【兵庫県】ポタっと、グルっと、北播磨 Kitaharima Cycle Tourism動画解説
西脇市・三木市・小野市・加西市・加東市・多可町の5市1町からなる兵庫県北播磨地域。「派手ではないが、素朴な感動にあふれる“ちょうどいい田舎”」のサイクリング動画が公開されましたので、その内容を解説します。
まずはその動画をご覧ください。
目次
サイクルツーリズムの観点
これまで各市町単位でのサイクリングへの取り組みがありましたが(サイクルマップ複数あり)、R1年度東播磨・北播磨共同でサイクリングモデルルート推進協議会を組織して、道路管理・観光両輪でのサイクリング振興に着手しました。今後は、実行委員会方式でサイクリスト・民間を巻き込んで更なる活性化を予定。その一環としてサイクルツーリズムの動画を作成しました。
■各市町の特色
【加西市】“自転車と鉄道が走るまち”
加西市北条はかつて門前町として栄えた歴史あるまち。市内を北条鉄道が横断し、「カサイチ」にサイクリストが集う自転車のまちに発展しつつあります。
▼ 鶉野飛行場跡
第二次世界大戦中に優秀なパイロットを養成するため建設された旧日本海軍の飛行場跡。1200mの滑走路跡は当時のまま今もその姿をとどめ、戦闘機「紫電改」の実物大模型は毎月第1・第3日曜に公開されます。
▼ 北条鉄道
『北条鉄道』は、加西市〜小野市粟生駅を結ぶ13.6km全8駅のローカル鉄道。両編成が可愛い車両はディーゼルエンジンで駆動しています。心地よいエンジン音と振動を楽しみながら車窓から田園風景を眺めたり、歴史ある無人駅舎やボランティア駅長を訪ねるなど楽しみ方はさまざまです。「法華口駅・播磨下里駅・長駅」は大正時代から残る木造駅舎(文化財)です。
▼ 釜坂峠
加西市の北部に広がる『加西三坂(釜坂峠・船坂峠・遠坂峠)』はトレーニングや峠制覇チャレンジの絶好のポイント。加西市役所スタートで獲得標高は586m、グルっとまわって38kmのヒルクライムをお楽しみいただけます。まずは“釜坂峠”を抜けて市川町へ、さらに“船坂峠”を越えて多可町に入り、“遠坂峠”を制して加西市に帰ってきます。
TABIRINコース掲載 https://tabi-rin.com/archives/course/32579
▼ 播磨中央自転車道
加西市~加古川市まで13.6㎞連なる大規模自転車道。のどかな川沿いの田園風景を望みつつ、春には桜並木を楽しめる。近くの名所旧跡へのアクセスも良好です。
【加東市】“北播磨のサイクリング拠点”
観光協会と県立公園の双方がサイクル拠点施設として整備される地域のサイクリング先進エリア。今年度(R2)春より、御影山山頂に立つ播州清水寺(日本遺産)までサイクル巡礼が解禁されたことでも注目を集めています。春の桜並木・夏の飛び鮎・秋の紅葉狩りと、四季の訪問も楽しめます。
▼ 闘竜灘
地域でも有数の景勝地(ひょうご景観ビュースポット150選)。清流加古川の川底いっぱいに岩が起伏し、落水の豪快なリズムとともに迫力あふれるスポットです。
▼ 播州清水寺
1400年の歴史あるお寺までスポーツバイクで巡礼(西国三十三所札所)。入山ゲートから山門まで獲得標高232m、2.6㎞、平均斜度8.8%(最大斜度30%)のヒルクライムが楽しめます。本堂で授与されるここだけに特別な「スポーツサイクル御守」はドリンクホルダーに取り付けられます。
▼ 播磨中央公園サイクルステーション
今年度(R2)より、公園の敷地内にサイクリング拠点施設としてオープンしました。計12台のスポーツバイクのレンタルや更衣室の利用が行えます。今後、公園全体のリノベーションによって園内をサイクリングできるよう計画が進められています。
【小野市】“四季の花の色彩豊かなまち”
春は桜回廊、夏はひまわり畑、秋はコスモスと、季節によって何度でも楽しめる花に恵まれたエリア。地域最大規模の温泉でサイクリングの疲れを癒やすこともできます。
▼ 県立自然公園 鴨池
播磨中央自転車道や駅のほど近くにある自然公園の中心地に静かにたたずむ鴨池は、渡り鳥の飛来地として知られています。地元サイクリストはこの場所からスタートするそうです。
▼ 共進牧場
ジャージー牛を100頭ほど飼育し、隣の工場で新鮮な「共進牛乳」が製造されています。放牧風景はいつでもご覧になることができ、牧場直営レストランで提供されるフレッシュな極上プリンやソフトクリームが人気です。
▼ 夢の森公園内 金鑵城遺跡広場
遠望がきくこの場所にはかつて山城が築かれていました。現在は散策道などが整備された公園として開かれ、播磨平野を一望できる絶景スポットとして知る人ぞ知る人気スポットです。
【西脇市】“清流と修験の山の起伏に富む、日本のへそ”
田園と清流の平坦な平野部と、修験道が伝わる山々の自然の起伏に富んだまち。四季折々の魅力(紅葉名所やあじさい園)があり、市街では伝統とレトロの古い町並みを探索できます。
▼ 鍛冶屋線市原駅記念館
かつて地域の足として暮らしを支えた鍛冶屋線(廃線)は、今でもその痕跡が残されています。日野北バイパスすぐ南の道路上に展示されているペイント列車とともに記念撮影がおすすめです。
▼ 日本のへそ公園
東経135度と北緯35度の交差点があることから、日本の真ん中=日本のへそと名が付きました。北播磨の来訪を記念する、日本でここだけのシンボルです。秋のメタセコイヤ並木はビュースポットとして人気があります。
▼ 岡稲荷神社
山の中腹に立つ歴史あるお稲荷さん。およそ120基の鳥居と、境内付近には地元出身の“トータス松本”から寄贈された大きな鳥居があります。頂上からは大変良い見晴らしが眼下に広がります。境内までバイクで登れることから、サイクリストにもおすすめのスポットです。
▼ 日野北バイパス
かつての鍛冶屋線跡地を活用して、西脇市と多可町をつなぐ自転車専用通行帯を備えたバイパスが整備されました。市町をまたぐ移動の際はこちらが至便です。
【多可町】“天高く美しい山々に囲まれる播磨の奥座敷”
「播磨富士」の愛称で親しまれる妙見山をはじめとして、笠形山・千ヶ峰の「多可三名峰」に囲まれた里山の風景と、まちを縦断する杉原川・野間川の調和が美しいまち。夏はラベンダーに秋は山田錦の稲穂など、ゆったりと自然の中のサイクリングを楽しめます。
▼ 岩座神の棚田
約700年もの歴史あるこの棚田は全国でも珍しい石垣造りです。郷愁を誘う原風景が広がるこの場所まではゆるやかにヒルクライムが続きます。
▼ 青玉神社
道の駅の向かいにあるこの神社は、県指定天然記念物の6本の大杉が群生するパワースポット。千年杉とも言われる全長約45mの夫婦大杉や、境内の小池からは神秘的な雰囲気が漂っています。
▼ vero cafe
店内にサイクルスタンドが設置されるなど、自転車好きのオーナーがサイクリストを歓迎します。特性スパイスを使用したこだわりの自家製カレーはきっとやみつきになります。
▼ chattanaの森
妙見山の麓にあってキャンプやBBQも楽しめるこのカフェ&コテージも、サイクリストを歓迎してくれます。現在、自転車と泊まれるプランを開発中で、地元サイクルショップがポンプやタイヤレバー、ケミカルなどの物品サポートを提供してくれます。
【三木市】“田園と歴史が伝わる伝統のまち”
歴史街道や文化財住宅・社寺のような歴史が色濃く残る、伝統文化が伝わるかつての城下町です。最高級酒米「山田錦」の田園が広がるこのまちは、兵庫県で定めるモデルルート「山田錦の里ロングライドコース」の経由地点が含まれ、今後積極的な取組みが期待されています。
▼ 湯の山街道
有馬温泉へ通じる道として羽柴秀吉により整備された街道で、今も往事のまち並みが残されています(ひょうごの景観ビューポイント150選)。作中で映る「稲見酒造」は三木のランドマークです。
▼ 御坂サイフォン
日本初のサイフォン橋は通称「眼鏡橋」とも呼ばれ、長きにわたって疎水で土地を潤した地域の重要な近代化遺産です。水を運ぶため、川を横断して山から山を登る751mの鉄管の光景は大変貴重です。
▼ 別所ゆめ街道旧石野駅休憩所
廃線となった旧三木鉄道の跡地を活用して整備された4.8kmの遊歩道には、旧駅を改装した休憩所や当時の信号機・標識などが残ります。美しい田園が広がるこの道は、来年度(R3年度)に自転車専用道路が舗装整備される予定です。
▼ 正法寺山展望広場
標高132mの急坂をヒルクライムで駆け上ると、山頂の展望台から加古川が雄大に流れる姿や明石大橋などの素晴らしい眺望が広がります。
映像制作
制作:北播磨広域観光協議会
制作協力:Sports MC.DJ.PA Team REAL / LIVE FILM
Director&Model:MCアケ(竹内明美)
マップ掲載記事
まとめ
動画は6分を超える長さですが見所が沢山!関西出身の私ですが知らなかったスポットがいくつも紹介されています。
坂を楽しみたいサイクリストや、グルメや観光を楽しみたいポタリング派など、嗜好に合わせてスポットを選んで巡ってみてください。
詳しくは「兵庫 北播磨観光ポータルサイト」をご覧ください。
情報提供:北播磨広域観光協議会
執筆:YASU
TABIRIN動画ギャラリー
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