クロスバイクとロードバイク、どちらも主に舗装路を走るスポーツバイクですが、どのように違うのでしょうか。
今回はスポーツバイクを始めてみようと考えている方に向けて、分かりやすく説明します。
まず、乗り心地やまち乗りにどちらが最適なのか、それらを比較する上で両者それぞれのハンドルや形状の違いをチェックしていきましょう。
※この記事は2020年8月19日に公開されたものを2020年12月に更新したものです。
クロスバイクとロードバイク、一番の違いはハンドルの形状!
クロスバイクのハンドルは?
クロスバイクはフラットバーと呼ばれる、横に一直線のハンドルが特徴です。
一直線の形状にすることでハンドルを握りやすくなるため、安定感を確保しやすく、楽なポジション(乗車姿勢)を取ることができます。
特に、姿勢を上体に起こした際にはとても楽な姿勢で運転することが可能です。
ロードバイクのハンドルは?
ロードバイクにはドロップハンドルという下向きに曲がったハンドルが装備されています。
持つ場所によって様々な姿勢をとることができ、早いスピードで走る際には空気抵抗の少ない姿勢をとることができます。
クロスバイクとロードバイク、フレームの違いは?
クロスバイクとロードバイク、ハンドル以外は一見しただけでわかるほどの違いはありません。
あえて両者の違いをあげるとすればフレームの形状です。
クロスバイクのフレームは、上体を起こした姿勢を取りやすいようにハンドルの位置が高く、そして体に近くなる形状をしているものが多いです。
また価格を抑えつつ強度を出すために、重くやや太めのフレームが装着されているケースがほとんどです。
クロスバイクとロードバイクの速度は?
クロスバイクとロードバイクの速度を「旅行速度」で比較します。旅行速度とは街中でサイクリングした場合の、信号待ちなどの時間も含んだ平均速度のことです。
クロスバイクの旅行速度は 約11km/h
ロードバイクの旅行速度は 約14km/h
シティサイクルの旅行速度が約9 km/h、マウンテンバイクは約11 km/hですので、ロードバイクの速さがお分かりいただけると思います。
3時間サイクリングした場合、クロスバイクで進める距離は約33km、ロードバイクは約42kmですので、かなりの違いになります。
さらに詳しい情報はこちらの記事も参考にしてください。
クロスバイクとロードバイクの乗り心地は違いがある?
クロスバイクの乗り心地
クロスバイクでは太めのタイヤが着用され、かつサドルが柔らかいという特徴から、路面のちょっとした凹凸からの衝撃を吸収してくれるため、安定感のある乗り心地です。
特に上体を起こした際には楽に感じますし、周囲を見回しやすいので安全にも気を配りすいです。
ただしタイヤが太い分走行抵抗が大きくなり、車体の重量もあるので、走った感覚としては“もっさり”とした印象になります。
スピードも巡行で20~25km/hあたりから辛く感じてくることもあります。
ロードバイクの乗り心地
ロードバイクは路面からの衝撃が直接伝わるため、乗り心地は硬めです。
その代わり、軽く、ダイレクトに自分の力を路面に伝えることができるので約30km/hのスピードで巡行することも可能になります。
クロスバイクとロードバイク、”まち乗り”にはどちらがオススメ?
買い物や散策、通勤・通学が目的で目的で、距離的には往復で20~30km程度、側溝のフタや路面の段差が結構ある、このような状況を想定してみましょう。
こんな時クロスバイクならフラットバーなのでブレーキを掛けやすく、万が一の場合もピタッと止まることができます。
またタイヤが太めでちょっとした段差も乗り越えやすく、体を起こした乗車姿勢で周囲の状況を確認しやすいため、クロスバイクはまち乗りにはピッタリです。
逆にロードバイクはまち乗りの際にかなり気を使わなければなりません。
細いタイヤはグレーチングや小さな溝にはまり易く、舗装されていない道を通ると最悪の場合タイヤをすくわれて転倒といったケースも考えられるので注意が必要です。
クロスバイクとロードバイク、長距離にはどちらが向いている?
50km以上にもなる長距離の走行ではロードバイクの方が向いています。
クロスバイクはロードバイクと比べると走行抵抗が大きいです。
これは、ハンドルの形状により体を起こした姿勢に固定され、直接風を受けるため空気抵抗が大きいこと、車体が重いことが原因です。
このため長距離、長時間走っていると徐々に疲労が蓄積してきます。
ロードバイクはハンドルの持つ位置を変えて乗車姿勢を変化させることにより、疲労を分散させることができます。
とはいえ、その差はそれほど大きくありません。
クロスバイクでもロードバイク寄りに設計されたモデルであれば、ロードバイクと一緒に長距離ツーリングに行くことも可能です。
クロスバイクとロードバイク、まずはレンタサイクルで比較してみよう
クロスバイクやロードバイクの購入を考えている方は、レンタサイクルを利用して実際にサイクリングを楽しんでみてはいかがでしょうか。
お店で試乗するのはもちろん大切ですが、やはり室内ですので制約があります。
その点、レンタサイクルを使えばまち乗りに利用したり、長い距離をサイクリングしたりできますので、乗り心地や速度感などを実際に体験することができます。
TABIRINではクロスバイクやロードバイクなど、スポーツタイプの自転車を扱っているレンタサイクルの情報をまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
また、TABIRINにはレンタサイクルを利用したサイクリングレポートも豊富にあります。
レンタルの様子も分かるレポートをピックアップしましたので、クロスバイクやロードバイクでのサイクリングを想像しながら楽しんでみてくださいね。
クロスバイクとロードバイク、乗り心地や速度、フレームの違いとは?まとめ
クロスバイクとロードバイクがフレームやハンドル、乗り心地や速度でどう違うのかこの記事で比較を行いました。
簡潔にまとめると
ソフトな乗り心地でまち乗り向きのクロスバイク
軽快で速い長距離向きのロードバイク
となります。最初からロードバイクに乗るのが不安であれば、クロスバイクから始めてみるのもいいかもしれません。
いずれにしても、クロスバイクやロードバイクの特性を理解して、自分のスタイルに合った乗り方をすれば、よりスポーツバイクを楽しめるようになります。まずは両者を試乗してみるのもおすすめです。