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太平洋岸自転車道実走調査③千葉県:銚子駅から金谷港までのサイクリングレポート

2022年秋にナショナルサイクルートである太平洋岸自転車道を全ルートを実走調査した経験をもとに、その全容を紹介するシリーズ。前回のルート解説に続き、今回は銚子市銚子駅から富津市の浜金谷港までの実走レポート。

<DATA>
銚子駅→金谷港/距離:219km/獲得標高:1327m/最大標高:85m
実走調査日:2022年10月19日〜20日


出典:「太平洋岸自転車道」(国土交通省  近畿地方整備局)

銚子から飯岡まで

スタート地点は千葉県銚子市のJR銚子駅前。ロータリーを渡ったところにあるチーバくん(千葉県のマスコットキャラクター)のモニュメント。駅前にはコンビニもあり、出発準備はここですませられる。また銚子駅は太平洋岸自転車道のゲートウェイになっている。

チーバくんの位置は駅前メインストリートの入り口。

反対側から見る。太平洋岸自転車道の起点とある。銚子と和歌山、どちらからスタートしてもいいんだろうが、一応銚子が起点、和歌山が終点ということになっている。

スタートは北へ向かうので、さあ房総半島を南へ!という感じからズレる。

海岸に出ると犬吠埼灯台が見え、テンションがあがる。

犬吠埼灯台はルートのすぐ脇にある。

チーバくんのマークが入った標識看板。

銚子ドーバーライン。もとは有料道路だった。アップダウンが4つある。

日本に2カ所しかない洋上風力発電施設が見える。

飯岡から白子まで

飯岡漁港から堤防上の自転車専用道に入れる。

正規のルートはこちらの堤防上。ただ並行する県道側にも途中から矢羽根が現れる。

堤防が終わっても自転車専用道が続く。路面の継ぎ目で腕に伝わる振動が大きい。

砂が堆積している場所も。

自転車専用道が終わると県道30号をひたすらまっすぐ。

蓮沼海浜公園を過ぎたあたりでいきなり現れる路面表示。テンションが上がる!

九十九里町に入ると現れるミョーに広い歩道。大規模自転車道として整備された名残りだ。
ここを走ってもいいが、車道も走りやすい。

白子から太東崎まで

白子海水浴場から始まる自転車専用道の入り口。ここは表示を見逃して直進してしまいやすい場所。手前に予告はない。

2023年3月9日追記:案内看板が設置されシンボルマークがペイントされていた

九十九里有料道路をくぐる。

最近整備された部分。

九十九里有料道路に沿った道が続く。

その先は表示がなくなり、迷いやすい。MAPと照らし合わせながら進むしかない。妙に広い歩道が現れたら、それがルートだ。

2023年3月9日追記:路面標示が設置されていた

水門を回り込んだり、歩道橋を渡ったりと、かなりテクニカルな区間。

このあたりの自転車専用道は昔、県が整備したもの。

ここを左折して、県道の1本裏の道に入るのだが、案内はない。

2023年3月9日追記:路面標示が設置されていた

これが裏道。このように以前から自転車道として供用されてきた部分は、表示などの整備が後回しになっている感じだ。

2023年3月9日追記:路面標示が設置されていた。ただし入口のみ

太東埼灯台の手前で国道に合流。ここは歩道を走るようにという指示がある。

太東崎から勝浦まで

MAPのルートだと夷隅川を渡って左折するルートだが、通行止め。矢羽根は直進を指示している。

少し直進すると左折の誘導が。

迷いそうになりながら海岸沿いの自転車専用道へ。

砂が堆積している部分もある。

国道128号に復帰し、あとはひたすら国道サイクリング。この後ナイトランになってしまったので写真はないが、勝浦まではずっと国道を走るだけ。路肩は狭めで、とくに走って楽しい道ではない。

勝浦から鴨川まで

勝浦市街手前で国道128号が市街へ行く道とバイパスに分かれる。ルートはバイパスだがクルマが多くスピードも出していて危険だ。写真はバイパスが終わる手前。

このあたりからトンネルが増えてくる。車道トンネルの横に歩行者用の隧道があるところは積極的に利用したい。

安房小湊駅前を過ぎたところで長いトンネルの入り口が。MAPだと左側の旧道を行くことになっているが、矢羽根は直進を指示する謎部分。NAVI TIMEのMAPではトンネルを行くことになっている。トンネル内にも矢羽根がある。長いトンネルで怖いので、ここは歩道?を押して歩いた。

安房天津の手前でまたしても国道128号とバイパスが分かれるが、今度はバイパスではない道へ。

バイパスとの合流手前。鴨川の海岸が一望できる。

鴨川シーワールド前。

鴨川の市街地方面へ。

景勝地の鴨川松島を通る。

鴨川から野島埼まで

道の駅和田浦WAO!には大きな鯨の骨格標本(模型)がある。

和田浦漁港入り口交差点から、堤防上の自転車歩行者道が現れるが、ルートはそのまま国道128号を行く。

和田サーフ橋手前から自転車歩行者道へ。

和田サーフ橋。

サーフ橋から海沿いの自転車歩行者道に入る。砂が堆積しているところもあるので注意。

川を渡る部分はいったん県道に出る。

この海沿いの自転車道は和田白浜館山自転車道として整備された部分。

千倉漁港手前でルートは右へ。ここは左へ行った方が漁港の脇を走れて楽しいのだが。

道の左手に堤防を利用した「ちくらアートな海の散歩道」が現れる。千倉出身の安西水丸のイラストも。

千倉のランドマーク、南房千倉大橋。

乙浜港の手前でまたしても市街地方面を通らされる。ここも直進したほうが景色はいい。

野島埼から館山まで

野島埼灯台が見えてくる。

野島埼灯台には食堂やトイレがある。灯台までは少し歩く。

このあたりは海女漁で有名。若い海女の像。

海沿いの快適な走りが楽しめる。この先からアップダウンが始まる。

スーパーおどやの手前、相浜交差点を左へ。ここからが房総フラワーラインのハイライト。

信号のない快適な道が続く。多くのトライアスリートが練習に訪れる。

左手に洲崎灯台が見える。

館山市の北条海岸。

館山から浜金谷まで

館山市を過ぎるとトンネルが増えてくる。路肩は狭い。房総半島一の危険区間だ。

鱚ヶ浦(きすがうら)の夕暮れ。

保田駅手前。こういう路面表示がいちばんわかりやすい。

東京湾フェリー乗り場手前。路面表示が素晴らしい。

フェリー乗り場まで矢羽根が続く。

浜金谷港の東京湾フェリー乗り場。

銚子駅から219kmの表示。

フェリーターミナルには食堂や土産物店が。

自転車は1500円(旅客込み)。

運行は1時間に1本。

船内ではこんなふうに自転車を固定。係員がやってくれる。

さらば千葉。ここで太平洋岸自転車道実走レポート、千葉編が終了。

次回は神奈川県のエリア解説編

執筆:岩田淳雄

愛知県出身、千葉県在住。
自転車雑誌「サイクルスポーツ 」「バイシクルクラブ」の編集長を歴任。現在は「ペダルプッシャー」を主宰し、サイクリングの啓発活動を展開しています。
https://pedalpusher.jp/

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