旅×自転車 記事

【愛媛県】「えひめ・しまなみリンリントレイン」を利用して「今治・道後はまかぜ海道」レンタサイクルの旅〈前編〉

しまなみ海道をはじめとする”サイクリングパラダイス愛媛県”の魅力発信シリーズ。
今回は、愛媛県今治市から松山市までサイクルトレインを利用し、松山市から今治市へ向かう国道196号線の海沿い区間<今治・道後はまかぜ海道>を含む片道約68kmのサイクリングレポートをお届けします。

新しくなった「JR松山駅」等に焦点を当てて、ここを起点とした「興居島」や「高浜港」を経由する海沿いのコースもご紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

「えひめ・しまなみリンリントレイン」を利用して今治駅から新しくなったJR松山駅へ

JR四国旅客鉄道株式会社が実施している「えひめ・しまなみリンリントレイン」は、自転車を解体することなくそのまま持ち込むことが可能で、当該区間に有効な乗車券類のみでご利用いただけるのでサイクリストにとっては非常に便利なサービスです。(こちらサービスは2025年2月24日〈月・祝〉で終了しています。)

今回はJR今治駅から乗車しましたが、改札のところに愛媛県で開催中の「しまひめライドデジタルスタンプラリー2024」の専用QRコードが設置されています。

現在、グレーターしまなみ・えひめ推進協議会(愛媛県、松山市、今治市、西条市、上島町等で構成)は、しまなみ海道と隣接する愛媛県側エリアにおいて、サイクリングとあわせて、自然やアクテビティ、ショッピング、美味しいグルメなどを楽しむデジタルスタンプラリー”しまひめライド“を開催中です。QRコードを読み取って計5つ以上のスタンプを集め、合計3,000 円(税込)以上の買い物をして応募すると抽選で地元の特産品などの豪華賞品が当たります。
詳しくは下記のサイトをご確認ください。

https://gse.cycling-ehime.com/shimahime-ride/

列車に乗車して中に入ると車内各所に水色の自転車固定可能場所の案内がありますので、案内に従って自転車を固定します。JR今治駅から松山駅までサイクルトレインで約70分。

JR松山駅に到着すると、対面乗り換え可能なホーム構造でエレベーターが設置されているため、サイクリストも快適にご利用いただけます。ホームでの自転車撮影は中々貴重ですね。

エレベーターに乗り3階から1階まで降りて少し歩くと、改札が見えてくるので

一旦外に出て全景を撮影。

JR松山駅「だんだん通り」を散策

駅舎内には松山で人気のコーヒー専門店や中華料理店など16店舗が駅の開業に合わせてオープンしました。

また、駅舎内の「松山市観光案内所」は「しまひめライド」のスポットに登録されているため、スタンプ獲得も忘れずに。

「JR松山駅」から「三津浜港」と「高浜港」を目指してサイクリング

まずは「JR松山駅」を出発して愛媛県道19号松山港線を真っすぐ北上した先にある「アルムのパン」を目指します。

アルムのパン

店内は清潔感に溢れ、パンは北海道小麦を使用しており、パンの種類ひとつひとつに合わせたこだわりの手作り生地で、どれも絶品です。イートインスペースもあるため、その場でお召し上がりいただけます。

「しまひめライド」のスポットにもなっているので、スタンプ獲得もお忘れなく。

今回はアルムのパンの人気ナンバー1「北海道塩バターコーンパン」と「もちもちマルゲリータ」を食べました。「北海道塩バターコーンパン」はマフィン型のパンで、中にはコーンが入っており、食べるとバターの風味が口の中で広がります。「もちもちマルゲリータ」は全粒粉米粉を使ったもちもちの生地を使ったピザ風マルゲリータで、食べ応え十分で大満足でした。

三津浜港へ

そのままこの店の前の信号を左折して西進すると三津浜港が見えてきます。この港の近くにある「しまひめライド」のスポットを2つご紹介します。

旧鈴木邸 CHAYA(茶屋)

一つ目は国指定有形文化財登録物件「旧鈴木邸CHAYA」です。2022年春におはぎ屋さんをOPENし、小ぶりで食べやすいおはぎは甘さ控えめでいくらでも食べられる美味しさです。1日1組限定の宿泊や座敷の貸切も行っているので、まったりと過ごしたい人は必見です。

CAFE&BAR 太陽と月

二つ目は「カフェ&バル 太陽と月」です。店内に入ると、まるで自宅のような玄関があり、座敷の個室も用意されています。メイン料理を選べる副菜豊かな「選べる太陽と月プレート」や十六穀米で食べる愛媛グルメ「宇和島鯛めしプレート」など、多様なメニューがあり栄養満点な食事はサイクリストにもおすすめです。

東京ラブストーリーのロケ地「梅津寺駅」へ

さて、「三津浜港」の後は「伊予鉄梅津寺駅」に向かいます。

目の前に一面の海が広がるどこか昔なつかしい駅舎で、90年代に一世を風靡したテレビドラマ「東京ラブストーリー」のロケ地としても知られ、左奥の人が溜まっている柵には、作中のクライマックスシーンと同じように、20年以上経過した現在でも白いハンカチが固く結ばれて風にたなびいています。
プラットフォームに下りれば潮風と波音に包まれ、まるでドラマの主人公にでもなったかのような感覚を感じることができる素敵な駅舎です。

また、伊予鉄道の郊外電車(松山市内中心部の路面電車ではなく、広域に走っている路線)では自転車をそのまま持ち込めるサイクルトレインを土・日・祝日(指定日以外)に始発~終電までのすべての電車が対象で実施してます。
伊予鉄道の松山市駅からサイクルトレインを利用して梅津寺駅まで来ることも可能なので、体力に自信がない方におすすめです。

「梅津寺駅」のすぐ近くには「梅津寺公園」があり、かつては『梅津寺パーク』という人気の遊園地でした。現在は梅や桜の名所である梅林等を営業しております。

みきゃんパーク梅津寺

梅津寺公園の隣には、「しまひめライド」のスポットの「みきゃんパーク梅津寺」があります。

建物の2階では、みかんを使ったオリジナルスイーツが楽しめるカフェも営業しており、窓からは伊予鉄グループの電車がよく見えます。

ここでも忘れずに「しまひめライド」のQRコードを読み込んでスタンプをゲットをし、

果汁100%のみかんジュースで喉を潤してから高浜港へ向かいます。

高浜港へ

折角なので「高浜港」に向かう途中にある「ターナー島」へ寄ってみることにしました。

「ターナー島」は別称であり、実際は「四十島」と呼ばれています。高浜港の南にある黒岩とよばれる岬から約150mのところに浮かぶ小島で、島に生えている松のかたちがイギリス人画家ウィリアム・ターナーの描く松に似ていることから「ターナー島」の愛称で広く親しまれております。

「高浜港」からは向かい側に「興居島(ごごしま)」が見えます。
「興居島」は高浜港からフェリーで約15分で島にある由良港、泊港に到着します。それぞれ1日14本のフェリーが往復するアクセスの良い離島です。周囲21.6kmの島は信号もなく本格的な離島気分を満喫でき、島の周囲をぐるっと幹線道路が通りサイクリングにもおすすめです。由良港ではE-BIKEやクロスバイクなどのレンタサイクルも行われていますので機会があれば是非サイクリングに行くことをおすすめします。

寄り道を終え「はまかぜ海道」に戻る前に折角なのでもう一か所寄ってみました。愛媛県にはサイクリングの途中に沢山の四国八十八か所霊場「四国遍路」のお寺の近くを通ることがあります。
今回そのひとつである53番札所 「円明寺」にてサイクリングの安全祈願をしてきました。

「はまかぜ海道」を走る

ここからは「今治・道後はまかぜ海道」の醍醐味である海岸沿いの潮風を感じるサイクリングコースを走ります。まずはよく整備されている「和気浜緑地」で暫し休憩。

その後、県道347号平田北条線を北上すると観光列車のような雰囲気のある「カフェトレインベイサイド」に到着。

「海の見えるカフェでゆっくりと…ゆっくりと…」の如く

すぐそばに海を見ながら8時から16時まで注文が可能なモーニングでちょっとしたブランチを楽しみました。

松山市「北条エリア」のサイクリングを満喫!

ワカパン

そのまま真っすぐ北上して北条エリアに入り、右に曲がって高縄山の麓まで上がっていくと「しまひめライド」のスポット「ワカパン」があります。地元で採れた果物や野菜から自家製の自然酵母を使用したパンは絶品です。

山を下ると「えひめ・しまなみリンリントレイン」の乗降が出来る「JR伊予北条駅」に到着。

近くに北条地域マップを見つけました。

「伊予の江の島」と呼ばれる「鹿島」が駅のすぐ近くなので寄ってみましょう。

北条港にある鹿のオブジェが特徴的な渡船を利用すると鹿島へ行くことができます。本物の鹿が出迎えてくれる周囲約1.5㎞の小島で、島内には、海水浴場やキャンプ場、河野水軍ゆかりの鹿島神社などがあります。

「鹿島」から「北条港」へ渡船で戻ってきた後、そのまま海沿いを走るとこの景色!

わくわく感♪満載のサイクリングコースです。

国道196号線は路肩が狭く通行量が多いこともありますが、途中には素敵なカフェが続きます。「ベティクロッカーズ 北条店」から名前が変わった「リー・ベイリーズ」では本格的なアフタヌーンティーが楽しめます。

レストランふわり

すぐ先には道の駅「風早の郷 風和里(ふわり)」があります。そこにある「レストランふわり」は「しまひめライド」の新スポットに登録されています。こだわりが詰まった海鮮料理が自慢で、特に北条鯛めし定食が人気です。
愛媛は鯛めしが有名ですが刺身でいただく「宇和島鯛めし」に対し、北条で名物として提供されている鯛めしは炊き込みご飯です。天然鯛をふんだんに使い、地元の醤油で味付け、米は久万高原町産の清流米を使用するなどシンプルながら素材へもこだわっています。

また、この場所の向かい側の海岸もおすすめです。

目の前を通る国道196号線を渡って「風早長浜海岸」に行ってみましょう。シーズンオフは静かなので砂浜でのんびりとくつろげます。海水の透明度が高く、波はとても穏やかなためおすすめです。現在愛媛県で開催中の『しまひめライド』に合わせて、旅×自転車の情報メディアTABIRINでは、『しまひめライドフォトコンテスト~自転車で旅しよう!~』が同時開催されています。フォトコンテストのテーマは「しまひめライド~思い出の風景×自転車旅」です。
ぜひTABIRIN アプリもインストールして、美しい風景が続く魅力満載の「今治・道後はまかぜ海道」の自転車旅を写真に収め、たフォトコンテストにご応募ください。入賞者には豪華賞品も用意されていますよ。

国道196号線の松山市北条エリアの最後にあるのは、サイクルオアシスにも認定されている「ドライブインアウト・ゼア」。ペット同伴可能なテラス席もあり、ホットドッグやカレーがおすすめのカフェです。

前編の松山編はここまで

サイクリストにとって画期的なサービス”サイクルトレイン”を利用した自転車旅は、旅先でのサイクリングを身近にしてくれるものだと感じました。また、しまひめライドスタンプラリーの対象スポットではグルメも楽しめ、サイクリング中は小腹が空くことも多く、そんな時に持ってこいのスポットに立ち寄り、今後このコースを走る際の小休憩スポットの予習にもなり、発見の多い充実した自転車旅となりました。たくさんの見どころにも立ち寄り、時間が足りなくおもえました。
レポートは後編の今治編へ続きます!

 

執筆:日本旅行ビジネスソリューションズ株式会社

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