【奈良県】「飛鳥・藤原の宮都」世界文化遺産登録記念イベントレポート

2026年7月「飛鳥・藤原の宮都」が世界文化遺産に登録されました。
この地域にある、NAFIC(なら食と農の魅力創造国際大学校)では、 「食」と「農」を実践的に学べるのが大きな特徴です。
「飛鳥・藤原の宮都」世界文化遺産登録を記念して、敷地内のNAFIC附属セミナーハウスを兼ねた「ホテル奈良さくらいの郷」を会場に、「食」と「歴史」を知り、サイクリングで世界遺産をめぐるイベントが開催されました。

目次
飛鳥・藤原の宮都
「飛鳥・藤原の宮都」は、2026年7月にユネスコ世界文化遺産に登録された奈良県(明日香村・橿原市・桜井市)の遺跡群です。6世紀末から8世紀初頭の飛鳥時代に、東アジアの交流を通じて日本が中央集権国家へと形作られていった過程を示す、貴重な宮殿や寺院、古墳などの遺構で構成されています。

ゲストは片山右京氏
イベントのゲストは、元F1ドライバーで登山家でもあり、現在プロロードレースチーム「TEAM UKYO」の代表としてロードレースの世界で活躍する片山右京氏。

奈良には個人的にも何度も訪れているうえ、スポンサー企業とのコラボレーションを通じて、農業ビジネスへの参⼊にも取り組んでいいます。
収穫体験
土曜日午後から開催された1つ目のプログラム「収穫体験」。
NAFICの農園を使って、季節野菜を自分たちで収穫します。長靴に履き替え、右京氏も参加者と一緒に収穫。

ナスやピーマン、きゅうり、南瓜、しし唐などの収穫は、子供も大人もとても楽しそうです。

収穫した野菜は、ホテル奈良さくらいの郷の調理実習室で調理します。

メニューは、収穫野菜と、奈良県桜井市を中心とする三輪地方で作られている、日本最古の歴史を持つ手延べ素麺「三輪そうめん」。
ホテルのシェフたちが、各テーブルの参加者に指導・アドバイス。普段あまり料理をしない右京氏も、参加者たちと一緒に調理をしていきます。


出来上がった料理は、全員で楽しくいただきます。同じレシピで指導してもらってもテーブル毎に盛り付け違っていて、それぞれ個性的ながらも、自分で収穫した野菜を自分で調理して食べる。とても美味しく楽しい経験ができたようです。

その後、少し時間をおいて、全員でホテルの本格ディナーも堪能しました。
トークショー
2つ目のプログラムはトークショー。100名近い来場者がホテルのセミナールームに集まりました。
1部は「食」と「歴史」、2部は「奈良のサイクリング」をテーマに、右京氏を中心にそれぞれのゲストと語り合いました。

「食」と「歴史」トークショー
一般社団法人全国農協観光協会 吉浦 彩乃さんは、旅行会社での国内営業や訪日旅行の手配・営業を経て、西日本を中心に都市と農村の交流促進や地域共創事業を担当。
実はあまり知られていない、奈良の「美味しい食文化」などを披露。

やまとびと株式会社 常務取締役 堀井 啓孝は、印刷事業や奈良専門の旅行事業を通じ、奈良の食や歴史の魅力を県内外に発信している経験から、飛鳥・藤原の宮都が世界遺産登録された経緯や、世界遺産登録されたことによる地域の展望などを語りました。

「奈良のサイクリング」トークショー
橿原市のcafé 4’seasonのオーナー りょう きょうみさんは、登山やランニング、ロードバイクは乗り始めて14年以上。
地元奈良をこよなく愛する一人。地元サイクリストの視点で、この地域のサイクリングの魅力や、サイクリングで楽しめる「食」なども紹介。

ルーマニア出身で京都在住のサンドゥ ヨノツさんは、国内外で活動する社会人ロードレーサー。
自身のサイクリングチームを設立し、国籍を問わない活動に取り組んでいる経験から、外国人視点での奈良の魅力、そして世界遺産登録されたことによる海外への影響力などを語りました。

トークショーの合間には、地元の「柿の葉寿司」や「日本酒」の試食・試飲などもあり、とても楽しい時間でした。

世界遺産サイクリング
サイクリングのスタートもホテル奈良さくらいの郷。参加者はロードバイクユーザーだけでなく、クロスバイクやホテルのE-bike利用者など、多彩なメンバーです。
山田寺跡
ホテル奈良さくらいの郷をスタートしてすぐの山田寺跡(やまだでらあと)は、桜井市にある飛鳥時代(7世紀前半)に創建された古代寺院の遺跡で、世界文化遺産に登録された「飛鳥・藤原の宮都」の構成資産の一つです。

1982年の発掘調査で、倒壊した東面回廊が柱や壁、屋根瓦まで当時の姿を保ったまま出土し、飛鳥時代の建築技術を伝える極めて貴重な資料となりました。

石舞台古墳
明日香村へと走って石舞台古墳(いしぶたいこふん)。日本最大級の横穴式石室を持つ古墳(方墳)です。「飛鳥・藤原の宮都」の構成資産の一つです。

巨大な石を30個以上積み上げて造られた国内最大級の石室が特徴です。石の総重量は約2,300トンに及び、そのなかでも最大の天井石は南側が約77トンもあります。

春の桜や秋の彼岸花など、季節ごとの美しい景観を楽しめる観光名所となっています。
談山神社
石舞台古墳からは、結構ハードな上り坂。ペースは様々でしたが全員登り切りました。


談山神社(たんざんじんじゃ)は、奈良県桜井市多武峰(とうのみね)にある、藤原鎌足(中臣鎌足)を祀る神社です。
国内で現存する唯一の木造十三重塔(室町時代の再建)があり、重要文化財に指定されています。春の桜や秋の美しい紅葉など、四季折々の風景を楽しめる名所として知られています。
藤原宮跡
橿原市へと走って藤原宮跡(ふじわらきゅうせき)。約1300年前の飛鳥時代に持統・文武・元明の三代の天皇が治めた日本初の本格的な都「藤原京」の中心にあった宮殿の跡地です。日本初の本格的な都である藤原宮跡として、「飛鳥・藤原の宮都」の構成資産の一つです。

一辺約1キロメートルの敷地内に、大極殿や内裏などが置かれ、現代の皇居・国会議事堂・官庁街を合わせたような役割を持っていました。
奈良県橿原市は、神武天皇が即位し日本建国を果たした伝承地であり、日本最初の都「藤原京」が置かれた「日本国はじまりの地」です。
橿原神宮
橿原神宮(かしはらじんぐう)は、奈良県橿原市にある、日本の初代天皇である神武天皇とその皇后をお祀りする神社です。

橿原神宮は、神武天皇が即位したとされる畝傍山の東南麓に、明治23年(1890年)4月2日に官幣大社として創建されました。

厳かな空気が張り詰める鳥居の前で、参加者全員で一礼。
幸せの黄色いポスト
橿原神宮前駅の黄色いポストは、奈良県橿原市と宮崎市の姉妹都市盟約締結50周年を記念して、2016年10月に近鉄橿原神宮前駅の中央口前に設置された「幸せの黄色いポスト」です。

神武天皇ゆかりの地である両市の絆を記念し、縁結びの神様で知られる宮崎県青島神社の黄色いポストをヒントに設置されました。黄色は「幸せの色」「願いが叶う色」とされており、大切な人へ思いや幸せを届けるためのポストとして親しまれています。
ゴール後は全員でランチ
ホテル奈良さくらいの郷へと戻って、約28kmながらしっかり坂を登ったイクリング終了。参加者全員でホテルのランチを楽しみました。

動画レポート
コース紹介
距離:28.5 km 獲得標高:607 m
主催:NAFIC周辺賑わいづくり協議会
後援:近畿農政局
協⼒:奈良県サイクリング協会
まとめ
日本の始まりの地と言われる「飛鳥・藤原の宮跡」。世界遺産登録された経緯や歴史、この地域の食文化などを、収穫体験、トークショー、サイクリングと違ったイベントで知ることができるイベントでした。
ゲストの片山右京さんが、ほとんど初めてという収穫から調理を経験し、「食べることの大切さ」やその意義などを話されていたのは印象的でした。
トークショーでは様々な立場の人の話しを聞き、サイクリングでは自転車ならではの世界遺産めぐりを知れて、とても有意義なイベントでした。

執筆:花田 康

