【インドネシア】毎週日曜の朝 首都の大通りが歩行者・自転車天国になって賑わう「ジャカルタカーフリー」
日本ではあまり知られていませんが、自転車メーカーがあるインドネシアは、レジャーとしてサイクリングが人気です。
日曜朝には「カーフリー」と呼ばれる大通りの歩行者天国で、多くの人がサイクリングを楽しんでいます。そんなインドネシアのカーフリーサイクリングを、出張者でも楽しめるレンタサイクルを使ってご紹介します。
インドネシアの首都ジャカルタ
インドネシアの首都ジャカルタ(ジャカルタ首都特別州)は、人口約1,000万人と世界有数の大都市です。
その首都を南北に、Jl.M.H.Thamrin(タムリン通り)・Jl.Jenderal Sudirman(スディルマン通り)が通っていて、その地下をジャカルタ都市高速鉄道(2019年3月、第1期区間:15.7km開業)が走っています。
そしてその通りの約6km区間を毎週日曜日6:00~10:00、カーフリー(歩行者・自転車天国)として開放しています。※その他ジャカルタでは5地域で実施。
2020年から約2年間、このカーフリーも休止されていましたが、2022年5月に再開されました。
Sari Pacific Jakartaで宿泊&レンタサイクル
タムリン通りには在インドネシア日本大使館やホテル、ショッピングモールが面しています。日本大使館から北に約800mにあるホテル「Sari Pacific Jakarta」に宿泊すれば、レンタサイクルを利用することができます。
出張者がカーフリーでサイクリングしたくても、通り沿いにレンタサイクルがほとんど無い状況ですが、このホテルに土曜日泊で宿泊すれば、翌朝レンタサイクルでカーフリーサイクリングを楽しむことができます。
朝6:30ホテルロビーで予約していた自転車の貸し出し手続きをして、サイクリングスタート。
自転車はインドネシアの自転車メーカー「POLYGON」のマウンテンバイクです。
カーフリーの風景
6:00ごろまで降っていた雨は上がって多くの人が通りに出てきています。
ホテルからタムリン通りを南へ約1km、日本大使館も近い「Selamat Datang Monument(スラマダタンモニュメント)と噴水。
ここはジャカルタの中心ともいえる場所で、普段多くの車やオートバイが行き交うランドアバウトです。そこを歩いたり、自転車で走れるのですから、カーフリーでは人気のフォトスポットです。
ここから南側がスディルマン通りです。
2019年には無かった自転車レーンが設置されていました。
カーフリーを使った、ランニングイベントもよく見かけます。参加者が、同じ(主催者やスポンサーの)シャツを着てイベントに参加するのがインドネシアでは主流です。
雨上がりの澄んだ空と、水溜まりに映し出された日曜朝のジャカルタは、渋滞が問題となっているジャカルタとは思えない美しい風景です。
高架橋から見下ろす通りも美しい風景です。
スラマダタンモニュメントから約3km、高速道路のインターチェンジがあるSemanggi(スマンギ)。
ここから通りを少し外れれば、サイクルショップ「Rodalink SCBD」があります。
Rodalinkは、自転車メーカーPolygonのグループで、他メーカーの自転車も取り扱うインドネシア最大の自転車チェーン店です。
再び通りに戻って、カーフリーの最南端「Patung Pemuda Membangun(立ち上がる青年の像)」へ。ここもフォトスポットですね。
ここから北へ向かって走ります。
通りには、カメラで撮影する人が多くいます。
彼らはフリーカメラマンで、撮った写真を自身のSNSに掲載し、希望者に高解像度データを販売しています。何とも商魂たくましいですね。
一気にカーフリー北の起点まで約6kmサイクリング。
2019年までは低かったバスレーンの縁石も高くなったことで、バスレーンを走る自転車やランナーはほとんどいません。
何となくバスと自転車・歩行者との距離も、以前より広くなっている気がします。
バスの停留所上には、有料の「展望&フォトスポット」もできていました。
カーフリー北の起点、タムリン通りの「Thamrin Fountain(噴水)」。
この北東エリアは「MONAS(独立記念塔)」が中央にあるあるムルデカ広場。多くの人が憩う日曜の朝はとても穏やかな空気を感じます。
8:30ホテルに到着。2時間約6kmのカーフリーサイクリング終了。
サイクリング後は、ホテルでゆっくりブレックファースト。
コース紹介
距離:15.9km 獲得標高:69m
▼Sari Pacific Jakarta(英語サイト)
https://www.marriott.com/en-us/hotels/jktak-sari-pacific-jakarta-autograph-collection/
まとめ
およそ3年ぶりに訪れたジャカルタのカーフリー。
再開されていたカーフリーは、変わらず多くの人々が楽しむ素晴らしいジャカルタの風景でした。
新しくできたスポットや整備・改善されたものがいくつかあり、進化しているのも感じられました。
朝6時に起床して、雨上がりの晴天という絶好のコンディションの中、レンタサイクルで2時間ジャカルタの街を疾走し、朝食の後はプールでひと泳ぎ。
一年間通して暑いジャカルタならではの、日曜朝のオススメの過ごし方です。
そして11:00、ホテルをチェックアウトして通りに出れば、何事もなかったかのように、いつもの車とオートバイが行き交う街に戻っていました。
執筆:HANADA