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【神奈川県】「自然と里山アートを巡る 相模湖サイクリング」を走ってみた《PR》


サイクリングにチカラを入れている神奈川県が最近猛烈プッシュしているのが滞在型のサイクルルート。日帰りではなく宿泊もしてもらい、神奈川の魅力を存分に味わってもらおうというものです。県のHPには全部で6つのモデルコースが紹介されジワジワ注目されています。そのなかのひとつ、宮ヶ瀬湖、相模湖周辺のルートを実際に走ってみました。

スタートはJR橋本駅近くのオギノパンCAFE。左から大屋雄一さん、佐藤周平さん、おおやようこさん、そして私

6つある1泊2日のモデルルート

神奈川県のサイクルツーリズムHPをのぞいてみましょう。そこには「ジャパンエコトラックルートマップ神奈川」として、神奈川の魅力的なルートが14も紹介されています。実際の紙MAPもモンベルストアや観光協会などで入手できますが、HPからもダウンロードできるのがいい。これに加え、最近追加された滞在型のサイクルルートプランも注目です。こちらは1泊2日で走るモデルルートが6つ紹介されています。

このうちの「相模湖コース」を基本にしたルートを走ってみませんか、という神奈川県からのお誘いに、ルンルンでスタートのオギノパンCAFEに向かいました。そこで待っていたのはインフルエンサーのおおやようこさん、サイクルスポーツ誌の記者としてライター大屋雄一さん、そして日本サイクリングガイド協会のガイドとして佐藤周平さん。これは楽しくなりそうです。

るるぶ+のウェブページには、この相模湖コースを含め全6コースが楽しく紹介されています


出発前に腹ごしらえ。名物はあげぱん

オリンピックのレガシーロードを走る

オギノパンCAFEを4人で出発、住宅街をしばらく走ると相模川にかかる小倉橋へ。ここを渡るとさっそく見えてきたのは特大のバナー。そう、ここはオリンピックのTOKYO2020で男女ロードレースのコースとなった道。オリンピック当時のものから数えて4つめの絵柄となったウェルカムバナーが迎えてくれました。「おおー、これかあ!」と思わず声が出ます。

小倉橋を渡ると見えてきました相模原市の巨大バナー


TOKYO2020のバナーは2021年末まで掲げられていましたが、現在は4代目のバナーに。オリンピック・レガシーとして引き継がれています


このバナーをバックに記念撮影するサイクリストが多い。自転車を立たせるときに使うであろうブロックが転がっていて笑えました

サイクリストにはおなじみオギノパン本社工場

 小休止したあと、県道510号を快適に走り、やってきたのはまたオギノパン。ここは本社工場で、ガラス越しの工場見学もできる。津久井湖や宮ヶ瀬湖周辺、そして道志みちを走るサイクリストやオートバイのライダーに大人気の場所。ここでまたのんびり休憩です。

県道510号は走りやすい


オギノパンの看板の後ろには「ゴルフの墓場」としてサイクリストのあいだでは有名?なストックヤードが


オギノパン本社工場に到着


ガラス越しにパンの製造過程を見ることができて楽しい


通路にはオギノパンにまつわるいろんなクイズが掲出されています


布団干しではありません


売店ではたくさんのパンを販売。オギノパンは1960年にパンの卸売からスタートし、相模原市や厚木市の学校給食パンとして発展。現在は丹沢あんぱんや神奈川フードバトルで殿堂入りしたあげぱんで有名


売店にはオギノパンのアルカンシェルジャージ(自転車競技の世界チャンピオンが着用する五大陸を表す5色のストライプが入ったレインボージャージの名称)が!

デジタルスタンプラリーも楽しんだ

オギノパンを後にして次に目指すのは宮ヶ瀬湖。トンネルを抜けると豊富な水量をたたえる宮ヶ瀬湖が眼前に広がります。この宮ヶ瀬湖は宮ヶ瀬ダムによるダム湖で、完成は2000年。湖畔には観光施設や広い駐車場があり、観光客に人気のスポット。もちろんこのあたりを走るサイクリストの聖地でもあります。

これが宮ヶ瀬ダム。思わず写真撮影


宮ヶ瀬湖畔にある鳥居原ふれあいの館。レストランやレンタサイクルもある観光の拠点です


自転車レースTOJ(ツアー・オブ・ジャパン)相模原ステージのゴール地になったことを記念したマンホール蓋を発見。スタート場所近くの橋本公園横には、スタート地点のマンホール蓋もあったらしい


2026年2月28日まで、神奈川県では「かながわサイクリングデジタルスタンプラリー」を実施中。この鳥居原ふれあいの館もスタンプポイントとなっているので、さっそくスタンプをゲット


専用アプリ「COCOAR」をダウンロードしてチェックポイントで「かながわキンタロウ」(神奈川県PRキャラクター)のマークを読み取ってデジタルスタンプをゲットします。県内6コースのそれぞれ4ポイントでスタンプをゲット、全スタンプを集めた人のなかから抽選でメリダのクロスバイクや温泉のペア宿泊券がもらえます。全部集めたくなります

ランチ&カフェでエネルギーチャージ

宮ヶ瀬湖の次はいよいよランチタイム。すぐ近くにあるログハウスのカフェ&レストラン「オレンジツリー」へ。

宮ヶ瀬湖の人気店、オレンジツリー。ログハウスのシャレな作り


ハンバーグや鶏肉のコンフィといったメニューを思いおもいに注文。

お腹を満たしたところで次なる目的地はカフェ。細い県道64号で軽く一山越えて、国道413号沿いのアマライトコーヒーへ。天気がいいので走っていてもとても快適。そして風景や道もサイコーです。

自動車販売店の建物をリノベしたアマライトコーヒーに到着


店内はゆとりがあってオシャレな雰囲気


ここんちの特徴はこのズラリ並んだアロマディフューザー


こんなふうに香りをかいで自分の好みの豆と焙煎を選んで注文できます。全部やりたくなるので注文するまでに時間がかかります


今回は深煎りのケニアを注文。これはおいしい!


シフォンケーキやパイなども食べられます


自転車を店内に入れることもできるので、愛車を見ながら語れるし、防犯上もうれしい

藤野芸術の家にゴール

ランチとコーヒーでエネルギー充電したところで、今日の宿泊場所に向けてぐんぐん走っていきます。国道413号を、バカンス村という観光施設の看板を目印に右折。ここから交通量の少ない里山の道を上っていきます。ガイドの佐藤さんは相模原市に住んでいたこともあり、このへんの歴史や地理にも詳しく、ところどころでしてくれる解説がとてもおもしろい。

最後の上りを頑張ったあと、本日の宿泊場所である藤野芸術の家に到着。ここは豊かな森のなかに音楽ホールや工房体験スペースを持ち、キャンプ場やレストラン、会議室なども備え宿泊もできる体験型アート施設。泊まるだけじゃなくていろんな体験も楽しめそう。

で、本日の楽しいサイクリングは終了です。お疲れ様でした。

西沢大橋を渡る。この国道413号は道志みちと呼ばれ、サイクリストやライダーの多い道。TOKYO2020の自転車ロードレースが通ったレガシールートです


いよいよ里山の道に入っていく。さあここから上りですよ


本日のチマコッピへの道をグイグイ上るおおやさんたち。私は電動アシスト付きバイクでウィンウィン上る


ルートの右側にあったのが、TEAM UKYOの日本の拠点であるTEAM UKYOベース。廃校になった小学校を使用しています。こんなとこにあったんですね。 ちなみに相模原市は片山右京さんが幼少期〜少年時代を過ごした場所


本日のゴール、藤野芸術の家に到着


私を除く3人はここで宿泊、翌日はさらにスタンプラリーやアートなポイント巡りを楽しみました。私は都合で走れなかったのでここでお別れです。みなさんありがとう。お疲れ様でした

コース紹介

距離: 33.5 km 累積標高: 851 m

まとめ

取材やプライベートで何度か訪れている場所も、自転車で行ってみるとまた違う発見がある、ってことにも気づかされた一日でした。季節やいっしょに走る仲間が変われば、その土地がまた新しい顔を見せてくれます。そして知らなかった施設やカフェなどに気づかせてくれるのも、このジャパンエコトラック神奈川県ルートのいいところ。まだ走ってないほかのルートも走ってみたくなりますね。今度は誰と走ろうかな?

DATA

メディア向けツアー相模湖コース「自然と里山アートを巡る 相模湖サイクリング」
開催日:2025年12月11日(木)〜12日(金)
開催地:神奈川県相模原市
主催者:神奈川県(文化スポーツ観光局スポーツ課)

執筆:岩田淳雄

愛知県出身、千葉県在住。
自転車雑誌「サイクルスポーツ 」「バイシクルクラブ」の編集長を歴任。ナショナルサイクルルートは全ルート全行程を走破している。現在は「ペダルプッシャー」を主宰し、サイクリングの啓発活動を展開しています。
https://pedalpusher.jp/

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