【台湾】自転車天国のライダーたちは今どうしてる?現地ヒルクライムライドレポート
台湾は、かねてより自転車乗りにとってアツい場所だとご存知でしょうか?
この小さな島には富士山より高い山がそびえ、ロングライドと同じくらいヒルクライムが人気のアクティビティ。
さらにロードバイクを一度でも買おうとした人なら誰もが知るバイクメーカー「GIANT」や「MERIDA」をはじめ、自転車メーカー群雄割拠。
今回はその台湾に早くから魅せられ、台湾在住15年になる日本人ライダー安田さんから、ヒルクライムの魅力とサイクルライフの様子をご紹介いただきます。
目次
台湾ってサイクリストにとってどんなところ?
日本最西端の与那国島からほんの111km先にある、九州本土程度の大きさの島国、台湾。
小さいながら国土中央には富士山と並ぶ3,000m級の山々が200以上あり、最大標高の玉山(ユイシャン)は富士山より高い3,952mを誇ります。
海抜0mから標高3200mを走破する壮絶なヒルクライムコースは世界中のライダーから注目されています。
加えて、海沿い・川沿い・湖沿い・都市近郊などは風光明媚なサイクリングロードの整備も充実していて、日本から手軽に行ける「自転車天国」として人気です。
台北から気軽に行ける人気ライドスポット陽明山でヒルクライム
私もこの夏、台北の北側に位置する人気ヒルクライムエリア「陽明山(ヤンミンサン)」へ、ごく少数の友人と久しぶりにサイクリングを楽しんできました。
陽明山は複数の山岳からなる約11,338ヘクタールのナショナルパーク。標高も海抜200mから最高1,120mまで起伏に富んでいて自然豊か。
大都市台北から気軽に行ける観光地。ヒルクライムのコースとしても人気です。山頂付近の「冷水抗」と呼ばれる温泉施設をめざすコースを走ることにしました。
▼冷水坑コース
当日仲間とは故宮博物館で待ち合わせ。
故宮博物館も観光スポットで、ライダー同士の待ち合わせではおなじみの場所。台北駅から車で2-30分程度で行くことができます。
その日は私と同様、サイクリング仲間と落ち合うライダーたちが多くの見受けられて、活気が戻りつつあることを実感。
久しぶりのライド
走るにつれて、どんどん空が広くなっていくのが爽快です。
折り返し地点近くまで登れば、新北市や台北市を遠くにのぞむことができます。
冷水坑ビジターセンターまでのぼりきったら、折り返してらくらくの下り。
夏場のヒルクライムでもマスク着用で新たにハードな設定が追加
台湾は沖縄のさらに南に位置し、夏場は猛暑。実はこの日の最高気温も35℃と、ヒルクライムするだけでも結構ハードでした。今回初めてマスク着用をしたライドにのぞんだのですが、やはり息苦しさは否めません。
マスクは汗で濡れるし、ボトルの水を飲むのもひと手間かかり、細かいところで四苦八苦しながらの挑戦でした。
また、マスクを着用しているとサングラスが非常に曇りやすいので、結局サングラスは外しました。
色々ハードルはあったものの、ゴール到着時の爽快感・達成感はやはり格別。自転車に乗ることすら難しかった時期を経て、再びヒルクライムの喜びを味わえた感慨深い一日になりました。
台湾でサイクリングを楽しむ醍醐味を今一度
陽明山ライドの途中、以前よく利用したカフェに立ち寄りましたが、テイクアウトのみとなっていました。
しかし、本来台湾はコンビニに加え屋台やテラス席のある飲食店が多く、自転車を傍に置いて食事をするのがライダーの楽しみの一つ。
※ライド途中の休憩の様子。撮影は2020年3月。
現在は、パーテーションを設置したり座席間のスペースを確保できる、感染予防対策済みの店でのみ店内飲食が可能です。
その他多くの飲食店ではテイクアウトのみで、基本自宅に戻って食べるためのもの。というのも、外出時のマスク着用が義務のため、屋外で食事をするのは、罰金の対象となる可能性があるためです。
ライドを通して感じたこと
久しぶりのヒルクライムは楽しかったものの、やはりエイド休憩がないのは少し寂しい。
警戒レベルが緩和され「レベル1」となったあかつきには、国内での活動は通常のものとなり、グループライドも自由な立ち寄り飲食もできることと思います。
さらに日本の皆さんが台湾にサイクリングできるようになるころには、現在中止・延期されている大型イベントも再開されるかもしれません。
特に東西から標高3275mの武嶺まで上る台湾ヒルクライムの最高峰、「西進武嶺」・「東進武嶺」のヒルクライムイベントはヒルクライム好きの台湾人が待ち望む2大大会。脚力に自信があるライダーにはぜひ挑戦していただきたいです。
もちろんその時には、ライドした分、台湾グルメもしっかり楽しんでほしいですね!
ライダー紹介
現地ライダー:安田 航
台湾在住15年。現地でダイエットと移動の手段として2011年からスポーツバイクを乗り始める。台湾各地への自転車旅行、イベント参加、グループライドを通し、今まで気づかなかった台湾の魅力に触れ、現在は台湾で自転車を楽しむことが台湾にいる理由になっている。 現在は、自転車、ハイキング、トライアスロン、家族でのスポーツ参加旅など、 台湾のスポーツ愛好家むけ海外旅や、台湾国内のスポーツ旅を専門に企画実施するTaiwan Pulse Tour 社で台湾旅行者向けガイドライダーとして従事している。 |
協力:グローバルライド
「自転車で世界はもっと楽しくなる」をモットーに、 海外のファンライドイベントや開催地の自転車情報を中心に発信をしています。 自転車を通して世界中の人と人、街と街とをつなげていくことのできる、 そんな橋渡しのような存在になれることを目指しています。
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