2021年3月28日に完成したいわき市の七浜を巡る全長約53kmの「復興サイクリングロードいわき七浜海道」。
堤防を走ることができる箇所もあり、海岸を目前にして絶景を楽しめるコースです。
小名浜をスタートにして往復約30kmの道のりをのんびりサイクリングしてみました。
復興サイクリングロードいわき七浜海道とは
2018年度から整備がはじまり2021年3月28日に全線開通となった、勿来の関公園から久之浜防災緑地まで約5kmのサイクリングロードです。
いわき七浜海道は、白浜青松が広がる海岸線に沿って復旧・復興事業で整備された防潮堤や既存の道路を活用したものです。
スタートは「アクアマリンパーク」
観光スポットのひとつ、アクアマリンパークに車を停めて出発します。
広い公共の無料駐車場があるので安心して駐車することができます。
曇り空のスタートとなりました。アクアマリンパークは、水族館やお土産センターなどが集まったスポットなのでお土産を買って帰るのにもおすすめのスポットです。
サイクリングロードには矢羽根が引いてあるので、矢羽根に沿って進んでいきます。
また、標識が随所にあるので初めての方にも親切です。
出発して序盤に上り坂でしたが、振り返ると素晴らしい眺望です。三崎公園に向かって進んでいきます。
三崎公園
坂の途中から公園の敷地に入ります。すぐ見えてきた広大な芝生の広場には、動物の置物がありました。
頂上には約60メートルの高さを誇る「マリンタワー」があります。
少しだけ公園内を散策してみました。園内にはいくつも駐車場があるので三崎公園をサイクリングのスタートにしても良いと思います!海のほうへ行ってみると、潮見台がありました。
丘からせり出す形の潮見台は、高所恐怖症の私にとっては海の上に立っているようでなスリルがありました。
しかし潮見台からの景色は最高でした。水平線をこんなにも感じられる眺めは一度見ていただきたいです。
三崎公園の散策を終えて、再び矢羽根通りに進んでいきました。
清航館(せいこうかん)
しばらくするといわき市中之作(なかのさく)にある静かな港町に着きました。
すぐ近くに古民家がありました。築200年のレンタル古民家です。味わい深い建物から歴史を感じ、ゆったりとした時間が流れているようでした。
サイクルラックが置いてあるので、自転車を停めてランチに向かいます。
カフェの駐車場・駐輪場はないとのことで、清航館のラックに停めるのをおすすめします。
海が見えるカフェと農園「月見亭」
清航館から300m弱歩いて向かうのは「月見亭」というカフェです。
道路沿いに看板もあります。
看板を頼りに小道を進んでいきます。
小高い丘の上に見えてきたのが月見亭です。開店時刻の直前に行きましたが、すでに数組並んでいました。
お店は築50年の民家をDIYして作ったそうです。おしゃれな雰囲気を堪能でき、一息つくにはぴったりです。
運良く、窓際の席に案内していただきました。窓からは海を一望でき、贅沢な気持ちになりました。
ランチメニューにはワンプレートもありましたが、悩んだ末「かぼちゃと豆乳の白味噌パスタ」にしました。
スープ、ドリンク、サラダがセットになっています。太目のもちもちのパスタに、濃厚な豆乳味噌のソースが絡み、とても美味しかったです。メニューは季節によってかわるので、SNSでご確認ください。
豊間防災緑地
月見亭をあとにし、約3.5キロ北上したところにある「豊間防災緑地」に立ち寄りました。
案内版によると防災緑地というのは、津波から人や家を守ること、地域の交流の場であることなどの役割を果たしているものだそうです。豊間防災緑地は、延長約2.4km、幅約50mあるいわき市最大の防災緑地です。改めて防災について考えるきっかけになりますね。
砂浜が目下にあり、絶景が広がっています。
いわき七浜海道には、矢羽根と案内が道路に表記されていて安心して走ることができます。
歩行者に向けての標識もありました。
新舞子サイクルステーション
豊間防災緑地から約5.4km北上しサイクルステーションのある温泉宿「新舞子ハイツ」に到着です。全長53kmのいわき七浜海道の中間地点になります。
新舞子ハイツには、サイクルステーションがあります。
サイクルラックと本格的なメンテナンススタンドがありました。その他、空気入れや工具の貸し出し、休憩スペース、トイレの貸出も行っています。
新しくできた施設ということで、清潔感のある場所でゆっくりできそうです。
また、新舞子サイクルステーションでレンタサイクルも行っていて、ロードバイク4台、クロスバイク4台、子供用自転車2台、タンデム自転車1台、計10台の貸し出しをしています。
休憩したら来た道を戻っていきます。
雲雀乃苑(ひばりのその)と塩屋埼灯台
新舞子サイクルステーションから約3.5kmのところにある雲雀乃苑に立ち寄りました。
ここには美空ひばりさんの歌謡曲「みだれ髪」の歌碑があり、歌碑の前に立つと「みだれ髪」のメロディーが流れてきます。曲の舞台となったのが、塩屋岬だそうです。
また、塩屋岬には灯台があり、雲雀乃苑からも眺めることができました。
カフェ「ラフ」
行き道で気になっていたカフェによりました。三崎公園のふもとにあります。
小名浜テラスハウスというオシャレな雰囲気が漂う一角にありました。
ハンバーガーなど軽食も楽しめるカフェでテラス席もありました。
お店の方によるとサイクリストの方も多く訪れるそうです!
コーヒーで一息ついたところでアクアマリンパークに戻りました。
コース紹介
▼いわき市観光サイト「アクアマリンパーク」
https://kankou-iwaki.or.jp/spot/10005
▼清航館
https://nakanosaku.xsrv.jp/seikoukan.html
今回の記事で紹介したコースの詳細は以下でもご覧いただけます。
まとめ
初めていわき七浜海道を訪れましたが、防潮堤を走る箇所は、海を間近に感じることができ新鮮でした。
何度も絶景を堪能できるコースで、坂道もあり充実していて、海沿いを走っていたと思うと静かな町に入っていったり、港町が現れたり、海風を浴びながらもあっという間の往復。
今回は七浜海道の一部でしたが、別の区間をポタリングしてもいいですし、53km走破してみるなど、初心者でも楽しめる何度でも訪れたくなる場所でした。
執筆:水越恭子
茨城県出身。地元ラジオ局でリポーターをしていた頃にロードバイクを購入。公私ともに自転車を楽しんでいる。現在はフリーランス。SNSで茨城サイクリングの魅力を発信。自転車のさまざまな楽しみ方を研究中!現在は、行方市自転車活用推進会議委員を務め、行方エリアテレビ「なめテレ」に出演し自転車で市内をめぐりレポートし放送している。 |