旅×自転車 記事

【オーストラリア】クオッカワラビーに会える! ロットネスト島サイクリング

笑っているように見える愛らしい姿から「世界一幸せな動物」と言われる「クオッカ」が生息することで知られるロットネスト島。
西オーストラリア州のパース沖に浮かぶこの車のない島は、豊かな自然に囲まれ、サイクリングを楽しむのに最適な場所です。
そんなロットネスト島の魅力と旅のポイントをご紹介します。

ロットネスト島ってどんな島?

ロットネスト島は、オーストラリア大陸の西海岸、西オーストラリア州の州都パースから約19km離れた沖合に浮かぶ小さな島です。
パースからフェリーで約45分でアクセスできます。
この島は全体がAランクの自然保護区に指定されており、車の乗り入れが禁止されています。島内の移動手段は主に自転車か公共バス、電車となります。
自然が豊かで、のんびりとサイクリングを楽しむのに最適な場所です。

日本からのロットネスト島へのアクセス


日本からロットネスト島へ行くには、まずパースを目指します。
パースへは、成田空港からANA(もしくはヴァージン・オーストラリア航空との共同運行便)の直行便が利用でき、所要時間は約10時間です。

日本との時差は−1時間です(パースが日本より1時間遅れています)。
ブリスベンやゴールドコーストなどの東海岸の都市からパースへ向かう場合は、カンタス航空等の国内線で約5時間かかります。パース市内からフェリー乗り場までバスで小1時間、そこからフェリーで約45分揺られればロットネスト島に到着です。

クオッカワラビーってどんな動物?


クオッカは、オーストラリア南西部に生息する有袋類で、正式名称は「クオッカワラビー」です。カンガルーやコアラと同じ仲間で、お腹に袋があります。
特にロットネスト島は世界最大のクオッカの生息地であり、1万頭から1万2,000頭のクオッカが暮らしていると言われています。

クオッカは「世界一幸せな動物」としても知られており、口角が上がって笑っているように見える愛らしい表情が特徴です。一説には、ポケモンのピカチュウのモデルになったとも言われています。

現地ツアーの費用と概要

現地では、レンタルバイク付きのパッケージツアーを利用するのが便利です。
今回利用した現地ツアーは120オーストラリアドル(約11,500円)でした。
フェリー運航会社や、各種旅行会社が実施しており、日本からでも事前にWebで申し込むことが可能です。

【ツアー料金に含まれるもの(例)】
・パース市内のホテルとフェリー乗り場間のバス送迎
・フェリーの往復代
・レンタルバイク代(ヘルメット付)
・ロットネスト島への入島料

フェリーの往復だけでも約1万円前後、レンタルバイクも約3,000円かかるため、これらの費用が全て含まれているパッケージツアーは割安感があります。
ツアーにガイドは付きませんが、島内に入れば自分の好きなペースで自由にサイクリングを楽しめます。

レンタルバイクは追加料金でEバイクも選べますが、今回は7段変速機付きの通常タイプを借りました。
バイクにはボトルホルダーが付いているため、飲み物を持参すると便利です。リュックや小さなバッグで行くのがおすすめです。
なお、ツアーを利用しない場合、現地のレンタルショップでバイクを借りることが可能です。

おすすめの季節は?

日本とは季節が真逆のオーストラリア。夏は紫外線が強く気温が高すぎるため、逆に日本の夏休みにあたる冬(オーストラリアの冬)に訪れるのがおすすめです。
8月半ばのこの日も、日中の気温は22度前後と暖かく、快適にサイクリングを楽しめました。

薄手のセーターにジャケットがあれば十分、中には半袖半ズボン姿の人も。
ビーチではシュノーケリングを楽しむ人の姿も見られました。

海と緑の絶景の連続


島の外周は約22kmで、サイクリングの推奨ルートはいくつかあります。
今回は、島の中央部を中心にビーチと2箇所の灯台を回る15kmほどのルートを走りました。

ロットネスト島は車が走っていないため、とても静かでサイクリングには最高の環境です。
道はしっかりと整備されており、前後から車が来る心配もなく、小さなお子さん連れのファミリーも多く見られます。

多少の起伏はありますが、ママチャリに乗っている人であれば大丈夫でしょう。降りて押して歩くほどの大変な坂はありません。
オーストラリアの抜けるような青い空に、インド洋の透き通る海、そして自然保護区の豊かな緑の景色を存分に味わうことができます。

野生のクオッカに遭遇


サイクリング終盤には、野生のクオッカたちに遭遇することができました。
草食動物のクオッカたちは、木の実や葉っぱを求めて自由に動き回っています。

クオッカは保護対象の動物のため、餌やりや触れることは法律で禁止されているので気をつけましょう。違反すると200〜300豪ドルの罰金対象となります。ただし、クオッカに近づいて一緒に写真を撮ることは可能です。
SNS上では「#quokkaselfie」というハッシュタグで、クオッカと自撮りしたたくさんの写真を見ることができます。

ローカルカフェやお土産屋さんもチェック


島内にはレストランやカフェ、お土産屋さんもあるので、休憩や食事にも困りません。ただし、商業エリアは島の玄関口に限られているので注意が必要です。
島に到着した時に軽食を取り、それからサイクリングを開始しました。もしくはサンドイッチなどを購入して、サイクリングの道中にビーチや灯台でピクニックがてらいただくのも良いですね。

サイクリング終了後は、フェリーの出航までビーチサイドバーでゆったりと過ごしました。
宿泊施設もあるので、一日かけて島全体を回った後、インド洋に沈む夕陽を眺めながらゆったり過ごすのもまた良さそうです。

旅の思い出には、ロットネスト島ならではのクオッカ柄のグッズも見逃せません。

インド洋に沈んでいく夕陽を眺めながら、フェリーに揺られ港に戻ればロットネスト島自転車旅の終了です。

動画レポート

コース紹介


走行距離:15km 獲得標高:147m

まとめ


ロットネスト島は、フェリーやレンタルバイクがセットになったパッケージツアーを利用することで、手軽に訪れることができます。
クオッカとの出会い、広い空と海がどこまでも続くサイクリング、穏やかなカフェタイム。
この島は、日常を忘れさせてくれる特別な旅の思い出を与えてくれます。
日本からの直行便を利用すれば移動も快適です。ぜひ一度は訪れてみる価値があるでしょう。

執筆:Ayaka

2011年に社会人になると同時に始めた自転車で「自転車×旅」の魅力にハマる。
ニュージーランドでのワイナリーロードレース、タイの寺院巡り、ドイツ古城巡り、インドネシアでの遺跡巡りなど世界各地で自転車旅を催行し、その様子を雑誌『Cycle Sports』に寄稿。
2017年には自転車ツーリズムを探究しにオーストラリアへ留学。現地の様子を『Cycle Sports.jp』にて『G’day, Australia! 〜ブリスベンからの自転車だより』として1年間連載。帰国後は英語教材編集者の傍ら、自転車イベントで通訳・MC・PR担当等を務める。
2022年4月、オーストラリア クイーンズランド州ブリスベンへ移住。
座右の銘は「好きにまみれろ、夢中で生きろ」。

 

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