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【群馬県】万座温泉から標高2305mにあるパン屋さんと峠をめぐる40kmのコースを紹介

サイクリストなら1度は行ってみたい渋峠や毛無峠(けなしとうげ)ですが、長野原草津口駅や草津温泉から上るのは大変そう…。
そんな人にオススメなのが万座温泉の駐車場から渋峠と毛無峠をまわる今回のコースです。万座温泉は標高1800mで、渋峠は標高2172mですので、下から上るよりは大分楽だと思います。

万座温泉の無料駐車場

万座温泉から国道にむかう

万座ハイウェー終点の万座バスターミナルにある無料駐車場からスタート!
温泉街を走ると、あちこちから温泉の湯気が立ちこめて硫黄の香りが漂っています。スタート直後の万座三叉路までの上りが今回の中で一番キツいエリアですが、まだ足がフレッシュなので頑張って上りましょう。

国道に合流すると絶景が待っている

国道292号に合流して左折。少し上ると、先ほど上ってきた万座温泉からの九十九折りが見えます。もうこんなに上ってきたのか〜という気持ちになりますよ。

少し進むと真っ直ぐに伸びる道が見えてきます。ここは山田峠で、天気が良くても風が強く吹くエリアです。
天候が悪い時は自転車ごと飛ばされそうになるほどの風が吹きますが、比較的穏やかな天気で最高の景色を堪能できました。

日本国道最高地点に到着

大きなカーブをいくつか曲がっていくと、日本国道最高地点の碑に到着します。ここで既に標高2172mあります。夏でもヒンヤリする事がありますよ。

碑の前は記念撮影の人気スポットなので、混んでいると順番待ちをするほど。
ここは戻りにも通るので、先に進みます。

緩い坂を下ると県境の宿「渋峠ホテル」に着きました。群馬県と長野県の県を跨いだ珍しいホテルで、駐車場に描かれた「ぐんま/ながの」の文字が面白いですよ。

長野側に少し下ると北アルプスが見えるポイントもあります。

渋峠ロマンスリフトで横手山頂ヒュッテ

渋峠に自転車を置いて、渋峠ロマンスリフトに乗ります。リフトに乗れば標高2305mの横手山山頂も楽々です。

ちなみに横手山ドライブイン側から横手山スカイレーターとリフトを乗り継いで来る事も出来ますよ。
眼下に雲が流れていくのが見え、気温も一気に下がって肌寒いくらいです。持ってきた上着を着込みます。

ランチは雲の上のパン屋さん

横手山頂ヒュッテの「雲の上のパン屋さん」では絶品ボルシチと焼きたてパンを頂きます!
標高が高いとパン作りが大変らしく、研究を続け試行錯誤を続けているとか。

そんな美味しいパンに合うのは野菜と肉がたっぷりのボルシチです。涼しい山頂でいただく暖かいボルシチは最高ですよ。

日本国道最高地点到達証明書

県境の宿「渋峠ホテル」のフロントで日本国道最高地点到達証明書というカードを購入する事ができます。絵柄は何種類かあり選べます。

2021年9月から販売が開始された「ろんぐらいだぁすとーりーず!」をチョイス。限定2000部で用意されていて、残りは400部ほどらしいので欲しい人は無くなる前に買いに行くのをオススメします(2022年7月現在)。

日本国道最高地点の碑がある横から、芳ヶ平湿原が見えます。赤い屋根の建物は芳ヶ平ヒュッテです。いちど歩いて近くまで行ってみたいものです。

来た道を戻り、九十九折りの万座道路を下っていきます。朝苦労して上った道も下りではあっという間ですね。

万座温泉を通過して、県道466号に入ります。今までの国道と違って車もバイクも少なくなり寂しい雰囲気です。

万座峠から先ほどまで居た横手山が見えます。グルッと大きくまわって走ったのが視覚的に分かるのが面白いです。

毛無峠に到着

三叉路から県道112号に入ると、路面も荒れてされに寂れた雰囲気に…。そんな雰囲気も毛無峠に向かう気持ちを盛り上げてくれます。

徐々に山の樹木が減り茶色い地肌がむき出しの山が見えてくると毛無峠に到着です。SNSで見たことがある群馬県の看板や遭難多発区域の文字にテンションが上がります。

毛無峠も山田峠と同様に風が強いエリアです。晴れていても強風が吹くことも。

破風岳まで登ってみる

自転車を置いて破風岳に登って上から毛無峠を眺めてみます。破風岳まで約30分のプチ登山です。歩きやすいシューズで来るのをオススメします。

上から見る毛無峠は、人の気配が無く、どことなくSF映画や異国の雰囲気を感じられます。

さびれた索道鉄塔

毛無峠から立入禁止エリア側には小串鉱山跡があります。
昭和30年代の最盛期には月に約2000トンもの硫黄を生産していたらしく、人口も1500人程居た事もあったとか。今見るとそんな気配はまるで無く、ひっそりとしています。

山に残された索道の鉄橋から、最盛期の雰囲気を想像してみるのも良いかもしれません。

万座温泉に戻って温泉へ

来た道を戻り万座温泉まで走ります。
途中「落石注意」の標識がボロボロになっていて、実際に落石があったのか?とヒヤヒヤします。

万座温泉の駐車場に戻ったら、あとは温泉に入って汗を流しましょう。
独立した日帰り入浴施設はありませんが、各ホテル・旅館の温泉に入ることが出来ます。

コース紹介

▼万座温泉観光協会
https://www.manzaonsen.gr.jp/onsen/

まとめ

渋峠や毛無峠はハードルが高いと思っている人に気軽に楽しんで貰えるルートを考えてみました。下から上るよりは気持ち的にも楽なので、のんびり絶景を楽しめると思います。

真夏でもかなり涼しく山の天気は変わりやすいので、防寒着や雨具の用意をお忘れ無く。

執筆:小曽根彩

大分県出身、埼玉県在住。
地図やガイドパンフのデザイン制作事務所「オゾングラフィックス」スタッフ。
埼玉県奥武蔵エリアを中心に、四季の景色や美味しい物を求めて自転車を楽しんでいます。

 

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