旅×自転車 記事

【オーストラリア】ブリスベンサイクリスト定番!リバーループを体験しよう

リバーシティと呼ばれるブリスベンには、その名の通り街の真ん中をブリスベン川が流れています。
クイーンズランド州の州都、シドニー、メルボルンに次ぐオーストラリア第三の都市でありながらゆったりとした空気が流れるのはブリスベン川と川を囲む緑のためかもしれません。
ブリスベンのサイクリストたちの定番コース、「ブリスベンリバーループ」を紹介します。これを走ればあなたも立派なブリッシー(Brissie )、ブリスベンローカルサイクリスト!

 川の南側サウスバンクからスタート


ブリスベンリバーループは1周約33kmの周回コースなのでどこから走り始めてもOK。自転車専用道や、一般道上の自転車レーンを組み合わせたコースで、コース上には各所に地図や目印の標識が出ています。
この日は南側のサウスバンクから反時計回りにスタート。サウスバンクパークランズには無料の駐車場もあるので、車で来てここから走り始める地元サイクリストも多いです。

朝6時台に走り始めれば交通量も少なく、朝陽に照らされ輝く水面やシティのビル群を望めます。

水面を真横に走る

サウスバンクパークランズから、歩行者・自転車専用橋のグッドウィルブリッジを渡りシティ側へと出ます。川沿いの自動車専用道の高架下は歩行者・自転車専用道になっています。

真横には水面があり、ランニングや犬の散歩をする地元の人もみんな気持ちよさそうです。

川沿いの自転車・歩行者専用道路には所々にカウンターが設置されています。この自転車専用道路を使ってシティへ通勤する人も多く、朝夕は特にサイクリストが多いエリアでもあります。

シティから引き続き、自転車専用道を走りミルトン、トウォングといった商業・住宅のサバーブを抜けて行きましょう。

ミルトンの川沿いには、老舗のパブレストラン「レガッタホテル」が見えます。ちなみに、ここから川を離れて北上すればブリスベンヒルクライマーの聖地Mt.クーサへと続きます。

トウォングを抜けセントルチアに入るとクイーンズランド州立大学(University of Queensland、通称UQ)があります。

キャンパス内には道路があり、ここもコースの一部。オーストラリアの大学の敷地は広く、車で通学する学生も多くいるためこうして道路が走っていたり、駐車場も多数完備しているんですね。

地元のサイクリングクラブや、トライアスロンクラブのライダーたちがグループで練習する姿も見られます。

緑豊かなサバーブを抜けて

UQのキャンパスを抜けて、引き続き川沿いを走ります。インドロピリー(Indooroopilly)のようなユニークな響きの地名は、オーストラリアの原住民アボリジニの言葉から来ているもの。オーストラリアにはこうしたアボリジニ由来の地名が、現在も全国各地に数多くあります。

シティからほど近いながらも自然が豊かなサバーブであるインドロピリーにはゴルフコース、オーストラリア最古にして最大のコアラ保護施設(見学可)「ローンパイン・コアラサンクチュアリ」などがあります。
インドロピリーからアルバートブリッジを渡り、再び川の南側へと向かいます。

インドロピリーの対岸のサバーブ、テニソンにあるクイーンズランドテニスセンターでは毎年1月にブリスベン国際が開催されます。
メルボルンの全豪オープンと合わせて、国内外各地から多くのテニスファンが観戦に訪れる施設です。

続くタットンパーク、ハイゲートヒルは坂道が続く後半の難所。
坂の頂上には心拍が上がったサイクリストたちを出迎えるように、ブリスベンの老舗バイクショップ「ライフサイクル・ガレージ&ベスポーク」が店を構えています。

ここを乗り切ってしまえば、あとは下り基調でウェストエンドを抜けてサウスバンクへと戻ります。

ロングブラックでシメる

小一時間ほど走り終えた頃にはカフェもオープンしています。
コーヒー文化が盛んなオーストラリアでは、カフェと自転車は切っても切れない関係。自転車で走り、最後にコーヒーを飲むところまでがオーストラリアのサイクリストにとっての「ライド」なのです。

街のあちこちにサイクリスト御用達のカフェがあり、平日休日問わず早朝は店の軒先に愛車を連ねサイクリストたちが談笑する光景が見られます。

サウスバンクエリアで人気なのが、飲食店の並ぶグレイストリート沿いの「エスプレッソ・ガレージ」です。

この日の朝はロングブラックコーヒーと、店の定番メニュー、アボトーストを注文しました。軽くトーストしたターキッシュブレッドの上にアボカドとチリソースを乗せていただきます。

ちなみに日本ではアメリカ式のドリップコーヒーが主流ですが、オーストラリアはヨーロッパ式のエスプレッソコーヒーが主流です。
カフェで注文すると、バリスタがエスプレッソマシーンで一杯ずつ丁寧に淹れてくれます。いわゆるアメリカンコーヒーはありませんが、それに近いのはエスプレッソをお湯で割ったロングブラック。
スチームミルクがたっぷり入ったフラットホワイトも、ぜひオーストラリアに来たら味わってほしい一杯です。

コース紹介

▼NPOバイシクル・クイーンズランド ブリスベンリバーループ紹介ページ
https://bq.org.au/where-to-rides/brisbane-river-loop/

▼エスプレッソ・ガレージ
https://www.facebook.com/coffeeatgarage/

まとめ

どの街にも地元のサイクリストたちが愛する定番コースがありますが、ブリスベンと言えばやはりこのブリスベンリバーループ。
自転車専用道は年々改善、拡張されており、朝の新鮮な空気を吸いながら走るのはとても良いリフレッシュになります。生い茂る木々や水鳥の姿に都市にいることを忘れてしまう素晴らしいコースです。ブリスベンに来たらぜひ一度はチャレンジしてみてくださいね。

執筆:Ayaka

2011年に社会人になると同時に始めた自転車で「自転車×旅」の魅力にハマる。
ニュージーランドでのワイナリーロードレース、タイの寺院巡り、ドイツ古城巡り、インドネシアでの遺跡巡りなど世界各地で自転車旅を催行し、その様子を雑誌『Cycle Sports』に寄稿。
2017年には自転車ツーリズムを探究しにオーストラリアへ留学。現地の様子を『Cycle Sports.jp』にて『G’day, Australia! 〜ブリスベンからの自転車だより』として1年間連載。帰国後は英語教材編集者の傍ら、自転車イベントで通訳・MC・PR担当等を務める。
2022年4月、オーストラリア クイーンズランド州ブリスベンへ移住。
座右の銘は「好きにまみれろ、夢中で生きろ」。

 

 

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