日中は気温が上がり、外に出るのも億劫になりがちな夏。
海や川、湖など水辺でのサイクリングは暑さを忘れさせてくれる爽やかさと涼しさがあります。
スポーツバイクで自転車旅を楽しむ皆さんへ、夏におすすめの水辺コースを紹介しますので、涼を求めて快適なサイクリングに出かけてみませんか?
関東・甲信越エリア
【茨城県】大子町で壮大な自然を堪能できる40kmコース
茨城県北部にある大子町は、「全方位自然基地」がキャッチコピーの自然溢れるアウトドアにぴったりな町。
道の駅奥久慈だいご「奥久慈サイクルステーション」ではロードバイクのレンタルも可能です。古い街並み、木造の旧校舎、茶畑といったノスタルジックな風景の中でゆったりとサイクリングを楽しめます。
涼感スポットとしておすすめなのは、高さ17mを誇る「月待の滝」です。「裏見の滝」とも呼ばれている通り、滝の裏側に入り、全身でマイナスイオンを浴びることができますよ。敷地内では新鮮な湧き水や、茶屋で蕎麦ランチも楽しめます。
■スタート/ゴール:道の駅奥久慈だいご「奥久慈サイクルステーション」(茨城県久慈郡大子町池田2830−1)
【千葉県】「道の駅むつざわ」から海あり山ありグルメあり62kmコース
TABIRINオリジナルのサイクリングマップ「TABIRIN_05_睦沢周辺」の中で紹介されている「一周ルート」を実際に走ったサイクリング。
千葉県 長生郡睦沢町にある「道の駅むつざわつどいの郷」発で九十九里浜ビーチラインを目指します。車を気にしなくて良い、海沿いの自転車専用道は快適そのもの。トンネルをくぐり抜け、目の前に海が広がる瞬間は感動間違いなしです。大原漁港で現役の漁師の方が営む「船頭の台所」で海の幸を堪能すればとびきりの夏の思い出になりますよ。
マップは「道の駅むつざわつどいの郷」でも販売しています。
■スタート/ゴール:道の駅むつざわつどいの郷(千葉県長生郡睦沢町森2−1)
【山梨県】山中湖周辺の峠と東京オリンピックモニュメントを巡る62kmコース
山梨県南都留郡忍野村にある8カ所の湧泉群「忍野八海」は抜群の透明度を誇り、外国人観光客にも人気のスポット。
特に、年に一度のMt.富士ヒルクライム大会前後には、日本各地のみならず、海外からのサイクリストの姿も多々見られます。透き通る水の中を色鮮やかな錦鯉が悠々と泳ぐ姿は、見ているだけでも涼しい気分になれます。
そして、甲信越エリアの湖サイクリングといえばやはり富士五湖は欠かせません。特に山中湖の湖畔から拝む富士山は絶景そのもの。2020東京オリンピックのロードレースのコースにもなった山中湖小山線もぜひ合わせて走ってみてはいかがでしょうか。
■スタート/ゴール:富士急行線富士山駅(山梨県富士吉田市上吉田二丁目)
中部エリア
【長野県】標高の高い白樺湖から大河原峠周辺を走る45kmコース
暑い夏の避暑地といえば高原。高原×湖という涼しさ満点のサイクリングを叶えられるのが長野県の白樺湖からスタートする大河原峠周辺を走るコース。「のんびりヒルクライム」で標高2,093mの大河原峠に行き、あとはグルッとまわって白樺湖へ戻るという避暑地高原サイクリングです。
大河原峠の先ではゴンドラリフトに乗り女神湖をテラス席から一望します。長野ならではの美味しいお蕎麦に舌鼓を打ち、日帰り温泉も堪能。「これぞニッポンの夏ライド!」と太鼓判を押したくなるライドコースです。
■スタート/ゴール:南白樺湖駐車場(長野県茅野市北山3149)
【愛知県】ミニベロでのんびり知多半島一周、2泊3日100kmコース
夏休みの連休が取れたら、ぜひ泊りがけでの自転車旅はいかがでしょうか。ロードバイクではなくミニベロを携えていけば、スピードも気持ちも普段よりゆったりと、いっそう旅気分に浸れるでしょう。
愛知県の知多半島は、愛知県西部に位置して南に突き出ている半島です。知多半島をぐるっと周る、通称「チタイチ」を周遊。道中では、半島の先端、南知多町の師崎港から自転車と共に高速船に乗り、向かいの日間賀島へと渡ります。海を眺めながら島も混じえてゆっくりと回ることで、1日では気づききれない地域の魅力や地元の人たちとの出会いをたくさん得ることができるはずです。
■スタート/ゴール:名古屋鉄道太田川駅(愛知県東海市大田町後田)
【岐阜県】養老〜多度 現代アートと三川をめぐる越境広域40kmコース
岐阜県養老郡養老町には「日本の滝百選」にも選ばれている「養老の滝」があります。
屋外現代アート施設「養老天命反転地」も備えた養老公園内の入り口から約2kmのプチヒルクライムでアクセスできます。滝のマイナスイオンと、「日本最初のサイダー」と銘打つ「復刻版 養老サイダー」でリフレッシュしましょう。
また、養老町から南下したエリアにある、木曽三川公園は岐阜・三重・愛知の3県にまたがる日本最大の国営公園です。
木曽三川公園へと続く、長良川・木曽川の2つの川に挟まれた堤防では、まるで川の上を走っているような気分でサイクリングを楽しめます。
■スタート:養老鉄道養老駅(岐阜県養老郡養老町鷲巣白石道)
■ゴール:JR大垣駅(岐阜県大垣市高屋町一丁目)
関西エリア
【滋賀県】近江八幡「びわ湖よし笛ロード」田園風景と水郷めぐり20kmコース
滋賀県と言えば「ビワイチ」でおなじみの琵琶湖一周が圧倒的に有名ですが、情緒あふれる「びわ湖よし笛ロード」もぜひ夏に走りに行きたいコースです。
「びわ湖よし笛ロード」は、昭和61年に完成した琵琶湖東部の近江八幡市、安土町、能登川町を走る26.2kmの自転車道路。平坦でビギナーの方にも走りやすく、石畳にしだれ柳、船頭さんがゆったりと舵を取る川下りなど情緒あふれる日本の風景が広がります。
田園風景と水郷を自転車で巡れば、夏らしい一枚をカメラに収めることができるでしょう。
■スタート/ゴール:JR近江八幡駅(滋賀県近江八幡市鷹飼町)
【大阪府】沖縄気分満載の大阪市大正区から、山・船・橋を楽しむ22kmコース
夏と言えば南の島!ですが、実は大阪にも沖縄気分を満喫できるエリアがあるのをご存知でしょうか。
大阪・心斎橋から自転車で約15分(約2.7km)で行ける大阪市大正区には、沖縄気分を満喫できる駅周辺や、川沿いの新しい商業施設、水都・大阪ならではの渡し船など、旅行気分を盛り上げてくれる魅力あふれるスポットが満載。
沖縄料理専門店で沖縄そばやシークワサージュースを味わい、温泉で汗を流してリフレッシュすれば、暑い夏なんてなんくるないさ〜!
■スタート/ゴール:大阪Metro心斎橋駅(大阪府大阪市中央区心斎橋筋一丁目)
【兵庫県】海沿い「はりまシーサイドロード」35kmコース
関西を拠点とするサイクリストにとって、兵庫県といえばヒルクライムの聖地、六甲山のイメージが強いかもしれません。ですが、西播磨エリアにも「自転車の聖地」とよばれる場所があるのをご存知でしょうか。
海沿いを走る「はりまシーサイドロード」は夏でも快適なコースです。瀬戸内海ができる「道の駅みつ」を拠点に海沿いを走り、約1300年の歴史を誇る室津の港町を散策。道中のホテル万葉岬への坂道は西播磨エリアのヒルクライムスポットとなっており、健脚自慢のサイクリストも満足できるコースです。
■スタート:道の駅みつ(兵庫県たつの市御津町室津896−23)
■ゴール:御崎(兵庫県赤穂市御崎)
中国・四国エリア
【広島県】しおまち海道で鞆の浦へ、瀬戸内海沿い片道15kmコース
広島県のJR福山駅から、しおまち海道(ふくやまサイクリングロード)を走って、ノスタルジックなまち「鞆の浦(とものうら)」まで、片道約15kmのサイクリング。国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定されている「鞆の浦」では、港と伝統的な町家が並ぶ唯一無二の景観を楽しめます。町家の内部をリノベーションしたカフェや、レトロな自販機にポスト、寺社仏閣。潮風と海の香りを感じながら、タイムスリップしたかのような古き良きまちへのサイクリングを堪能できます。お土産にはぜひ船の帆を利用した帆布(はんぷ)のハンドメイド雑貨も忘れずに。
■スタート/ゴール:JR福山駅(広島県福山市三之丸町)
【香川県】観音寺~三豊海沿い33kmコース
香川県と言えば、小豆島など瀬戸内海の島ライドも定番ですが、観音寺市〜三浦市のサイクリングは必見スポットが数多く含まれており、おすすめです。
スタートは目の前が海の旅情あふれる無人駅、JR箕浦駅から。香川県名物のうどんはライドの腹ごしらえにもってこいです。激坂を越えた先にある、瀬戸内海をバックにした名勝「銭形砂絵」に、「日本のウユニ塩湖」としてSNSでも人気の「父母ケ浜」、浦島太郎伝説にちなむ「丸山島」など、見どころがもりだくさん。ライド後にはリゾートカフェでBBQパーティを楽しめば、仲間と最高の夏の思い出ができるでしょう。
■スタート:JR箕浦駅(香川県観音寺市豊浜町箕浦)
■ゴール:サンカフェ(香川県三豊市仁尾町家の浦326)
【愛媛県】興居島&松山から宇和島へ2泊3日100kmコース。
「しまなみ海道なら走ったことあるよ!」という方も、そうでない方も、ちょっと贅沢に2泊3日で愛媛県内でのサイクリングはいかがでしょうか。
松山市から一番近い島「興居島(ごごしま)」をめぐる「のんびりポタリング」と、松山駅から「宇和島」までの「約100kmしっかりサイクリング」、日によって趣向の違うライドを組み合わせ、道中ではご当地グルメもしっかりチェック。
ロードバイクでも、折り畳み自転車でも、ビギナーでも、上級者でも楽しめる「サイクリングパラダイス」愛媛。時間をかけて自転車で旅をすればするほど、ますます愛媛に魅了されるでしょう。
■スタート:由良港(愛媛県松山市由良)
■ゴール:松山城(愛媛県宇和島市丸之内)
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執筆:Ayaka 2011年に社会人になると同時に始めた自転車で「自転車×旅」の魅力にハマる。 ニュージーランドでのワイナリーロードレース、タイの寺院巡り、ドイツ古城巡り、インドネシアでの遺跡巡りなど世界各地で自転車旅を催行し、その様子を雑誌『Cycle Sports』に寄稿。 2017年には自転車ツーリズムを探究しにオーストラリアへ留学。現地の様子を『Cycle Sports.jp』にて『G’day, Australia! 〜ブリスベンからの自転車だより』として1年間連載。帰国後は英語教材編集者の傍ら、自転車イベントで通訳・MC・PR担当等を務める。 2022年4月、オーストラリア クイーンズランド州ブリスベンへ移住。 座右の銘は「好きにまみれろ、夢中で生きろ」。 |