【千葉県】総距離111kmを駆け抜ける!4年ぶりに開催された「ツール・ド・ちば2022」参加レポート
第17回目となったツール・ド・ちば。
サイクリストから「ツルちば」の愛称で親しまれている、首都圏でも屈指の本格的ロングライドイベントです。
千葉県の美しい自然と地元の食を楽しみながら走る大人気イベントですが、2019年は台風接近により、2020年、2021年はコロナの影響で中止となってしまい、今回は4年ぶりの開催となりました。
目次
スタートはイオンモール木更津
以前は秋の3連休を利用した3日間イベントだったツルちば。コロナ禍ということもあり、今回はワンデイのイベントとなりました。
主催者によれば、400人めどで参加を募集したところ、最終的には508人の参加となったということです。みんなツルちばを待っていたんですね!
開催されたのは10月8日(土)。イオンモール木更津の広い駐車場には、朝8時のスタートを前に、参加者が続々と集まってきました。走行順はグループで行い、各グループに2名の「指導員」と呼ばれるサポートライダーがつきます。
時速22kmから18kmまで、アベレージ走行スピードで3つに分けられ、それぞれがまた40人程度のグループにその場で分けられます。結果、今回はA班からL班まで12のグループができました。
コースは木更津市のイオンモール木更津をスタート&フィニッシュとする111km。
途中、イオンモール富津、クルックフィールズ、高滝ダム、ひらおかの里農村公園と、4つのエイドステーションをまわります。
上り坂はそれほど多くありませんが、2つめのエイドステーション前には、獲得標高120m程度の激坂が待ち構えています。
今回の参加受付は電子スタンプ方式。これまでのツルちばにはなかったハイテクシステムで、4年の年月の流れを感じましたね。
いよいよスタート
スタート前に写真を撮らせていただいた、温浴施設「成田空港温泉 空の湯」のチームのみなさん。この温浴施設にはレンタサイクルもあるということです。ぜひHP検索してみてね。
朝早くから準備をしていたメカサポートのセオサイクルさん。
今日はほかのサイクルイベントと日程が重なりまくり、これまでずっといっしょにサポートしてきた大手パーツメーカーや有名サイクルブランドのサポート部隊が来られず、セオと地元の自転車組合だけによるサポートになってしまったそう。大変な一日になりそうだけど、笑顔で乗り切りましょう。
できるかい、笑顔!
開会式は渡辺芳邦木更津市長の挨拶、参加者と指導員による宣誓、諸注意などでコンパクトに行われました。
ここでタンデムを見かけて声をかけさせていただいたら、コパイロット(後ろに乗車するライダー)はパラリンピアンの鹿沼由理恵さん(写真右)。
リオデジャネイロ・パラリンピックの自転車ロードタイムトライアル視覚障害クラスで銀メダルを獲得した鹿沼さんは、その後競技による酷使により両腕に障害が現れ、左腕を切断することに。
今日はパイロットの荒巻さんとコンビを組み、ツルちば初参加だそうです。
地元木更津・富津を中心に活動する和太鼓チーム「笑楽和楽」(わらわら)の勇壮な演奏も始まり、いよいよスタート時間です。
スタートはA班から順に時間を開けてスタート。
昨日の雨はあがりましたが、太陽は見えないビミョーな天気。路面はほとんど乾いているようです。じじがんばれ〜。
スタートに並びます。今回はゆっくり走りたいのでK班での出走としました。ほんとうなら写真を撮りながらの走行なので、早めにスタートしたいのですが、A班B班あたりはかなり速いということなので、のんびりクラスを選択。
エイドステーションで地元の食を堪能
スタートしてすぐに信号渋滞があったものの、3連休の初日とあって交通量の少ない湾岸道路を快調に走り、富津岬をまわります。
最初のエイドステーションはイオンモール富津。
モール内に店を出す「ジンカフェ」のクレープやようかん、飲料などが提供されました。
次のエイドまでは小糸川沿いのサイクリングロードを走り、いい感じの生活感のある街並みや田園風景を抜けていきます。
例の激坂はこの区間にあるのですが、我を忘れて坂と格闘したため、写真は取り忘れました。
そしてかなり消耗してたどり着いた第2エイドはクルックフィールズ。ここは音楽プロデューサーの小林武史さんが手がける循環型農業体験施設。こちらの駐車場で昼食です。
写真の奥にチラッと見えているのがB.B.BASEバス。今回はリタイアの回収車としてイベントに同行しました。また今回はB.B.BASEによるアクセストレインも運行され、東京からの参加者を楽しませていました。
昼食がしっかり出るのがツルちばの特徴。今回は特製ジビエカレー。イノシシ肉入りのキーマカレーが、疲れた体にしみる〜。
付け合わせのソーセージは、ハーブを練り込んだクルックフィールズ特製。元気が出る。ごちそうさまでした。
次は高滝ダムまで
ここからは次のエイドステーション、高滝ダムを目指します。
途中通ったJR久留里線の馬来田(まくた)駅。いい雰囲気。
高滝ダム音楽堂のエイドステーションに到着。ここで待っていたのはシフォンケーキ、びわゼリー、ピーせんなどのスイーツ類。
そして「オオマサリ」という品種の落花生は、今年の新豆。
お米に新米があるのと同様に、落花生にも新豆があるんですねー。これがめっちゃおいしかった。
ピーナッツ(Pナッツ)の上をいくQナッツなんていう品種もあるんだそうです。
もう食べられないよー
次に目指すのは最後のエイドステーション、ひらおかの里農村公園。
まずは高滝ダムの橋を渡り、養老川沿いの道を進みます。
そして現れた最後の難関、獲得標高約70mの坂。ここでは先ほどの経験を生かし苦しむ参加者を激撮。
歩道を歩いて押している人もいます。
たどりついたひらおかの里農村公園で待っていたのはバナナと大量のパン。「どれでもご自由に。この際2つでも3つでも」と言われても、そんなに食べられないよー。
丘陵を抜けて内房の海へ
あとはゴールまでまっしぐら。
撮影しながら走るので、一人になってしまうことも多く、けっこう細い道をクネクネとルート案内されましたが、ツルちばは立哨員がやたらと多いのと、コース表示がしっかりしているので、道に迷う心配はなし。
この区間には有名な「千葉フォルニア」や「牛込海岸海中電柱」といった観光スポットがありますが、走りに集中して立ち寄れなかったのは残念でした。
でも漁港の中を走ったり、アクアラインをくぐったりして、千葉の海岸風景も楽しめました。そしてルートは木更津の市街地へと戻ってきました。
いよいよ感動のフィニッシュ
そしてスタート地点と同じイオンモール木更津にフィニッシュ。
先にゴールしていた班の指導員さんや、スタッフの方々の拍手に迎えられ、やったー!って感じ。
なんかちょっと感動です。
フィニッシュ後は計測チップを返却すると、引き換えに記念のサコッシュなどがもらえました。そしてまわりを見渡すと、完走の喜びにわくグループたちの記念撮影があちこちで。
この4人組はフォイリピンから日本に来ているエンジニア。一緒に走ることも多かったのですが、終始みんな楽しそうに笑顔で走っていました。
JR久留里線のカラーをイメージした、ツルちば2022の記念ジャージを揃えて参加したのは、イオンモールとイオンバイクの社員チーム。
イオンモール木更津の館内には、ツルちばの展示コーナーもあり、サイクリングの魅力を発信していました。盛り上げありがとうございました。
ゴールエリアにはフードやスポーツ用品の出店もありました。
また来年、ツルちばで会いましょう
しかし、まだまだツルちばは終わりません。最終走者がフィニッシュするまで、指導員さんたちスタッフは走者を拍手で迎え続けます。
このゴールでのお出迎えは、ツルちばの素晴らしいところのひとつだと思います。
111kmという絶妙な距離設定で、初級者にはチャレンジのしがいがある、中上級者にはのんびり景色を楽しみながら走れるコースで、今年のツルちば、結論としてなかなか「いいね!」でした。
しかも指導員やセオサイクルによる万全のサポート。このスタッフと参加者の距離の近さが、ツルちばらしさだと再確認させられました。
そして感動の最終走者ゴール。
参加者もほとんど引き上げた17時すぎ。
さあ、指導員、メカニカルサポートなどスタッフが集まって、恒例の記念撮影です。このスタッフの一体感が、ツルちばを支えているんだなあと、改めて実感しました。みなさん、お疲れ様でしたー!!
また来年会いましょう。
リンク
▼ツール・ド・ちば
https://www.tour-de-chiba.jp/
▼イオンモール木更津
https://kisarazu-aeonmall.com/
▼イオンモール富津
https://futtsu-aeonmall.com/
▼クルックフィールズ
https://kurkkufields.jp/
▼ひらおかの里 農村公園
https://www.city.sodegaura.lg.jp/soshiki/nourin/tanbonogakkoujigyou.html
まとめ
4年ぶりの開催とあって、ツルちばは運営などさまざまな面で変わっていました。でも初心者にやさしく、経験者にも一体感が楽しめるという、このイベントのよさはまったく変わっていません。
このイベントで友達になった人たちが、「4年ぶりだね、元気だった?」と再会を喜ぶ声があちこちで聞かれました。来年はさらに多くの参加者が集まるといいな。
あなたもツルちばの仲間になりましょう!
▼イベント情報
開催日:2022年10月8日(土)
開催地:千葉県 木更津市/富津市/君津市/市原市/袖ケ浦市
主催者:ツール・ド・ちば2022実行委員会
執筆:岩田淳雄
愛知県出身、千葉県在住。 |