旅×自転車 記事

【茨城県】タイムスリップを味わえる常総市で約25㎞のポタリングとサイクルトレイン


鬼怒川が流れる自然豊かで歴史的建築が残るまち、常総市は茨城県の南西部に位置し、2006年に水海道市と石下町が合併し誕生しました。
2015年の関東・東北豪雨で決壊した鬼怒川の堤防は、堤防天端等を活用しサイクリングロードとして活用しようと「かわまちづくり」事業が進められてきました。概ね堤防の整備が完了したということで、川沿いを走りながら街へ足を運び巡ってみます。

豊田城跡をスタート

遠くからも目に留まる城がそびえたちます。

平安時代末期から戦国時代までこの地方を支配した桓武平氏一族である豊田氏が城を築きました。

豊田城と命名され、現在は地域交流センターとして地域の人たちに活用されています。天守閣は日本屈指の高さ48.5m。中には1000人を収容するホールや歴史展示室、最上階の7階には展望室があります。

ゆたかや製菓

まずは、「ゆたかや製菓」に行ってみることに。豊田城から約3㎞のところにあります。

1996年9月に新築完成、70年記念オープンをしたという老舗。地元の米を使った団子が名物です。

いろんな種類があるなかで可愛い団子を見つけました。

「パンだんご」。購入時に店内で少し焼いてみたらしのタレをつけてくれます。

もちもちの団子にこしあんが入っていました。みたらしタレとも相性が良くあっという間に完食。

「ねじれもなか」は途中のおやつに購入。職人のこだわりがつまった最中だそう。

続いて鬼怒川を目指します。

レトロな商店街の看板がありました。 

鬼怒川サイクリングロード

堤防の工事が進んでいるところですが既に供用が開始されている区間もあります。

歩行者と自転車専用になっているので安心して走れますね。

幅が広く開放感がある道でとても気持ちよかったです。天気もよくウォーキングの人もいました。

鬼怒川の堤防を走っていると「鬼怒川堤防決壊の碑」がありました。

2015年9月関東・東北豪雨で鬼怒川の堤防が決壊し大きな被害を受けました。
水害を後世に伝えるため建てられたそう。

東京オリンピック聖火リレーの碑もありました。

水海道風土博物館 坂野家住宅

国指定重要文化財になっている坂野家住宅に立ち寄りました。
敷地は1haにおよぶそう。坂野家は古くからこの地域にあった豪農だったそうです。

素晴らしい日本庭園がありました。

表門は薬医門という形で本来、武家屋敷に設けられるものだそう。

門をくぐるとタイムスリップしたような気持ちになれます。
受付をすませたら、坂野家についての映像を観てから中へ見学しにいきました。

土間には竈が。

梁も大変立派です。ゆっくりと時間が流れていくようです。
坂野家住宅は、長い間文化の発展にも大きな貢献をしてきたことがわかりました。
素晴らしい空間を堪能したところで次の場所へ向かいました。

道中みつけた神社にも少し立ち寄りました。

弘経寺(ぐぎょうじ)

1414年、嘆誉良肇上人により創建。第10代了学上人の時代に徳川家から本堂、鐘楼などに莫大な寄進がなされました。徳川家康の孫にあたる千姫の墓があり、春にはソメイヨシノ、秋には彼岸花が咲くそうです。

サイクルラックもありました。

また千姫姿絵などゆかりの品々が伝えられているそうです。

本堂は江戸時代初期に再建されましたが老朽化のため2008年に修復され現在の姿になりました。

境内にある大きな杉の木は、修行僧宋運の貉伝説にまつわり「来迎杉」と呼ばれているそうです。
心が安らいだところで水海道駅方面へ行くことにしました。

水海道駅周辺を散走


周辺を散策しているとレトロな建物がありました。
五木宗レンガ蔵は明治時代の建物で登録有形文化財に指定されています。

水海道駅の近くにある常総市立図書館内にある「二水会館」。大正初期の建物で登録有形文化財になっています。

レトロな雰囲気が漂う駅前商店街を巡ってみました。

かつて「宝来館」という映画館があったようです。現在は駐車場になっています。

野外映画祭が開催されているとか。いつか参加してみたいです。

市の鳥「ウグイス」がかかれたマンホール。

最後に「いおり庵」に立ち寄りました。

無料貸自転車「ちゃまチャリ」がありました。中学生以上なら誰でも利用できるそう。

お土産に購入。後で食べましたが、お米を感じるおかきで美味しかったです。 

関東鉄道常総線サイクルトレイン

常総線では、自転車をそのまま乗せることができるサイクルトレインを運行しています。
利用区間は常総線の水海道(みつかいどう)から大田郷駅間、時間は9時30分から14時30分。自転車を無料で乗せることができます。

水海道駅から乗車しました。

窓口で自転車を固定するバンドを受け取りました。

列車内では指定されたところに自転車を固定します。

列車から降りる際に運転手にバンドを返却し、石下駅で降りました。
初めてのサイクルトレインでわくわくしました。初心者の方でも安心してサイクリングを楽しめるようになりますね。

団体での利用については事前に連絡が必要なのでご注意ください。

コース紹介

▼関東鉄道常総線サイクルトレイン
https://www.kantetsu.co.jp/train/cycle.html

▼ゆたかや
https://www.yutakaya.biz/

▼常総市鬼怒川サイクリングロー
https://www.city.joso.lg.jp/kurashi_gyousei/kurashi/shisetsu_koukyou/public_transport_institution/cycling/cyclingroad.html

まとめ

常総市を巡る約25㎞のサイクリングになりましたが、名物を堪能し歴史文化に触れ満喫することができました。
自然の景色と街の風景は素晴らしくのんびりと気持ちよく走れました。サイクルトレインも簡単に利用することができたので気軽に楽しんでほしいと思いました。

執筆:水越恭子

茨城県出身。地元ラジオ局でリポーターをしていた頃にロードバイクを購入。公私ともに自転車を楽しんでいる。現在はフリーランス。SNSで茨城サイクリングの魅力を発信。自転車のさまざまな楽しみ方を研究中!現在は、行方市自転車活用推進会議委員を務め、行方エリアテレビ「なめテレ」に出演し自転車で市内をめぐりレポートし放送している。


  • この記事がいいねと思ったら
    •  4
  •   この記事のご感想はユーザーのみなさま
  • サイクリングレポート(記事下部)
    サイクリングレポート(記事下部)
    編集部おすすめ
    ランキング