【大分】ハワイ客が日本を観光×サイクリングツアー〜深耶馬渓から安心院・別府へ〜
外国人向けツーリズムを手掛ける東京の旅行会社が県内で初めて主催したイベント「大分おんせんライドツアー」2日目。
ハワイのサイクリングチーム11名と、チームを先導する日本人サイクリングガイド松永皓史さんは、1日目の宿泊先、深耶馬渓にある「小さなお宿つきのほたる」を出発し、安心院(あじむ)を通り別府のゴールへと向かいます。
おんせん県別府の人気観光スポット「十文字原(じゅうもんじばる)展望台」「湯山の里温泉」「岡本屋売店」「海地獄」などに立ち寄りながら進む距離は約56km。
安心院から別府にかけては、ほとんどが上り坂だという、サイクリングにおいては過酷な道でもありますが、国内外からの旅行でも楽しめるスポットも盛りだくさんです。
サイクリングチームが走ったコース約56kmのツアーの様子と、立ち寄った安心院・別府の人気観光スポットをレポートしていきます。
目次
山の緑が最高!走りやすい道の安心院町
大分県北部の宇佐市に位置する安心院は農業が盛んな町です。山と盆地の緑が豊かで、特産品にはワインとスッポンがあります。
川をのぞいてみると、運がいいときにはスッポンが見られるかもしれません。
サイクリングチームは、深耶馬溪をスタートし、宇佐市の安心院町へと向いました。
安心院・里の駅小の岩の庄
最初の目的地は「里の駅小の岩の庄」です。休憩も兼ねた昼食タイムをします。出発してから約90分後、車も走る一般道を通って、「里の駅小の岩の庄」に到着しました。
お店の裏側にあるベンチで一息ついて軽食をとります。
ベンチの横には川が流れており、とても綺麗な景色です。
安心院のソウルフード「岸田の牛乳パン」
地元民なら誰もが知るソウルフード「岸田の牛乳パン」。
売り出されると即完売するほど大人気で、まとめて10個、20個と購入するお客さんもいるのだそうです。
手軽に食べられる食事として地元のソウルフードを食べてもらいました。
黙々と食べるメンバーたち。小一時間ほど休憩をとり、出発準備を始めるのでした。
緩やかな坂をひたすら登り続ける安心院の道路
「里の駅小の岩の庄」を出発すると、ゆるやかな坂道が長く続いていきます。
坂道序盤は、笑顔でカメラに手を降っていたメンバーです。
あるメンバーが「日本の道はきれいだ」と話していました。ハワイの道は舗装されておらず、ガタガタな道ばかりだそうです。
私達にとっては当たり前の道でも、日本の道路はサイクリングにおいて走りやすいのだと気付かされました。
安心院の道路は、平日交通量が少なく道路も舗装されているので、サイクリングには最適な道でしょう。
緩やかで長い坂道は、メンバーの笑顔を次第に奪っていきます。
坂道中盤にそびえ立つ壮大な山
坂道の中腹で休憩です。
壮大な山の前でメンバーが口を揃えて言うのは「景色がいい!」ということ。
坂に苦しむメンバーも、中腹に降り立った途端に笑顔を取り戻しました。
大人が小さく見えるほど、大きな山がそびえ立ち、みんな揃って記念撮影です。
少し休憩をし、サイクリングチームは再び自転車を漕ぎだします。
頂上に続く長い坂道からの素晴らしい景色
緩やかとはいえ、坂道はまだしばらく続きます。
坂道が長いと、気力体力共に厳しいものですが、坂を登っていくからこそ見られる美しい景色もあります。
坂が得意なメンバー、苦しむメンバーもいて、列が3つほどに別れてしまう場面もありました。
しかしながら、広大な山々や清々しい景色に囲まれるサイクリングは気持ちの良いものだったのではないでしょうか。
チームは頂上を目指して進んでいきます。
山頂で待つアフリカンサファリの大きな象
「里の駅小の岩の庄」を出発してから約90分、ゆるやかな長い坂が終わり、ようやく山頂に到着しました。
そこにあったのは、人気観光スポット宇佐市のサファリパーク「九州自然動物公園アフリカンサファリ」です。
入口の前には「アフリカンサファリ」のシンボルでもあるアフリカゾウをモチーフにした大きなゾウが建っています。
本物のアフリカゾウを2倍も大きくしたものだそうです。ゾウの前で休憩をしながらチーム全員が揃うのを待ちます。
アフリカンサファリで合流したサイクリングガイド
待っていたのは大きなゾウだけではありませんでした。
「Welcome to Oita」の看板を持って出迎える二人組の男性がいます。「大分おんせんライドツアー」の後半戦、別府からのツアーを先導されるサイクリングガイドの藤野昌宏さん(右)と工藤大亮さん(左)です。
前半戦のツアーを応援しに来てくださいました。
お二人からの挨拶も済ませ、ここからは藤野さんも一緒に自転車で走ります。
新たな出会いもあり、全員集まったところで記念写真を撮りました。
おんせん県別府を観光しながらのライドツアー
アフリカンサファリを出発すると、あとは下りです。
安心院から別府市のゴールへと向かっていきます。
別府市では、国内外旅行でも人気な観光スポットに立ち寄りました。
別府湾を一望!日本夜景百選の十文字原展望台
まず立ち寄ったのは「十文字原展望台」です。
別府市街地や大分市、国東半島、遠くには四国まで見渡すことができます。
ちなみに、夜景の様子がこちらです。
「日本夜景百選」にも登録されるほど美しい夜景が一望でき、バスツアーの観光ルートにもなっています。
別府湾や景色を一望していると、訪れていた地元のお客さんに話しかけられたメンバーもいて、日本語と英語で交流を楽しむ場面も見られました。
記念撮影をして、次に向かうのは秘湯温泉です。
秘湯の混浴風呂「湯山の里温泉」
「湯山の里温泉」は知る人ぞ知る秘湯の温泉でしたが、2020年5月に一般提供された温泉です。
歯磨き粉と同じ成分の泥が沈んでおり、肌がスベスベになるのだとか。
不織布でできた紙パンツ類を着用して混浴温泉にもなり、奥に進むと家族風呂もあるようです。
温泉までは竹林を300mほど下っていきます。
ハワイのメンバーも竹林の山道を歩き、日本の風景を楽しめたことでしょう。
温泉までたどり着いたメンバーたちは、着替えを済ませ、みんなで温泉を堪能したのでした。
疲れを流し、癒やされたあとは、「岡本屋売店」でスイーツタイムです。
温泉スイーツ地獄蒸しプリンが有名な「岡本屋売店」
「湯山の里温泉」から少し下ったところに、温泉旅館や家族風呂がたち並び、湯けむりがあちこちで見られる明礬(みょうばん)温泉エリアがあります。
このエリアにある明礬温泉「岡本屋売店」では、最高のロケーションの中、食事やスイーツを楽しむことができることもあり、非常に人気なスポットです。
メンバーたちは、「岡本屋売店」に到着すると、駐車場の奥に自転車を停め、目の前に見える湯けむりや奥に見える海の景色で自撮りを楽しんでいる様子でした。
メンバーが集まると、早速スイーツを注文します。
温泉地ならではの湯けむりで蒸した「地獄蒸しプリン」です。
外から厨房が見え、メンバーは興味津々の様子でした。
美味しいスイーツを堪能したあとは、「海地獄」に向けて出発です。
別府の人気観光スポット「海地獄」
別府観光「地獄めぐり」の中でも最大の地獄を体感できる「海地獄」。
神秘的なコバルトブルーに見えることから「海地獄」と名付けられましたが、摂氏98度の熱湯地獄なんだそうです。
自然に吹き出す噴気や熱湯を間近に見られ、温泉たまごや源泉かけ流しの足湯、日本一の大鬼蓮など別府ならではの恵みを満喫できます。
別府観光を楽しむサイクリングメンバー
「海地獄」に到着したメンバーは、マスクを着用して場内へ入りました。
メンバーは、景色を見たり写真を撮ったりと、それぞれが観光を楽しみます。
みんなで建物の2階に上がり、モクモクと吹き出す噴気を眺めました。
笑顔で自撮りをしたり、みんなで写真を撮ったりと「海地獄」に圧巻のご様子です。
日本人が国内旅行で来県しても楽しめるスポットをハワイのメンバーに知ってもらえたことを誇りに思いました。
コース紹介
▼里の駅小の岩の庄
https://www.onoiwanosyou.com/
▼アフリカンサファリ
https://www.africansafari.co.jp/
▼十文字原展望台
https://www.city.beppu.oita.jp/sisetu/sangyou_kankou/jumonjibaru.html
▼湯山の里温泉
https://onsendo.beppu-navi.jp/y221/
▼岡本屋売店
https://jigoku-prin.com/shop/
▼海地獄
http://www.umijigoku.co.jp/
今回の記事で紹介したコースの詳細は以下でもご覧いただけます。
まとめ
「大分おんせんライドツアー」2日目は、深耶馬渓から別府市までの道のり約56kmのツアーの様子と、立ち寄った人気観光スポットをレポートしました。
安心院の道はほとんどが坂道で、苦しむメンバーもいましたが、そびえ立つ壮大な山と緑豊かな清々しい景色は最高のロケーションです。
別府観光では、温泉や湯けむりといった大分県ならではの人気スポットをハワイの方々に楽しんでいただけたことを大分県民として嬉しく思います。
また、サイクリングチームの皆さんが笑顔で観光されている姿を見て、ただただ感心するばかりです。
1日目、2日目と続けて、長い坂道のある50km以上のコースをサイクリングをしながら観光したのですから。
ハワイからサイクリングチームを招いて、県内で初めて行われた「大分おんせんライドツアー」。
緑豊かな大分県北部で、日本の歴史や文化に触れ、温泉や観光を楽しんだツアーとなりました。
このイベントを機に、サイクリングツアーの楽しさを知ってもらったり、インバウンドのきっかけとなってもらえたらと願っています。
新たな地でサイクリングツアーを楽しんでみたい方は、「大分おんせんライドツアー」のコースを走ってみるのはいかがでしょうか。
執筆:結の秋(ゆいのあき)
大分県出身/大分県中津市在住 |
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