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記事タグ: 古い町並み

【茨城県】桜川市で「まかべのひなまつり」を楽しむ約25㎞のポタリング

【茨城県】桜川市で「まかべのひなまつり」を楽しむ約25㎞のポタリング

立春を過ぎ季節は春へ向かっているころ、各地でひな祭りが開催されています。穏やかな天気のもと、ひなまつりを楽しもうと桜川市の旧真壁町に行ってみました。
寒い中真壁に訪れる人たちをもてなそうとお雛様を飾るようになったそう。国の登録有形文化財になっている建物が残る街でどんなひな祭りが開催されているのか楽しみです。

つくばりんりんロード岩瀬休憩所を出発

ナショナルサイクルルートのひとつ「つくば霞ケ浦りんりんロード」のコースになっている旧筑波鉄道の廃線跡。その起点になっているのが、桜川市の岩瀬休憩所です。JR水戸線岩瀬駅の北側にあります。
無料の駐車場があり、平日もサイクリングの人やハイキングの人などが訪れているようです。

お手洗いやベンチもあり、石で作られたサイクルラックもありました。この石は坂戸石という地元で採れる石だそう。

側面には孔雀のイラスト。

真壁へむけてりんりんロードを走っていきます。

出発してすぐ柵に自転車を楽しむ絵が描かれていました。
りんりんロードは、サイクリストはもちろんですが散歩をする住民の姿も多くみられますので走行には注意してください。

約10㎞走ったところに「旧筑波鉄道真壁駅」がありました。ホームの名残もあり、ノスタルジックな雰囲気も感じられます。

岩瀬休憩所にもあった石のラックがありました。真壁らしいお雛様の絵でした。

まかべのひなまつり

茨城県内で初めて「国選定重要伝統的建造物郡保存地区」に選ばれた街です。蔵や門、土蔵造りなど歴史的な建物が残っています。

また、真壁で一番古い門は「高麗門」、1828年の門。素晴らしい建造物が並ぶ街並みは季節を問わず訪れる人々を楽しませてくれます。

立春から3月3日まで約160軒でお雛様が飾られる「まかべのひなまつり」。
平日でも多くの人が散策していました。休日には歩行者天国で交通規制がされる日があるので情報を確認してからお出かけくださいね。

旧真壁郵便局は昭和初期に建てられた洋風建築。この中でもお雛様を見ることができます。

大きなお雛様と写真が撮れるよう椅子が置いてありました。

明治中期の建物で国の登録文化財になっている「伊勢屋旅館」。

段飾りをみることができます。とても華やかです。

「川島書店見世蔵」も登録文化財。隣の店舗には、本が並ぶ店内でつるし雛が飾られていました。

今のお雛様とは違った明治時代のお雛様を見ることができました。表情も雰囲気も違いますね。

「白川菓子店」に入ってみました。明治時代のお雛様が竹に飾られていたり、段飾りもありました。

「あんドーナツ」を購入。餡子がたくさん詰まった昔ながらの味で美味しかったです。

高松家には暖簾がかかっていました。

暖簾をくぐって見てみてください。見せ方も様々あって、まかべのひなまつりは面白いです。

旅人Café TOYBOX

店先にトゥクトゥクが置いてあるカフェでランチをすることに。

サイクルラックも置いてありました。

ショーケースにお雛様が飾ってありました。

店内には梵鐘やロードバイクが飾られていました。

また、お店の方が作成したというマップもいただきました。真壁の街のいろんな情報が詰まっています。
手書きのマップでイラストがとても素敵です。

そのマップの下書きがお店の床に描かれていました。遊び心満載です。

注文したのはひな祭り期間メニュー「筑波山カレー」のセット。ドリンクとデザートがついてきます。

しっかりと筑波山の形になっています。見た目も可愛らしくて良いですね。
ボリュームもあるのでサイクリストにもおすすめです。

デザートはベイクドチーズケーキ。こちらも大きめだったのでかなり満足感のあるセットでした。
街並みを眺めながら次の場所へ向かいました。

真壁城跡

ひなまつりの会場からほど近くに国指定史跡の真壁城跡があります。

敷地内には真壁体育館があり、そこがかつて本丸だったところ。
城のイメージは石垣などを想像すると思いますが、中世の関東では土を使って城の土台を作っていたそう。

平城だったそうです。今は、調査中の所もありますが見学することができます。
土塁や堀がありました。出土した遺物は桜川市のHPで見ることができるそうです。

 加波山神社真壁拝殿

真壁城跡から約3㎞いったところにある加波山神社真壁拝殿に立ち寄りました。

きらびやかな拝殿が美しかったです。加波山神社本殿は加波山の山頂にあるようです。
参拝した後は景色を楽しみながら岩瀬休憩所へ戻りました。

途中見えた景色が素晴らしかったので足を止めました。

りんりんロード道中も筑波山を眺めることができましたよ。冬の景色も穏やかで素晴らしかったです。

コース紹介

▼桜川市観光協会
http://www.kankou-sakuragawa.jp/

まとめ

今回は約25㎞のポタリングとなりましたが、今しか見ることができないお雛様を目的地にしてのんびり楽しむことができました。
りんりんロードは整備されているので初心者でも安心して走行することができます。岩瀬休憩所から真壁まで、りんりんロードに沿って行けば迷うこともないので初心者の方におすすめしたいコースです。

執筆:水越恭子

茨城県出身。地元ラジオ局でリポーターをしていた頃にロードバイクを購入。公私ともに自転車を楽しんでいる。現在はフリーランス。SNSで茨城サイクリングの魅力を発信。自転車のさまざまな楽しみ方を研究中!現在は、行方市自転車活用推進会議委員を務め、行方エリアテレビ「なめテレ」に出演し自転車で市内をめぐりレポートし放送している。

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【神奈川県】春を感じる鎌倉の梅めぐりと海沿いサイクリング

【神奈川県】春を感じる鎌倉の梅めぐりと海沿いサイクリング

立春を過ぎればいよいよ春の足音が聞こえてきます。
鎌倉で梅の名所として知られる古刹をめぐり、江ノ島までの海沿いを走って春を感じることができた、2月の晴れた週末サイクリングをご紹介します。

JR戸塚駅から北鎌倉駅へ

JR戸塚駅から柏尾川沿いに大船方面へ、そして北鎌倉駅まで8km走ります。

北鎌倉駅を越えたら西へと走って「海蔵寺(かいぞうじ)」へ。

落ち着いたこのお寺は、四季の草花が絶えない花寺として人気があります。
境内には美しい紅梅や白梅が咲いています。

鶴岡八幡宮から金沢街道へ


鶴岡八幡宮前から横浜市金沢区の朝比奈までの県道204号は「金沢街道」と呼ばれ、かつて商人たちが塩や海産物を運んだ街道で、花の名所として知られる古刹が多いことでも知られています。

鶴岡八幡宮から東へ約250mで「宝戒寺」。枝垂れ梅をはじめ紅梅や白梅など、多くの梅が植えられています。
まだ咲き始めの梅が多い中、深紅の梅が特に印象的でした。

「宝戒寺」から金沢街道を走り少し北へ行けば「荏柄天神社(えがらてんじんしゃ)」。

福岡県の太宰府天満宮、京都府の北野天満宮とともに、日本三古天神に数えられる古社(諸説あり)です。
咲き始めの淡い紅梅と、朱色に塗られた社殿は華やかです。

荏柄天神社から西へ約1km走れば鎌倉五山第五位の「浄妙寺」。

風格を感じる本堂と、白梅や紅梅の風景です。

山門をくぐり、境内を抜けて坂道を上がっていくと「石窯ガーデンテラス」があります。石窯で焼く手作りパンや、地元・鎌倉産を中心に集めた旬の食材を使った料理が楽しめます。

海沿いの風景へ

浄妙寺から金沢街道、小町大路を約4km走って国道134号に出れば由比ヶ浜。
ここには三浦半島一周サイクリングのマイルストーンがあります。

夏には由比ガ浜海水浴場が開かれ、家族連れも楽しめるファミリービーチとして賑わいを見せていることから「家族とビーチ」が記されています。

しばらく海沿いの国道134号をのんびりサイクリング。

国道134号沿い「Venus Cafe(ヴィーナス カフェ)」でランチタイム。


CLASSIC BURGER(クラシックバーガー)は、ビーフパティ、レタス、トマト、グリルオニオン、チェダーチーズ、厚切りベーコン色々なトッピングが入ったクラシカルなハンバーガーです。
セットにはスープ、ポテト、フルーツ、ドリンクが付いています。

江ノ島から極楽寺へ

Venus Caféから海沿いを進めば「稲村ケ崎」。ここから見える江ノ島まで約5km走ります。

国道134号から橋を渡って、江ノ島の湘南港北 緑地広場。

再び橋を渡って江ノ島水族館近く、片瀬漁港 東プロムナードから江ノ島を望む風景です。

国道134号を稲村ケ崎まで走って海とは反対側へ左折し、極楽寺方面へと走れば、江ノ電と並走できる場所があります。

その先にある極楽寺駅すぐ近くに「極楽寺」があります。門前には美しい白梅が咲いていました。

カフェと公園の梅

帰りは北鎌倉駅近くの「micoco café」で一休み。テラス席で暖かいカフェオレを飲んでコーヒーブレイク。

帰り道の途中立ち寄った、柏尾川沿い「金井公園」でも美しい梅が咲き始めていました。

JR戸塚駅へと戻ってサイクリング終了です。

コース紹介


距離:42.9 km、獲得標高:170 m

まとめ

良く晴れた週末の鎌倉は観光客も多く、鶴岡八幡宮や長谷寺など有名な寺社仏閣もありますが、サイクリングならではの、ちょっと穴場のお寺や神社をめぐってきました。
咲き始めの梅を見たあとは、江ノ島まで海沿いを走り、思いっきり春を感じることができました。
冬は少しサイクリングから遠ざかっていた方も、自転車で春を感じてみてください。

執筆:HANADA

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【広島県】しおまち海道を走り歴史を感じる港町の鞆の浦を散策する40kmのサイクリング

【広島県】しおまち海道を走り歴史を感じる港町の鞆の浦を散策する40kmのサイクリング

福山駅から戸崎港までを結ぶサイクリングロードは「しおまち海道」と呼ばれています。
川沿いから海沿いを繋ぐルートで、潮風を感じながら走る事が出来て快適です。そのまま島を渡れば「しまなみ海道」にも行く事が出来ますが、今回は松永駅をゴールとします。

福山駅からスタート

JR福山駅は新幹線も停車する利便性の良い駅です。
駅の北口に出ると、目の前に福山城の姿が望めます。足下を見ると、福山城築城400年を記念して設置された、甲冑を着たカープ坊やのデザインマンホールありますよ。

階段を上ると、福山城全体を見ることが出来るのでスタート前に立ち寄ってみましょう。
天守閣は戦災で焼失しましたが、再建され内部は郷土博物館として歴代藩主の遺品や遺跡の出土品が展示されています。

市街地を走り芦田川へ

駅の南口に回り込み、自転車のブルーラインに沿って走ります。
県道22号に出たら右折し、芦田川に出ます。川に沿って、整備されたサイクリングロードになり走りやすいです。

立派な斜張橋形式の芦田川大橋の下をくぐるとサイクリングロードは終了し、一般道に上ります。

鞆の浦までのルートにはブルーラインの距離標があるので解りやすい。

橋を渡り対岸へ

一般道を進むと河口大橋に出ます。ここから対岸に渡ります。橋は芦田川河口堰に併用された道路橋となっています。

対岸に渡り、少し坂を上ると県道22号に出て左折します。
緩やかな坂を下ると目の前に海が広がり、海岸沿いのルートになります。

菜の花まつりに立ち寄る

海岸沿いを走っていると「エクセル鞆の浦」という施設で菜の花まつりを開催していたので立ち寄ってみました。
瀬戸内海に面した斜面に広がる菜の花畑からは海を眺められる展望所も設置されています。
菜の花越しに瀬戸内海の島が見えるのが良いですね。

江戸時代の雰囲気が残る鞆の浦

菜の花畑から少し進むと鞆の浦エリアに入ります。
旅客船ターミナル横に、鞆の浦の看板があり記念撮影したくなるポイント。

ターミナルからは対岸の仙酔島へ渡る「平成いろは丸」が運行しています。坂本龍馬が運用した蒸気船の「いろは丸」をモチーフにしたとか。

鞆の浦の鯛をいただく

広島県福山市鞆町は鯛で有名な町で、町中に鯛を味わえる店がたくさんあります。
ターミナルの目の前にある「鞆の浦魚処 鯛亭」でランチをいただきます。

一番人気は「鯛めしデラックス」で、ほとんどのお客さんが注文していました。
おひつで提供される鯛めしと新鮮な刺身が絶品です。

歴史を感じる町並みを散策

食事の後は、のんびり鞆の浦を散策します。
まずは坂本龍馬が身を潜めた隠し部屋がある「枡屋清右衛門宅」に立ち寄ります。

江戸末期の慶応3年に起きた「いろは丸事件」の際に、坂本龍馬が数日滞在した商家で、その隠し部屋を一般公開しています。順番に説明パネルがあり解りやすいです。

2階に上ると6畳強の天井裏の隠し部屋がありました。思ったよりも広いという印象です。
ここに坂本龍馬が息を潜めて滞在していたのか…と思いをはせる。

細い裏路地を走る

細い路地を走っていると鳥居が現れます。鳥衾(とりぶすま)型鳥居と呼ばれる石鳥居で、広島県指定重要文化財に指定されています。沼名前神社(ぬなくまじんじゃ)は、海路の安全を祈願するために建立されたとか。

神社を出て左折した先の静観寺の近くに、日本一短いと言われる「ささやき橋」があります。大股で1歩か2歩で渡れそうな短い橋なので、見落とさないように注意してください。

細い路地を自転車で走るのは気持ちが良いですが、人が多い場合は自転車を降りて押して歩く配慮が必要かもしれません。

鞆の浦のシンボル常夜燈

船の出入りを誘導してきた常夜灯は、高さ5.5mあり現存する江戸時代のものとしては最大級!近くで見ると大きさが良く解ります。

対岸から眺めても、なかなかの存在感ですね。

鞆の浦に宮崎駿監督がデザインした町家があるというので立ち寄ってみました。

ここも坂本龍馬談判した歴史ある町家だったそうですが、空き家になり取り壊される寸前だったところ、現オーナーの働きによりレストラン&宿の「御舟宿いろは」として再生しました。その時に協力した宮崎駿監督のデザイン画などが、店内に展示されています。

鞆の浦第一の景勝地

渡船場の近くにある高台に建つ福禅寺対潮楼の本堂は平安時代に建立され、隣接する客殿は江戸時代に建立されました。この場所も「いろは丸事件」の談判場所となり、坂本龍馬も訪れています。

窓枠の上に書かれている「日東第一形勝」とは、1711年に訪れた朝鮮通信使が「朝鮮より東で1番美しい景勝地である」と賞賛した言葉です。
絶妙な高台からの眺めは、ぜひ訪れて見てみて欲しい景色です。

ここで鞆の浦エリアから離脱して先に進みます。鞆の浦は見所が多く、あっという間に時間が過ぎてしまいます。

走っていると、目の前に赤と青だけの二灯式信号が現れました。なかなか珍しい信号ですね。急に赤に変わるので自転車だと少し焦ります。

崖の上に建つ観音堂

県道47号を上ったピークの分岐を右に進むと、福山グリーンラインという展望道路になります。眺望が抜群に良くて人気のルートですが、今回はそのまま下ります。

坂を下ってすぐの細道を左折。その先で阿伏兎観音(あぶとかんのん)への道標に従い進みます。

細い遊歩道の突き当たりにあるのが阿伏兎観音です。阿伏兎岬の突端に建つ朱塗りの観音堂は臨済宗のお寺で、国の重要文化財に指定されています。

観音堂の通路は狭く海側に床が斜めになっているので高所恐怖症で無くても足がすくみます。
観音堂からの景色も絶景ですが、断崖を下った所にある「足摺さん」という石塔のある場所から眺める観音堂もダイナミックで絵になります。

美しい2連アーチ橋

県道47号に戻り走っていると、田島へ渡る大きな2連アーチ橋の内海大橋が見えてきます。くの字に曲がった橋は、航行水域への影響を最小限にするためとか。

海沿いを走っていると大きな船が見えてきました。常石造船という造船メーカーです。近くを走ると貨物船の大きさが良く解ります。

少し離れた対岸から見てもやっぱり大きい!

松永駅でゴール

松永湾を左手に眺めながら走ります。海が近くて気持ちが良いです。
しばらく走ると市街地になり、長和島南端交差点を左折して直進すれば松永駅です。

コース紹介

▼ふくやまサイクリングロード「しおまち海道」https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/soshiki/kanko/154793.html

今回の記事で紹介したコースの詳細は以下でもご覧いただけます。

しおまち街道を走る40kmルート

まとめ

福山駅から戸崎港までを結ぶサイクリングロードの「しおまち海道」から松永駅に向けて、沼隈半島を走るルートを紹介しました。戸崎港から尾道に向かうことも出来るので、アレンジも可能です。
鞆の浦は歴史を感じられる場所で、かなり時間をかけて回りたい観光地です。

執筆:小曽根彩

大分県出身、埼玉県在住。
地図やガイドパンフのデザイン制作事務所「オゾングラフィックス」スタッフ。
ロードバイク・ランドナー・ミニベロなどで、四季の景色や美味しい物を求めて自転車を楽しんでいます。

 

 

【栃木県】奥州街道が通るさくら市で約25㎞のポタリング

【栃木県】奥州街道が通るさくら市で約25㎞のポタリング

2005年に氏家町と喜連川町が合併してできた「さくら市」。
栃木県の県央地域にあり、奥州街道の宿場町だったこともあり情緒ある街並みが残る場所です。
また、その名の通り桜の名所が多くあったり日本三大美肌の湯とされる喜連川温泉もあったりと見どころも沢山。奥州街道を走りながら街並みを楽しむポタリングに行ってみました。

道の駅きつれがわを出発

2017年にリニューアルした「道の駅きつれがわ」。大正ロマン・大正モダンをコンセプトにしたそう。
平日にも関わらず多くの人で賑わっていました。

国道293号線沿いにあり、直売所やフードコートと隣接した建物では温泉に浸かることもできます。
無料で入れる足湯もありサイクリングで疲れた足を癒すこともできそうです。道の駅を出発し、まずは旧喜連川町を巡っていきます。

旧喜連川町

歴史は古く源平合戦で功を立てたことで塩谷五郎惟広が城を築いたのが喜連川の始まり。江戸時代には奥州街道の宿場町として栄えました。塩谷氏の統治は400年に及んだそうです。
現在も至るところに城下町であり宿場町だった頃の面影が残っています。

「御用堀」は、喜連川藩十代藩主の煕氏(ひろうじ)が領民を思い、町中どこでも用水が使えるよう生活用水の確保に気を配り町を囲う川から町内に水を引き入れるために開削したそう。
1990年度誇れるまちづくり事業で一部修景工事をし鯉を放流して「やすらぎの散歩道」として整備されています。

御用堀のすぐ近くに「寒竹囲い」というものがありました。この辺りに自生する「オカメザサ」を使った生垣で、喜連川氏六代の茂氏が藩士の宅地を囲むのに板塀などでは制作修繕費が大変なので笹を使うことを奨励したそう。
風情ある街並みでとても素敵でした。景観を楽しもうと散策する人の姿もみられました。

喜連川町をながれる「荒川」沿いは桜並木のようです。
のどかな風景を横目に走るのは穏やかな気持ちになれました。

氏家方面へ向かうため奥州街道をいってみることに。

奥州街道の史跡を巡りながら旧氏家町へ


緩やかな上りが続いていきますが木陰になっていて気持ちよかったです。

碧梧桐の句碑。「阪を下りて左右に薮あり栗おつる」と書かれているようです。正岡子規門下の秀才で俳句界で活躍した人で知られているそう。

急な坂で長らく難所とされていたところ。1880年に迂回路ができ使われなくなったため旧道はそのまま残されているそう。

歩いていたと想像するとすごいですね。

早乙女温泉を通りすぎ、道路の側に大黒天が2体並んでいました。「明治時代の水準点」だそう。

旧氏家町

氏家町の発祥は鎌倉時代に遡ります。江戸時代には氏家宿が開かれ、民家や商家が1㎞にわたり軒を連ねていたそうです。
鬼怒川の水路は江戸に通じていたため、阿久津河岸ができて鬼怒川舟運の起点にもなり賑わっていたそう。今も宿場町の面影が残ります。

栃木県指定有形文化財建造物になっている「瀧澤家住宅」。
道路に面した長屋門はとても立派でした。いつ建てられたか資料は残っていないそうですが、この地方に現存する長屋門の中でも最大級の規模を誇っています。

氏家小学校の近くに趣のある建物が。江戸時代後期1806年から続く老舗蔵「仙禽酒造」。

情緒あふれる静かな街を走っていきます。

今宮神社に立ち寄りました。1060年に創建、神社には本殿や楼門、拝殿内の絵馬など市指定文化財があります。

御朱印を頂きました。4月23日までだそう。季節感があり参拝の思い出になりました。

創作めんダイニング  Men-koubou Nakayama

氏家小学校の近くにある店でランチをしました。

カフェのような雰囲気の可愛いお店。

2022年の6月にオープンしたばかり。店内はウッド調で木の香りがする癒される空間。
向かいにある焼きそば等を販売する「麺工房なかやま」のうどんの店。

注文したのは「根野菜たっぷり肉汁うどん」。きゅうりの浅漬けと杏仁豆腐がついてます。
野菜と肉がたっぷり入った甘めのつけ汁に、つるつるもちもちのうどんを絡めていただきました。
食べ応えもありとても美味しかったです。

食事を終えてJR氏家駅に立ち寄りました。

桜が描かれた郵便ポストや壁面が鮮やかで気持ちが明るくなりました。

駅近くの通りにはレトロな建物があり、街並みを眺めながら楽しめました。

道の駅へ戻る道中、さくら市総合公園へ。桜とハクモクレンが咲いていて目を惹きました。

田園風景の奥には日光連山。雄大な景色も素晴らしかったです。

さくら市早乙女での街並みは時間を忘れるようでした。

道の駅に戻り、温泉に浸かることに。大浴場と露天風呂があり、ゆったりと入ることができました。
また、直売所でも温泉タオルや入浴剤、化粧水なども販売されていました。

コース紹介

▼道の駅きつれがわ
https://michinoeki-kitsuregawa.jp/

▼さくら市観光ナビ
https://sakura-navi.net/

まとめ

さくら市を満喫できる約25㎞のポタリングは、平地と丘陵地を走るので初心者でも満足できるコースになったと思います。
歴史を感じながら素晴らしい景色を堪能することができました。最後に温泉に浸かれるのも、温泉地ならではの楽しみ方ですね。

執筆:水越恭子

茨城県出身。地元ラジオ局でリポーターをしていた頃にロードバイクを購入。公私ともに自転車を楽しんでいる。現在はフリーランス。SNSで茨城サイクリングの魅力を発信。自転車のさまざまな楽しみ方を研究中!現在は、行方市自転車活用推進会議委員を務め、行方エリアテレビ「なめテレ」に出演し自転車で市内をめぐりレポートし放送している。

【大分県】小鹿田焼の里と城下町の風情が残る豆田町がある日田市を散策する47kmのサイクリング

【大分県】小鹿田焼の里と城下町の風情が残る豆田町がある日田市を散策する47kmのサイクリング

江戸時代には幕府直轄地・天領として栄えた日田市。当時の町並みや文化が受け継がれた「豆田町」は、日本遺産に認定されています。
そんな歴史を感じる町並みを走り、日田往還を繋いで「小鹿田焼(おんたやき)の里」を訪ねるルートです。比較的緩やかな坂が多いので、のんびり楽しめると思います。

日田駅をスタート

日田市は漫画「進撃の巨人」の作者が出身ということで、駅前に人気キャラクターのリヴァイ兵長の像を設置しています。
あとキャラクターのパネルなどもあり、アニメファンで無くとも楽しい気持ちになります。ローマ字のHITAモニュメントも「I」の部分が無く、人が立つ事でHITAの文字が成立する楽しいものになっています。スタート&ゴールの記念写真にも良いですね。

県道48号を進み、三本松交差点を右折します。久大本線の高架下をくぐると日田往還中津街道に入ります。

咸宜園(かんぎえん)

右手に白い壁に囲われた施設が見えてきます。江戸時代後期に設立された私塾(学校)跡です。東塾跡地にある秋風庵・遠思楼が現在も見学出来ます。

伝統的建造物群保存地区の豆田町

大きく右に道がカーブした豆田御幸(みゆき)通り入口にある草野本家は、県内最古の旧商家で豆田町の代表的な建物です。

「豆田町(まめだまち)」とは、南北2本東西5本の通りからなる町で、江戸初期の建物が残っていることで国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。

豆田御幸通りには「天領日田資料館」や「豆田まちづくり歴史交流館」など歴史的な建物が並びます。その中でも「赤司日田羊羹本舗」の羊羹は、日田を代表する菓子のひとつ。全国の羊羹好きが買いに訪れるほどの人気店です。

昔ながらの製法で作られる日田羊羹は、日持ちするのでお土産に購入してみました。ずっしりとした羊羹を自転車のバッグに入れて走ります。常温でも大丈夫ですよ。

店を出て1本隣の豆田上町通りに移動します。この通りにある「岩尾薬舗 日本丸館(にほんがんかん)」に立ち寄ります。

岩尾薬舗 日本丸館(にほんがんかん)

安政2年(1855年)に開業された薬屋の「岩尾薬舗」は、現在も薬の販売をしています。店舗の隣には、薬の資料館「日本丸館」があるので興味があれば見学してみましょう。

薬局の店内も昔の面影があるので撮影させて頂きました。

薬を調合した場所も雰囲気がありますね。資料館の入口には、お土産品も販売しているので覗いてみましょう。

豆田上町通りの北にある「薫長酒蔵資料館」は文政9年(約200年前)に建てられた酒蔵です。2階を酒蔵資料館として開放しています。

花月川沿いを走る

花月川に架かる一新橋を渡り、川沿いの道を走ります。高速道路の高架下を抜け、新山渡瀬橋を渡ったらすぐに左折します。

光道寺日田別院の横から細い道に入ると、ややキツい上り坂が出てきます。さっきまで町中だったのに、いきなり林道が現れるのが面白いです。

いいちこ日田蒸留所

「下町のナポレオン」として知られている麦焼酎「いいちこ」を製造している蒸留所があるので立ち寄ってみます。残念ながら自転車なので試飲は出来ませんが、見学や関連グッズを購入することができます。

花月川から小野川沿いを走る

いいちこ日田蒸留所から坂を下り、国道212号を渡り日田往還に入ります。
花月川沿いの歩道に「財津の桜並木」があります。走った時期がちょうど満開で、風情ある日田往還を感じる事が出来ました。

県道107号を左折して小野川沿いを走り「小鹿田焼(おんたやき)の里」に向かいますが、ここからしばらく店が少ないエリアに入ります。途中にカフェやパン屋がありますが、臨時休業や定休日の可能性を考えて、補給食など買っておく事をオススメします。

小鹿田焼の里に向かう道は、川沿いの緩い坂なので気持ちよく走る事が出来ます。

小鹿田焼のギャラリーに立ち寄る

道沿いに「おかあさんのパン」と「鹿鳴庵」の手作り看板が出てきたら右折して路地に入ります。少し奥まった所にある小鹿田焼ギャラリー「鹿鳴庵」は、文久元年(今から162年前)に建てられた藁葺き屋根の古民家ギャラリーで趣があります。

店内には厳選した小鹿田焼と地元の民芸品などが並んでいます。器ひとつからの購入も可能なので、お気に入りを探してみては?

一子相伝の小鹿田焼の里へ

鹿鳴庵を過ぎると、道がやや細くなり斜度も出てきます。集落の民家も藁葺きトタン屋根で雰囲気がありますね。

皿山トンネルが見えるとY字になるので右折すると「小鹿田焼の里」に到着です。まずは入ってすぐの所にある「山のそば茶屋」でランチにします。

昔からの蕎麦屋という店内にはテーブル席と小上がり席があります。
使われている皿は、もちろん小鹿田焼です。器を楽しみながら食事が出来るのが嬉しいですね。

田舎蕎麦と地鶏煮のセットにしてみました。田舎蕎麦も地鶏煮も、どちらも美味しかったです。

店を出ると大きな共同窯があります。
小鹿田焼の里には現在、窯元が9軒あり約300年前から黒木家・柳瀬家・坂本家の三家体制で制作しています。しかも一子相伝で承継され守られてきたとか。

小鹿田焼の里に居ると「ギーゴトン」と不思議な音が聞こえてきます。
陶土を打ち砕くため、川の水を利用した「ししおどし」で唐臼に打ちつける音です。この唐臼の音は「日本の音風景100選」にも選ばれています。

小鹿田焼陶芸館で小鹿田焼を学ぶ

小鹿田焼の里の一番奥にある「小鹿田焼陶芸館」で、江戸時代から現在に至るまでの作品を展示していて小鹿田焼の歴史について学べます。

説明パネルと作品が展示されています。他にも小鹿田焼が出来るまでの動画も流れているので見てみると分かりやすいですよ。

陶芸館は里の一番高い場所にあるので、町並みが見渡せます。

昔ながらの里山風景を楽しむ

小鹿田焼の里を出て、県道107号から県道670号を繋いで日田市街へ下って行きます。
行きの道は2車線で車も比較的走っていましたが、この道はほとんど車が通りません。
県道というより林道という雰囲気です。

途中で集落に出ましたが、昔話の挿絵の様な雰囲気で素晴らしかったです。

国道と日田彦山線大鶴駅の手前で大肥川沿いに走ります。
ちょうど桜並木が満開で綺麗でした。

思いがけぬ坂道に苦しむ

日田彦山線沿いの道を走っていると、今山駅から日田行きの線路(レール)が撤去されていました。2017年の九州北部豪雨で大きな被害を受け休止中とは知っていましたが、レールが撤去されているとは思いませんでした。

目の前に大分自動車道が見えたら左折し高速の下をくぐり左折。すると突然の急坂が現れた!地図上では坂とは解りにくい場所で油断していました。
最初から坂があると解っているのと解っていないのは気分が違います。
もう後半なので足も疲れてヨロヨロ上ります。

この道も前半走った花月川の日田往還につづく、日田往還朝倉街道です。
木々が鬱蒼としている雰囲気が昔の道の名残を感じさせます。

丘陵地にある萩尾公園

桜が綺麗な萩尾公園に出ました。池の周囲には吉野桜が約445本植えられていて桜の名所として人気の公園です。夏にはキャンプ場も期間限定でオープンします。

池の周囲に遊歩道があるので散策している人も多いですよ。

天領日田を散策する

山間の道を走ってきて、最後は日田の市街地を散策します。
江戸時代初期から徳川幕府の直轄地(天領)となった日田市。東西に流れる三隈川は「水郷日田」と呼ばれるほど豊かな水で有名です。
三隈川沿いに走り、亀山公園の横にある「島内堰」の上を渡ります。堰の上が歩行者&自転車用通路になっています。

渡った先は三隈川の中州「中ノ島」になります。中州の周囲は約2kmです。
三隈川公園に可愛い「河童の水の助・鵜のウータン像」がありました。

元氣の駅でスイーツ休憩

国道212号を越えた所にある「日田天領水の里元氣の駅」で休憩します。
元氣の駅は、水郷日田で育った地元の素材と美味しい食べ物を提供する施設です。
入ってすぐ右手にある売店「ひったりーの」でジャージーヨーグルトサンデー購入。暑かったので冷たいスイーツが身体に染みわたります。

駐車場の敷地に「手湯・足湯」があるので、疲れた足をほぐすのに良いですね。

沈み橋を渡り日田駅へ

中ノ島をぐるりと1周走ってから国道212号で台霧大橋を渡ります。橋を渡ってすぐ左折して三隈川沿いに走ります。三隈川では夏になると「屋形船」「鵜飼い」を見る事ができます。昔から受け継がれた日田の夏の風物詩です。そんな屋形船が、出番を待つように川沿いに並んでいます。

行徳橋を渡り住宅地の間を進むと沈み橋の「大宮橋」があるので渡りましょう。頑丈そうなコンクリート橋で、地元の車も多く渡っていました。

国道212号で玖珠川を渡り左折して三隈川の対岸を走ります。県道9号に出たら北上して日田駅に到着です。

コース紹介


▼アクセス
電車:JR博多駅から鹿児島本線経由(特急)で約1時間10分
JR大分駅から久大本線(特急)で約1時間40分
車:大分自動車道「日田インター」を下りて約10分

▼小鹿田焼ギャラリー鹿鳴庵
https://www.rokumeian.com/

まとめ

江戸時代に幕府直轄の城下町として栄えた日田市と、漫画「進撃の巨人」で飾られた日田駅のどちらも楽しむ事が出来るルートです。大分県を代表する陶器の小鹿田焼の里も、深い歴史を感じられ、1度は訪れておきたい場所だと思います。

執筆:小曽根彩

大分県出身、埼玉県在住。
地図やガイドパンフのデザイン制作事務所「オゾングラフィックス」スタッフ。
ロードバイク・ランドナー・ミニベロなどで、四季の景色や美味しい物を求めて自転車を楽しんでいます。

【島根県/広島県/岡山県】歴史の町並みと温泉、桜に出合った中国地方縦断2泊3日のサイクリング

【島根県/広島県/岡山県】歴史の町並みと温泉、桜に出合った中国地方縦断2泊3日のサイクリング

島根から広島を経由して岡山まで、中国地方を縦断する総延長167kmのサイクリングも1日の走行距離は50km前後と控えめで、脚力に自信のないビギナーにもおすすめです。
旅の途中には湖(中海)の横断や秘湯感あふれる温泉宿、往時の面影を色濃く残した町並み、そしてこの季節ならではの桜と、見どころ・立ち寄りどころは五指に余ります。

1日目:米子鬼太郎空港から中海を渡って

羽田空港から全日空383便に乗り、鳥取県の米子鬼太郎空港に降り立ったのは10時40分。
自転車を組み立てて走り始めてまもなく、中海に浮かぶ江島に向かって橋を渡れば、そこはもう島根県でした。

ボタンの栽培が盛んな大根島(だいこんしま)を経由して中海を渡り、古代出雲の政治文化の中心であったという出雲国分寺跡を目指します。

やがて目の前に現れたのは、復元された礎石が並ぶ草地。まあ、“跡”ですから仕方ありません。説明板にあるイラストを参考にしつつ、往時の姿を思い浮かべてみましょう。続く出雲国府跡も同様です。

復元された礎石が並ぶ出雲国府跡

熊野大社に立ち寄りつつ日本秘湯を守る会の宿へ

蛇行する川筋をまっすぐにするため、細尾根を開削した日吉切通しを経て意宇川(いうがわ)沿いに県道53号をたどる道筋は、松江市と雲南市の境となる峠まで200mほどの上りです。


村の大百姓が開削した日吉切通し

途中、右手に現れる熊野大社に立ち寄って旅の安全を祈願。


出雲大社とともに出雲国一宮である熊野大社

さらに3km先となる須谷の集落に差し掛かると道幅が1車線に狭まり、道の勾配も増します。

名もなき峠を越えて下る途中、赤川に架かる温泉橋を渡って対岸をわずかに進むと「海潮温泉 海潮荘」が現れました。ここは島根県でただ一つ、日本秘湯を守る会の会員となっており、露天風呂に満ちた弱アルカリ性の湯がその日の疲れを癒やしてくれました。


大石をあしらった「海潮温泉 海潮荘」の露天風呂

2日目:日本さくら名所百選に認定された桜に遭遇

湯と食を堪能した翌日は、JR木次線(きすきせん)の日登駅(ひのぼりえき)を目指して西に向かいます。

ぶつかった県道45号は宍道湖(しんじこ)に注ぐ斐伊川沿いとなり、川の堤頂には日本さくら名所百選に認定された斐伊川堤防桜並木が2kmにわたって延びています。

訪れたのは桜の時期だったのですが、散策する人は少なめでした。

斐伊川堤防桜並木も散策する人は少なめ

川には増水時に沈んでしまう潜水橋(願い橋)が架かっていて、そこから眺める桜並木もおすすめです。


満開の桜の下でひと休み。斐伊川堤防桜並木にて


願い橋の途中から、斐伊川堤防桜並木を遠望する

JR木次線のディーゼル車両で標高差650mをクリア

日登駅で自転車を分解して袋に詰め、やってきた備後落合行きのディーゼル車両に乗り込みます。

民家と見紛うばかりの日登駅に到着。ここで自転車を分解して車両に乗り込んだ

2時間かけて到着した三井野原駅(みいのはらえき)のある場所は、JR西日本で最も高い標高727m。日登駅との標高差650mを、席に座ったまま汗一つかかずに上ることができました。


日登駅のホームで、JR木次線の到着を迎える

ダウンヒルを堪能し、交通の要衝だった旧東城町へ

さて、ここから備後落合駅までは線路に沿って国道314号を南へ。すぐに島根と広島の県境を越えた国道の交通量は少なく、沿道の人家もまばら。
自然とスピードが出る坂道を、走りに集中して下ります。

JR木次線がJR芸備線(げいびせん)と接続する備後落合駅から先ものどかな風景に変わりはなく、道の勾配だけが上りに転じます。それでも道が庄原市小奴可(おぬか)に差し掛かる頃には景色も開け、やがて交通の要衝として栄えた旧東城町(現庄原市東城町)の市街地にたどり着きました。

森と峡谷が広がる帝釈峡にも立ち寄って

中国自動車道のガードを目印に手前の友末交差点を右に曲がり、県道25号を南西に10km進んだ先が帝釈峡(たいしゃくきょう)。
国の名勝に指定された景勝地には5軒の宿があり、そのうちの一つ「帝釈峡観光ホテル 錦彩館」がこの日の宿となりました。

案内された部屋に入ると、窓外には水をたたえた神龍湖(しんりゅうこ)が広がっています。


「帝釈峡観光ホテル 錦彩館」の部屋から神龍湖を望む

翌朝は湖畔を巡ってから来た道を引き返しましたが、時間があれば遊覧船や貸しボートに乗ってもいいかもしれません。

3日目:東城町で史跡を訪たら、県境を越えて岡山へ

3日目は再訪した旧東城町の市街地で三楽荘や北村醸造場、古河印刷所といった史跡を訪ね、県道50号で県境を越えて岡山へ。


旧東城町の町並みを代表する三楽荘(旧保澤家住宅)


背景の商家は古河印刷所。この一帯にも旧東城町の美しい家並みが続く

県道157号を下った先の新見市哲多町(てったちょう)では、城谷川沿いのせせらぎ公園で桜に迎えられました。ここから石州瓦(せきしゅうがわら)とベンガラ漆喰(しっくい)壁の赤い町並みで知られる「吹屋(ふきや)ふるさと村」までは300mの上り。
県道85号に入ってからは勾配もきつくなるので、軽いギヤで焦らず上っていきましょう。

「吹屋ふるさと村」では、自転車を降りてのんびりと散策するのがおすすめ

「吹屋ふるさと村」を象徴するベンガラ漆喰壁の赤い町並み


近世ベンガラ商家の典型と評価され、国の重要文化財にも指定された旧片山家住宅


「吹屋ふるさと村」の外れとなる下谷にもベンガラ漆喰の集落がある

ヒルクライムイベントのコースを下り、備中の小京都で旅を終える

ふるさと村でしばしのタイムトリップを味わったら、10回を数えるヒルクライムイベント「高梁吹屋ふるさと村大会」にも使われる道を下って高梁へ。


醤油の製造・販売で財を成した池上家の邸宅であった商家資料館


かつて日本酒を醸造していた森澤酒造の前にて。商家資料館から500mほど下ったところ

JR伯備線(はくびせん)で岡山に着いたら、後は新幹線に乗るだけです。なお今回の行程は2泊3日ということで帝釈峡に立ち寄りましたが、三井野原駅から備中高梁駅までは旧東城町〜帝釈峡を省けば97kmとなり、一日で走り通すことも可能です。

コース紹介

今回の記事で紹介したコースの詳細は以下でもご覧いただけます。

米子鬼太郎空港〜 海潮温泉〜日登駅
三井野原駅〜備中高梁駅

まとめ

例年より開花が早まっている今年の桜も、北に向かえばまだ間に合います(2023年の盛岡市の満開予想は4月10日、青森市は4月17日、札幌は4月24日です)。
思い立ったが吉日。インターネットの予約サイトで航空機や鉄道、宿の手配をしたら、愛車を収めた輪行袋を担いで出かけましょう。もちろん桜が散ってしまった地域でも、新緑の本番はこれからですよ。

執筆:澤田 裕

社会人になってからサイクルツーリングに目覚め、『Cycle Sports』(八重洲出版)の校正や取材・執筆を長年にわたって手掛けている。日本国内に留まらず、区間を分けて5年で達成した台湾一周など海外での自転車旅も経験。

【静岡県】大河ドラマで再注目。家康ゆかりの寺と城、町並みを巡る39kmのサイクリング

【静岡県】大河ドラマで再注目。家康ゆかりの寺と城、町並みを巡る39kmのサイクリング

静岡県袋井市には、遠州(旧遠江国)三山として知られる萬松山可睡斎(ばんしょうざんかすいさい)・医王山油山寺(いおうさんゆさんじ)・法多山尊永寺(はったさんそんえいじ)という3つの寺があります。

この3寺を巡りつつ徳川家康の家臣、大須賀康高(おおすがやすたか)が築いた横須賀城の城下町として栄えた横須賀の町並みにまで足を延ばすコースを紹介しましょう。

NHKで放映中の大河ドラマ「どうする家康」ゆかりの地も多く、見どころには事欠きません。さらに巡る道の先々では、新緑に萌える茶畑も待っています。

袋井宿近くの駅を起点に、まずは可睡斎へ

起点となるのは東海道の真ん中の宿(江戸から数えても京から数えても27番目)として知られる袋井宿からほど近い、JR東海道本線の袋井駅。降り立った駅舎の壁にも大きく「どまん中通り 秋葉口」と記されています。

秋葉口というのは、関東にまで広がる秋葉信仰の信者が往来した秋葉街道の玄関口(の一つ)という意味で、旧街道をなぞって敷かれた県道275号を2.6kmほど北上し、可睡斎の道案内に従って分岐を右に進みます。

分岐から1.3kmの、門前に並ぶ茶屋の先が可睡斎。総門をくぐった先にある直営の売店、洗心閣の裏手にはサイクルラックがありました。

東京ドーム約10個分という広大な境内を、登って下って1時間

ちなみに可睡斎の名は、幼少期の家康を教えた僧を城に招き入れて昔話をしたところ僧が居眠りを始めたものの、その僧に家康が「睡る可し(ねむるべし)」と語りかけたことから名付けられました。

1873(明治6)年に秋葉寺から三尺坊大権現(さんじゃくぼうだいごんげん)が遷座すると火防の神として全国に名が伝わり、今は東京ドーム約10個分の境内に多くの堂宇を擁する大寺院となっています。

石段を登った先にあるのが、重厚な入母屋造りの本堂。

ここでお参りを済ませたら、その左手裏に控える御真殿に向かってまた石段を登りますが、その途中の両脇には天狗像、さらに御真殿内側の壁には数々の天狗面が掲げられています。

この天狗は一時下火となった秋葉信仰を、再び栄えさせた修験者(しゅげんじゃ)を神格化したものといわれています。

火の用心を誓った御真殿からさらに上を目指すと、三方ヶ原(みかたがはら)の戦いで武田勢に追われた家康が、隠れて命拾いしたと伝わる出世六の字穴が現れます。

内部は6の字の形状でぐるりと回れますが、今は奥まで入ることはできません。

ここから引き返す際に眼下を望むと、いくつもの堂宇がひしめくように立ち並び、まるで瓦の海のように感じることでしょう。

続いて、もう一つの山上にある護国塔にも足を延ばします。この塔は1911(明治44)年に日露戦争の戦死者の霊を祭るために建てられたもので、インドのガンダーラ様式を取り入れた円形ドームとなっています。

ただし、そこまでの道のりが曲者。ベルギーのワンデーレース、ロンド・ファン・フラーンデレン(ツール・デ・フランドル)最大の難所となるコッペンベルフもかくやという石畳の急坂となっているのです。

登りもさることながら、下りは足を滑らせないよう慎重に。ロード用のシューズで挑むのは絶対に避けましょう。



眼病に利益がある油山寺は、老眼の進行を止められるか?

可睡斎の境内を一巡するだけで1時間ほど掛かりましたが、総門から北上する道を進むと次の油山寺までの距離は3kmと短く15分ほどで到着。

そこには頑丈なサイクルラックが設置されていました。油山寺の山門は、1873(明治6)年に廃城となった掛川城から寄進されたかつての大手門。その門をくぐった先の道は驥山門(きざんもん)の手前で二手に分かれますから、まずは右に向かって方丈や書院などを訪ねます。

奥にある宝生殿の扁額には、古銭を使って描かれた「め」の一文字。ここ油山寺は眼病に利益がある寺として有名です。

続いて左に向かうと山道の趣が感じられ、るりの滝を経て階段を登ると三重塔、そして秘仏である薬師如来を安置する本堂がありました。

境内の地図を眺めるとまだまだ見どころはありますが、可睡斎と同様にこの寺も登り下りが欠かせません。この先の行程に備えて脚力を温存。遠州三山の最後となる尊永寺は9km先となります。

法多山を訪ねたら、厄除団子がマスト

家康をはじめ歴代将軍の信仰を得て栄え、今も初詣を中心に多くの参詣客を迎える尊永寺。

地元では法多山の名で親しまれる寺の、門前にずらりと並んだ店の間を進みます。国指定重要文化財である仁王門にたどり着いたら、手前のサイクルラックに自転車を置くもよし、そのまま巨木が並ぶ境内を押し歩いてもかまいません(走行はNG)。

そして長い石段を登って本堂を拝んだら、案内に従って下る途中の茶屋へ。そこで供される一皿200円の厄除団子(やくよけだんご)は、参拝とセットと言っていいでしょう。

季節の茶畑を眺めつつ、横須賀城跡を目指す

茶どころとしても知られる静岡県。新緑に萌える茶畑が、行く先々に現れます。今がちょうど新茶のシーズンということで、摘み取りをする光景も見られるでしょう。

その茶畑の間を進む区間では、作業をする農家の人が優先です。仮に農機具が道を塞いでいても、道を空けてくれるまでおとなしく待ちましょう。

長坂トンネルを抜けて山裾を巻くように南下していくと、やがて横須賀城跡に到着。明治維新とともに廃城となったものの、今は国の指定文化財として整備が進められています。

城下町として栄え、古い家並みが残る遠州横須賀

この城の東側、城下町として栄えた遠州横須賀には、江戸の廻船問屋から明治の郵便局を経て今に至る旧清水家住宅、銘酒葵天下を醸す山中酒造など古い家並みが残っています。

そして、そのシンボルともいえる割烹旅館 八百甚(かっぽうりょかん やおじん)は今も営業を続けており、食事はもちろん宿泊も可能です。

掛川駅までの15kmには、侮れないアップダウンが続く

遠州横須賀を抜けたら、後はJRの東海道新幹線も停まる掛川駅に向かうばかりです。残り15kmほどの途中には標高170mを超えるピークが控え、勾配自体は緩いものの帰りの電車が予約済みだとちょっと焦るかもしれません。
このピークを越えた先にもアップダウンがありますし、左に分岐する旧道は、廃道に向かいつつあるように感じます。

それでも余裕があるという人は、ダムの貯水池に隣接する西大谷ダム公園や子隣の交差点を左折して300mにある明治期の煉瓦トンネル、檜坂隧道(ひのきざかずいどう)に寄り道するのがおすすめ。
袋井市に本社を置く県内限定のレストラン、さわやかで名物のハンバーグを食べてから帰路についてもいいでしょう。


コース紹介

アプローチは高速バスを利用してもOK

今回のコースは起点を東名袋井バス停、終点を東名掛川バス停とすることも可能です。輪行に詳しい人は、「バスに自転車を持ち込むことはできないのでは?」と思われたかもしれません。

たしかに鉄道と異なり、バスの多くは持ち込みができないものの、なんとJR東海パスのウェブサイトには「折りたたみ自転車について、昼行バスに限り専用ケースに入った状態で、他の荷物や床面を破損する恐れが無い場合にトランクルームへの収容が可能です。(当社運行便のみの取扱いとなります)」と記されており、「縦・横・高さの合計が250cmで、一辺の長さが最大で200cmであれば問題ありません」と記されています。

予約した高速バスネットから届いたメールには「自転車(折りたたみ式含む)……は積み込みできません」とあったため電話で確認したところ、「メールは高速バスを運行する各社で共通となるため、最大公約数の内容が記されている」との回答でした。

JR東海バスの昼行便は名古屋⇔新宿・東京、名古屋⇔大阪、ユニバーサル・スタジオ・ジャパン、名古屋⇔郡上八幡・高山、名古屋⇔福井、名古屋⇔金沢がありますから利用価値大です。

東京駅⇔掛川駅(東名掛川バス停)の運賃と所要時間の比較

鉄道(各駅停車) 鉄道(新幹線・自由席) 高速バス
運賃 4,070円 7,470円 3,630円
所要時間 約4時間 約1時間30分 約3時間30分(渋滞で遅れる場合も

今回の記事で紹介したコースの詳細は以下でもご覧いただけます。

遠州三山&横須賀

まとめ

本文の最後に記したように、このコースは最後にアップダウンが控えています。そのため脚力に自信がないという人は、掛川駅を起点に逆コースをたどるといいでしょう。
遠州三山それぞれの境内をどのように巡るかで、残り時間や疲労の度合いに応じた調整もできます。また、袋井〜掛川間を旧東海道に沿って走れば、周回コースとすることもできます。

執筆:澤田 裕

社会人になってからサイクルツーリングに目覚め、『Cycle Sports』(八重洲出版)の校正や取材・執筆を長年にわたって手掛けている。日本国内に留まらず、区間を分けて5年で達成した台湾一周など海外での自転車旅も経験。

 

【大分県】日田往還・中津街道を行く中津城までの約56kmサイクリング

【大分県】日田往還・中津街道を行く中津城までの約56kmサイクリング

日田往還とは、日田市を拠点に放射線状に九州を網羅する道の総称で、昔、代官や郡代が物を運ぶのに行き来した歴史的な街道のことです。
日田市は九州北部のほぼ中心に位置することから、幕府の直轄地、天領となり政治・経済・文化の中心となっていた歴史ある街です。
いくつかある日田往還ルートの中から、宇佐市・中津市を繋ぐ中津街道を走り、中津城へと向かう歴史的なルートをご紹介します。

「進撃の巨人」作者の出身地として有名なJR日田駅から出発


中津市のサイクリングガイド松永皓史(まつながあきふみ)さんに案内してもらいました。

日田駅は、別府観光港から近い別府駅からJRで約2時間、JR博多駅より特急で約1時間20分の場所に位置します。
コインパーキングもありますので、車で来ることも可能です。

むしろ、日田~中津間は電車の乗り換えが必要になり、時間がかかりすぎてしまうため車でお越しいただくことをお勧めします。

出発は「HITA」のモニュメントからです。日田駅東を右折して県道48号線を進みます。まず目指すのは咸宜園(かんぎえん)です。

咸宜園を通って豆田町へ


咸宜園とは、江戸時代の儒学者・教育者だった広瀬淡窓(ひろせたんそう)によって創られた日本最大規模の学校です。
「咸く宜し」(ことごとくよろし)すべてのことがよろしいという意味でつけられた名前が有名で、日本遺産にも認定されています。

咸宜園を通ってさらに風情ある街並みの豆田町を抜けていきます。
道の途中にある町の掲示板にツール・ド・九州の張り紙を見つけました。

日田市はツール・ド・九州のコースになっている地域でもあります。

豆田町は、平日でも予想以上に多くの車や観光客がいました。
道も狭いので自転車で走る際は注意が必要です。

豆田町を過ぎると、お店や休憩場所がなくなってくるので、給水ボトルの持参、軽い食事、トイレなどを済ませておいた方が良いでしょう。

風情ある御幸通りを抜けるとつきあたりに花月川が見えてきます。
花月川を右折し、二つ目の一新橋を渡ると、あとはひたすら真っ直ぐです。
国道212号線を横断し、ひたすら進むと交通量も少なくなり、民家が並んだ道になります。その道が日田往還です。

山と水の美しい日田

「日田天領水」といわれるように日田は水がきれいな街です。
民家の道を進み、カーブを曲がると目の前にきれいな花月川が見えてきました。思わず写真を撮りたくなる景色の大きな川です。

川沿いの道は桜並木になっており、木陰を作ってくれています。
日田は盆地で夏はとても暑い地域なので、避暑地になるでしょう。

春には桜がきれいに咲くのだろうと予想もつきます。さらに進んでいくと、少し険しい山道へと突入です。

上り坂になる山道


きれいな川を過ぎると次は山道です。
走ってきた道が真下に見えるほど道がUの字になっているのが確認できるほどのカーブもあります。

山道の休憩スポット「伏木公園」

坂が終わり、平坦になってきたところに伏木公園があります。
伏木公園は、夏の期間だけ運営するキャンプ場です。

大きなログハウスのような建物にはトイレがあります。自販機はありませんが、トイレは使用可能なようです。
過酷な坂を登った後の休憩スポットになります。夏に訪れた時は、キャンプに来るのも良いでしょう。
伏木公園の敷地内にも日田往還の歴史がありました。

このあたりから平坦な道が続き、後は下りになっていきます。

どこか懐かしい田舎町の山国


山を越えると、日田・中津を繋ぐ国道212号線(日田往還中津街道)へと出てきます。
道が広くて走りやすそうに思いますが、交通量が多くトンネルもあるためサイクリストのほとんどが、伏木公園前の山道を越えていくそうです。

国道を左折し、「守実」の標識通りに進んでいきます。
山と国道を越えると、どこか懐かしいような小さな商店街のような田舎の町に出てきます。

日田市から中津市に入りました。
神社や民家、学校などが並ぶ山国(やまくに)の地区は、ゆったりと時が流れるほっとできる町です。
地元の自転車屋さんもあったので、自転車の不調があった際には立ち寄ってみるのも良いかもしれません。

ランチ休憩スポット 「コアやまくに」「道の駅やまくに」


中学校横にロータリーがありそこを進むと「コア山国」があります。
役場やコミュニティーセンター、図書館などが一つになった大きな施設です。中にカフェがあるので、食事をとることができますが、平日しかやっていません。
定休日の場合はもう少し先にある「道の駅やまくに」で食事をすることができます。

「コア山国」を通り過ぎ、サイクリングロードへと進むと「道の駅やまくに」に行けます。約3㎞ほど走ると到着です。

道の駅やまくにで食事をしました。

大分名物、中津が聖地とも言われる人気メニューからあげ定食と、タレ付きチキン定食です。

山を越えたサイクリストにもちょうど良いボリュームでしょう。
食事の後は、サイクリングロードを走っていきます。

休憩スポット やばけいサイクリングツアーズ


再びサイクリングロードに戻り進んでいくと、松永さんが営む「やばけいサイクリングツアーズ」があります。

スポーツバイクのレンタルができたり、ガイドさんと共に耶馬溪(やばけい)の魅力を体験できるツアーが楽しめるお店です。
冷たい飲み物もあり、休憩もできるので立ち寄ってみてください。

休憩後は、再び景色の良いサイクリングロードを進みます。

耶馬溪(やばけい)の見どころ「競秀峰」


サイクリングロードをさらに走っていくと、岩肌が露出した「競秀峰(きょうしゅうほう)」が見えてきます。
秋には一面紅葉となり、春には足元がネモフィラの青いじゅうたんになる耶馬溪(やばけい)の絶景ポイントです。

競秀峰の下の方には、禅海和尚(ぜんかいおしょう)がノミと鎚だけで手彫りをしたと有名な青の洞門もあり、歴史と絶景に触れられるスポットとなります。

もう少しサイクリングロードを進むと、日田往還中津街道の国道212号線です。

少しわかりづらいところもありますが、横断歩道を渡るとサイクリングロードが現れますので、看板通りに進みましょう。
一般道も走りながら、あとは中津城を目指すのみです。

中津城までの道のり

一般道の国道212号線を走っていくと「宮永」表示の分かれ道がありますので左折して、県道110号を走ります。県道110号が、日田往還中津街道です。

走っていくと中津市街地に入り、交通量が増えてくるので注意してください。
銀行が並ぶ交差点がありますので、左折し標識通りに進んで行きます。

中津城でゴール


中津城がゴールです。日田中津を繋いでいる日田往還中津街道。
歴史や絶景や地元の食事に触れながら約56㎞のライドが出来ました。
「黒田官兵衛」で有名な中津城や周辺も楽しむことができるでしょう。

宿泊するなら「すえひろや」へ


中津城の近くにサイクリスト向けのゲストハウス「すえひろや」があります。
2023年4月にオープンしたばかりの新しい宿で、泊まれるのは訪日旅行者とサイクリスト限定なんだそうです。
中津にサイクリングしに来た際はウエルカムでしょう。

走った距離は56㎞程なので、元来た道を戻るもOK、1泊するのも良いのではないでしょうか。

コース紹介

▼伏木公園 https://www.city.hita.oita.jp/soshiki/doboku/toshiseibika/koenryokuchi/koen/3363.html

▼コア山国 
http://coreyamakuni.com/

▼道の駅やまくに
https://nakatsuyaba.com/?introduce=michinoekiyamakuni

▼やばけいサイクリングツアーズ 
https://nakatsuyaba.com/?introduce=yabakei_cyclingtours

▼すえひろや 
https://suehiroya-oita.com/

まとめ

日田往還ルートから、宇佐市・中津市へと繋がる中津街道のコースをご紹介しました。
物資を運ぶために使われていた歴史ある日田往還・中津街道は、昔の面影を残すところもありつつ、交通量の多い道路にもなっています。
坂あり、平坦ありで文化と自然の豊かさに触れられるコースは、中級・上級のサイクリストがゆったり走るにはちょうど良いコースではないでしょうか。
実は、Googleマップでは確認できないサイクリングロードを走るところもあります。
交通量を気にすることなく走れる道ですので、どんな道で、どんな美しい景色が見えるのか実際に走ってみるとよいでしょう。

協力:やばけいサイクリングツアーズ

執筆:結の秋(ゆいのあき)

大分県出身/大分県中津市在住
フリーランスwebライターとして活動中。
スポーツバイクは未経験だが、家族そろってサイクリングロードを走ることを楽しんでいる。
中津市にあるサイクリングロードや近郊の美しい景観を楽しめるコースなどを紹介するため、取材に励んでいる。

 

【長野県/岐阜県】中山道の妻籠宿を散策して電車で戻る18.6kmのポタリング

【長野県/岐阜県】中山道の妻籠宿を散策して電車で戻る18.6kmのポタリング

旅行先で自転車に乗りたい時にレンタサイクルを利用する方法がありますが、やはり自分の自転車で走りたい!と思ったりもします。そんな時のために車に小径車を積んでおくと少しだけサイクリングを楽しみたい時に便利です。今回の旅に小径車を持って行き、JR中央本線「南木曽駅」から中山道を走り、妻籠宿の宿場町を散策してきました。

南木曽駅から中山道をたどる

JR中央本線「南木曽駅」からスタート。近年、外国人観光客に人気なのが長野県「妻籠宿」と岐阜県「馬籠宿」の間を結ぶ全長9kmの中山道を歩く「サムライロード」です。その区間を自転車で行ってみようと走り出しました。

駅を出てすぐに「中山道こちら」という案内看板があるので迷うことはありません。
線路沿いの細い道を走ります。

眺めの良いSL公園

SL公園には、昭和40年〜50年代に木曽谷を走ったD51を静態保存しています。

SL公園の横から道が細く上り坂に入ります。
中山道を走っていると歩いている観光客とすれ違いますが、日本人観光客より外国人観光客の方が圧倒的に多く感じます。

中山道の石畳を歩く

舗装路が途切れ「旧中山道の石畳」が現れました。昔ながらの道という雰囲気が感じられる石畳に「いかにも旧中山道っぽい」とテンションが上がってきます。
自転車は走りにくいので押して歩く方が良さそうです。

細い下り坂のY字路を右に進みます。「妻籠宿」の案内看板があるので解りやすいです。
急坂ですが歩いている人も居るのでスピードに気を付けて下さい。

江戸時代の面影が現代に残る妻籠宿

妻籠宿は中山道42番目の宿場で、1976年(昭和51年)に日本で初めて重要伝統的建造物保存地区に選ばれました。
「売らない・貸さない・こわさない」という三原則をつくり町並み保存運動により、貴重な財産を後世に伝えています。

妻籠宿に入ってすぐにある「熊谷家住宅」には、農機具や生活道具が展示してあり自由に見学することができます。

水車小屋と高札場跡の坂を下ると妻籠宿のメイン通りに入ります。

宿場町は電線が見えない様になっていて、より江戸時代の風情を感じられます。
無料休憩所も木曽ヒノキなど地元の木材で造られており、景観にマッチしています。しかし休憩所のトイレは最新式で新しく綺麗。宿場町とのギャップに驚きます。

自転車を押し歩きで散策する

妻籠宿本陣は馬籠宿出身の文豪「島崎藤村」の母親の生家です。明治に取り壊されましたが、平成7年に江戸時代の絵図をもとに復元されたそうです。

妻籠宿保存事業として町屋の歴史風土を守る観点から、看板や暖簾などにも注意して景観を保っているそうで、徹底しています!

特に町並みが保たれているのが寺下というエリアです。
妻籠観光案内所で今後のルートを確認していると、この先のサムライロードと呼ばれる旧中山道は山道になり階段や石畳も増えて自転車で行くには不向きとのこと。自転車で行く場合は一般道の県道7号を走り、途中で旧中山道に入って押し歩く必要があるとか。
さてどうしよう?と考えつつ先に進んでみることにした。

大妻籠宿で折り返し

蘭川(あららぎがわ)に架かるコンクリート製の味のある尾又橋を渡り国道に出ます。
中山道の案内看板に従い細い道に入ると、次の宿場「大妻籠宿」になります。

大妻籠宿は妻籠宿と馬籠宿の間にある小規模な宿場町です。
観光客が少なく、よりリアルな生活感を感じる宿場でした。

今回の予定は「妻籠宿から馬籠宿へ中山道で峠を越える」というものでしたが、
暑さなどを考慮してここで引き返し「坂下駅」まで走って輪行するプランに変更します。

臨機応変に変更するのも旅先では必要な事!と言うことで、来た道を戻り国道256号で妻籠宿へ。暑いしお腹も減ったので雰囲気が良さそうな藤乙旅館の食事処で冷たい「ざるとろろそば」をいただきます。

木曽川沿いの国道と花馬街道を走る

妻籠宿を出て国道19号へ出たら南木曽大橋を渡り、木曽川沿いに国道256号を走ります。
しばらく国道を走り「田立入口」交差点を右折して県道6号に入ります。

ここは「花馬街道」といい「花馬祭り」で有名です。「花馬祭り」とは1184年木曽義仲が平氏を破り征夷大将軍の官位を賜り、その知らせをうけた村人が歓喜し馬の鞍に幣(ぬさ)をつけた矢を付け坂下神社に戦勝報告をしたのが起源とされています。

長野県から岐阜県に入る

坂を下っていると「岐阜県中津川市」に入りました。少しですが岐阜県も走ります。

山際の道を走っていると木曽川が横を流れて涼しげで気持ちが良いです。

県道6号をそれてY字路の左へ進みます。ここから下り坂です。
少し下ると「坂下のモミラン」という立派な木が出てきました。説明看板を読むと、大きな木は「カヤ」で、そのカヤに着生しているのが「モミラン」だそうです。
山奥で見られる事が多いようですが、このような民家の側に生育しているのは珍しく岐阜県指定天然記念物に指定されています。

道の駅きりら坂下で大休憩

坂を下り国道256号を渡ると道の駅きりら坂下に到着です。
「きりら」という名前が不思議でしたが「木曽リバーライトサイド」の略だとか!中を見てみると「そば打ち体験」が出来る道の駅のようです。

とにかく暑いので店内でアイスクリームを食べて休憩します。
テーブルには花馬祭りの飾りが置いてありました。祭りの時期に来るのも楽しいかも知れませんね。

坂下駅から輪行して南木曽駅に戻る

道の駅でクールダウンして、JR中央本線「坂下駅」に向かいます。
駅前で輪行の準備をして、ホームで電車を待ちます。電車では約8分で南木曽駅まで戻る事ができます。あっという間ですね。

馬籠宿まで行けなかったのが心残りですが、次は小径車ではなくロードバイクを持ってきて再チャレンジしたいと思います。

コース紹介


▼アクセス
電車:東京駅(のぞみ)〜名古屋駅(特急しなの)〜南木曽駅
電車:新宿駅(特急あずさ)〜塩尻駅(特急しなの)〜南木曽駅
車:中央自動車道「八王子IC」〜長野自動車道「塩尻IC」から国道19号&256号

まとめ

旅先での自転車活動として紹介してみました。車で観光地を巡るのと違い、自転車で巡る方がじっくり観光できて印象に残る様に感じます。
外国人観光客に人気の木曽路中山道ですが、日本人こそ見に行って欲しいと感じる宿場町でした。見所が多い場所だったので、また走りに来ようと思います。

執筆:小曽根彩

大分県出身、埼玉県在住。
地図やガイドパンフのデザイン制作事務所「オゾングラフィックス」スタッフ。
ロードバイク・ランドナー・ミニベロなどで、四季の景色や美味しい物を求めて自転車を楽しんでいます。

 

 

 

【新潟県】廃線跡をたどる32kmの久比岐自転車道をのんびりライド

【新潟県】廃線跡をたどる32kmの久比岐自転車道をのんびりライド


2023年7月。富山湾岸サイクリングコースの取材をした帰りに、そこからのアクセスのいい久比岐自転車道を走ってみることにしました。それまで名前を聞いたことのない自転車道だったのですが、行ってみるとPRキャラクターが設定されていたり、しっかりしたHPができてたりと、やるな新潟県という感じのサイクリングルートでした。

スタートは糸魚川駅

前日に富山湾岸サイクリングコースの朝日町側の起終点から市振駅へ。そこから輪行で糸魚川に入り宿をとりました。駅ではさっそく久比岐自転車道のPRキャラクター、久比岐凛ちゃんがお出迎え。

輪行を解いて駅前のホテルエビヤに入ると商店街に気になる提灯が。どんな祭りなんだ?

宿に入るとだいたいこんな感じで洗濯、充電、買い出しなどに追われます。

サイクルトレインでスタート場所まで

翌朝の糸魚川駅。さあさっそく走り出そう!……と思ったらそうではなく。

なんとえちごトキめき鉄道・日本海ひすいラインではサイクルトレイン実施中。
じつは昨日の市振駅からもサイクルトレインに乗れるのですが、時間指定がありそこでは利用できずに輪行したのでした。
糸魚川駅から梶屋敷駅はたった2駅ですが、サイクルトレイン好きとしては乗らない手はありません。自転車の持ち込み手数料は290円。予約なしで乗れます。

カラフルな列車が入線してきました。1両編成。空いていたので自転車はトイレ前のスペースに。傾けて立てかけたら、とくに固定しなくても大丈夫でした。
この列車、ドアの開閉がボタン式で、乗るときは車両後ろ側から、降りるときは前側から。しかも後ろ側のドアは内側からは開けられない。
じゃあ降りるときは座席の間をすり抜けて前から降りるの?と思っていたら、乗車してきた高校生がいたので後ろのドアが開いて降りられました。

梶屋敷駅。もちろん無人駅です。ポスターがあったので、気になっていた祭りの謎が解けました。

駅にはサイクルトレインや久比岐自転車道のパンフレットが。ちゃんとしてますねー。ちなみに久比岐(くびき)とは新潟県上越地域の古い呼び方なんだそう。

自転車道のパンフレットに載っていた往時の写真。SLが走っていたんですね。

旧国鉄北陸本線の廃線跡を利用

梶屋敷駅からちょちょいと走って久比岐自転車道の入り口に到着。久比岐自転車道というのは愛称で、正確には新潟県道542号上越糸魚川自転車道線。看板の表示は久比岐自転車歩行者道になっています。

標準サイズより小さいミニ矢羽根発見! 矢羽根研究所長としての血が騒ぎます。

自転車道に入ってすぐの駐輪場。脇にコンビニもあるので、ここでドリンクや補給食を仕入れておくといいでしょう。

駐輪場にあった全体図。同じものがパンフレットにも載っていました。
この久比岐自転車道は旧国鉄北陸本線の廃線跡を利用したサイクリングルート。もともと北陸本線はここを走ったいたのですが、それを少し山側に移して新しい線路とし、この古い線路部分がいま久比岐自転車道になっているというわけ。
移した新しい線路は、現在第3セクターのえちごトキめき鉄道の路線となっています。

日本海がきれいに見える

さっそく走り出しましょう。最初は防波堤沿いの道。

海岸に折り畳みベッドを持ち出してバカンスしていたご夫婦に撮ってもらいました。

防波堤から国道を渡って、左手奥へ入っていきます。

おお、いかにも軌道跡という感じの道に。

少し海岸から上ったところでは海がきれいに見えます。

ところどころ国道に降りられる道もあります。ここを降りるとコンビニ。コンビニがサイクルステーションになっています。ルート両端の起終点までの距離が表示してあり、目安になります。

とても暑い日だったので、コンビニで買ったアクエリアスの冷凍パウチを首筋に入れて走りました。溶けてきたら冷え冷えのドリンクが飲めるので一石二鳥。

駐輪場や休憩所がムダに充実

この管理境界を示す看板が何度も出てきます。利用者には関係ないと思うんですが、「この先で何かあっても責任をもつのはウチじゃないからね」という強い意志を感じます。

路面に見つけた自転車のピクト。富山とは違うものです。

海がきれい。崖を切り崩して作った軌道跡を走ります。

なぜここに?と思うようなところに駐輪場が。スペースが余ってしまったからでしょうか。無駄ですね。

集落を抜ける部分もあります。歩行者などに注意するように促す看板が。

♪トンネルだトンネルだ楽しーなー

ついにトンネル登場。この久比岐自転車道には8カ所のトンネルがあり、一部は明治から大正時代のレンガ造りが残っていて、在りし日の国鉄やSLの走行シーンに思いを馳せることができます。

真夏だというのにトンネルの中はクーラーが効いているように涼しい。トンネル万歳。後ろから走ってきたサイクリストが、俺がいるのに気づかずに「フゥ〜〜〜♡!」と叫んだので、俺も「フゥーーー♡!」と返してやりました。

ところどころこんな感じの集落を抜けていきます。歩道が広い部分も。

道の駅マリンドリーム能生近くには、雰囲気のいいトンネルがあります。壁には古代人が描いたような壁画(笑)が。

道の駅マリンドリーム能生に下りていく道沿いには県立海洋高校の実習船として活躍した越山丸が係留されています。併設されるマリンミュージアムには予約制で入館できますが、この越山丸の内部は非公開。

道の駅マリンドリーム能生。ちょうどお昼どきでしたが、暑くて食欲がなかったので中をぶらぶらして出発。

レンガ造りのトンネルがいい雰囲気

レンガ造りのトンネル。フゥ〜〜〜♡!

糸魚川市内の筒石地区。黒くてピカピカ光る独特の瓦が使われた家が多くありました。

海岸沿いを快走。しかし暑い。

上越市に入りました。

またレンガ造りのトンネル。

ルートは要所要所でブルーラインなどで誘導されていて走りやすかったです。

道の駅で日本海の幸を

道の駅うみてらす名立。ルート上には飲食店がほとんどありません。道の駅で食べないと食いっぱぐれそうなので、海鮮丼を食べました。日本の海沿いはどこに行っても海鮮丼ですね。

ノボリにも久比岐凛ちゃんが。脚が長すぎます。

ところどころにこんな休憩所が。きっと駅の跡なんだろうと思ったら、滝がありました。

こんな立派な駐輪場が。誰が使うんだろう?

と思ったら横に旧線路と現線路が並行する部分が。鉄道ファンの名所らしいです。
このレンガのブロックの上に立って、電車に向かって開いた傘を2つ、両手で振り回しているオジサンがいましたが、目を合わせないようにしました。

ゴールは国道の脇に

シブすぎるレンガ造りトンネル。

ルートが国道8号線を渡る部分にはわかりやすいブルーラインが。

上越市街や直江津港が見えてきました。

ゴールは国道8号線の脇。終点の看板の裏には起点と書いてあります。

ここにも凛ちゃん。だんだん好きになってきました。

とくにモニュメントもないので看板バックに完走記念写真。

夏の夕暮れに祇園祭

わかりやすい表示に従って直江津駅へ。

昭和の雰囲気漂う直江津の旧市街。金曜日なのに神輿がやってきた。なんかギクシャクしてるので練習ですかと聞くと本番だということでした。
毎年7月26日から29日まで行われる祇園祭という直江津最大の夏祭りでした。

直江津駅着。15分ほど走った温浴施設で汗を流し、ここから輪行。

列車の時間まで夕暮れの祭りを見て歩きました。今度来るときはもっとゆっくり見たいと思いました。

コース紹介

久比岐自転車道HP(国土交通省 北陸地方整備局 高田河川国道事務所)https://www.hrr.mlit.go.jp/takada/road/kubikicycling/index.html

久比岐自転車道ガイドマップ(PDF)https://www.hrr.mlit.go.jp/takada/road/kubikicycling/course/guidemap_202303.pdf

えちごトキめき鉄道
https://www.echigo-tokimeki.co.jp/

今回の記事で紹介したコースの詳細は以下でもご覧いただけます。

久比岐自転車道

まとめ

全然期待せずに、別取材のついでに走った久比岐自転車道。でも廃線跡をのんびり走るサイクリングは楽しいものでした。
盛夏にはおすすめしませんが。パンフやノボリ、サイクルトレインなど、気合を入れて整備しているのが感じられ、新潟県やるじゃないか!と思いました。
距離も32kmと短く、ファミリーでも楽しく走れそう。久比岐凛ちゃんも最初は「なんだよこんな美少女キャラクター、恥ずかしー」とか思っていましたが、走り終わるころにはファンになってしまいました。
最後に直江津の祇園祭りに出合えたのも思い出に。夏の夕暮れ、祭りの音に後ろ髪を引かれながら列車の人となりました。

執筆:岩田淳雄

愛知県出身、千葉県在住。
自転車雑誌「サイクルスポーツ 」「バイシクルクラブ」の編集長を歴任。現在は「ペダルプッシャー」を主宰し、サイクリングの啓発活動を展開しています。
https://pedalpusher.jp/

 

【岐阜県】明知鉄道で輪行して大正の町並みや岩村城下町を巡るサイクリング

【岐阜県】明知鉄道で輪行して大正の町並みや岩村城下町を巡るサイクリング

恵那駅から明知鉄道に乗り、戦国武将「明智光秀」ゆかりの地でもある明智駅からスタート。明智駅は大正時代に栄えた頃の姿を残し「日本大正村」として観光に生かしています。中盤の岩村町では江戸時代の面影を残した城下町を通り、終盤の中山道46番目の宿場「大井宿」では歴史をたっぷりと感じられる…というコースになっています。

明知鉄道「恵那駅」から輪行

JR恵那駅に隣接している明知鉄道の恵那駅から輪行します。
ホームに向かうと、これから乗る車両が明智光秀ラッピングでした。デザインが格好良くてテンション上がりますね!

約50分のローカル鉄道旅を楽しみながら、終点の明智駅に向かいます。

明智駅はレトロな雰囲気を感じさせる新しい駅舎です。
大正時代に養蚕で栄えた町並みを残した「日本大正村」は観光地として人気です。

駅には明知鉄道のキャラクター「てつじぃ」のヘッドマークが飾られていました。
鉄道むすめという女の子キャラがパネルになって置いてある事が多いですが、おじいさんキャラというのは珍しいですね。ちなみに孫の「てっちゃん」という男の子もいるとか!

SL運転体験を開催する準備をしていたので、近くで少し見学させてもらいました。

日本大正村を散策

駅を出てすぐの細い川にある大正路地は、年貢米を納めた米蔵と呉服問屋の蔵にはさまれた昔ながらの路地で、白い壁と黒い板壁のコントラストが美しい。

路地を抜けると日本大正村役場・大正村絵画館・大正ロマン館などがあり、いずれも写真映え間違い無しの雰囲気です。

大正ロマン館の裏山には明智城本丸跡があります。散策路も整備されているので興味があれば散策してみてください。
細い路地を入った所に「うかれ横丁」があります。養蚕業が盛んな時代に食事や酒を提供する店が並んでいたという通りです。道路の上を跨ぐ渡り廊下が面白いです。

寒天を味わえる山岡駅

国道363号に出て、明知鉄道に沿うように走ります。
恵南ささゆり街道から裏道に入り、田んぼが広がる景色を楽しみつつ山岡駅に到着。

山岡駅がある山岡町は、全国シェア80%以上を生産する「細寒天の里」です。
駅には寒天資料館や寒天カフェがあるので、名産の寒天を味わうことが出来ます。
実は、ここに立ち寄る為、朝ご飯は軽めにしておきました!

駅に入ると寒天資料館があり、寒天の歴史や製法などを学ぶことができます。
資料館の奥に寒天カフェがあり、店内からは明知鉄道が通過するのを眺める事ができます。そんな窓際の席に座ってモーニングをいただきます。

モーニングにはトースト・寒天サラダ・寒天ヨーグルト・ドリンクがセットになって500円です!朝ご飯を軽めにして来た甲斐がありました。
他にも寒天を使ったメニューが色々ありますよ。

日本三大山城の岩村城

国道363号を明知鉄道沿いに走り、県道416号に入ると岩村城の城下町に到着。
日本三大山城の岩村城跡に向かって緩やかな上り坂になっている岩本本通りには、江戸時代に栄えた旧家が並んでいます。

鎌倉時代に開城された岩村城は、廃城令が出される明治時代までこの場所にあり続けました。城下町には江戸時代から昭和初期の建物が多く残り、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

上町常夜灯を左折すると坂が急になり、いよいよ城跡に入ります。
自転車では岩村歴史資料館駐車場の岩村藩主邸跡まで来ることが出来ます。
走ってきた城下町が見渡せる気持ちが良い場所です。

ここから城址本丸までは石畳を登り約20〜30分で到着します。
じっくりと見学したい人は、是非散策してみて下さい。

農村景観を楽しむ

城下町でのんびりしすぎたので、先を急ぎます。

岩村駅前を通過し、国道257号を走ります。少し走ると右手に觔斗雲(きんとうん)が浮かぶ無人駅の「極楽駅」が見えます。無人駅でこんな派手な駅は、なかなか見たことがない!赤と金色が縁起良さそうです。

極楽駅横の踏切を渡り、細い道を進みます。

水野寒天岩村工場の横に寒天干しの台が並んでいるのが見えました。冬になると、ここにズラリと干した寒天が並ぶのでしょう。

国道363号を左折。緩やかな上り坂を上る途中にある「農村景観日本一展望所」に立ち寄ります。

階段を登ると展望所があり、そこから岩村盆地が見渡せます。
平成元年に京都教育大学の教授に評価され、全国に広まったという「農村景観日本一」の景観を是非確認してみて下さい。

阿木川(あぎがわ)ダム

国道から一般道に入り、阿木駅近くを走っていると明知鉄道が通過する所に遭遇できました。線路沿いを走るので何度か見かけるチャンスがありますよ。

阿木川沿いに段々畑のある風景の中を進むと、パターゴルフ場の入口に出ます。
その中を進むと「華のかけはし」という立派な吊橋があるので自転車を押しながら渡ってみます。足下は金網なので真下に湖が見えるのがスリリング。

橋を渡り右折して一般道に出たら、坂を上ってクネクネとした湖岸道を走ります。
国道257号を右折してトンネルを抜けると阿木川ダム駐車場に到着です。

ダムに来たら「ダムカード」を貰うのも目的のひとつ。
阿木川ダム防災資料館に問い合わせると、管理所で配布しているというので向かいます。ダムの天端横にある阿木川ダム管理所の受付でインターフォンを押すと係の人が出てきて、カードを持ってきてくれます。

中山道大井宿をぶらり

ダムを出て国道257号を下ります。一気に坂を下って「向島」交差点を右折します。
一般道をしばらく進むと中山道の大井宿に入ります。大井宿は江戸から数えて46番目の宿場町です。本陣の門・長屋門が残っており、1880年(明治13年)明治天皇巡幸時の「大井行在所(あんざいしょ)」が当時のまま見る事ができます。

恵那駅はすぐそこなので、時間が許せば宿場町にある資料館などに寄り道しつつ中山道を散策しましょう。あとは恵那駅へ戻ればゴールとなります。

コース紹介

距離:34.5km 獲得標高:565m

まとめ

昨年出版された八重洲出版の「東海サイクリング」というムック本で紹介されているルートの一部を参考にしています。私も地図作成に関わっており、当初から気になっていたルートだったので近くを通る機会があり走ってみました。
八重洲出版「東海サイクリング」
知らない土地を走る時にサイクリング本やパンフレットがあると、より深く楽しむ事ができますね!

執筆:小曽根彩

大分県出身、埼玉県在住。
地図やガイドパンフのデザイン制作事務所「オゾングラフィックス」スタッフ。
埼玉県奥武蔵エリアを中心に、四季の景色や美味しい物を求めて自転車を楽しんでいます。

 

【徳島県】美馬市で美しい清流と、うだつの町並みをめぐる約25kmサイクリング

【徳島県】美馬市で美しい清流と、うだつの町並みをめぐる約25kmサイクリング

古き良き町並みが残り、美しい清流が自慢の徳島県美馬市。
大阪から車で2時間半で行ける「うだつの町」美馬の自転車旅をご紹介します。

道の駅 藍ランドうだつからスタート


美馬(みま)市は、四国のほぼ中心に位置していて、徳島阿波おどり空港から約50分、高松空港へも約50分という立地です。

「道の駅藍ランドうだつ」と隣接して国選定重要伝統的建造物群保存地区、通称「うだつの町並み」があり、江戸情緒あふれる町並みを楽しめます。
道の駅には、1792年に創業した藍商の屋敷跡「吉田家住宅」があり、観光交流センターには、土蔵を改修した藍染めと和傘の体験施設やカフェスペースなどもあります。

まずは、敷地内の蔵を改装したピッツェリア「Pizza Punta」で早めのランチ。イタリアから取り寄せた石窯で焼き上げるピザにサラダ、季節のスープ、ドリンクが付いたランチセット(1500円)をオーダー。

吉野川から穴吹川へ清流めぐり

吉野川は、関東の利根川、九州の筑後川と共に三大河(日本三大暴れ川)として知らてれています。日本三大河川(信濃川、利根川、石狩川)は、長さ、流域面積のトップ3ですが、三大河は「暴れ川」が基準になっています。
そのため吉野川や支流の穴吹川には、川の増水時に橋の上を水が流れ沈んでしまう潜水橋(せんすいきょう)がいくつもあります。高知県の四万十川や仁淀川では「沈下橋(ちんかばし)」と呼ばれていますが、香川県では「潜水橋」と呼ばれています。


吉野川に架かる脇町潜水橋。日本の川は北南または南北に流れる川が多く、西から東へ流れる吉野川は全国でもめずらしく、川に沈む夕日の美しさでも有名です。

春には、川沿いに沢山の菜の花畑が色づくことでも知られています。

吉野川沿いからJR穴吹駅を過ぎれば支流の穴吹川沿いを上流方面へと走ります。
剣山を源流として吉野川にそそぐ穴吹川は、国土交通省による全国の河川の水質調査でも良好な水質と認められている美しい清流です。

白人神社・磐境神明神社

穴吹駅から緩い坂道を約8km走れば白人(しらひと)神社。

向かって左側には、「磐境神明神社」(いわさかしんめいじんじゃ)の参道があります。

長い石段を上れば全国でも珍しい石室造り(磐境造り)をした神社があるそうです。
この地域は、古代ユダヤとの繋がりを感じさせる言い伝えが数多く存在し、イスラエルの神殿とよく似た造りの神明神社も古代ユダヤと美馬市の繋がりを示すものの一つと云われているそうです。

穴吹川潜水橋と清流

白人神社から500mほど来た道を下れば小さな橋「穴吹川潜水橋」が見えてきます。


民家と段々畑を望み、情緒あふれる風景を感じながら、欄干の無い小さな橋を自転車で渡るのはとても気持ちがいいです。

2kmほど川沿いを下れば「ブルーヴィラあなぶき」があり、その下には流れが穏やかな「二又の瀬」があります。
さらに2.5kmほど下れば、「しでの家」があり、目の前には「天神の瀬」を望めます。
いずれも、有料の駐車場や更衣室,トイレなどがあり、夏には川遊びで賑わうスポットです。

徳島のお土産で有名な「ぶどう饅頭」


JR穴吹駅へと戻り、駅前の「ぶどう饅頭 日乃出本店」へ立ち寄り。
穴吹駅には「CYCLE PIT」が設置されているので、輪行の場合はここを拠点にするのがおすすめです。

ぶどう饅頭は”葡萄”ではなく「”武道”饅頭」。穴吹は”武道信仰”で知られる霊峰・剣山の玄関口で、多くの人が参拝に訪れていました。お客様に何かいいお土産物はないかと生み出されたのが、餡にミルクを練り込んだ「ぶどう饅頭」だそうです。

ぶどう饅頭の他にも、季節の和菓子やチーズケーキも販売しています。

日乃出本店から、吉野川に架かる自歩道橋「ふれあい橋」を渡ります。所々に展望用のバルコニーがあり、吉野川の美しさを眺めることができます。

重要伝統的建造物群保存地区「うだつの町並み」

道の駅 藍ランドうだつ方向へ走って、まず「脇町劇場 オデオン座」。

1934年に創建された徳島県唯一の木造芝居小屋。戦前には歌舞伎や浪曲の上演で人気を集め、戦後には歌謡ショー公演や映画上映などで親しまれました。
その後、建物の老朽化などで閉館、取り壊される予定でしたが、映画『虹をつかむ男』のロケ舞台となったことがきっかけで、1999年に町指定文化財として昭和初期の創建時の姿に修復され、一般公開されることになりました。
今では、假屋崎省吾さんの華道や、林家三平さんの落語、映画監督の矢田清巳さんの作品上映などで賑わっています。

美馬は、吉野川北岸の撫養街道と讃岐への街道が交差する交通の要衝であり、さらに吉野川の舟運の利用にも適した位置にあり、脇城の城下町として、藍の集散地としても発展しました。
現在では、江戸中期~昭和初期の85棟の伝統的建造物が建ち並んでいて、重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。
この町並みの大きな特徴は、町家の両端に本瓦葺きで漆喰塗りの「うだつ」が多くみられることで、このことから「うだつの町並み」の通称で親しまれています。

うだつとは、隣家との延焼防止のために建てられた防火壁のことで、財力を誇示するための手段としても、商家の屋根上には競って立派なうだつが上げられたそうです。
うだつを上げるためには、それなりに費用が必要だったことから、「生活や地位が向上しない」「状態が今ひとつよくない」という「うだつが上がらない」の語源となったと言われています。
「うだつ」の上がる街並みが残っているところは、美馬市のほか岐阜県美濃市も有名です。

うだつを見上げながら、古い町並みをのんびり散策します。

道の駅へと戻り、「うだつemon茶房」で美味しいコーヒーを飲んでサイクリング終了です。

コース紹介

距離:24.8km 獲得標高:235m

今回の記事で紹介したコースの詳細は以下でもご覧いただけます。

美馬サイクリング

まとめ

関西からアクセスの良い徳島県。この美馬は徳島市から50分程度で来ることができます。
美しい清流は、まさに夏の”ドボンライド”に最適! がっつり坂を走りたい人は剣山へ約50kmのヒルクライムも楽しめます。
以外と近いのに、あまり良く知らなかった徳島県。まだまだ魅力的なサイクリングスポットがあるはずなので、探してみようと思います。

執筆:花田 康

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