長野県の北西部に位置する北アルプス地域。長野県北アルプス地域振興局が設定したコースは、北アルプス山麓をダイナミックに楽しむ上級者向けの140kmルートと、のんびり楽しむ初中級者向けの100kmルートの2つのコース。
上級者向け140kmルートから、東側半周を南下して、秋の北アルプスを堪能する約66kmコースのサイクリングレポートをご紹介します。
スタートは「JR南小谷駅」
コースの最北端に設定されている南小谷駅(みなみおたりえき)は、JR大糸線の駅。
JR東日本が管轄する電化区間と、JR西日本が管轄する非電化区間との境界駅です。
輪行なら、新宿駅から特急あずさで「南小谷行き」も利用できます。
南小谷駅からサイクリングスタート。
JR「千国駅」~鉄道沿いコース
南小谷駅から約1.5km走れば「千国(ちくに)駅」。
のどかな無人駅の先は、JR大糸(おおいと)線沿いを走ります。
タイミングが良ければ列車と並走できるこの区間は、姫川沿いの美しい風景を見ながら走ることができます。
松川大橋~道の駅白馬
千国駅から、鮮やかな紅葉の風景を見ながら姫川沿いに県道148号を約5.8km、ゆるい坂をのぼり「第一姫川橋梁」を過ぎたら左折します。
美しい田園風景を見ながら走っていると、田園から立ちのぼる朝もやに遭遇。
気象条件やタイミングに恵まれれば、このような風景に出会うこともできます。
そこから約1.6kmで松川大橋。
白馬連峰を源流とする「松川」と「姫川」が合流する手前にかかる「松川大橋」からは、美しい風景が広がっています。
ここからは、スキー場や白馬ジャンプ競技場(1998年長野冬季オリンピックの競技場)を見ることもできます。
松川大橋からしばらく走り、再び県道148号を走ること約7.5kmで「道の駅白馬」。
この地の名産「りんご」を使ったクレープでひと休み。
青木湖・中綱湖
「道の駅白馬」から県道を走り「白馬クロスカントリー競技場(スノーハープ)」方面へ。
ここも、1998年長野冬季オリンピックの競技場でした。
そして南下すれば仁科三湖(にしなさんこ)の最も北に位置する「青木湖」。
仁科三湖(にしなさんこ)は、長野県大町市北部にある3つの湖の総称。
青木湖は、仁科三湖の中で最大の面積をもち、周囲約6.5km、ハート型の美しい湖です。
穏やかな湖では、カヌーやサップを楽しむ人もいました。
さらに南へ約1.5km走れば、仁科三湖の中間に位置し、最小面積(周囲約2.2km)の「中綱湖」。
JR海ノ口駅・稲尾駅
中綱湖畔から県道148号を南へ約3.5km走ればアニメの聖地もなっている「海ノ口駅」。
この駅から、仁科三湖のうち最も南側に位置する「木崎湖」を望むことができます。
「海ノ口駅」からすぐ、約1.5kmで「稲尾駅」。
駅前に広がる、緩やかな傾斜地は、かつて湖に大きく張り出した湿地帯でしたが、今は豊かな水田地帯となっています。
木崎湖畔から南へ約6km、大町市街の洋食レストランでランチタイム。
プレミアムハンバーグ(サラダ、パンorライス付:1,580円)
ヒルクライム~七色大カエデ
美味しいランチでエネルギー補給した後は、約6kmのヒルクライム。
ここまでは、140km/100kmルートとも同じコースですが、ここから「初中級者向けの100kmルート」は坂を上らず、そのまま南下するショートカットコースです。
「塩の道ちょうじや」から約4kmで「相川展望台」。
トンネルを抜けたらすぐ右折、「中カエデ」手前までの6%ほどの上り坂。
坂を越えたら緩やかに下り約5kmで、標高1000mの大峰高原、樹齢250年を超え奇跡の大樹といわれている「七色大カエデ」。
秋には緑色から橙色、赤色と紅葉していき、七色のカエデで彩られます。
訪れる時期によって、七色の大カエデや、深紅に染まった大カエデなど、様々な表情を拝むことができます。
高瀬川沿い
七色大カエデから、ゆっくり坂を下り約6km、「高瀬川」へ。再び100kmルートと合流します。
ここから約5.5km続く高瀬川沿いの道は、湖畔や山あいに比べて走りやすく、快適なサイクリングを楽しめます。
県道329号に出れば、高瀬橋を西へ渡り、有明山通りから「安曇野スケッチロード」へ。
ゴールは「安曇野ちひろ公園」
安曇野スケッチロードを約4.5km北上すれば「安曇野ちひろ公園」。
公園東側の川沿いコースを走り、公園北側からゴール。
公園の施設は「サイクルステーション」に登録されていて、駐車場にはサイクルラックも整備されています。
約66kmのサイクリングを終えて公園でひとやすみ。そして、公園向かいにある農産物直売所で、スイーツ&コーヒータイム。
その先のコース:小熊山、木崎湖、白馬連峰の風景
「安曇野ちひろ公園」から北へ約11km「蓮華(れんげ)大橋」を渡れば、直進方向(木崎湖方向)の100kmルートと、左方向(大町温泉郷方向)の140kmルートに分かれます。
140kmルートは小熊山を上るヒルクライムコースで、「木崎湖展望地」からの絶景を望むことができます。
坂を下り、木崎湖畔で100kmルートと合流。
木崎湖では、湖と桟橋の美しい風景を楽しめます。
白馬村まで走れば、美しい連峰が続くコースへと戻ります。
動画レポート
コース紹介
距離:66km 獲得標高:820m
▼北アルプス地域サイクリングモデルコースマップ
https://www.pref.nagano.lg.jp/kitachi/kitachi-kikaku/kannai/cycling.html
▼小谷村観光サイト
https://www.vill.otari.nagano.jp/kanko/
▼白馬村観光サイト
https://www.vill.hakuba.nagano.jp/
▼大町市観光サイト
https://kanko-omachi.gr.jp/
▼池田町観光サイト
https://ikeda-kanko.jp/
▼松川村観光サイト
https://www.matsukawamura.com/
まとめ
北アルプスの魅力
季節によって様々に景色が変化する「北アルプス」。春は都心より約1カ月遅く「桜」が咲き、夏は「心地よい風と緑」に包まれ、秋は都心より約1カ月早く「紅葉」を迎え、冬は美しい「雪景色」を楽しむことができます。
東京からのアクセスは、「新宿」から「南小谷」まで、特急あずさで最短乗り換えなし約4時間、
名古屋からも、特急しなの~あずさで最短約4時間のアクセスです。
4時間のアクセスで、都心とは全く違う「季節の風景」を楽しめるのは魅力です。
北アルプス地域サイクリングモデルコースの魅力
標高が高い「北アルプス」を走るということは、「坂がキツイ」イメージがあると思います。
しかし川沿いを中心に走る、100kmルートは激坂が無いので、坂が苦手な方でも楽しめます。
140kmルートは「坂好き」の方も満足できます。
美しい「山の連なり」「清流沿い」「田園風景」「鉄道沿いの風景」「湖畔」を全て堪能できる魅力溢れるコースです。
どちらのコースも、上級者なら一日で走り切ることもできますが、最低1泊をオススメします。
夜は「美味しい食事やお酒」や「温泉」を楽しむこともできますし、「満天の星空」も素敵です。
リモートワークが可能な方は、思い切ってワーケーションで長期滞在して、北アルプスを堪能してみてください。
広告主:長野県 北アルプス地域振興局
執筆:花田 康