鈴鹿サーキットを自転車で8時間走るレース!
…と聞くと、本格的なレースで、しかもハードルが高そうな感じがしますよね?
ですが、実はとてもハードルが低く、初心者でも参加できるのが「鈴鹿8時間エンデューロ」です。
今回は「旅」をテーマにするのではなく、「自転車で運動会」をテーマにして、このイベントの楽しみ方を毎年参加している私たちのチームがご紹介します。
※この記事は2018年11月7日に公開されたものを2021年1月に更新したものです。
鈴鹿エンデューロとは?
鈴鹿エンデューロは速さや勝負を競う競技(だけ)ではなく、参加して楽しむことを目標としたイベントです。
1999年から秋に開催され今年で19回目。(2020年12月12日に開催予定だった鈴鹿エンデューロですが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、中止となりました。)
2010年〜2017年は春と秋に開催され、2018年から再び秋のみの開催となりました。
このイベントの人気の一つは、オートバイの鈴鹿8時間耐久レースやF1などで使用される国際レーシングコースを、愛用の自転車で走ることができること!
そして開催クラスも、エンデューロやタイムトライアルなど、様々なクラスがあります。
参加者も純粋に競技として速さにチャレンジする人、マイペースで走りきる人、そして目立つが勝ちのパフォーマンスに徹するチームなど、参加人数分の楽しみ方があります。
このような手軽さも、「鈴鹿8時間エンデューロ」が自転車を愛するホビーレーサーをはじめ、多くの人から支持される理由なんです。
鈴鹿サーキットについて
鈴鹿エンデューロが開催される鈴鹿サーキットをご紹介しておきます。
日本初となる全面塗装のサーキットとなっており、ホンダグループのモータースポーツ関連施設を運営する会社(モビリティランド)によって運営されています。
鈴鹿サーキットは三重県鈴鹿市にある国際レーシングコースを主とした一大複合施設です。
なんといっても有名なのは、鈴鹿8時間耐久ロードレースやF1日本グランプリが開催されていることですよね。
周辺にはレーシングコースの他にホテルや遊園地もありますので、泊まりがけでの参加は非常に便利です。
家族でやってきて、帰りに遊園地に行くなんてことも楽しみの1つとなります。
それでは私たちチームの楽しみ方で、鈴鹿エンデューロの魅力をご紹介しましょう!
鈴鹿エンデューロの参加クラスとチーム人数
鈴鹿エンデューロでは1チーム6人まで参加可能となっており、計測チップを足に巻いて、それをリレーでつなぐ方式です。
6人それぞれ自分の自転車でもいいですし、1台を何人かで使い合ってもOK。
バイクの8耐のように「マシントラブルでリタイア」がないので、ほぼ完走できます。
コースは1周約5.8kmとなっており、1人は何周か走って交代でもOKのため、1周ごとに交代しても大丈夫です。
私たちはいつもの「8時間ロード」クラスにロードバイクで参加します。
今回は9人なので、5人チームと4人チームの2チーム構成となりました。
会場オープンからスタートまで
5:00にピットエリアがオープンとなり受付開始。
6:15~7:15の1時間は試走タイムです。
7:30からファーストライダーがコースイン。
大会会長の挨拶から大会委員長の注意事項を聞いて、8:00に8時間エンデューロクラスがスタート!
3分後の8:03に4時間エンデューロクラスがスタートとなります。
スタート前のコース上はこんな感じ。
そしてスタート!
コースはどんな感じ?
F1やバイクレースと違って、自転車レースは逆回りとなります。本来ならメインストレートが長い下り坂です。
そのためゴール前の接触などを避けるべく、逆回りにして上り坂でのゴールとしているようです。
ピットロードを出るといきなり上り坂。
そしてシケインを過ぎると130Rコーナー。
130RはF1などでは迫力ある高速コーナーですが、自転車だと「ほぼ直線」です。
さらに約1kmのバックストレートの先には、スプーンコーナーへの上り坂が待っています。
ここもかなりキツイ…。
これを上りきったら下りメインでヘアピンカーブ~複合のデグナーカーブへ。
そしてS字コーナーへと一気に駆け下ります。
最終コーナー(本来の1コーナー)を過ぎれば長い長い上り坂でようやく1周です。
ロードバイクだと、1周をどれくらいの時間で走るの?
コース上には、プロ級のチームからのんびりホビーレーサーまで、様々なスキルの人が一緒に走っています。
本格的なロードバイクである早い集団は1周7分~8分台で走っています。1周8分だとすると平均時速43km!
ママチャリなどでは15分くらいかけて走る人もいます。
平均時速は23kmくらいですね。
逆に特に早い集団はオートバイが先導して後方から知らせてくれています。
遅い人は左側、早い人は右側を走るというマナーの中、色々なスキルの人が一緒に走っています。
私たちチームはロードバイクで概ね10~12分(時速35~29km)くらい。
なかなか9分台は難しいです…。
コース上には色々な参加者が!
鈴鹿エンデューロは速さだけを求めるのではなく、色々な参加者が、色々な楽しみ方で参加できるのもポイント。
中でもこのイベントの名物にひとつとなっているのが、仮装でのレースです。
なんとレベルの高い仮装には賞品もあるんですよ。
ちなみに大人だけでなく、子供の参加人数も多いです。
小径車での参加チームもいます。
12時台は「魔のピットクローズ」
12:03に4時間エンデューロのゴールとなるので、混乱を避けるためもあり、8時間エンデューロクラスは12:58~30分間ピットイン不可になります。
つまりこの時間に自分の番が来ると最低3周はピットインが出来なくなります。
上級者には関係ないかもしれないですが、私たちのレベルではこの時間を「魔のピットクローズ」と呼んでいます。11時頃から誰がこの番になるか…そわそわし始めます。
残り4時間~ゴールへ
4時間エンデューロがゴールするとコース上は一気に台数が少なくなります。そして、私たちの体力も一気に減少し始めます…。
鈴鹿サーキットは海に近くかなり風が強いのも特徴で、毎回午後になると風が強まってきま
す。体力消耗&強い風でペースはどんどん下降線。それでも16時のゴールを目指します。
私たち2チームもゴール目指して頑張ります。写真だと先頭を走ってるように写りますね。
16:00ゴール
日が傾いてくる16時ちょうどにチェッカー!
私が参加していた5人チームは、40周でクラス275位ゴールとなりました。
40周は約232kmを5人で走ったことになります。
「アタック240」というクラスでは、1人で8時間以内に240kmを走りきる猛者もいるのですが、我々は5人がかりでちょっと足りない感じです。
私たちチームの楽しみ方
今回で16回目の参加となった私たちのチームは多い時は5チーム30人で参加することもあります。中には順位2ケタというメンバーもいますが、多くは「大運動会」的な楽しみ方をしています。
順位云々というより、自分のタイムとの戦い。ゴルフで言えば頑張って100を切る!という感じですね。
そして同世代で(少し)張りあって、触れ合うのも楽しみの1つ。メンバー内で世代もマチマチですが、同世代のタイムは気になりますよね。8時間の間、久しぶりに会ったチームメイトとアレコレ話しをするのも楽しいひと時です。
また何より爽快感が最高!
F1が走るコースという非日常な場所で必死に走って汗をかくのはとても気持ちの良いものです。
パドック内には色々なブースが出展!
レースは終わりましたが、鈴鹿エンデューロではピットからコースと反対側のエリア(パドックエリア)のメーカーのブースにも注目したいところです!
グッズが安く買えるブースや試乗ができるメーカーのブースなど、様々なブースが出展しています。
無料で自転車やサングラスのメンテナンスをしてくれるブースも出展しており、とても有りがたいです。
鈴鹿エンデューロは大人の運動会!?
私は2010年秋に初めてこのレースに参加しました。友人と2人で参加を決意しそれぞれ先輩を誘って4人で走ったのがとても楽しく、それからそれぞれが仲間を呼び合ってチームを作り、16回連続で参加しています。(私は2017年秋を除く15回参加)
多い時は5チーム30人で参加したこともあり、述べ100人ほどがチームメイトとして参加しています。
なので、このレースで知り合った仲間も少なくありません。
同じ趣味を持ったもの同士、それぞれが個々の楽しみ方で一緒に時間を過ごす「大人の運動会」のような楽しさが魅力のエンデューロ。
エンデューロは今や鈴鹿サーキットのみならず、日本各地で開催されています。
ご紹介した鈴鹿エンデューロも含め、日本全国にまだまだ参加可能な熱いイベントはたくさんあります。
近隣のイベントに仲間と気軽に出かけるのもよいですし、数ヶ月前から参加を計画して準備万端で挑むのいもよいですね。
執筆:YASU
鈴鹿エンデューロオフィシャルサイト