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【東京都】奥多摩駅から奥多摩湖まで未舗装路ありの往復18km

奥多摩駅の近くを起点とする「奥多摩むかし道」は、氷川から小河内までの約10kmのことです。石畳や未舗装路もある変化に富んだ道になっています。
未舗装路があるのでロードバイク向きではありませんのでご注意下さい。

奥多摩駅からスタート

「関東の駅百選」に選定されている奥多摩駅はJR青梅線の終点です。
登山やキャンプを楽しむ観光客で、いつも賑わっています。

スタート前に、駅の隣にある観光トイレに是非行ってみて下さい、あまりにも綺麗なトイレに驚くと思います。奥多摩周辺の観光トイレはOPT(オクタマ・ピカピカ・トイレ)のメンバーにより清掃されているのです。綺麗なトイレに感謝です。

柳小路のヤナギコージでお弁当

スタートしてすぐに、駅の目の前にある柳小路という細路地に向かい「ヤナギコージ」に立ち寄ります、朝7時から営業している飲食処です。

ここでお昼用の山弁当(要予約)を購入します。

奥多摩むかし道

国道411号を少し進むとデイリーヤマザキがあるので、その角から「奥多摩むかし道」の起点に入ります。目立つ看板があるので解りやすいと思いますよ。

スタートしてすぐ「羽黒坂」という急坂があり、押して上がりました。
ここは昔の木炭運びの人も馬も苦労したと看板に書いてありました。

坂を上ると廃線跡とトンネルがあります。奥多摩湖の小河内ダム建設のため利用されていた貨物線です。廃線&廃道好きには堪らない雰囲気です。

廃線跡の上に草や苔が生えて幻想的な姿を楽しみつつ進みます。

しばらく石畳と未舗装路を進むと、舗装路に合流します。

観光トイレの横に槐木(さいかちぎ)という巨木があり、昔の人もここで休憩していたらしいと看板に書いてありました。確かに歩いて来た場合ちょうど良い休憩ポイントだったのかもしれません。

舗装路を下って、いったん国道に出ますが、多摩川手前で右折します。
基本的に「奥多摩むかし道」の道標があるので、解りやすくなっています。

少し進むと不動の上滝という場所に出ます。落差7mのこぢんまりした滝ですが癒やされます。

橋梁のある集落

滝の先にある集落は、東京の名湧水「境の清泉」がある境集落です。湧き水好きな人は立ち寄って、喉を潤すのも良いと思います。

ここからも立派な廃線橋梁が見られます。
かなり高い場所にある橋梁は見事です。ここを蒸気機関車が走っていたと思うと胸熱です。

上から見渡す集落の雰囲気が良いですね。

未舗装路でグラベル気分

境集落の脇から白髭トンネルを迂回する未舗装路を進みます。
右手に立派な岩壁と白髭神社の鳥居が出てきたので、自転車を置いて登ってみます。

この白髭神社には都天然記念物の大岩がありました。社殿に覆い被さるほど、せり出した岩は高さ約30m・横幅約40mもあります。露出した断層が珍しいとされています。

狛犬様も、なかなか味がある表情です。

未舗装路区間には「弁慶の腕ぬき岩」「耳神様」など見所が続きます。

多摩川沿いを走るむかし道

白髭トンネルの出口付近で未舗装路は終わり、多摩川沿いを走る舗装路になります。
舗装路に入るとすぐに「いろは楓の巨樹」があります。
夏の緑も良いですが、秋の真っ赤に色づいた巨樹は見事でしょうね。

左手に多摩川を眺めつつ走ります。

むかし道には「しだくら吊橋」「道所吊橋」という2つの吊橋があります。どちらも幅が狭く、かなり揺れますので人数制限は2名までとなっています。

山弁当をいただく

そろそろベンチがあればお弁当が食べたいなあ…と思いながら走っていると、テーブルとイスがある休憩所が出てきました。トイレも設置されていて至れり尽くせりです。

スタートしてすぐに購入した山弁当とミニカップ麺でお昼ゴハンにします。
大きなおにぎりには、それぞれ梅と鮭が入っていて食べ応えありましたよ。

国道を走って奥多摩湖へ

ベンチから西久保の切り返しという急カーブを曲がるとトンネルがあります。
歩きの場合は中山トンネルの上を通る奥多摩むかし道に進みますが、自転車の場合は国道に出て奥多摩に向かいます。

むかし道も自転車で行けますが、荒れた登山道の様な道なのでほとんど乗れず押し歩きになります。気になる人は行ってみては?

長い中山トンネルは暗くて車通りも多いのでライトは必須です。気を付けて走りましょう。
トンネルを抜けるとすぐ小河内ダムが見えてきます。

大麦代トンネル手前を左折すると小河内ダム(奥多摩湖)に到着です。

遊歩道を少し登ると、より広く奥多摩湖が見渡せます。

大麦代園地売店で折り返し

戻りは国道を走って一気に奥多摩駅まで行くのも良いですし、来た時の奥多摩むかし道を走ってもどちらでもOK。ただ国道はトンネルと車通りが多いので来た道を戻った方が楽しいと思いますよ。

奥多摩駅まで戻って、余裕があれば近くの「奥多摩温泉もえぎの湯」で足湯に入るのがオススメです。

利用料金は100円です。タオルを持ってない場合200円でタオルも販売しています。

足湯だけじゃ物足りない!という人は、着替え持参で温泉に入って帰るのも良いかもしれませんね。

コース紹介

アクセス
電車:JR中央線「新宿駅」から約2時間
車:圏央道「青梅インター」から国道411号に入り約1時間30分

▼飲食処
https://inshokudokoro-yanagikoji.com/

まとめ

距離は短めですが、未舗装路や押し歩き区間があるので満足度は高いと思います。
奥多摩湖までの国道は、観光客の車やオートバイが多くヒヤッとする事があるので、国道を回避する奥多摩むかし道は、のんびり走りたい人にオススメですよ。

執筆:小曽根彩

大分県出身、埼玉県在住。
地図やガイドパンフのデザイン制作事務所「オゾングラフィックス」スタッフ。
埼玉県奥武蔵エリアを中心に、四季の景色や美味しい物を求めて自転車を楽しんでいます。

 

 

 

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