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おすすめ桜(お花見)サイクリングスポット「富士霊園」|山中湖など周辺スポットもご紹介

おすすめ桜(お花見)サイクリングスポット「富士霊園」|山中湖など周辺スポットもご紹介

日本さくら名所100選のひとつ、静岡県のお花見スポットとして有名な「富士霊園」へサイクリングしてきましたので、その時の様子をご紹介をします。

今回はレンタカーに自転車を乗せての移動のため、コースでは無くスポットとしてご紹介いたします。

富士霊園へのアクセス方法

富士霊園へは下記の方法でアクセスが可能となっており、首都圏から日帰りで行けるスポットになっています。

東名高速 「大井松田IC」から約45分、「御殿場IC」から約25分
中央道から東富士五湖道路 「須走IC」から約15分
電車 「駿河小山駅」「御殿場駅」からそれぞれ約12km

今回の旅ではレンタカーを借りて、自転車を乗せて御殿場ICから向かうことにしました。

富士霊園の桜

「日本さくら名所100選」に選ばれている富士霊園は、敷地面積213平方メートルに、8000本(ソメイヨシノ1000本、山桜7000本)が植えられており、さくらの時期は多くの人で賑わう公園墓地です。

霊園参道は奥に行くほど標高が高いので下からも上からも素晴らしい桜のトンネルを楽しむことができます。


霊園入り口から桜のトンネル上の駐車場まで約1.3km、広大な敷地なので園内はやはり自転車移動が便利でした。ゆっくり桜を楽しむことができます。

富士霊園周辺の桜

富士霊園のすぐそばには「富士スピードウエイ」があります。その方向に約2km走ると、美しいしだれ桜を見ることができます。

竹林の緑とのコントラストも美しいです。

山梨県「富士山&桜」の名所へ

五重塔と桜と富士山が一度に堪能できる新倉山浅間公園

富士霊園だけでは時間に余裕ができてしまった…。

そんな方には東富士五湖道路を通って約30km先の、五重塔と桜と富士山で有名な「新倉山浅間公園(忠霊塔)」がおすすめです。

山中湖から見える絶景「富士山」

また自転車で移動する方には約16km先の山中湖もおすすめです。

私は今回車で両方のスポットへ行きましたが、この2か所では満開まで1週間ほど早かったようです。満開の時は上記のような景色が見られます。

富士霊園の桜の開花情報

富士霊園の開花~満開の時期は毎年の気候などで変動するので、計画の際には今年の開花予報等を公式ホームページで確認しておきましょう。

公益財団法人 冨士霊園 | 公式ホームページ
冨士霊園の公式サイト。富士山に抱かれた230万m2の聖地公園。お墓・墓地の販売や礼拝堂でのご法事も承ります。園内の桜は「日本さくら名所100選」に選ばれています

また富士霊園は桜だけでなく、紅葉やハス、紫陽花など季節によって様々な風景を楽しむことができるのも特徴的です。

春だけでなく、是非夏や冬にも訪れてみてください。

桜満開の季節だけでなく、季節毎の花々を楽しむのもおすすめ!

徒歩ではなく、桜の景色と共にサイクリングをすることで普段とは違った楽しみ方ができます。

富士霊園のある静岡県にはまだまだ魅力的な観光スポットがたくさんあります。

TABIRINの『都道府県検索』機能では各都道府県の観光スポットやサイクリングコースを検索することが可能です。
静岡の旅のお供に役立ててみてください。

静岡 のサイクリング情報 - TABIRIN(たびりん)

執筆:YASU

【失敗談】飛行機輪行で乗り遅れたらどうなるのか?|高知の自転車旅物語Part.1

【失敗談】飛行機輪行で乗り遅れたらどうなるのか?|高知の自転車旅物語Part.1

遠出のサイクリングをする上で飛行機輪行はとっても便利!

でも飛行機に乗り遅れた時、一体どうなってしまうのか!?

これまで何度も飛行機輪行を経験してきた筆者ですが、今回初めて飛行機輪行で乗り遅れを経験してしまいましたので、その顛末をご紹介します。

6:05に自宅を出発→8:05発の便を目指して羽田空港へ(距離30km)

今回のサイクリングの目的地は高知県宿毛市。6月2日(土)の18:00から行われる”とある講演会”に参加することが目的でした。

乗る予定だった飛行機は、8:05羽田空港出発、9:30高知空港着のANA便。

自宅から羽田空港までは、多摩川サイクリングロードを走って30kmほどの距離。

信号交差点は一般道の区間を含めても10箇所だけなので、時間にして1時間程度で羽田空港に着けるのです。

自宅を出発したのは朝6:05。朝早いので人通りや車通りが少なくとても快適でした。この調子なら1時間で空港に着きそうです。

途中、アマゾンの物流センターを横目に多摩川を下っていきます。

この時点ではまだ清々しい気持ちでサイクリングを楽しんでいました。

多摩川サイクリングロードを終えると羽田空港はもう目の前です。

7:07国際線ターミナルに到着→国内線第2ターミナルへ

7:07に羽田空港国際線ターミナルに到着しました。ほぼ予定通りです。

ここから先にある国内線第2ターミナルには自転車で行けないので、ターミナル連絡バスを利用します。

いつもの場所で自転車を解体し手早く輪行袋に詰め込みます。

ついでに、ウェアの上から短パンとウィンドブレーカーを着て、サンダルに履き替えます。

準備は万端。7:18に無料ターミナル連絡バスに乗り込み、いざ国内線第2ターミナルへ。

次は国内線ターミナルで手続きです。

 

ー次のページへ続きますー

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【インタビュー】自転車旅人「西川昌徳」さんのプロフィールに迫る!|by TABIRIN Part.1

【インタビュー】自転車旅人「西川昌徳」さんのプロフィールに迫る!|by TABIRIN Part.1

世界36カ国90,000kmを自転車だけで走り、現代の語り部としてその経験をこどもたちに伝える活動をしている人がいます。

それが、自転車旅人「西川 昌徳(にしかわ まさのり)」さん。

TABIRINでは、そんな西川さんの活動を応援するとともに、4回に渡って西川さんの「これまで」と「これから」を追っていきます。

 

今回のプロフェッショナルは

西川 昌徳(にしかわ まさのり)さん
Masanori Nishikawa

自転車旅人
1983年兵庫県姫路市出身 徳島大学工学部機械工学科卒業
世界中を自転車で旅する中で生まれた思いや学び、気づき、出会いの物語を伝える旅人。旅先と日本の学校をテレビ電話でつなぐ課外授業「ちきゅうの教科書」を実施するほか、日本各地で講演会を実施。地球上で最も活躍した冒険家、挑戦者、社会貢献活動を表彰するFAUST A.G. AWARDS 2014 ファウスト社会貢献活動受賞。

>>EARTH RIDE – MASANORI NISHIKAWA official website

 

西川昌徳さんの旅のきっかけ

TABIRIN ──まず、西川さんのこれまでの活動について教えてください。

自転車で旅を始めたのが2006年、23歳のときで、7カ月かけて日本一周15,800kmを走りました。

その後、

  • 2007~2009年 中国~タイ~インド走破(17,000km)
  • 2012~2013年 ユーラシア大陸横断(ネパール~ポルトガル、13,200km)
  • 2013~2014年 北米大陸縦断(アラスカ~ロサンゼルス、8,000km)、オーストラリア横断(5,000km)
  • 2015~2016年 ニュージーランド一周(4,000km)、ベトナム縦断(1900km)、タイ〜シンガポール(2500km)
  • 2016~2017年 北中米縦断(バンクーバー~メキシコ、12,700km)

そして2017~2018年に中南米(メキシコ~コロンビア、12,000km)を縦断しました。

2006年から2018年まで、12年間で世界36カ国、90,000kmを自転車で旅してきました。

▲世界各国を自転車で旅してきた西川さん

2010年からは全国各地の学校をはじめ、様々な場所で講演会や写真展に呼んでいただているほか、2012年からは自転車旅で訪れた国々と日本の学校をテレビ電話でつなぐ「ちきゅうの教科書」という課外授業をやらせてもらっています。

また、このほか、2008年の中国四川大地震、2011年の東日本大震災、2015年のネパール地震での復興支援やボランティア活動なども行ったりしました。

▲西川さんのこれまでの旅の軌跡(2018年1月現在)
Skype®マークは「ちきゅうの教科書」を行った国々だ

 

TABIRIN ──どうして旅を始めるようになったのですか?

話は小学生の頃にさかのぼるのですが、当時の西川少年はいわゆるガキ大将でした。

それが、ある日を境にクラスから無視されるようになっちゃったんです。好き放題していたせいなんですけどね。それで、自分に自信が持てなくなっちゃったんです。

で、自分に自信を持ちたくて・・・というのが僕の旅の根底にあります。

でも、そもそも自信がないのに簡単に旅なんて始められるわけがないじゃないですか。

▲小学校時代の西川さん(真ん中)

 

TABIRIN ──では、きっかけとなる出来事があったのですね?

そうなんです。「後悔しなように生きる」ことを強く意識するきっかけが2つありました。

一つ目は中学校の卒業式のときのことです。ほら、やっぱり年ごろなんで青春したいじゃないですか。

でも西川少年は自分に自信がないので、好きな子に告白なんてもちろんできなかったわけですよ。それでも、勇気を振り絞って、その子に自分の卒業アルバムにメッセージをお願いしたんです。

 

TABIRIN ──西川少年頑張りましたね!それで結果は・・・?

そしたらなんと、こう書かれていたんです・・・!

”私も気になっていました。でも話せないままでした。さようなら”

とてもショックでした。笑

そのときに「後悔しないようにしなきゃいけない」って子どもながら思いました。

▲自身のエピソードを語る西川さん

 

TABIRIN ──それは衝撃的ですね・・僕だったらしばらく寝込みますよ・・・。ではもう一つのきっかけとは?

もう一つのきっかけは、大学2年生の時です。とても大きな出来事でした。

子どものころからの親友がいて、そいつは勉強もできて良い大学に行って、順風満帆の人生を送っていたんです。

その親友がある日事故で亡くなったんです。とてもショックでした。それで、人生について考えるようになって、「後悔しない生き方」って何なのか意識するようになりました。

その後、ファッションに興味があったので単身、バックパックだけを持ってヨーロッパに渡りました。この時はまだ自転車ではなかったんです。

 

日本一周そして世界の旅へ

TABIRIN ──西川少年のことを考えると、単身ヨーロッパなんてすごいですね!

でも実際には不安だらけでしたよ。今でもそうですけどね。

その旅でいろんな人に出会って、いろんな人に助けてもらったんです。それで、「踏み出せば新しいことに出会える」ってことを実感したんです。

そして、自転車と出会うきっかけがオランダを旅した時でした。

ある食堂で70歳のおじいさんに出会ったんです。その方が言ったんです。「これから自転車でドイツに行くんだ」と!

この出来事がきっかけで自転車で国境を渡ることに強く惹かれました。

それで大学卒業後、まずは自転車で日本一周をしました。2006年、23歳のときです。7カ月で15,000kmを走りました。

▲ドイツで出会ったおじいさんの言葉がきっかけで、自転車旅の世界へ

 

TABIRIN ──その後、世界を走ることになったのですね!

そうなんです。親には25歳までやらせてくれってお願いしました。

バイトをして旅の資金を貯めてですね。それで最初に世界を自転車で旅したのが中国でした・・・!

▲初めての海外の旅の舞台は中国

 

ほろ苦い青春時代、友人の死、様々な人との出会いをきっかけに、自転車旅に踏み出した西川さん。

果たして、どのような旅が待っていたのか。次回は西川さんが世界を旅する中で起きたエピソードやその中での学びについてご紹介します。

>>Part.2のレポートへ

 

【西川さんの講演会レポート】

【高知県】自転車旅人「西川昌徳」さんの講演会に参加!|高知の自転車旅物語Part.4
高知の自転車旅物語Part.4です!前回、高知空港から宿毛市まで約150kmを走り宿毛市に到着したところまでをご紹介しました。今回は自転車旅人「西川 昌徳(にしかわ まさのり)」さんの講演会の様子をご紹介します。Part.1のレポート>>飛行機に乗り遅れた記事Part.2のレポート>>高知空港の輪行環境の紹介記事Part.3のレポート>>高知空港から宿毛市までのサイクリング記事 西川昌徳さんってどんな人?西川昌徳さんは、世界36カ国90,000kmを自転車だけで走り、その中での出会いや経験、学び・気づきを様々な人に伝える活動をし...

(執筆:クリス)

【インタビュー】自転車旅人「西川昌徳」さん 世界を旅する中で得たこととは?|by TABIRIN Part.2

【インタビュー】自転車旅人「西川昌徳」さん 世界を旅する中で得たこととは?|by TABIRIN Part.2

世界36カ国90,000kmを自転車だけで走り、現代の語り部としてその経験をこどもたちに伝える活動をする自転車旅人「西川 昌徳(にしかわ まさのり)」さん。

Part.1では、西川さんのプロフィールや自転車旅のきっかけについてご紹介しました。

Part.2では、西川さんが世界を旅する中で起きたエピソードに迫ります。果たして、旅を通じて得られたこととは何だったのでしょうか。

Part.1のレポート>>西川さんのプロフィール・自転車旅のきっかけ

 

今回のプロフェッショナルは

西川 昌徳(にしかわ まさのり)さん
Masanori Nishikawa

自転車旅人
1983年兵庫県姫路市出身 徳島大学工学部機械工学科卒業
世界中を自転車で旅する中で生まれた思いや学び、気づき、出会いの物語を伝える旅人。旅先と日本の学校をテレビ電話でつなぐ課外授業「ちきゅうの教科書」を実施するほか、日本各地で講演会を実施。地球上で最も活躍した冒険家、挑戦者、社会貢献活動を表彰するFAUST A.G. AWARDS 2014 ファウスト社会貢献活動受賞。

>>EARTH RIDE – MASANORI NISHIKAWA official website

 

世界を旅する中で、西川さんが体験し学んだこと

[前回までのあらすじ]

自転車で日本一周を果たした西川さんは、ついに海外の自転車旅へ歩みだすことに・・・

 

TABIRIN ──初めての海外の旅は中国でしたが、どうでしたか?

中国への出発の日に友人が集まってくれて、意気揚々と出発したわけです。「成長して日本に帰ってくるよ」なんて言ったりしてね。

で、船が出発して日本を離れたんで、甲板を下りて船室に入るんですけどね。周りがみんな中国人。聞こえる言葉も当然、中国語なんです。

そこで気づいたんです。言葉がわからない、と。一気に不安になりました。

で、中国に着くころには、旅なんて全然したくなくなっていたんです。笑

▲中国を旅する西川さん この頃は荷物が多く、どこに行くにも目立ってしまったという

 

TABIRIN ──言葉がわからない中、コミュニケ―ションは大丈夫だったんですか?

中国で印象的な出来事がありました。

上海を抜けて小さな村に入った時のことです。強面のおっちゃん2人が目の前に立ってこっちを見てるんです。

僕は逃げるように横を通ったんですよ。そしたら、おっちゃんメチャクチャ怒鳴ってきたんです。

僕は怖くなって謝ったんです。そしたらおっちゃん、スイカを僕に勢いよく差し出してきたんです。

僕は混乱しててぶん殴られる!って思って身を屈めたんです。でも僕にスイカを食べろってことだったんですね。

それで、どうにかコミュニケーションを取ろうと思って、考えついたのが漢字で伝えることでした。

「怒?」って書いたメモを渡したら「不怒」って返ってきたんです。それでやりとりをしたら仲良くなって、沢山のスイカをご馳走になりました。

そんな感じで2~3カ月を過ごしていたら、不思議とテレパシーが使えるようになるんですよ。言葉は分からないけど、空気が読めるようになったんです。

▲中国でスイカをくれたおじさんたち 

 

TABIRIN ──旅先でいろんな人たちが親切にしてくれたんですね。

そうなんです。

こんなエピソードもあります。中国の次はイランを旅したのですが、当時の中東はテロなどの事件を二ュースでしか見たことがなかったので怖かったんです。

イランの空港を出た時でした。5人組のイラン人にいきなり囲まれて、僕の自転車の入った段ボールを持つんです。これはヤバイ!!って思ってあわてました。

 

TABIRIN ──それは怖い!大丈夫だったんですか?

実は自転車の組み立てを手伝おうとしてくれていたんです。おまけに段ボールを捨ててくれて、街の入口まで案内もしてくれたんです。

こんなこともありました。ある食堂に入ったときに席がいっぱいで諦めようとしたんですが、ヒゲモジャのおじさんが親切に席に加えてくれたんです。そして、おススメの料理と食べ方も教えてくれるんです。まずはアゴヒゲを服の中にしまうところから。僕、そんなにアゴヒゲないの。笑

で、先に食事がすんだおじさんは先に行くってことで、お礼とあいさつをして別れたんです。そのあと、自分も食事を終えて会計をしようとしたら、さっきのおじさんが僕の分まで既に支払ってくれていたんです。

ビックリしますよね!!こんなことがイランでは毎日起きたんです!!

▲イランの空港で自転車の組み立てを手伝ってくれたおじさんたち

 

TABIRIN ──僕たちが一般にイメージするイランとはずいぶん違いますね。

そうでしょ。

で、ある日聞いてみたんです。なんでイスラムの人はそんなに親切にしてくれるのかと。

そうしたら、イスラム教には大事な教えがあって、その一つが感謝の気持ちをもつこと、もう一つは助け合うことなんだと。

それは僕たち日本人が大切にしている心となんら変わりのないものでした。

衝撃を受けました。世界は自分が思っていたよりも、全然違ったんです。

そして、日本で暮らしている人たちよりも、彼らはずっと「心が豊かだ」と、感じさせられました。

すごく笑顔が輝いているんですよ。旅先で親切にしてくれた人や一生懸命頑張っている人たち、みんな。

▲旅先で出会った人びとの笑顔

 

TABIRIN ──旅の中で、色々な人と出会い、学びがあったんですね。

最初は世界を旅することで、自分に自信をつけて、一人で生きていける人間になりたかったんです。だから、ネパールの山脈とか、アメリカのグランドキャニオンとか、一人で走って、それこそ「冒険」をすることが目的だったんです。

でも旅を通じて雄大な自然にぶつかり、いろんな人々と触れ合うことで知ったことは「人は一人では生きていけない。多くの方に支えられてはじめて生きることができるんだ」と気づきました。

僕の旅に対する想いも「出会い」が大切なものになっていったんです。

▲世界中の人びととの出会いや学びのエピソードを語る西川さん

 

TABIRIN ──世界中を自転車で旅して回った西川さんだからこそ、見つけた一つの「答え」ですね。

ネパールの旅では、とある小学校に訪れました。そこには、どうみても疲れた顔していて、でも、必死に英語を勉強する女の子がいました。僕は聞いたんです。

「君の将来の夢は何?」

「医者になりたい。」

「どうして?」

「村には病院がなくて簡単に人が死んでしまう。自分が医者になればそんな人たちを救える。そして、家族はご飯を食べていけるから。」

僕は何も言えなくなりました。

そんな彼女が使っているノートは黒く汚れていて、消しゴムを買えないから指で消しているんです。ノートを使い切ったら、その時だけは先生から消しゴムをもらって、全部消してもう一度ノートを使うんです。

▲村と家族のために勉強に励む少女 ネパールの小学校にて

 

TABIRIN ──とても心うたれるエピソードですね。

そのクラスには40人の生徒がいるらしいんですが、いたのは5~6人なんですよ。ほとんどは、家で弟や妹の面倒を見ているか、市場で家族のために一生懸命働いているんです。

みんなやれと言われてやっているんじゃなく、「自分で心から考えて」、「だれかのため」に行動をしていたんです。

それは、すごく考えさせられる出来事でした。

それで、自分も「だれかのため」にできることないかって考えました。それが、自分のリアルな体験を「伝える」ことだったんです。

▲家族のために働く子どもたち ネパールのとある村にて

 

旅を通じて「だれかのため」に自身の経験を「伝えて」いきたいと思うようになった西川さん。

次回は教育活動の舞台に入っていくようになったきっかけをお届けします。

お楽しみに!

>>Part.3のレポートへ

<<Part.1のレポートへ

 

【西川さんの講演会レポート】

【高知県】自転車旅人「西川昌徳」さんの講演会に参加!|高知の自転車旅物語Part.4
高知の自転車旅物語Part.4です!前回、高知空港から宿毛市まで約150kmを走り宿毛市に到着したところまでをご紹介しました。今回は自転車旅人「西川 昌徳(にしかわ まさのり)」さんの講演会の様子をご紹介します。Part.1のレポート>>飛行機に乗り遅れた記事Part.2のレポート>>高知空港の輪行環境の紹介記事Part.3のレポート>>高知空港から宿毛市までのサイクリング記事 西川昌徳さんってどんな人?西川昌徳さんは、世界36カ国90,000kmを自転車だけで走り、その中での出会いや経験、学び・気づきを様々な人に伝える活動をし...

(執筆:クリス)

【インタビュー】自転車旅人「西川昌徳」さん ちきゅうの教科書など教育活動の原点に迫る|by TABIRIN Part.3

【インタビュー】自転車旅人「西川昌徳」さん ちきゅうの教科書など教育活動の原点に迫る|by TABIRIN Part.3

世界36カ国90,000kmを自転車だけで走り、現代の語り部としてその経験をこどもたちに伝える活動をする自転車旅人「西川 昌徳(にしかわ まさのり)」さん。

Part.3では、西川さんが教育活動の舞台に入っていくようになったきっかけに迫ります。

Part.1のレポート>>西川さんのプロフィール・自転車旅のきっかけ

Part.2のレポート>>西川さんの自転車旅のエピソード・その中で得たこと

 

今回のプロフェッショナルは

西川 昌徳(にしかわ まさのり)さん
Masanori Nishikawa

自転車旅人
1983年兵庫県姫路市出身 徳島大学工学部機械工学科卒業
世界中を自転車で旅する中で生まれた思いや学び、気づき、出会いの物語を伝える旅人。旅先と日本の学校をテレビ電話でつなぐ課外授業「ちきゅうの教科書」を実施するほか、日本各地で講演会を実施。地球上で最も活躍した冒険家、挑戦者、社会貢献活動を表彰するFAUST A.G. AWARDS 2014 ファウスト社会貢献活動受賞。

>>EARTH RIDE – MASANORI NISHIKAWA official website

 

西川さんの旅の経験をこどもたちに伝える活動

[前回までのあらすじ]

自転車旅を通じて「だれかのため」に自身の経験を「伝えて」いきたいと思うようになった西川さん。その取り組みは教育のステージに入っていくことに。

 

TABIRIN ──こどもたちの教育の舞台に入っていくきっかけは何だったんですか?

2006年の日本一周の自転車旅で福島県の新地町に立寄ったとき、ある方にとても良くしてもらい、1週間滞在をしたことがありました。

その後、2011年に東日本大震災が起こったのです。この出来事が直接的なきっかけでした。

僕は海外の旅に出る予定でしたが、すぐさま新地町に向かいました。

新地町では災害ボランティアセンターの立ち上げに関わり、コーディネータとして復興支援に関わりながら、避難所、仮設住宅で多くの時間を子どもたちと過ごしました。

その時に「この子たちが大人になるまで関わっていたい」と考えるようになりました。

自分にできることは何かと考えた時、海外の旅の出会いを日本のこどもたちに届ける「ちきゅうの教科書」のアイデアが生まれました。

▲教育の舞台に入るようになったエピソードを語る西川さん 

 

TABIRIN ──ちきゅうの教科書とはどのような取り組みなのですか?

自転車で訪れた国と日本の小学校の教室をテレビ電話でつなぎ、リアルな課外授業を行なうというものです。

つなぐ場所はさまざまで、現地のお宅に訪問したり、街の中を歩きながら中継したり、時には現地の学校を訪れ世界の同世代の子どもたちと出会ったりもします。

▲旅先と日本の小学校をテレビ電話でつなぐ西川さん 

 

TABIRIN ──世界を自転車で旅をし、さまざまな出会いを体験した西川さんだからこそ生まれた取り組みだったんですね。

そうなんです。

教育委員会の方にお会いしたときも、ボランティアセンターで県外人として活動いていた僕のことを知っておられたし、この町がICT教育を導入し環境が整っていたこともあり、授業の提案を受け入れていただけるきっかけとなりました。

ちきゅうの教科書は2012年から開始し、これまで訪れた世界15カ国以上から、日本の小学校の教室をテレビ電話でつないできました。

2017年には、全国の小学校4校、中学校1校の総合的な学習のカリキュラムにも組み込んでいただきました。

日本の子どもたちに、世界の「いま」を感じたり、そこに生きる人との出会いを通して価値観や考え方の多様性を見つけてもらえると嬉しいですね。

▲日本と海外の子どもたちが交流する様子

 

TABIRIN ──いまや全国各地で講演会や写真展の活動もされていますよね?

はい。

2010年、一番最初の講演会は、僕の出身小学校でした。

そして、講演会後に校長先生からお礼に、と謝礼金をいただいたのです。僕の自転車旅が初めてお金に変わった瞬間でした。

その後、たくさんの講演会や学校授業に講師として呼んでいただき、それらが今の僕の収入源になっています。

講演会でこどもたちにいつも聞くんです。僕の旅は趣味なのか、仕事なのかって。そしたらほとんど趣味だって答えるんです。笑

この間なんか、僕がどうやって普段生活しているのかをこどもたちに聞いたら、「生活保護をもらっている」「補助金をもらっている」「生活を切り詰めている」って回答でした。笑

でも、それでいいんです。

▲講演会の参加者はこどもから大人までさまざまだ

 

TABIRIN ──最近とても嬉しい出来事があったそうですね。

そうなんです!

ある日、突然Facebookにメッセージが届いたんです。

僕が日本一周の自転車旅をしていた時、高知県の大月町柏島で出会った女の子からでした。

少しのあいだ一緒に遊んだのですが、僕はすっかり忘れていました。

しかし、彼女はなんと、大学生となり、たまたま僕が講師をしている徳島県の学生と出会い、その町で自転車冒険家が授業をやっていると聞いたときに、僕のことを思い出したそうです。

当時、彼女は小学1年生でしたが、今は大学生。実に12年越しのお便りでした。自分が旅のなかで出会った人の記憶に自分が生きつづけていたこと。このお便りがここ最近で一番嬉しかった出来事です。

今度再会しようって約束しています。とても楽しみです。

 

TABIRIN ──西川さんの旅は色々な形で人々の心に届いているんですね!この夏には子ども冒険旅企画もするんですよね?

名づけて「MOUNTAIN BIKE JOURNEY」!

コンセプトは「人生で一番感動した夏休み。家族以外の家族ができた夏休み。」です。

 

TABIRIN ──どのような内容の企画なんですか?

対象は小学六年生です。7月24日から8月4日の12日間で、大阪から富士山を目指します。

大阪には天保山といって日本一低い山があるんです。

そこをスタートして、紀伊半島をぐるっと走って、三重県伊勢市からフェリーで渥美半島へ。

それから静岡県を経て、富士宮五合目まで自転車で走ります。最後はみんなで歩いて日本一高い富士山頂を目指します。

日本一低い山から日本一高い山まで、650kmを自転車で目指す旅です。

ワクワクするでしょ?

▲参加する子どもたちが使う自転車「KONA FIRE MOUNTAIN」

 

TABIRIN ──すごいスケールの企画ですね!でも、大人ですら650kmを走るのは大変ですよね。

最初はサポートカーも用意しようと思ったんですけどね。でもそれだと絶対にゴールできる旅になっちゃうじゃないですか。

そうじゃなくて、何が起こるか分からない方が良いと思うんです。失敗することも沢山あると思うんですけど、そこから学ぶことや気づきの方がもっとあると思うんです。

きっと途中でしんどくて辞めたくなるだろうし、うまくいかないこともあると思います。

でも、旅をしながら色んな人に出会い、助けてもらい、みんなで力を合わせて日本一高い山を目指すんです。

みんなで色んな困難を乗り越えて、最後にゴールしたら、たぶんその子にとって「人生で一番感動した夏休み。家族以外の家族ができた夏休み。」になるんじゃないかな、と。

そして、それがその子たちにとって、これから先の自信に繋がれば良いなと思っています。

▲過去の冒険企画の様子

 

自身の旅を次の世代の子供たちへ伝えていく西川さん。その想いはきっと子どもたちに届いているんですね。

西川さん企画の「MOUNTAIN BIKE JOURNEY」は申込が7月1日(日)まで。興味がある方はお早めに!

 

次回はいよいよ最終回。西川さんの次なる旅の展望をお届けします。

>>Part.4のレポートへ

<<Part.2のレポートへ

 

【西川さんの講演会レポート】

【高知県】自転車旅人「西川昌徳」さんの講演会に参加!|高知の自転車旅物語Part.4
高知の自転車旅物語Part.4です!前回、高知空港から宿毛市まで約150kmを走り宿毛市に到着したところまでをご紹介しました。今回は自転車旅人「西川 昌徳(にしかわ まさのり)」さんの講演会の様子をご紹介します。Part.1のレポート>>飛行機に乗り遅れた記事Part.2のレポート>>高知空港の輪行環境の紹介記事Part.3のレポート>>高知空港から宿毛市までのサイクリング記事 西川昌徳さんってどんな人?西川昌徳さんは、世界36カ国90,000kmを自転車だけで走り、その中での出会いや経験、学び・気づきを様々な人に伝える活動をし...

(執筆:クリス)

【インタビュー】自転車旅人「西川昌徳」さん 次なる旅「daily life」とは|by TABIRIN Part.4

【インタビュー】自転車旅人「西川昌徳」さん 次なる旅「daily life」とは|by TABIRIN Part.4

世界36カ国90,000kmを自転車だけで走り、現代の語り部としてその経験をこどもたちに伝える活動をする自転車旅人「西川 昌徳(にしかわ まさのり)」さん。

最終回となるPart.4では、西川さんの今後の展望に迫ります。次なる旅の舞台は・・・。

Part.1のレポート>>西川さんのプロフィール・自転車旅のきっかけ

Part.2のレポート>>西川さんの自転車旅のエピソード・その中で得たこと

Part.3のレポート>>西川さんの教育活動の原点

 

今回のプロフェッショナルは

西川 昌徳(にしかわ まさのり)さん
Masanori Nishikawa

自転車旅人
1983年兵庫県姫路市出身 徳島大学工学部機械工学科卒業
世界中を自転車で旅する中で生まれた思いや学び、気づき、出会いの物語を伝える旅人。旅先と日本の学校をテレビ電話でつなぐ課外授業「ちきゅうの教科書」を実施するほか、日本各地で講演会を実施。地球上で最も活躍した冒険家、挑戦者、社会貢献活動を表彰するFAUST A.G. AWARDS 2014 ファウスト社会貢献活動受賞。

>>EARTH RIDE – MASANORI NISHIKAWA official website

 

西川さんの次なる旅「daily life」

[前回までのあらすじ]

ボランティア活動をはじめ、ちきゅうの教科書や講演会など教育のステージでも活動を広げる西川さん。今後の旅の展望とは・・・。

 

TABIRIN ──西川さんの次なる旅について教えてください。

2018年の旅の舞台は日本です。

コンセプトはズバリ、【出会い、生まれる、じてんしゃ旅】です。

▲西川さんが次に見据える旅とは

 

TABIRIN ──2018年は世界ではなく、日本にした理由とは?

実は前回の旅では、出発の時から全然気分が乗らなかったんです。

なんでだろうって考えた時、はじめは自分の内側から湧いてくる思いをカタチにするための自転車旅だったのに、いつの間にか旅が僕にとって「やらないといけないこと」ばかりの旅になっていると気づきました。

それでこれじゃだめだ、と思って、今回の日本での旅は原点に立ち返る旅でもあるんです。

そして、以前からやってみたかったことをやろうと思ったんです。

 

TABIRIN ──そのやりたいこととは?

世界の色々な国で出会った人が見せてくれた「輝くような笑顔」。そこには人々の「心の豊かさ」が表れていました。

彼らは物質的には豊かではないけれども、きちんと自分の役割、居場所を持って生きてるなと思いました。

そして、心通じあわせながら助け合って生きているその暮らしが僕にはとても素敵なものに思えました。

しかし現代の日本では「人のつながりが希薄になった」と叫ばれ続けています。でも、僕はいまの日本でもきっかけが必要なだけで、どんなひとにもそのこころは残っていると信じています。

だから、2018年は自転車に、人とつながるコミュニケーションツールとしてコーヒーセットとカメラを積んで日本中を旅します。

行先は決めていません。おカネすらも持っていきません。

▲2018年の旅はコーヒーセットとカメラ!舞台は日本だ

 

TABIRIN ──おカネすらも持っていかないということは、自給自足?あるいは物々交換ですか?

そうですね。

旅先で出会った人にコーヒーを淹れて差し上げ、一眼レフで撮った写真をその場で印刷してお渡しする予定です。

豆を挽いて飲んでいただくまでに約10分。

その方の人生の10分間を僕と共有してもらい、コーヒーと写真の対価として、おカネをいただくのか、モノをいただくのか、あるいはタダなのか。それはその方に決めてもらえればいいと思っています。

あと、どうしても食ベ物に困ったとき用に、釣り竿くらいは持っていこうか悩んでます。笑

 

TABIRIN ──まさに「出会い、生まれる、じてんしゃ旅」ですね。

物々交換が当たり前だった時代には、大切なものや価値のあるものを交換していたわけです。

だからこそ、そこには人々の「想いの交換」があって、今よりずっと心豊かな生活があったんじゃないかって思うんです。

でも今は貨幣で簡単に物のやり取りが行われていて、便利になった代わりに「想いの交換」が行われる場が減ってしまっていると感じます。

だから今回の旅は、コーヒーと写真を通して、出会った人と「想いの交換」をすることで生きていけるのか、僕なりの実験なんです。

人と出会い、思いを交換しながらその1日が生まれ、行き先が生まれていくような旅「daily life」を日本でやろうと思います。

▲想いの交換をする旅「daily life」

 

TABIRIN ──想像よりも壮大な旅ですね!準備はもう整っているんでしょうか?

旅の中で淹れるコーヒーの道具、エプロン、カメラ、ウェア、そして相棒となる自転車などなど。今回の旅のコンセプトに合った装備を準備しました。

自分目線ではなく、「人の営み」として、昔からあったものにアプローチできるようなモノを、いろんな人の手助けを借りて揃えています。

例えば、エプロンは、徳島県のエプロンブランド「JOCKRIC」さんに協力をいただき、SNSを通じて提供いただいたpatagoniaの古着を再構築して作り上げたオリジナルエプロンです。

また、自転車に取り付けるためのテーブルは、同じく徳島県神山町の「大門製材所」さんに制作して頂きました。僕の旅のコンセプトを伝え、その場で作り上げて頂いたもので、最後の仕上げは僕もご一緒させてもらいました。

旅で最初に淹れるコーヒー豆は徳島のとよとみ珈琲のマスターより提供いただいた今回の旅のためのdailylifeブレンドです。

こうして取り揃えた道具たちは、単なるモノではなく、たくさんの人の顔が浮かぶモノとして、とても温かみがあるんです。

▲特製のエプロンはpatagoniaの古着を再構築|エプロンブランド「JOCKRIC」協力

▲自転車に取り付けるテーブルは町工場の手作りだ|大門製材所協力

▲珈琲豆は特別なdailylifeブレンド|とよとみ珈琲協力

▲愛着のあるミル挽きはニュージーランドの旅の際に購入したものだそうだ

 

TABIRIN ──西川さんの大実験「daily life」、出発はいつの予定ですか?

6月20日にスタートし2019年の3月まで旅を続ける予定ですが、僕自身、うまくいくかどうかも分かりません!笑

失敗するのか、成功するのか、結果を楽しみにしていてください!

(7月1日時点で西川さんは茨城県を旅しています。daily lifeの模様は追ってTABIRINでもお伝えします。お楽しみに!)

 

TABIRIN ──応援してます!! 最後に、西川さんにとって”旅”とは?

僕にとって「旅」とは、自分が自分なりに生きること。そして、そのなかで表現し伝えることで、誰かにとって「少し前を向ける」、そんなきっかけになるものであれば、と今は思っています。

群馬県の小学校で行った講演会で出会った女の子が、講演のあとで全校生徒の前で、涙ながらに感想を語ってくれたんです。

「わたしオトナになったら夢ってもう持てないんだと思ってました。けど西川さんのお話をきいて、オトナになっても夢って持てるし、追いかけていいんだってわかりました。わたしにはまだ夢はないけど・・・

けど自分がいまできることを一生懸命やっていこうと思います。西川さんから勇気をもらいました。ありがとうございました。」

だから僕はこれからも「旅」を続けるんです。

▲自転車旅人 西川昌徳さんの旅はこれからも続く

 西川さんは今日も日本のどこかで旅をしています!「daily life」を見かけたら、ぜひコーヒーと西川さんとの交流を楽しんでみてください。

4回にわたったインタビュー記事も今回で最終回となりました。ありがとうございました!

TABIRINではこれからも西川さんを応援します!

 

【西川さんインタビューシリーズ】

【インタビュー】自転車旅人「西川昌徳」さんのプロフィールに迫る!|by TABIRIN ...
世界36カ国90,000kmを自転車だけで走り、現代の語り部としてその経験をこどもたちに伝える活動をしている人がいます。それが、自転車旅人「西川 昌徳(にしかわ まさのり)」さん。TABIRINでは、そんな西川さんの活動を応援するとともに、4回に渡って西川さんの「これまで」と「これから」を追っていきます。 今回のプロフェッショナルは西川 昌徳(にしかわ まさのり)さんMasanori Nishikawa自転車旅人1983年兵庫県姫路市出身 徳島大学工学部機械工学科卒業世界中を自転車で旅する中で生まれた思いや学び、気づき、出会いの物...
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世界36カ国90,000kmを自転車だけで走り、現代の語り部としてその経験をこどもたちに伝える活動をする自転車旅人「西川 昌徳(にしかわ まさのり)」さん。Part.1では、西川さんのプロフィールや自転車旅のきっかけについてご紹介しました。Part.2では、西川さんが世界を旅する中で起きたエピソードに迫ります。果たして、旅を通じて得られたこととは何だったのでしょうか。Part.1のレポート>>西川さんのプロフィール・自転車旅のきっかけ 今回のプロフェッショナルは西川 昌徳(にしかわ まさのり)さんMasanori Nishikawa自転...
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世界36カ国90,000kmを自転車だけで走り、現代の語り部としてその経験をこどもたちに伝える活動をする自転車旅人「西川 昌徳(にしかわ まさのり)」さん。Part.3では、西川さんが教育活動の舞台に入っていくようになったきっかけに迫ります。Part.1のレポート>>西川さんのプロフィール・自転車旅のきっかけPart.2のレポート>>西川さんの自転車旅のエピソード・その中で得たこと 今回のプロフェッショナルは西川 昌徳(にしかわ まさのり)さんMasanori Nishikawa自転車旅人1983年兵庫県姫路市出身 徳島大学工学部機械工学科...

【西川さんの講演会レポート】

【高知県】自転車旅人「西川昌徳」さんの講演会に参加!|高知の自転車旅物語Part.4
高知の自転車旅物語Part.4です!前回、高知空港から宿毛市まで約150kmを走り宿毛市に到着したところまでをご紹介しました。今回は自転車旅人「西川 昌徳(にしかわ まさのり)」さんの講演会の様子をご紹介します。Part.1のレポート>>飛行機に乗り遅れた記事Part.2のレポート>>高知空港の輪行環境の紹介記事Part.3のレポート>>高知空港から宿毛市までのサイクリング記事 西川昌徳さんってどんな人?西川昌徳さんは、世界36カ国90,000kmを自転車だけで走り、その中での出会いや経験、学び・気づきを様々な人に伝える活動をし...

(執筆:クリス)

【兵庫県】城崎温泉から海水浴場まで、輪行で夏のサイクリングを満喫!その①

【兵庫県】城崎温泉から海水浴場まで、輪行で夏のサイクリングを満喫!その①

今年の夏は暑い!どこに行っても暑い!

走るのが億劫になる連日の猛暑が続きますね…

そんな中、前から走りに行きたかった兵庫県の最北の地、豊岡市に行ってきました!!

豊岡市は関西で最も気温が高くなる市である一方、冬には大量の雪が降る市でもあります!
暑くて寒くなるそんな豊岡市では、海水浴やスキーなど年中通して楽しめます!

とても魅力的な豊岡市!の今回は夏バージョンをお楽しみください!

…

と書き始めて、はや数ヶ月、肌寒くなってしまった。。。

なかなかシーズン中に書けない。。。

それでも、来年に見てもらえれば!という前のめりな気持ちで綴ります。

その②はこちら

【兵庫県】城崎温泉は冬だけじゃない!輪行で夏のサイクリングを満喫!その②
※この記事は2019年2月8日に公開されたものを2021年3月に更新したものです。こんにちは!TABIRIN(たびりん)編集部です。関西の温泉の有名どころの一つ、「城崎温泉」。風情ある町並みを着物と下駄で歩きながら外湯を巡る…そして、晩御飯には、身がぷりっぷりっに詰まった蟹を頬張る…城崎温泉周辺はどの季節でも魅力がいっぱいなんです!今回は前回の空港到着編に引き続き、輪行での夏のサイクリングを紹介します!その①はこちら。城崎(きのさき)温泉とは?今回の目的地、城崎(きのさき)温泉は、開湯1300年の歴史を誇る、奈良時代...

豊岡市の魅力

豊岡市は兵庫県の北部に位置しており、みなさんご存じの方が多いと思いますが、城崎温泉があります!
昔からの温泉街で外湯巡りは温泉好きにはたまらないと思います。私はあまり長湯できません。

他には、玄武洞公園や城崎マリンワールドなど魅力的な観光地がたくさんあります。

また、豊岡市は鞄の出荷額が日本一(確か)の市で、かばんストリートがあったり、
鞄職人を育成する施設もあり、鞄好きにはたまらないと思います。いるかどうかは知りません。

食べ物で言えば、但馬牛や出石そばなど一度は聞いたことがある有名なものもあります。

豊岡市の周辺(但馬地域)の市町も魅力的なものが多く、
天空の城で有名な朝来市の竹田城、城崎温泉と並ぶ外湯巡りができる湯村温泉、
関西のスキー場と言えばの養父市のハチ北高原など、何回でも楽しめる地域となっています!

ちなみに、難しい地名が多く、朝来市は「あさごし」と読み、養父市は「やぶし」と読みます。
出石そばは「でいしそば」とは読みません。「いずし」です。初めてみたときに読めない漢字が多いのも特徴です。

 

豊岡市へのアクセス

豊岡市へのアクセス手段は、飛行機、電車、バス、自動車があります。

①飛行機

豊岡市には、コウノトリ但馬空港があります。

コウノトリ但馬空港
コウノトリ但馬空港のオフィシャルサイトです。発着時刻表や各種アクセス方法、ターミナルの施設・会議室、給油・格納庫のご利用案内、周辺の観光情報等がご覧いただけます。

大阪(伊丹)路線:朝夕の1日2便、料金14,000円
東京(羽田)路線:朝夕の1日2便、料金25,490円

東京からの場合は、料金を気にしなければ飛行機の一択ですね。
大阪からの場合は、次の電車がいいです。

②電車

主要駅から豊岡駅までは以下があります。

京都ー豊岡間は特急きのさきで約2時間半(1時間に1本程度)※福知山で乗換の場合があります。
大阪ー豊岡間は特急こうのとりで約2時間半(1時間に1本程度)※福知山で乗換の場合があります。

料金は京都からが約4,500円、大阪から約5,000円です。

関西の人は圧倒的に電車が有利だと思います。

③バス

バスは全但バスが運行しています。

 ~笑顔と信頼で地域を結ぶ~全但バス株式会社【観光ツアー・乗合バス・高速(特...
路線・高速バスや定期観光バス(竹田城・城崎)など運賃・時刻表は当ホームページをご覧ください。ご不明点はお気軽にお問い合せくださいませ。

大阪線、神戸線があり、USJからも出ているみたいです。さすがUSJです。人気ですね~

大阪線は3時間半程度で約3,500円、神戸線は3時間程度で約3,000円です。
時間がかかっても安く済ますならバスもありですね。

ただ、神戸線は朝は豊岡市発しかなく、豊岡市内の人が利用しやすい時間設定になっているので、
神戸周辺の人は使いにくいかもしれません。

④自動車

豊岡市までは、全て高速で行くことができませんが、
現在整備を進めている北近畿豊岡自動車道が完成すると高速で豊岡市まで行くことができるようになります。
さらに、この自動車道は無料なので、かなり便利です!

早く全線が開通するといいですね!

だいたい大阪から高速代で約3,000円ぐらいだと思います。※正確じゃないかも…

以外に安いので、関西の人でも車はありだと思います。

 

今回のアクセス手段は「飛行機」!

いろいろな交通手段があることがわかりましたが、
今回は飛行機を使うことにしました!

理由としては、10時頃から走りたかったからです!
というのも10時に到着しようとすると、電車では大阪からだと京都に出てから特急きのさきで行く必要があり、
朝の通勤ラッシュに輪行するのはさすがに気が引けました…
休日だったら気兼ねなく電車で行ってました。

バスは最初から選択肢に入っていませんでした…完全に忘れていました…
10時到着便はあったみたいですが、自転車の破損等の危険はあるのでまあいいでしょう。

料金が高くても飛行機はかなり楽です。ANA、JALだと無料で丁寧に運んでくれます。

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【高知県】自転車旅人「西川昌徳」さんの講演会に参加!|高知の自転車旅物語Part.4

【高知県】自転車旅人「西川昌徳」さんの講演会に参加!|高知の自転車旅物語Part.4

高知の自転車旅物語Part.4です!

前回、高知空港から宿毛市まで約150kmを走り宿毛市に到着したところまでをご紹介しました。

今回は自転車旅人「西川 昌徳(にしかわ まさのり)」さんの講演会の様子をご紹介します。

Part.1のレポート>>飛行機に乗り遅れた記事
Part.2のレポート>>高知空港の輪行環境の紹介記事
Part.3のレポート>>高知空港から宿毛市までのサイクリング記事

 

西川昌徳さんってどんな人?

西川昌徳さんは、世界36カ国90,000kmを自転車だけで走り、その中での出会いや経験、学び・気づきを様々な人に伝える活動をしている「自転車旅人」です。

旅先と日本の学校をテレビ電話でつなぐ課外授業「ちきゅうの教科書」を実施するほか、今回の宿毛市での講演会のように、日本各地で講演会を実施されています。

その人となりや生き様はインタビュー記事にてご覧ください!

【インタビュー】自転車旅人「西川昌徳」さんのプロフィールに迫る!|by TABIRIN ...
世界36カ国90,000kmを自転車だけで走り、現代の語り部としてその経験をこどもたちに伝える活動をしている人がいます。それが、自転車旅人「西川 昌徳(にしかわ まさのり)」さん。TABIRINでは、そんな西川さんの活動を応援するとともに、4回に渡って西川さんの「これまで」と「これから」を追っていきます。 今回のプロフェッショナルは西川 昌徳(にしかわ まさのり)さんMasanori Nishikawa自転車旅人1983年兵庫県姫路市出身 徳島大学工学部機械工学科卒業世界中を自転車で旅する中で生まれた思いや学び、気づき、出会いの物...

 

受付&会場の様子

さて、時刻は18:00。宿毛文教センターに到着し、受付を行いました。

今回は飛び入り参加でしたが無事に受付を完了。受付時には様々なメッセージが書かれた素敵な”しおり”をいただきました。

書かれたメッセージは「逢」。今回の自転車旅を一言で言うならまさに「出会い」だっただけに、不思議な縁を感じました。

その後、西川さんに挨拶を。自転車ウェアでの飛び入り参加だったためとても驚いた様子でしたが、大歓迎で迎え入れていただきました。

その後、時刻は18:30に近くなり、会場には人が集まってきます。中にはファミリーや中学生の姿も。

宿毛市での講演会は昨年に続き2回目の実施ということで、前回から参加されている方も多いようでした。

 

西川さんの講演「旅するように、生きること。」

西川さんの講演は、その面白さから一気に引き込まれるものでした。

まず西川さんの生い立ちから。

兵庫県路市の生まれで現在35歳、幼少期は1クラスしかない小学校に通い、幼稚園から高校まで馴染みメンツが揃っていたとか。このあたり、自分の境遇と重なっている部分が多く、とても共感できました。

そして、西川さんが自転車旅で持っていく装備について紹介がありました。

最初の旅では荷物の総重量は40kgほどもあったそうですが、12年間旅を続ける中で荷物は必要最低限のものになり、当初と比べると相当軽くなっていったそうです。

面白かったのが寝袋やテントの使い方の解説。会場に来ていた子どもたちに参加してもらいながら説明するスタイルで、和気あいあいとしていました。

ちなみに、通常テントを組み立てるのに1分程度しかかからないそうです。

さあ、いよいよメインの講演です。

その内容は・・・

 

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【高知県】輪行バッグの無料貸し出しサービスが画期的だった話|高知の自転車旅物語 最終話

【高知県】輪行バッグの無料貸し出しサービスが画期的だった話|高知の自転車旅物語 最終話

高知の自転車旅物語 最終話です!

最終話では、土佐くろしお鉄道およびJR四国が行う輪行バッグ無料貸出サービスを利用し、東京へ帰る話をお届けします。

Part.1>>飛行機に乗り遅れた記事
Part.2>>高知空港の輪行環境の紹介記事
Part.3>>高知空港から宿毛市までのサイクリング記事
Part.4>>自転車旅人「西川昌徳さん」の講演会記事
Part.5>>西川さん&宿毛市の方々との交流記事

 

土佐佐賀から輪行バッグの貸し出しを行っている中村駅へ

さて、西川さんと土佐佐賀で別れ、13:30にサイクリングを再スタートです。

土佐湾
▲土佐湾を左手に望みながら走ります

来た道を1時間ほどかけて中村駅に戻ります。

なぜなら、ここで自転車向けの画期的サービスを行っているからです!

それは「輪行バッグの貸し出しサービス」です!これは素晴らしいサービスですよ!しかも無料!

要は手ぶらで自転車を鉄道に乗せられる訳です。スゴイ!

高知県内の主要な鉄道駅で利用できます。詳しくはコチラ↓

土佐くろしお鉄道株式会社 TOSA KUROSHIO TETSUDO (Railway)
高知県の四万十川や足摺岬など西南部と室戸岬など東海岸へ、土佐くろしお鉄道四万十くろしおライン(中村・宿毛線)、ごめん・なはり線を運行しています。 TOSA KUROSHIO TETSUDO (Railway), Kochi JAPAN

 

輪行バッグの貸し出しサービスを実際に利用してみた

中村駅
▲輪行バッグは中村駅でレンタルができます

ここで実際に輪行バッグの貸し出しサービスを利用してみたいと思います。

利用申込は中村駅の改札の窓口です。申込用紙に必要事項を記入するだけ。手続きはほんの5分で完了です。

利用申込書

コチラが無料でレンタルできる輪行バッグです。OSTRICH(オーストリッチ)の「ロード520」でしょうか?

OSTRICH(オーストリッチ)ロード520
▲輪行バッグはOSTRICH(オーストリッチ)製です

早速自転車を解体して輪行バッグにつめ込みます。エンド金具、ショルダーベルト、中締ベルトが付属しています。

自前の輪行バッグはショルダーベルトが無くなってしまっているので、とても助かります。

中村駅前にて
▲中村駅前で輪行バッグに詰め込む準備

つめ込みました。デザインは高知出身でアンパンマンの作者「やなせたかし」さんによるものです!これは目立つ!!

サイクリストが歩く広告塔になりそうですね。

梱包完了
▲やなせたかしさんデザインの輪行バッグです

そして、土佐くろしお鉄道といえば「アンパンマン列車」です!記念写真は外せない!

アンパンマン車両
▲子どもに人気のアンパンマン車両

内装もアンパンマン仕様です。

アンパンマン車両内内装
▲こちらはグリーン車両の内装

指定席もありますがこの日は空いていたので自由席で十分でした。料金は中村駅から高知駅まで4,140円です。

自転車はいつものように最後尾に置いておけばOK!

輪行
▲自転車は車両の最後尾に置くのがおススメ

15:10に中村駅を出発しました。高知までは1時間50分ほど。

車窓の眺めを楽しみながらのコーラは格別ですね。

高知の車窓から
▲高知の車窓からwithコーラ

高知駅での様子に続きます。

 

ー次ページに続きますー

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【インタビュー】スポーツMCアケさんのサイクルライフとインドネシアへの熱き思い

【インタビュー】スポーツMCアケさんのサイクルライフとインドネシアへの熱き思い

スポーツMCとして全国のサイクリングイベントでも活躍されているMCアケさんこと竹内明美さん。ご自身はどのようにサイクリングを楽しんでいるのかを聞いてきました。

まずはプロフィールをお聞かせください


現在は、兵庫県在住でKiss FM KOBE、FM三木、加古川BAN-BAN RADIOのラジオパーソナリティと、自転車やマラソン、ジェットスキー等のスポーツイベントMCをしています。

DJアナウンス専門学校時代に、岐阜県にあるダイナランドスキー場DJステーションのお仕事をさせていただくことになり、元々スノーボードも大好きだったので、周りの方から自然な流れで大会のMCをお願いしてもらい喋り始めたことがスポーツMCの原点ですね。
スノーボードが好きすぎてインストラクターの資格も取り、一時期はびわ湖バレイでインストラクターもしていました。そこから沢山のご縁でマイクを持たせてもらえる機会をいただき本当に幸せを感じています。

自転車に乗るきっかけや所有自転車をお聞かせください

スノーボード仲間がオフトレーニングでロードバイクに乗っていて、オールシーズン楽しめる自転車楽しいぞと進めてもらい、初めは何だかドロップハンドルに抵抗があったのでMTBを購入しようとしていたのですが、結局何も分からないままみんなと一緒に走りたいなと即決断で、そのまま近くの自転車ショップへロードバイクを注文しに行きました。
2012年4月に初めてMASIのアルミロードバイクを購入し、ぐんぐん進むロードバイクに一気にはまりました。1か月もたたないうちに、仲間としまなみ海道へ走りに行ったり、淡路へ行ったり岡山の片鉄ロマン街道へ行ったり、スノーボード仲間が色んな場所へアクティブに誘ってくれたおかげで自転車の楽しみが一気に広がりました。

そんな頃、SNSに楽しそうな自転車の写真を載せていたら、元々スノーボードMCとして大先輩で憧れだったMCアリーさんから自転車の仕事やってみる気ない?と声をかけていただき、自転車を始めてから、3か月後に「SPECIALIZED DAYS」にて、初めて自転車の現場に関わらせていただきました。
2013年には、より登りも楽しめるようRIDLEYのLIZ(女性モデル)カーボンバイクに乗り換えました。
今ロードバイクはRIDLEYと、大好きなインドネシアのメーカーPOLYGON (HELIOS LT9)、街乗り用にGTのマウンテンバイクの3台を所有しています。
最近はもっぱらPOLYGONで走りに行くことが多いですね。

POLYGONっていうメーカーは日本ではあまり聞かないと思うのですが、インドネシアでは誰もが知っているほど歴史があるメーカーなんです。もともと姉がインドネシアに住み始めたことがきっかけで2011年に初めてインドネシアへ行き、2012年からは自転車旅をしに年に数回インドネシアへ足を運んでいます。そんなインドネシアでの出会いが自分の自転車にも大きく影響しました。

インドネシアの話しをもう少し聞かせてください


2012年に初めて現地でMTBを借りて首都ジャカルタのカーフリーデイに参加しました。

案内していただいたのは、現地の駐在員サイクリストの皆さんで作られているジャカルタ自転車部の皆さん。今でも本当にお世話になっています。

毎週日曜日の午前中に、普段は大渋滞する大通りの道路を両車線歩行者天国にしているというそれはそれは壮大な環境でした。日本ではこんなに主要な道路を封鎖するなんてきっと苦情が殺到しそうなことを(笑)毎週、しかもインドネシアのどこのエリアでも開催していると知り、なんて全てのことに寛容な国なんだ、ここは自転車天国か!と、自転車に乗り始めて半年だった自分にとってあまりにも衝撃的で驚くことばかり、とても感動したことを今でも鮮明に覚えています。

道路の両端には、屋台が沢山あって、そこで朝食を食べたり、ライブもそこらじゅうでやっていたり、みんな本当に自由なんです。

道路は歩行者天国で車が入ってくる心配がないのでウォーキングしたり、サイクリングしたりランしたり、自転車に乗り始めたばかりの子供さんがお父さんと一緒に自転車の練習をしていたり、おじいちゃんおばあちゃんも本当に楽しそうに運動している姿が印象的でした。
今は、人が増えすぎてとても快適に自転車に乗れるような場所ではないのですが、おもしろ自転車の人とか、とにかくクセが強い人が多いので(笑)人間観察をしているだけでも十分楽しめる場所です。どんな人でもいつでも気軽に無料で参加出来て、交流できる場所が毎週あるということがうらやましい環境ですね

2014年からは初めて飛行機輪行をして自転車を持って行きインドネシアのジャワ島を中心に毎年現地へ走りに行っています。国内で電車輪行の経験もなかったのですが、まずは行きたい気持ちが先行し行くことを決めて、その後にどうやったら飛行機に載せられるかを調べました。

すると、ガルーダインドネシア航空なら、何といつでも自転車一台が無料で載せられるとのこと!おかげで飛行機輪行の敷居がぐっと低くなりました。そして2015年にバンドンという町で出会ったローカルサイクリストとの出会いで、一気に現地のサイクリストとの繋がりが広がりました。


インドネシアでは、自転車はロードバイクもいればMTBやクラシックな自転車まで何でもアリ。暑い国なので夜明けとともに朝に走ることが多いのですが、様々な年代の人達が自転車で一緒に走っています。
ここでも紹介しています。https://www.cyclowired.jp/tag/term/10122

女性や子供たちは周りの人がしっかりサポートをして、サイクリングが終わったら一緒に朝ごはんを楽しむんです。
日本ではゆっくり走っていると申し訳ない気持ちになる人や、クロスバイクだから、ママチャリだからと気にする人は少なくないと思います。
ただ、私が知っているインドネシアは全然違いました。レベルとか年齢や職種も何も関係なく、大きな意味でみんなが自転車を自由に楽しんでいるんです。
インドネシアで走った経験が私自身の「自転車の楽しみ方」に大きく影響しているような気がします。
そして今年2018年、一番大好きな街ジョグジャカルタで念願だった自転車イベントに初参加してきました。今年2回目を迎える「ツール・ド・ジョグジャ」という110kmのグランフォンドイベントです。
ここでも景色はもちろんのこと想像を超える光景やイベントの運営方法も沢山刺激を受けました。まずは馬もひっくり返るほどと言われる想像を絶する「坂!」。そこであえて無理をしないインドネシア人の性格についつい笑ってしまいました。
日本人の私はキツイ坂も「絶対に足をつかないぞ」とがんばっていたら、その横を坂専用に用意されている伴走トラックでご機嫌に坂をパスする人達。インドネシアの人々はとにかく写真が大好きなので景色の良い場所があれば「フォト!フォト!」
日本人女子はかなり珍しいみたいで、ピットストップになると写真撮影会が始まりかなりの時間を写真に費やしてしまった!制限時間がやばい!と焦っていたら、また私の横をクルマで悠々ゴールへ向かう人達!笑。後半かなりがんばり、私は制限時間15分前に何とか無事に完走することが出来ました。ホント楽しければいいのだ!
そして、今回約600人の参加者で日本人参加は初だったようで、とにかく歓迎されました。MCさんからも日本語で歓迎の言葉を沢山もらい、自分も同じ仕事なので、その国の母国語でお迎えされる嬉しさを改めて感じました。

そして本当にイベントの運営が徹底されていて、道も景色も日本に負けないほどキレイだし、どこに行ってもだいたい何かお店やコンビニもあるし、参加費が日本円で4500円ほどなのに、イベントジャージと完走メダル、フードやドリンクも沢山ついてきてとにかく至れり尽くせりのおもてなし。

そして、車もバイクも多い街中でも信号待ちしなくていいように、スタッフさんが交通整理をして走らせてくれたり、地元の子供たちが沢山応援してくれたりと、絶対に来年も走りたいと思わせてくれる素晴らしいおもてなしでした。

今後、自分が経験した感動を少しでも皆さんに体験して欲しいなと日本からインドネシアへ走りに行くサイクリングツアーも企画したいと考えています。きっと現地の人たちの底なしの優しさと明るさに好きになってもらえるんじゃないかと思っています!!

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シェアサイクルで自転車通勤を始めてみた【エピソード1】

シェアサイクルで自転車通勤を始めてみた【エピソード1】

シェアサイクルで自転車通勤へGO エピソード1

※この記事は2018年11月9日に公開されたものを2021年7月に更新したものです。

前回の記事でシェアサイクルで自転車通勤を始めることにした筆者ですが、月が替わり晴れて月額会員となったため、いよいよシェアサイクルで自転車通勤の日々が始まることとなりました。

※前回の記事はこちら

ページが見つかりません。 - TABIRIN(たびりん)

今回選んだサービスは「ドコモバイクシェア」です。

株式会社ドコモ・バイクシェア
株式会社ドコモ・バイクシェアは、コミュニティサイクルサービスを通じて、環境保全や地域活性化に寄与しています。

東京都内では他にもシェアサイクルが提供されていますので、下記の記事も参考にしながら、エリアやニーズに合わせて選んでみてくださいね。

ページが見つかりません。 - TABIRIN(たびりん)

それでは、シェアサイクル通勤初日の出来事をご紹介します。

シェアサイクル通勤初日レポート

(1)そして僕は途方に暮れる…

シェアサイクル通勤初日、若干手間取ったりする可能性もあるため、今まで家から自転車通勤していた時間よりも余裕を持って家を出ます。

自宅から最寄りのシェアサイクルポートまで徒歩10分。いつもは通らない道のため、ただ歩いているだけですが、何かわくわくしてきます。

私の個人的な考えですが、シェアサイクルのような交通機関は、あまり予備知識がなくとも、現地に行けば使えることが必要だと思っています。

地方に行った時にも、レンタサイクルを借りることがありますが、大体の位置だけ把握しておいて、現地に行きます。

現地に行ってみると案内が見えづらい等、借りるまでに一苦労といった場合が、結構あります。

今回も、あまり事前の予習はせずに、とりあえずポートに向かいました。

ポートは幹線道路の裏道沿いの公園ありました。特に案内は近くに行くまで出てなく、分かりずらいです。

(他のポートも幹線道路に面してない場合は、結構見えずらいところにあると感じました。他のポートも同じような場合が多いです。このあたり改善したほうがよいと思いました。)

到着すると、自転車が1台だけあります。この時間でも、もう1台しかないのか、明日はもっと早く来よう等と思いながら、貸出手続きを始めます…。

すると操作パネルに表示されたのは…

01他者予約中

「他者予約中」というメッセージ。

…予約ってなんですか?予約なんてできるんですか。今までの一回会員の時は、こんな表示見たことありません。何度やっても同じ結果です。借りることができません。

仕方がありません。時間に余裕もあるし、反対方向にある駅に行くよりも、より会社に近い別のポートまで歩くことを選択します。

次のポートに到着。1台もありません。次行ってみよう!

次のポートに到着。3台ありました!

「他者予約中」、「メンテナンス中」が表示されており、ここも危ういかと思ったところ、「開錠」の表示の一台を発見!

02開錠

ようやく借りることができました。結局、通勤距離が全体で5kmちょっとのところ、2km程度歩いてしまいました。当然ながら、ちょっと遅刻です。

(2)帰宅時は予約を行って利用する

休み時間に会社で調べてみると、どうやら、自転車の借り方(千代田コミュニティサイクル)には以下の2種類の方法があるようです。

①Felicaカードを登録してそのカードをかざして借りる方法
②予約して1回ごとにパスコードを発行して借りる方法

■docomoシェアサイクルの借り方・返し方

借りる・返す | 千代田区コミュニティサイクル[ちよくる]
千代田区コミュニティサイクル ちよくるは、どこのサイクルポートでも自転車のレンタル・返却ができるレンタサイクルです。

予約する専用サイトを見てみると、各ポート毎に借りることができる台数が表示され、借りる自転車を選択できるようになっていて便利です。

早速、帰りはスマホを使って予約しようと見てみると、周辺のポートには見事に1台もありません。範囲を拡大していくと、かなり離れた場所には借りられる自転車がありました。

帰りは時間に余裕があったので、予約した自転車があるポートまで歩き、自転車に乗って帰ることに。ただしこの行程、夜遅くて疲れているときは、少しつらいかなと感じました。

シェアサイクルを利用するなら予習が大事

▲夜中は多くのシェアサイクルが停まっていますが…。

何日か使って分かったのですが、自宅付近の住宅地のポートは、朝は通勤時間帯に自転車がなくなり、夜に大量に自転車が戻ってくるようです。

04ポート朝
▲朝は、8時頃にはガラガラです。

またオフィス近くの都心のポートでは、朝大量に自転車が集まるのですが、ポートにある自転車ラックからあふれるほどの自転車が置いてあるため、通勤時間帯が終わると、事業者のトラックが来て、自転車をどこかに持って行ってしまいます。

そのため、帰宅時間帯には自転車が不足している状況にあるようです。

05ポート通勤時間
▲通勤時間帯には、ラックに収まりきらないシェアサイクルがあふれています。
シェアサイクル回収トラック
▲通勤時間帯が終わるころトラックが来て…。
07ポート通勤時間後
▲ラックの数と同数程度のシェアサイクルのみが残され、あとは撤去(他のポートへ移動?)されます。
08ポート夜
▲夜(早いと19~20時頃)になると1台もありません。

最初は途方にくれましたが、専用サイトの使い方やポートの特徴が分かると、面食らうことはなくなってきました。

ただ、事前に利用可能自転車があるかを確認してからポートに行かないと、行っても借りられない場合が意外とあります。

シェアサイクルを利用した始めの段階でそれが続くと、使えないと思ってしまう方もいるかもしれません。

利用可能自転車の有無は、専用サイトからしか分からないため、別サイトのポートマップ上にそれが出ると便利なんですけど…。

また、朝にシェアサイクルで走っていると、多くの利用者を見かけます。予想以上に通勤にシェアサイクルが使われていることが分かりました。

夜もポートから1台もなくなってしまうくらい、利用されていることもあるので、まだまだ埋もれている需要はあるのではないでしょうか。

自転車通勤の強い味方になるアプリ「ドコモ・バイクシェア ポートナビ」

2018年の初めてシェアサイクル通勤では、「利用可能自転車の有無は、専用サイトからしか分からない」という難点を挙げましたが、2021年現在は便利なアプリが登場しています。

まずは「ドコモバイクシェア」の基本的な予約方法をおさらいしておきましょう。マイページにログインして、会員メニューから予約を行います。

予約ができるのは60分前までですが、朝の通勤の時間など、毎日同じ時間に自転車に乗る場合は便利ですね。

ただ、残業が多く帰宅時間がバラバラ、現場からの直帰が多いなど「60分前までに自転車を予約できない!」という人も多いのではないでしょうか。そんな人の強い味方になってくれるのが、専用アプリの「ドコモ・バイクシェア ポートナビ」です。

はじめての方へ|Be Free Tokyo|ドコモ・バイクシェア

「ドコモ・バイクシェア ポートナビ」を使えば、ポートに自転車は残っているかという空き情報はもちろん、空きがあればその場で予約ができる便利な機能がついています。ただし、予約の効力は20分のみですので、専用サイトからの予約との使い分けがおすすめです。

シェアサイクルでの自転車通勤関連記事

シェアサイクル通勤の初日のレポートをお届けしましたが、いかがでしたでしょうか。エピソード2、エピソード3として、保険や制度の話など、自転車通勤を始める前に知っておきたい情報もまとめていますので、ぜひ参考にしてみてください。

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<執筆:u.t>

人生でいちばんつらくて感動した、新たな家族ができた夏休み・完結!|自転車旅人・西川昌徳さんのMOUNTAIN BIKE JOURNEY 2018#後編

人生でいちばんつらくて感動した、新たな家族ができた夏休み・完結!|自転車旅人・西川昌徳さんのMOUNTAIN BIKE JOURNEY 2018#後編

「向き合い、向かう」

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残すところはあと2日。

あえて予定を立てない旅スタイルでやってきたこの旅。最初のペースがあがらないところから、だんだんと自転車を自分のものにしペースをあげながら、4時半起きで少しでも走行時間を長くとるという子どもたちのがんばりでなんとかここまでやってきた。

しかし、目指す富士山頂は見えていても、僕たちに余裕はまったくといっていいほどない。

彼らを引っ張るのではなく自分たちの旅として最後まで行かせてあげたいとは思いながら、このままで大丈夫なのだろうかと不安をあおる自分もいる。

この旅はまだ誰にも掴みどころのない、宙に浮いたままのものを必死にたぐり寄せようとしているような感覚に陥ることが何度もある。

富士5合目へとつながる富士山スカイラインを前に、富士宮のスーパーへ。

富士山に登るときの携帯食、今晩の食事、登山で必要な酸素など、この旅最後の買い出しのためだ。

いつもは子どもたちに任せている買い出しなのだが、待てども待てどもやってこない。どうしたもんかと様子を見に行くと、水に溶かす粉末のスポーツドリンクの味ひとつでモメていた。

どちらかというとほんわかしているダイチに、場に合わせることの多いリョウマ、割とこだわりの強いライリュウ。これまではお互い譲りあったりして決めていたのだが、まさかのここでトラブル。

たったひとつのパックをあいだに、険悪なムードが漂っている。

こんなことをしている場合じゃない!と叱り飛ばしてしまえば、次に向かえる。けれどもここで納得できないままの彼らを連れて行く旅は、もう彼らの旅ではなく自分にとっての都合の良い旅でしかない。

ここでもまた彼らとともに、自分との向き合いをもさせられる。常に試されているような感覚のなかで決断をしないといけない。

結局僕が状況を整理して、結局はダイチとリョウマ折れてくれたけど、スーパーからの彼らのペダリングはどことなく重いままだ。

 

自分に自信を持てるような旅にしてあげたい。家族みたいな心開ける存在でありたい。そんな思いでここまでやってきた。

しかし、どうしたって相性はあるし、どんどん体力も心の余裕も削られていく冒険旅では普段の優しい自分なんてあっという間にどこかに置いてきてしまう。

そんななかで向き合うのだ。

オトナとコドモという関係としてではなく、ひとりのヒトとヒトとして。きっと参加したひとりひとりに葛藤や焦りや悔しさや、いろんな感情があったのだろう、とこれを振り返る今だから思う。

「最後のキャンプ場へ」

ぽつぽつと続いていた住宅が途切れて、いよいよまわりは森だけになった。

グネグネと登りつづける道路に向き合う僕たち。YOUTUBEで彼らの好きな曲を聴きながらすっかり明るい子どもに戻った彼らも、すっかり日が沈んで真っ暗になり、ヘッドライトを点けて走るようになってからは、ほとんど声が笑い声が聴こえなくなった。

今日は何があっても富士2合目標高1200mにあるキャンプ場までたどり着かなくてはいけない。昼間のドタバタ劇がなければ・・・なんて頭をもたげそうになるたびに打ち消す。

僕らは家族であり運命共同体だ。

みんなが納得して、一緒にやることでしか意味をなさない。連れて行くだけだったら誰にでもできるんだ。彼らを信じなきゃ。そう自分に言い聞かせながら、最後尾につき前を走る子どもたちをライトで照らす。

ほんとはいつだって「いま」しかない。

言葉にしたら簡単なそのことが、こういう場面で試される。

 

気づいたらリョウマが泣いてる。

そう、今回の旅で、いつだってリョウマはひとり静かに涙を流してた。

声をあげないときは、自分との向き合いだから、気づいていたって声はかけない。

ダイチは最後まで先頭をがんばってたな。あいつはどこかで泣いていたのだろうか。

 

ライリュウは最初から最後まで泣き虫だった。最初は「もうがんばりたくない」というSOSを出すために。

けどこの最後の上り坂では、自分を奮い立たせるためのスイッチとして泣き続けながら、もうペダルを止めることはしなかった。

そんなライリュウの背中に声をかけながら、果のないように感じる夜道を走り続けた。

キャンプ場まであと3kmのところで、坂の上からまぶしいライトがこちらに向いて大きくなるのが見えた。街灯でも自動車でもない光にみんなして不思議な気持ちでいると「あと少しだよ!がんばれ!」と叫び声が届いた。

なんと友だちの松田さんが、僕たちを励ますために駆けつけてくださったのだ。どこかで合流できたら!と連絡をもらってはいたのだけれど、まさかキャンプ場で僕たちを待ち受けてくださっていたとは。

夜8時半、不思議な高揚感とともに僕たちはキャンプ場に到着した。

海抜から1200mまで標高をあげての70kmを走りきったのだ。みんなで乾杯をし、松田さんがわざわざお家から作ってきてくださったカレーをいただいた。

キャンプ場のスタッフさんもほんとに温かく僕たちを迎えてくださった。

 

夕食のあとダイチが鼻血を出した。疲れていたこと、カラダが火照っていたこともあってか血がなかなか止まらない。

カスミさんは看護師として冷静に彼の状態を見て、落ち着いて対処してくれた。

血が止まって、そのまま寝落ちしてしまったダイチを見守るために、スタッフさんがコテージを用意してくださり、カスミさんが付いてくれることになった。

松田さんはみんなが落ち着くまで居てくださった。カスミさん、松田さん、スタッフさんには感謝しかない。明日の動きはダイチの様子を見て決めることにして、子どもたちとカスミさんにおやすみを告げた。

ながいながい1日が終わった。

「最終日」

翌朝はゆっくり目に彼らを起こした。心配だったダイチは顔色もいいし、カスミさんとのやりとりでも大丈夫そう。

よし、これでまた全員で頂上を目指すことができる。

朝ごはんを作って食べて、キャンプ場のみなさんにお礼の挨拶をして走りはじめた。

2400m地点にある富士5合目までは20km、ひたすら登りしかない。

自転車を押して、ジグザグに登って、少しずつだけれど前に進む。イライラすることだってある。投げ出したくなることだってある。そんなときにこそ自分もみんなも試されているんだ。

あまりにつらくて、彼らに僕らの声が届かなくなったとき、「彼らにまかせてみよう」と思って僕とカスミさんは少し先を走ることにした。

しばらく先を走って待っていると、下から声が聞こえてくる。

いちばん小さくて、しんどいはずのライリュウに、リョウマがたくさん声をかけながら登ってる。そのふたりの姿を見守りながら、もう僕らは言葉で確かめる必要がなかった。

大丈夫、僕らが心配しなくても、彼らはもう自らの役割を見出して動くことができる。それを確かめることができた瞬間だった。

最後はみんな横並びで5合目のラインをまたいだ。

自転車で登ってきた僕らを登山客のみなさんは驚きをもって迎えてくださった。次々に声をかけてもらい、それに答える子どもたちはいつよりも誇らしそうだ。

そうだよ、僕たちはすごいことをやってきたんだよ。誰にだって胸をはれることを。

「御来光と富士山頂ゴール」

登山に必要な荷物を持ち、残りの荷物は山小屋に預け、自転車はしっかりロックをして、僕たちは7合目の山小屋を目指す。

なんだろうか、自転車から開放された嬉しさか、ついに富士山を登りはじめたという達成感からか、子どもたちの足取りは軽くてとてもここまで自転車で登ってきているという疲れは感じさせない良い登りをしてくれた。

7合目の御来光山荘が見えたとき、大きく手を振ってくれたのは僕が2012年にイランを走っているときに、数日一緒に過ごしたAYAちゃんだ。

これまでもそうだったけれど、知っている人が迎えてくれることほど嬉しいことはない。

子どもたちはこれまでの旅を楽しそうに彼女に語り、早めの夕食を食べて、明日のご来光と富士山登頂のために寝に行った。

僕はというと、ここまで来たという感慨なのか、登頂できるかという不安からなのか、ほんとに浅い眠りのまま、夜中に子どもたちを起こしたことだけ覚えている。

夜中に宿を発った。とてつもなく寒い。昨日まで熱中症にならないように気をつけていたのが夢のようだ。

全員の防寒着とヘッドライトをチェックして登山をはじめるが、リョウマはなんだか夢と現実をさまよっているように足取りがふらついてる。

声をかけて意識を引っ張りながらなんとか8合目までたどりつき、ここからご来光をおがむことにして、それまで子どもたちを寝かせたものの、ご来光直前まで彼らはすっかりスイッチオフだ。

よくここまでやってきたものだ。目の前にいるのは、疲れた子どもというよりも、何かに立ち向かい続けた戦士のよう。

そんな彼らを祝福するかのように、ここからご来光を拝むことができた。光とともに、空がだんだんと青く染まっていく。

日が昇ってからの彼らはとにかく足取り軽く登っていく。幸い高山病の症状もなさそうだ。一歩ずつ、頂上が近づいてくる。

彼らはいったい何を思うだろうか。

後ろから眺める彼らの背中はもう立派に自信が見て取れる背中になったと思う。

全員で頂上への一歩を踏み、山頂にある神社の鳥居にゴールのタッチをした。

ほんとにやりとげた。思いが込み上げてくるというよりかは、もしかしたらやりきったという安堵感のほうが僕も彼らも強かったのかもしれない。

頂上に登った瞬間よりも、お祝いということでコーラを飲みながら、山頂手前で破裂してしまったポテトチップスをみんなで食べているときに、なんだかじんわりと嬉しくなってきたような気がする。

ここまで旅を共にしてきた看板に「大阪→富士山頂 12日737kmゴールしました!」と書き込み山を下る。

もう5合目には彼らの家族がまだかまだかと待ってくださっているはずだ。

みんなで走るように山を駆け下りてきて、6合目あたりで声をかけた。

「僕らの旅はもうすぐ終わり。これまでのことを振り返りながら最後は下ろう。」

とたんに彼らの足どりがゆっくりになった。

心のなかで彼らはいま、どんなことを思っているのだろうか。彼らの心に浮かぶ思い出はなにだろうか。

 

ついに5合目で待つ親御さんの姿が見えた。子どもたちに「いってこい!」と声をかけた。

それぞれの親の前に立つ子どもたちをちょっと離れたところで見ていた。

ダイチが自分の親に向かって、きょうつけ、れいをしながら発した言葉は「どうも!」だった。

2週間ぶりの再会、あいつのなかではどんな思いが生まれたのだろうか。

リョウマもライリュウも少しだけぎこちなさそうに親御さんに挨拶をしていた。

「この旅最後のミーティング」

この旅最後のミーティング。

これが終われば、みんなさよならだ。

そんなときに自分が情けないったらありゃしない。子どもたちひとりひとりの旅を振り返り、彼らを見守りながら生まれていた言葉をつむぎながら、涙が止まらない。

それは子どもたちだって同じだ。ダイチは流れる涙をそのままにしながら何度もうなずいていた。リョウマは泣きながら自分の言葉で思いを語った。ライリュウは昨日まであんなによく話したのに、ご両親のまえなのか言葉が少ない。

そりゃそれぞれあるよな。すぐに思いが言葉につながるはずなんてない。

それぞれが日常にまた戻っていきながら思うこと、いつかまたこの旅を思い出すときに浮かんでくることだってあるだろう。

 

君たちはすごいことをやってのけたんだ。学校の誰にだって胸を張って自慢できる。

「おれは日本一低い山から富士山の山頂まで旅をしたんだ」って。

そして、何か助けが必要なときはいつだって連絡してこいよ。僕らはもう家族みたいなものだから。それは生きているあいだずっとだからな。

 

そう彼らに託した。ありがとう。君たちとした旅はサイコーにうまくいかなくて、そして楽しかったよ。

必ず再会しような。ひとりひとりと握手をして、僕たちの旅は終わった。

「あとがき」

家へと帰るとき、僕は2週間ぶりにひとりになった。

なんだかすごいことをやりきったのではないかという思いとともに、まだフワフワしたボールに乗っかっているような不思議な感覚のなかにいる。

けどまだ、この旅を振り返ってまとめるほどの心の余裕はないようだ。それでも「来年もやろう」ということだけは心が決まっていた。

 

自転車で旅しはじめて13年。はじめのころってすべてが新鮮でドキドキして、そしてうまくいかなかったんだ。

全く目の前が見えないなかを、踏み出す一歩ほどこわいものはなくて、けれどもそんな体験こそが僕の心にずっと残っている。

まさかこれだけ旅をしてきて、またあのこわさと出会えるなんて思っていなかった。それほどまでに、今回の旅は企画段階から不安で、こわい気持ちでいっぱいだった。

それでも信じることができたのは、この企画に関わってくださった方々、そして子どもたちを送り出してくださった親御さん、そしてメンバーみんながいてくれたからこそだ。

 

いつだってそうだ。新たな一歩を踏み出すことはこわいものなんだ。

けれどその一歩には大きな大きな可能性が含まれている。そのことを信じられるかどうか。

 

僕はこれまでの旅ではそれを自分でやってきた。自分を信じることで。

けれど今回は違ったんだ。それは、ほかの人を信じることでもあった。

そうしたら不思議なことが起こったんだ。

 

この旅で僕は、自分が想像もしない世界の広がりを感じた。

そこには「たくす」というような感覚があったように思う。

自分の経験を、思いを、そして自分自身の存在をたくすような感覚だ。

 

もしかしたら人はこうして何かをたくしながら生きてきたのかもしれない。

これまでにいただいたどんなご褒美よりも自分の心の深くに届いたような気がした。

「生きていてよかった」そうなんの疑いもなく思えるような感覚がそこにはあった。

 

ありがとう。

はじめてその言葉が誰かに対してだけじゃなく、自分にも向いたかもしれない。

そんな不思議な感覚に包まれながら、僕は少しずつ自分の住むまちへと進んでいく新幹線に揺られていた。

(終わり)
(執筆:西川昌徳)

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MOUNTAIN BIKE JOURNEYとは

MOUNTAIN BIKE JOURNEYは、日本一低い山・天保山から日本一高い山・富士山頂まで12日間かけて目指す冒険自転車旅プログラム(全行程740km、小学6年生対象)。

世界を走った自転車旅人・西川昌徳さんならではの、「旅」や「冒険」をキーワードとしたCAMPプログラムのひとつです。

>>MOUNTAIN BIKE JOURNEY 2018|EARTH RIDE

プロフィール

西川 昌徳(にしかわ まさのり)さん
Masanori Nishikawa

自転車旅人
1983年兵庫県姫路市出身 徳島大学工学部機械工学科卒業
世界36カ国90,000km。世界中を自転車で旅する中で生まれた思いや学び、気づき、出会いの物語を伝える旅人。旅先と日本の学校をテレビ電話でつなぐ課外授業「ちきゅうの教科書」を実施するほか、日本各地で講演会を実施。地球上で最も活躍した冒険家、挑戦者、社会貢献活動を表彰するFAUST A.G. AWARDS 2014 ファウスト社会貢献活動受賞。

>>EARTH RIDE – MASANORI NISHIKAWA official website

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「わたし、こういう場所が欲しかったんだ」|自転車旅人・西川昌徳さんのdailylife...
*淹れたてのコーヒーにミルクを落とすときのように*息が止まりそうなくらいの恐怖に襲われた、この旅のはじまりから数日が経った。淹れたてのブラックコーヒーにミルクを落とすときのように、それがぐるぐると円をえがいて、だんだんとコーヒーの色が薄れていくように、旅のはじめ僕が抱いた恐怖は、なんとなくあたたかみのある、安心できるものに変わっていく。そろそろ都心に向かってみようか。まだちょっと不安はあるけれど、そう思いたって八王子から都心へ向かうことにした。 「今、家にいるのだけど…どこ通る予定かな?」都...
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「dailylife」とは、自転車旅人・西川昌徳さんがチャレンジする生き方の冒険。それは、手持ち資金はゼロ、日本全国でコーヒーと写真を通して、人と出会い、気持ちを交換する自転車旅のことです。最新情報は西川昌徳さんのfacebookや下記のインスタグラムでご覧いただけます!@earthride.jp西川さんのプロフィール西川 昌徳(にしかわ まさのり)さんMasanori Nishikawa自転車旅人1983年兵庫県姫路市出身 徳島大学工学部機械工学科卒業世界36カ国90,000kmを自転車で旅する中で生まれた思いや学び、気づき、出会いの物語を伝える旅人。...
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