東京から電車で1時間ちょっとで来ることができるのが栃木市です。
街中には、蔵造の家屋や洋館が見られ、江戸時代から昭和初期に建てられた建築が目を惹きます。
お気に入りの自転車で散策しても良し、少しお買い物を楽しみたい人は、かごが付いているシティサイクルをレンタルしても良いと思います。
街並みを眺めて写真を撮って、ゆっくりと流れる時間を堪能できる小江戸・栃木をポタリングしてみませんか。
栃木市とは
栃木県の南部にあり、栃木駅にはJR両毛線・東武日光線・東武宇都宮線が通っています。東京からですと東武特急に乗り1時間10分ほどで来ることができます。
江戸時代には、日光例幣使街道の宿場町として栄えていました。また、市内を流れる巴波(うずま)川の舟運を活用し商人の街として発展していったそうです。
現在も見世蔵が建ち並ぶ街並みが保存されており、「蔵のまち栃木」として観光スポットになっています。
まずは栃木市観光協会へ
栃木市観光協会の近くにある「蔵の街第一駐車場」に車を停めました。この駐車場は30分100円ですが、山車会館へ有料入館または蔵の街観光館などで500円以上の買い物をすると無料になるということでした。
私は自分のロードバイクを持参し、友人は栃木市観光協会のレンタサイクルを利用しました。
レンタサイクルは、前かごがあるシティサイクルで、1日(9時~17時)400円で借りることができます。
観光協会には市内のマップや手書きマップが置いてあります。
まずは観光協会周辺を散策しました。観光協会前の蔵の街大通りから東へ入り小路を行ってみました。
神明宮(しんめいぐう)
神明宮という神社がありました。栃木のお伊勢様と呼ばれているそうです。
参拝していると境内には「知恵授けの輪」がありました。
神社をあとにし、神明宮のすぐ北側にある「近龍寺」の小路を行ってみると「街しるべ」という看板がありました。
赤城亭
早速、目を惹く洋館風の建物がありました。「赤城亭」という大正12年(1923年)創業の老舗洋食店です。文明開化のシンボル“牛鍋”が逸品だそう。今回は、お目当てのランチがあってので断念しました。
巴波川(うずまがわ)
続いて、街中を流れる巴波川に沿って北へ進んでいきます。
巴波川は、江戸時代に舟運による交易で栃木市の発展に大きな役割を果たしました。巴波川沿いには遊歩道があり、見世蔵や歴史的建造物が建ち並んでいます。
細い道もあるので走行には十分に気を付けてくださいね。
立ち止まって見たくなるような建物が多く点在しています。カフェも沢山あるので気になったところへふらっと入ってみても楽しめそうです。
旧栃木町役場(栃木市立文学館)
巴波川沿いを走っていくと常盤橋のあたりから見えるエメラルドグリーンの建物があります。
大正時代に栃木県庁跡地の一画に建てられたそうです。国登録有形文化財になっています。
お堀や橋も含めて景観として楽しませてくれます。
旧栃木町役場は、2022年4月に栃木市立文学館として開館予定となっています。
遊歩道には休憩スポットがありました。巴波川と街並みを眺めながら過ごすのも味わい深いです。
千成多幸亭
現在の栃木市役所の裏通りにたこ焼き屋さんがありました。ここで小休止。
8個入りで380円で、お好みで鰹節・青のり・干しエビ・マヨネーズをかけてくれます。ふわっとした生地に大きめのタコが入っていて、とても美味しかったです。
日光例幣使街道「嘉右衛門町地区」
かつて日光東照宮へ参拝する人たちで賑わったという日光例幣使街道の周辺は、栃木県内で唯一の「重要伝統的建造物保存地区」に選定されていて、古くから続く老舗や、古民家や蔵を改装してできた店があります。
築150年の古民家は、花屋でした。パリで修行したという店主が選んだ花たちが並びます。1輪から購入できるということで、チューリップなど3輪を購入。レンタサイクルのかごがは便利です。
建物や街並みはさながらレトロな看板も写真を撮りたくなってしまいます。
おむすび家いちぜん
嘉右衛門町にある見世蔵を改装したシェアスペースにある「おむすび家いちぜん」でランチタイム。
この日にオープンだったようで賑わっていました。私が注文したのは「おむすびセット(650円)」。
おむすび2個と那須御養卵の卵焼き、お味噌汁おしんこ。
ねぎ味噌と梅です。おむすびの中央にも具が入っているので満足感がありました。
プラス50円で選べる肉そぼろと醤油漬け卵黄。濃厚な卵に驚きました!
私たちが座ったテーブル席には、シェアスペース利用ができるところでコンセントがありました。
シェアスペースの隣には「ガイダンスセンター」があります。お手洗いもあるので安心です。
湯沢珈琲
日光例幣使街道を北に向かって走っていくと、栃木市運動公園の近くにおしゃれなカフェがありました。
複数の店舗が並ぶ一画にあります。
それぞれのテーブルにはお花が飾られていて、ソファ席もありました。カウンターではコーヒーを淹れてくれる姿を見ることができました。
厳選した豆を自家焙煎し淹れたての珈琲を味わうことができます。
私たちはハンドドリップコーヒーを注文しました。
ハンドドリップコーヒーは苦味がでるものから酸味があるもの8種類から選ぶことができ、真ん中くらいの「エチオピア イルガチェフェG/1 ウォッシュド」と酸味がある方の「コスタリカ レッドハニー」にしました。それぞれの試飲も出していただけて両方味わうことができました。
エチオピアは苦味を感じますがまろやか。コスタリカはほどよい酸味で飲みやすかったです。
個性がでるコーヒーを堪能しお店をあとにし、蔵の街大通りを通って栃木駅方面へ。
eat me sandwich
お目当てのひとつサンドウィッチのお店「eat me sandwich」。断面が美しいサンドウィッチが目を楽しませてくれます。フルーツサンドだけでなく、お食事ものもあり種類が豊富です。地元企業「岩下の新生姜」とコラボしたメニューも販売しています。
「いちご花~いちごパン~」「しもつかれ江戸サンド」「黒ごまヨモギサンド」を購入。帰宅後にいただきましたが、郷土料理「しもつかれ」をサンドしたものですが、くせがなく食べやすかったです。
初めてしもつかれを食べる方にもおすすめです。黒ごまヨモギサンドには黒蜜がはいっていて和を感じる味わい。
一目ぼれしたチューリップのような断面のいちごサンド。大き目の甘いイチゴがサンドされていて贅沢感!
クリームは甘すぎずさっぱりです。
玉川の湯(金魚湯)
街中にある昔ながらの銭湯に出会いました。
明治22年創業で昭和28年に改築して以来ずっと同じ形であり続ける玉川の湯。薬湯と20種類以上のお湯は日替わりで楽しめるそうです。
とちぎ蔵の街観光館
レンタサイクルを返却して、最後に土産を買いに観光館へ。
栃木市のマスコットキャラクター「とち介」のグッズも置いてありました。
チューリップ柄のふきんと金魚湯のポストカードを購入。
コース紹介
▼栃木市観光協会
https://www.tochigi-kankou.or.jp/
まとめ
走った距離は10kmほどでしたが、立ち寄って写真に収めたいところがたくさんあり4時間以上散策していました。
歴史が残る街並みを眺めていると時間を忘れてしまいますね。古くから残る建造物が今そこにあるといことが尊く感じ、これからも新しいものと交わって続いていってほしい、残ってほしいと思います。
また、喫茶店やカフェも沢山あり、ゆっくり楽しむことができるので、多くの場所に立ち寄りたい方は特に自転車がおすすめです。そして買い物を楽しみたい方はレンタサイクルを利用してみてもいいかもしれません。
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執筆:水越恭子
茨城県出身。地元ラジオ局でリポーターをしていた頃にロードバイクを購入。公私ともに自転車を楽しんでいる。現在はフリーランス。SNSで茨城サイクリングの魅力を発信。自転車のさまざまな楽しみ方を研究中!現在は、行方市自転車活用推進会議委員を務め、行方エリアテレビ「なめテレ」に出演し自転車で市内をめぐりレポートし放送している。 |