冬でも暖かく快適なサイクリングが楽しめる沖縄。沖縄本島(那覇空港)から飛行機で約35分というアクセスの良い久米島で、ロードバイクのレンタサイクルを使って、青い海をめぐる約46kmのサイクリングをレポートします。
久米島とは
久米島は、沖縄本島から西に約100 km、沖縄諸島では最も西に位置する島で、沖縄県内では、沖縄本島、西表島、石垣島、宮古島に次いで5番目に大きな島です。
飛行機では那覇空港から久米島空港まで約35分、一日3往復が就航。那覇(泊港)からはフェリーも就航しています。
リゾートホテル久米アイランド
島内には、3つのリゾートホテルがあり、1つは空港近くの「シンリ浜」を望むエリア、2つが東側の「イーフビーチ」エリアにあります。
そのイーフビーチに近い「リゾートホテル久米アイランド」では、宿泊者以外でもロードバイクやクロスバイクのレンタサイクルが利用できます(ヘルメットも貸してくれます)。
予約していたロードバイクを借りて、サイクリングスタート。海沿いの道を南下します。
自転車はGiant Anyroad。ディスクブレーキが付いたモデルです。
アーラ林道からアーラ浜
島尻海岸まで海沿いの景色を楽しんだ後は、西側へと右折して「アーラ林道」と呼ばれる県道245号の坂道を登っていきます。
上り坂は約3km、平均勾配約5%です。
坂の頂上手前からは、約5kmに渡って1500本の寒緋桜(ヒガンザクラ)が続く桜並木。
1月下旬から2月にはソメイヨシノより約2カ月早い「桜」が咲き誇ります。
アーラ林道(県道)を下り途中で左折(海の方へ)さらに坂を下れば「アーラ浜」。
トイレなどの設備が無いので訪れる人も少ない、穴場の美しいビーチです。
来た道を約1.6km上り、儀間(ざま)漁港方面を下っていきます。
シンリ浜
儀間漁港から西へ6kmほどで「シンリ浜」入口にあるリゾートホテル「サイプレスリゾート久米島」。
砂地と岩礁が点在するシンリ浜は、すぐ沖に環礁があるので波は穏やか。島西側のビーチなので夕陽が美しいことでも知られています。
空港がすぐそばなので、タイミングがよければ着陸する飛行機を見ることもできます。
ランチは「ゆくい処 笑島」
久米島の中心地の仲泊地域には、飲食店が点在しています。但しオフシーズンや日曜日は閉まっているお店も多いので、冬場の週末は、食事場所探しに結構苦労します。
県道242号の坂を少し上ったところの「ゆくい処 笑島(わしま)」で昼食。地元の人も週末のランチスポットとして利用しているそうです。
車海老そばも人気のお店ですが、マンゴーチキンカツカレー(950円)を注文。
比屋定バンタ
ランチの後は島の中の緩やかな坂とちょっとキツイ坂を走ること約8km、比屋定(ひやじょう)バンタへ。
高さ200mの展望台からは、島の東5kmに位置する砂浜だけの無人島「はての浜」を望むことができます。
展望台横には「バンタドライブイン」という、お肉をメインとしてお弁当や久米島の特産品を販売しているお店があります。
このお店の「主任」は、可愛い「こてつ」だそうです。
絶景へと下る「つむぎ橋」
比屋定バンタから約2km走れば、目の前に絶景が広がる「つむぎ橋」。
目の前に広がる青い海と、水色の「はての浜」に向かって一気に坂を下ることもできるのですが、せっかくの絶景をゆっくり楽しむために、ゆっくり歩道を走行。
車では駐停車できませんが、自転車ではゆっくり写真を撮ることができます。
奥武島
坂を下りきって真泊港から「新奥武橋(しんおうばし)」へ。
新奥武橋は、久米島と奥武島(おうじま)を結ぶ約900mの海中道路です。
奥武島は周囲約2kmの小さな島。まずは島の北東へ。
この浜からは、対岸のオーハ島まで、約400m「海の中の電柱」が立っています。
オーハ島には1960年代は134人が住んでいましたが、その後人口は減少し現在は2世帯のみが登録されています。今もこの電柱で電気を供給しています。
島の南西部には「久米島ウミガメ館」。
ここは絶滅の危機にあるウミガメの現状や生態が学べ、生きたウミガメにも会える施設です。
その先のビーチにあるのは「畳石」と呼ばれる国指定天然記念物の奇岩郡。
干潮時に現れる五角形や六角形の亀の甲羅のような岩は「亀甲岩」とも呼ばれ、その数1,000個以上が砂浜に広がっています。
安山岩質の溶岩がゆっくり冷えて、岩石になる時に割れ目ができる柱状節理と呼ばれるもので、世界的にも珍しいといわれています。
イーフビーチ
サイクリングのラストは、久米島を代表する「イーフビーチ」。きめ細かな白い砂が2kmにもおよぶ日本の渚100選にも選ばれた天然のビーチです。
ビーチ近くの「リゾートホテル久米アイランド」で自転車を返却し、サイクリングを終了。
そして再びビーチで「オリオン」のお酒で、夕暮れ時をのんびりと過ごします。
船で「はての浜」へ
翌朝はホテルからの3時間ツアーを利用し、船で約30分の「はての浜(ナカノ浜)」へ。
「はての浜」は、久米島沖東5kmに浮かぶ砂浜からなる3つの無人島の総称。
久米島に近い方から「メーヌ浜」「ナカノ浜」「ハティヌ浜」の、3つの島を合わせて「はての浜」といいます。
島の南側は外洋なので波が押し寄せてきますが、北側は沖のサンゴ礁に囲まれてとても穏やかで美しい海が広がっています。
島で1時間過ごして、ホテルへと戻り、チェックアウトして午後の便で那覇へと戻ります。
コース紹介
距離:46.2km 獲得標高:511m
▼リゾートホテル久米アイランド レンタサイクル
https://tabi-rin.com/archives/bicycle_info/34428
▼久米島観光協会
https://www.kanko-kumejima.com/
まとめ
那覇空港から飛行機で35分の久米島は、都心や関西から1泊で行けなくはないですが、2泊すれば十分楽しめます。
ロードバイクやクロスバイクのレンタサイクルがあるので、少ない荷物で手軽に行けるのも魅力です。
久米島や宮古島、石垣島などの離島だけでなく、沖縄本島にもいくつもサイクリングスポットがあるので、オフシーズンの沖縄サイクリングを楽しんでみてください。
執筆:HANADA