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【和歌山県】串本から古座川へ、海と清流をめぐる夏の水辺37kmサイクリング


関西の夏の観光地と知られる和歌山県串本。海のイメージが強いですが少し山間部へ入った古座川町は美しい清流が知られています。
大阪から車で約3時間、鉄道でも約3時間半で行ける和歌山県串本から、海と川をめぐる夏にぴったりなサイクリングをご紹介します。

本州最南端の串本町

串本町は、紀伊山地を背に太平洋に突き出した「本州最南端のまち」です。その先端に位置する本州最南端の地、潮岬(しおのみさき)は、東京都の八丈島とほぼ同緯度に位置しています。
また串本町には日本初の民間ロケット射場「スペースポート紀伊」があり、「ロケット最先端のまち」を目指しています。

早朝のJR紀勢本線「串本駅」からサイクリングスタート。

上浦海岸と袋港

まずは串本駅から2kmほどの上浦海岸へ。上浦漁港の南側にある広い遠浅の海岸です。

海水浴場ではないので静かな砂浜です。
少し走った先の袋港は潮岬の根元に位置する港湾。地元の漁船や渡船、ダイビング船が多く停泊しています。

小さな湾になっているので穏やかな美しい港の風景に出会えます。

自然豊かな古座川町

国道42号線から国道371号線へ入り古座川町へ向かい、六郎峠まで約5kmの坂を上ります。

峠を越えれば無人販売所があるのどかな風景。

古座川の一枚岩

県道へと入り古座川沿いに走って「道の駅 一枚岩モノリス」へ。


モノリスとは「一枚岩の」という意味。古座川一枚岩は、1841年に国の天然記念物に指定された、高さ約100m、幅約500mの一枚の巨岩。一枚の岩盤としては日本最大級の大きさとされています。
古座川は、クリスタルリバーとも呼ばれ流域は「日本の秘境100選」と「平成の名水百選」および「日本の地質百選」に選定されている美しい清流です。

清流でクールダウンした後は道の駅のアイスクリームが添えられたパンケーキで朝食。

明神の潜水橋

道の駅 一枚岩モノリスからは県道を少し外れて川沿いに下流へと走ります。

県道38号へ入り約7km走れば「明神の潜水橋」が見えてきます。

潜水橋とは、増水時に水没する構造の橋のことで、大雨などで水位が上昇すると水面下に沈み、通行できなくなります。欄干がないので、流木などが引っかかるのを防いだり、水の影響を受けにくくなっています。地域によって沈下橋、もぐり橋、沈み橋などとも呼ばれます


欄干の無い橋を自転車で渡るのは爽快です。

月野瀬リバーサイド

古座川沿いにさらに下流へ、寄り道しながら約4km走ります。

月野瀬リバーサイドは本州最南端の無料キャンプ場。

川遊びができるので、ここでも清流クールダウン。

再び串本町へ

古座川沿いをさらに下流へと走ればJR古座駅。

近くの鉄橋ではちょうど特急「くろしお」に出会えました。古座駅から太平洋に出る河口までは700mくらいです。

くしもと橋杭岩

再び串本町へと入り、太平洋岸自転車道海岸でもある国道42号線を走ります。

4kmほど走れば、道の駅 くしもと橋杭岩。

まぼろしのきんかんソフトと、みかんジュースでクールダウン。

約850mにわたって大小約40の岩が直線上に立ち並ぶ姿が橋の杭のように見えることから橋杭岩(はしくいいわ)と呼ばれています。
干潮時は岩まで歩いて行けますが、満潮時には橋の杭のように見えます。
橋杭漁港からは、くしもと大橋を望むことができます。
ここから1.8kmのJR串本駅へと戻りサイクリング終了です。

コース情報

距離:37.1km 獲得標高:274 m

まとめ

美しい海と川の両方を楽しめるこのコースは、六郎峠までの5kmの坂道もさほど厳しい勾配ではありません。遠越越えた先の古座川の清流でクールダウンして、その後もいくつもの清流ポイントで川を楽しみながら徐々に河口へと下れば太平洋へと出ます。
距離は37km程度なので、半日あれば巡れるコースです。大阪からは日帰りも可能ですが、串本に前泊して海の幸を楽しみ、朝早くスタートして午後イチには帰路につく行程がおすすめです。
執筆:花田 康

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