駅の近くの「ONOMICHI U2」で待ち合わせです。新大阪や博多から朝7時頃の新幹線に乗れば、尾道駅に9時過ぎには到着します。
待ち合わせ場所の「ONOMICHI U2」の外観は倉庫そのものですが、ホテル、サイクルショップ、カフェレストランなどで構成されたおしゃれな複合施設です。
「ONOMICHI U2」のジャイアントストア尾道で自転車をレンタルします。
今回はこだわって、高価なロードバイクをレンタサイクル。
終点の今治で返却するプランです。
このワンウェイプランは台数限定なので、予約される方は早めの予約をおすすめします。
レンタサイクルのショップスタッフから、乗り方や注意事項などについて丁寧な説明を受けました。
どんなサイクリングでも入念な準備は必要ですね。
早速「ONOMICHI U2」のある尾道港をバックに出発です。
時刻はちょうどAM10:00です。
【AM10:00】渡船で向島へ
1つ目の島、向島は目の前です。本州から橋で繋がっていますが、交通量が多いため渡船で渡ります。所要時間は5分程度。料金は自転車込みで110円です。
詳しい情報については以下の尾道市港湾振興課のHPをご覧ください。
海を渡る風が心地よく、旅情気分が高まります。
向島へ到着しました。ここからが本格的なスタートです。しばらく住宅街を走りますが、交通量が少なく走りやすいです。また、道路のブルーラインが目印なので、迷うこともありません。
信号待ちからの発進では、ついつい重いギアで走ってしまうので、ショップの店員さんに教えてもらったシフトチェンジをおそるおそる試してみました。
ギアをガチャガチャやっているうちに海岸線になり、ほどなく因島大橋が見えてきました。
因島大橋を渡るためには、二輪車用のスロープで高低差約50mを登る必要があります。この先も、橋を渡るたびに、このアップダウンが待ち受けます。後々効いてきそうなので、無理をせず、ギアを軽くして、自分のペースで登ることを心掛けました。
【AM11:00頃】因島大橋を渡って因島へ
AM11:00頃
スタート地点から約10km、残り約65km(1/6橋)
1つ目の橋となる全長1,270mのつり橋、「因島大橋」へと差し掛かります。完成当初(1983年)は日本最長のつり橋で、ここでの技術が後の来島海峡大橋などのつり橋架橋に活かされることになったそうです。今回渡った橋では唯一の2階建て構造です。自転車は車道の下を通行します。
因島は途中から山側と海側の2つのルートに分かれます。
分岐点で迷っていると、地元の方が声をかけてくれました。
ビギナーは高低差が少ない方がいいとのことで、海側ルートを選んでしばらく走ると生口橋が見えてきました。
おじさん、ありがとうございました。
こういった旅先での出会いはロードバイクや自転車旅ならではですよね。
【PM : 12:00】生口橋を渡って生口島へ
PM : 12:00
スタート地点から約20km、残り約55km(2/6橋)
2つ目の橋となる全長790mの斜張橋、生口橋へと差し掛かりました。
完成時点(1991年)では世界最長の斜張橋で、ここでの技術が後の多々羅大橋の架橋に活かされることになったそうです。
生口橋では車道の左側を走行します。天気が良くて眺めも最高です。
生口島には途中、美術館やお寺などが密集するゾーンがあります。観光客で賑わっていましたが、今回は、走りに徹しました。
シフトチェンジにもだんだんと慣れ、こんな景色と相まって、自然に気分もスピードも上がっていきます。
ロードバイク最高。
【PM13:00】多々羅大橋を渡って大三島へ
PM13:00
スタート地点から約35km、残り約40km(3/6橋)
多々羅大橋へと差し掛かりました。多々羅大橋は全長1,480mで1999年に開通した橋です。完成当時は世界最大の斜張橋で(現在は第5位)、国内では現在も最長の斜張橋です。
橋に向かう坂道を登った先の展望所でようやく休憩。この景色で疲れはすぐに吹き飛びます。
しまなみ海道の美しい景色をバックに、たくさんのロードバイクたちが集結しています。
大三島に入ると道の駅「多々羅しまなみ公園」があり、先ほど渡った多々羅大橋を展望できます。『サイクリストの聖地』ということで、多くの人で賑わっていました。
スタートから約40km、工程の半分を超えました。時刻も午後1時を過ぎたあたり、順調なペースで一安心です。しかし、このあたりからお尻が痛いと言い出す人が。サドルが固いとか、運転姿勢が悪いとか、お尻談議に花が咲きます。ビギナーの宿命でしょうか。
【PM:14:00】大三島橋を渡って伯方島へ
PM:14:00
スタート地点から約45km、残り約30km(4/6橋)
大三島橋へと差し掛かります。大三島橋は1979年に本州四国連絡橋で最初に開通した橋で、唯一のアーチ橋です。
この橋を渡って「塩の島」として知られている伯方島へ入ります。
道の駅「伯方S・Cパーク」(マリンオアシスはかた)です。
ここもサイクリストで賑わっていました。
【PM:15:00】伯方・大島大橋を渡って大島へ
PM:15:00
スタート地点から約50km、残り約25km(5/6橋)
伯方・大島大橋へと差し掛かります。伯方・大島大橋は伯方橋(箱桁橋)と大島大橋(つり橋)を総称したもので1988年に開通しました。
大島に入ると激しい潮流を発見しました。
このあたり(大島と能島の間)は、瀬戸内海を往来する船にとって難所で、戦国時代には日本最大の海賊と呼ばれた村上水軍の本拠地があったそうです。海なのに、急な川のようで不思議な光景でした。
大島は、海沿いルートはかなり大回りになるので、島内を縦断するルートを選択しました。高低差70mほどの峠越えです。ここまで50km以上走ってきたので、上り坂はなかなかハードでした。ようやく下りに入ると、いよいよ最後の橋、来島海峡大橋が見えてきました。
橋を渡る前に、道の駅「よしうみいきいき館」で最後の休憩です。塩ソフトクリームでエネルギー補給。
来島海峡大橋を渡って四国今治へ
PM16:00
スタート地点から約65km、残り約10km(6/6橋)
時間はもう夕方。来島海峡大橋へと差し掛かります。来島海峡大橋は、3つの長大橋梁により構成された世界初の3連つり橋で、全長は4,105m、しまなみ海道で一番長い橋です。1999年に開通しました。
これを渡ると四国です。時刻は午後4時を過ぎ、夕日がまぶしい時間になりましたが、さすがの人気スポット、サイクリングを楽しむ人は、まだまだたくさんいます。
来島海峡大橋を渡り、今治の象徴である造船所群を見ながらスロープを下りると、そこは四国です。
四国上陸です。四国本土の道路にも、今治駅までブルーラインがありました。
目的地まであとわずか、ラストスパートしようとペダルに力を入れますが、もう太ももはプルプル。
ようやく最終目的地のJR今治駅に到着しました。到着時刻は午後5時頃でした。
しまなみ海道を自転車で走る時のポイント
今回のしまなみ海道のように、海の上を走るルートでは風の強さや向きもチェックしておくと良いでしょう。強い向かい風はつらいものです。サイクリング当日の状況が分かっていれば、ルート作成や休憩ポイントの準備にも役立つでしょう。
前日の天気予報で、ぜひ風の強さや向きもチェックしておくと良いですね。あまりに風が強い時は、時間をずらしたりルート変更する必要もあるかもしれません。
ロードバイクをレンタルして巡るしまなみ海道の自転車旅はとっても快適!
自転車ビギナーのおじさん旅でしたが、順調に終えることができました。レンタルでのサイクリングでしたが、とても快適に走れたので大満足。
事前の心配事はペース配分でした。
ロードバイクの走行速度を考えると、1時間で20km程度は進む計算になります。
休憩や写真撮影を考えて、今回は1時間10kmペースに設定。これが結果的に無理のない、ほどよいペースになりました。
これから自転車旅を初めてみたい方など、TAIRINの以下の記事も参考にしてみてくださいね。
また広島県のサイクリング情報はこちら、
愛知県のサイクリング情報はこちらも参考にしてみてください。
海と橋の絶景、風を感じて走る75kmは充実感いっぱいで、また走りたいと感じる旅でした。
少し自信がついたので、第2弾はグルメや観光も取り入れていきます。
ちなみに、今治の夜は名物の「串に刺さない焼き鳥」を堪能しました。
【今回のルートはこちら】