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記事タグ: トカプチ400

【CYCLE MODE TOKYO 2023】サイクルモード東京2023で聞きました 。「ナショナルサイクルルートの魅力を教えて!」

【CYCLE MODE TOKYO 2023】サイクルモード東京2023で聞きました 。「ナショナルサイクルルートの魅力を教えて!」

今年も盛り上がったサイクルモード東京。日本最大級の自転車の展示試乗イベントが今年も開催され、多くの来場者でにぎわいました。自転車ブランドだけでなく、パーツや用品、さらに保険やサイクリングエリアの紹介、自転車メディアなど、自転車に関する多くのブースが出展され、ステージイベントとともに参加者たちを魅了しました。今年はeバイク関連の出展も多く、時代がどんどんシフトしていることを感じさせました。


会場は今年も東京ビッグサイト。江東区有明にあります


会場はたくさんの来場者で大盛況


2日目は天気もよく試乗を楽しむ人たちがたくさんいました


ステージイベントも大盛況です


試乗前には無料のレッスンコーナーを受講できます

そのなかでTABIRINが注目したのはナショナルサイクルルートの合同ブース。ここにはしまなみ海道やビワイチをはじめ、全国で6カ所指定されているナショナルサイクルルートの担当者が集結して、それぞれの魅力をアピール。まさに日本を代表するサイクルルートがそろい踏み。いつかは走ってみたいナショナルサイクルルート。こんなチャンスを逃してはならじとお話を聞いてきました! ナショナルサイクルルートの魅力を教えてくださーい!


いつも自治体ブースは閑散としていることが多いのですが、ナショナルサイクルルートのブースは身動きが取れないほどの大盛況でした。関心の高さがうかがえます

トカプチ400


北海道の帯広を中心とする十勝平野、大雪山麓を駆け抜ける雄大なサイクリングルート。肥沃な大地に豊かな農業、酪農の広がりを感じることができる。

北海道の雄大な景色を速攻で満喫できる!

北海道開発局 帯広開発建設部 上席道路計画専門官
宮西功喜さん

トカプチ400は大雪山麓から太平洋岸までを駆け抜ける合計403kmのルートです。おおまかに言うと8の字を描くルートになっていて、ルートどりがいろいろできるのが特徴で、北海道の大自然を体感しながら、さまざまな景色のなかを走れるのが魅力です。

トカプチっていうのは先住民族であるアイヌの言葉で「十勝川」を意味しています。それがもとになって十勝という地名も生まれています。

403kmを全部走るということになると健脚者向けになりますが、一部を走るのであれば初心者やファミリーにも十分楽しめる設定です。たとえば帯広駅から十勝川温泉までをレンタサイクルで走るとか。十勝川の堤防上を走る部分は解放感があり、距離は短いですがこれだけでも北海道を自転車で走る特別感を味わってもらえると思います。

最近は三国峠のダウンヒルが人気です。一般的には峠というと上って下ってになるんですが、上士幌町ではNPOひがし大雪自然ガイドセンターが、自転車をクルマで峠の上まで持って行きダウンヒルだけを楽しむという楽しみ方をサポートしてまして、それが人気なんです。

帯広空港にもレンタサイクルが用意してあって、それを使って空港からサイクリングを楽しむ方も増えてきています。レンタサイクルは事前予約なんですが、今年もGW空けから予約が始まる予定です。荷物を空港から帯広駅前バスターミナルまで運ぶ事業など、サイクリスト目線でサービスを充実させています。

個人的には三国峠の壮大さが好きですね。途中の橋から走ってきた道が見下ろせるんですよ。ぜひ一度走ってみてください!


北海道の広さを感じられる十勝川の河川敷もルートに


ルートを外れてちょっと寄り道して豊頃町にある湧洞湖も訪れてみたい。周辺には美しい原生花園が広がる


冬にはファットバイクを使ったガイド付きツアーなども楽しめる

富山湾岸サイクリングコース


富山湾に沿って設定されたフラットで走りやすいルート。その富山湾の美しい海越しに見える風景は、訪れたサイクリストを必ず感嘆させる。

海越しの立山連峰と富山湾のグルメ!

富山県 地方創生局 観光振興室 副主幹
小沼景子さん

富山湾をぐるっと囲むように延びる約102kmの富山湾岸サイクリングコース。なんといっても海越しに3000m級の山々が見える雨晴海岸から見る絶景が最大の売りです。こういう場所は世に3カ所しかないと言われていて、日本ではここ富山湾、あとはチリとイタリアにあるそうです。また世界で最も美しい湾クラブにも加盟している富山湾全域の美しさを楽しみながら走れるのがポイントです。

周回路ではなく海岸線の1本道ルートなので、新幹線のJR富山駅を起点としてもいいですし、氷見市にあるひみ番屋街がルートのゲートウェイになっていますので、クルマで来てそこを起点にする方も多いですね。また富山には湾岸サイクリングコース以外に北アルプスの麓をめぐる田園サイクリングコース、さらにこの2つをつなぐ連絡コースがあり、それらと組み合わせて楽しむのもお薦めです。富山駅からはあいの風とやま鉄道や富山地方鉄道がサイクルトレインを運行していますので、それを利用したりしてアクティブに楽しんでいただけたらと思っています。

個人的なお薦めルートは富山駅から海王丸パークを経て、あいの風プロムナード越ノ潟へ。ここは新湊大橋の下を自転車と歩行者が渡れる絶景スポットです。そこから昨年12月に国宝指定された勝興寺、そして雨晴海岸の横を走って氷見市で虻が島越しの立山連峰を見る。これがサイコーです。

グルメでいうと富山湾鮨や白エビ、ホタルイカ料理など、富山湾ならではの味覚を楽しんでいただきたいですね。黒いスープが独特なラーメン、富山ブラックはサイクリストの塩分補給にも最適ですよ!


しっとりした趣のある岩瀬の町並み


海越しの立山連峰が望める雨晴海岸


富山湾ならではの海の味覚、ホタルイカ

つくば霞ヶ浦りんりんロード

東京から50分で多様な楽しみ方が待っている!

茨城県 県民生活環境部 スポーツ推進課 主事
沼田貴裕さん

つくば鉄道の軌道跡を利用したつくばりんりんロードと、霞ヶ浦自転車道が一体化してつくば霞ヶ浦りんりんロードになりました。霞ヶ浦一周が約140km、つくばりんりんロードが約40km、合わせて総距離約180kmです。霞ヶ浦は途中の霞ヶ浦大橋でショートカットすると約90kmのショートコースも作れるので、自分のレベルに合わせてルート設定できます。霞ヶ浦はショートコースを走る方のほうが多い感じですね。

JR土浦駅がコースのハブになっているので、そこでレンタサイクルを借りて、りんりんロードで岩瀬駅まで行って乗り捨てる、またはその逆という利用パターンが多いです。健脚サイクリスト向けには筑波山のヒルクライムも楽しめます。筑波山神社にはサイクリスト向けのお守りもあるのでヒルクライム達成の記念にぜひ! 筑波山から見る絶景はごほうびですよ!

土浦周辺には蓮(レンコン)畑が多いので、その水を張った畑に映る夕日など写真映えするスポットがたくさんあり、こちらもお薦めです。休日の夕方にはアマチュアカメラマンが大勢集まっています。

霞ヶ浦は湖の開けた風景を楽しめるフラットな道がずーっと続くので、初心者やファミリーでも走りやすいと思います。

東京から土浦まで50分というアクセスのよさ、フラットなコースのなかにヒルクライムも楽しめたり、180kmを一気に走るという上級者向けのチャレンジもできるなど、多様性が魅力だと思います。


季節ごとに違った表情を楽しめる筑波山


息を呑む美しさ。霞ヶ浦の朝焼け


道の駅たまつくりで食べられるなまずバーガー。霞ヶ浦で捕れたナマズを使用

太平洋岸自転車道


千葉県銚子市から和歌山県和歌山市まで6県を結んで走る日本最長の自転車道。沿線には日本を代表する観光地がひしめき、訪れるサイクリストを魅了する。

自分だけのオリジナルな走り方で楽しんで!

国土交通省 自転車活用推進本部事務局次長(道路局参事官)
金籠史彦さん

これから1400kmの旅が始まるという高揚感。そのスタートである銚子のモニュメント前に立ったときの気持ちは特別です。そしてゴールである加太港での達成感は何ものにも代えがたいはずです。太平洋岸自転車道は6県にわたって太平洋岸を駆け抜けるわけですが、県ごとに特徴があって、さらに同じ県内でも走っていくうちに表情が変わる、そのダイナミックな行程がこの太平洋岸自転車道最大の魅力でしょう。

伊豆半島や伊勢志摩など上級者にも走りごたえのある場所もあれば、旧街道のしっとりとした町並みを楽しめる部分、軌道跡をたどるところ、雄大な景色に心打たれるところなど、走るにつれ風景や味わいが変わっていきます。もちろん海の風景も同じではなく、その場所その場所で全部違います。

太平洋岸といいながら紀伊半島ではかなり山深いところも走りますし、海だけではない魅力を感じてもらえればと思います。また東京湾フェリー、伊勢湾フェリーといった航路がコースの一部になっているというのも非日常感があって楽しいですね。

グルメでいうと魚はもちろん全ルートで楽しめるんですが、場所によって味わえる種類や味が変わっていくのもおもしろいですよね。

全ルートを一気に走るというチャレンジングな楽しみ方もありますが、全体をいくつかに分けて楽しむ、あるいはオイシイところだけを選んで走るというのもアリです。自分だけのオリジナルな走り方をして、それを思い思いに発信して頂けると、ほかの皆様の楽しみ方の幅も広がっていくと思います。

ナショナルサイクルルートに指定されたことがゴールではなく、地域の方々、サイクリストの方々といっしょになって、どんどん魅力あるものに進化させていきます。ぜひ何度も走ってもらい、そういう進化も感じてもらえればと思います!


犬吠埼灯台。太平洋岸の旅は灯台をたどる旅でもある


江ノ島越しの富士山。神奈川から静岡は富士山の威容を楽しみながら走る


和歌山県白浜町の千畳敷。三重県・和歌山県ではダイナミックな地形を見ることができる

ビワイチ

どんどん広がるビワイチの魅力!

滋賀県 観光振興局 ビワイチ推進室 主任主事
中嶌眞季さん

ビワイチの魅力は、なんといっても日本一の湖を一周できるっていうダイナミックさですね。湖の景色だけでなく、比叡山、伊吹山、比良山といった山の姿を楽しみながら走れるところもポイントです。

それだけじゃなくて、最近はビワイチファンの方々が独自に見つけたスポットが密かに人気なんです。たとえば湖北にある「コホクブロック」は、黄色いブロックに「コホク」って書いてあるだけのものなんですけど、それがサイクリストのあいだで名所になって。ほかにも「あのフレーム」や「あの地球儀」などサイクリスト発の密かな名所が続々とできているんです。メジャーなスポット以外にそういうファンが見つけた「名所」があるのがビワイチの強みかなと思っています。みなさんに愛されていることを実感しますね。

日帰りで一周する方ももちろんいますけど、最近は宿泊して楽しむ方が増えていますね。スタートは新幹線で東京方面から来る人なら米原駅とか、あとクルマの方は駐車スペースが用意された守山市をスタートにすることが多いと思います。

滋賀県では県内各地の観光地等を周遊するビワイチ・プラスというルート設定もしているんですけど、これもびわ湖沿岸以外のエリアの魅力を楽しめて人気になりつつあります。私個人もレンタサイクルをして近江商人の町を巡ったりするなど自転車での散策が好きなんです。あとは米原駅でレンタサイクルして北国街道の木ノ本という古い町並みを訪ねたり。どんどん広がるビワイチの魅力を感じに来てください!


湖北にある賤ヶ岳(しずがたけ)は奥びわ湖のシンボル


四季折々の表情が楽しめる高島市のセコイア並木


三大和牛のひとつ、滋賀の近江牛をぜひ味わいたい

しまなみ海道サイクリングロード


広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶ、約70kmのルート。CNNが選ぶ世界7大サイクリングコースに選ばれるなど、その魅力は世界的に知られている。

走るたびに新しい発見があるしまなみ!

愛媛県 観光スポーツ文化部 サイクリング誘客推進監
石丸正雄さん

瀬戸内の島々とそれをつなぐ架橋が織りなす絶景がしまなみ海道の最大の魅力です。でももちろんそれだけではないんです。ルートが通る各島それぞれに生活があって文化があって、そしてそれが少しづつ異なっています。島から島へと渡るたびに変わるその変化を楽しんでもらえたらと思います。

初めての方は、たとえば今治市のサンライズ糸山サイクリングターミナルでレンタサイクルを借りて、大島、伯方島と渡り、大三島のサイクリストの聖地碑まで約30km。そこでレンタサイクルを乗り捨ててバスやフェリーで今治に戻って来る、なんてどうでしょう。もちろん余裕があれば自転車で戻っても往復60kmくらいですから、一日かければ初心者の方でも走り切れると思います。

東京から来る場合のお薦めは、新幹線で来るなら福山から尾道へ出てサイクリングスタート、サイクリストの聖地碑を見て大三島で1泊、そして今治へ抜けるプランですね。

ぜひとも行ってほしいのが亀老山の展望台です。その絶景はしまなみでも1、2を争うもの。亀老山はコアなサイクリストの人にとっては大好物の激坂が有名ですが、今はeバイクのレンタルがありますので、女性や年配の方でも同じ絶景を目指して走れますよ。

ほかにも船で渡る上島町のゆめしま海道は4つの島が橋でつながれているんですが、信号がひとつもないんです。快適ですよ!

最近は宿泊施設もどんどん増えてきていて、近くほぼ無人のスマート旅館なんてものもできる予定です。しまなみ海道は常に進化を続けていますので、何度来てもらってもそのたびに新しい発見があるんです。みなさんのお越しをお待ちしています!


愛媛県今治市のサンライズ糸山にあるしまなみモニュメント


しまなみ海道でもっとも大きな橋、来島海峡大橋


大三島にあるサイクリストの聖地碑

まとめ

自治体やエリア観光紹介のブースって、そんなに人が集まらない気がしていましたが、さすがナショナルサイクルルート。その破壊力はハンパではありませんでした。連日押すな押すなの大盛況。だってしまなみ、ビワイチ、つくばりんりんと、日本のサイクリングルートのキラ星たち、そして太平洋岸、富山湾岸、トカプチというニューフェイスも全部集まっているんですから、この賑わいも納得です。来場者も「もうしまなみ走ったから次はどこに行こうかなー」とか「富山湾岸ってどうやって行けばいいの?」とか「ビワイチはどこから走り始めるといいですか?」など、前のめりな人が多いのも印象に残りました。各担当者に直接いろいろ聞けるってのもうれしかったみたい。俺もまだトカプチ走ったことないから、今年の夏は絶対に走るぞ!


担当者全員集合! みんなナショナルサイクルルートを走りに来てねー

関連リンク

ナショナルサイクルルート(国土交通省)
https://www.mlit.go.jp/road/bicycleuse/good-cycle-japan/national_cycle_route/index.html

トカプチ400
https://www.ctjguide.com/

富山湾岸サイクリングコース
https://cycling-toyama.jp/course/wangan/

つくば霞ヶ浦りんりんロード
https://www.ringringroad.com/

太平洋岸自転車道
https://www.kkr.mlit.go.jp/road/pcr/index.html

ビワイチ
https://www.biwako1.jp/

しまなみ海道サイクリングコース
https://shimanami-cycle.or.jp/

DATA

イベント名:CYCLE MODE TOKYO 2023
開催日:2023年4月15日(土)〜16日(日)
会場:東京ビッグサイト
主催:サイクルモード実行委員会

執筆:岩田淳雄

愛知県出身、千葉県在住。
自転車雑誌「サイクルスポーツ 」「バイシクルクラブ」の編集長を歴任。現在は「ペダルプッシャー」を主宰し、サイクリングの啓発活動を展開しています。
https://pedalpusher.jp/

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実走調査! 日本の自転車道 トカプチ400 ①解説編

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DATA
北海道帯広市→幕別町→中札内村→更別村→大樹町→豊頃町→浦幌町→池田町→音更町→帯広市→音更町→鹿追町→糠平温泉郷→三国峠→糠平温泉郷→上士幌町→士幌町→音更町→帯広市
距離:403km 獲得標高:3368m 最大標高:1139m
実走調査日:2024年10月8日〜12日

日本のサイクリングルートを走破してレポートするシリーズ。国土交通省のナショナルサイクルルートのHPに掲載されている「サイクルツーリズムの推進モデルルート」を中心に、各地の自転車道を紹介していく。各レポートは解説編と実走編で構成され、これから走る人に向けた実用ガイドを目指している。

第2回目はナショナルサイクルルートである北海道のトカプチ400。まずはその概要を解説していこう。

三国峠直下にある松見大橋。トカプチ400の雄大さを象徴する絶景だ


帯広駅バスターミナルにある壁面地図

 

成り立ち

2021年5月にナショナルサイクルルート(第2次)に指定

 日高山脈、大雪山系に囲まれた十勝平野の中心部を、大きく8の字を描いて結ぶこのトカプチ400は、富山湾岸サイクリングコース、太平洋岸自転車道と同時に、2021年5月に第2次ナショナルサイクルルートに指定された。
全長403kmにおよぶそのルートは、ナショナルサイクルルートとして太平洋岸自転車道に次ぐ長さ。広大な森林地帯、肥沃な農業・酪農地帯、さらにはそれを結ぶ河川や湖沼など、北海道のダイナミックな風景のなかを走るスケールの大きなサイクリングルートとなっている。
またその中心地である帯広市に、とかち帯広空港があることも、海外からのアクセスのよさを含めナショナルサイクルルート指定を受けた大きな理由だろう。

ナショナルサイクルルート指定までの道のり

2016年に閣議決定された第8期北海道総合開発計画のなかに盛り込まれた「サイクルツーリズム等の振興」に続き、翌2017年には自転車活用推進法が制定。それを受けて2018年には北海道自転車条例にサイクルツーリズムの振興が謳われた。
この流れを汲んで全道で5つのサイクリングモデルルートが設定され、その後2年間かけてルートの検証などが行われた。そのうちのひとつとして初めてトカプチ400のルート名が登録された。

さらに2019年には北海道開発局の道路部門と北海道の経済部観光局などを中心に、北海道サイクルルート連携協議会が設立され、北海道各エリアのルート協議会が募集により設立・認定された。
この各協議会が提案したサイクリングルートを「サイクルルート北海道」(基幹ルート)と呼び、トカプチ400をはじめ翌2020年には「きた北海道ルート」、「オホーツクサイクリングルート」、「羊蹄ニセコエリアサイクルルート」など7つのルートが公開されている(その後3ルート追加され現在10ルート)。

トカプチ400は10ルートのなかのひとつ

ナショナルサイクルルートとして指定されるまで、第8期北海道総合開発計画から5年、サイクルルート北海道認定からわずか1年半というスピード出世であるという点。さらにほかのナショナルサイクルルートが単独のルート設定であるのに対し、このトカプチ400は観光振興のために作られた10ルートのなかのひとつであるという点は、ルート整備や案内の不十分さなどに少なからず影響を及ぼしている。

ちなみにトカプチとはアイヌ語で十勝川のことを指し、十勝という地名の語源と言われている。


トカプチ400のルート案内サイン。じつはこのようにナショナルサイクルルートのルート案内として掲示されているものは多くない

ルート概要

8の字を描いて十勝平野を走る403km

起終点はJR帯広駅(MAP①)。ここから8の字ルートの南半分を反時計回り、北側を時計回りで走るのが、オフィシャルMAPに掲載されているルート。
ぬかびら温泉郷(MAP⑳)から三国峠(MAP㉕)までは往復路となる。コース設定当初は北半分を反時計回りで走るルートもあったようだが、現在は時計回りで統一されている。
ただ逆回りの走り方でもルート案内の表示はされているので、基本的にどちらの回り方でも自由に走ることができる。

距離は南半分が約185km、北半分のループが約155km、三国峠の往復が約60kmといったところ。

南半分は海岸沿いのわずかなアップダウンをのぞけば、おおむねフラットで走りやすい。
大樹町までの区間は道の駅などもルート上に点在し、補給に困ることもないだろう。
だが太平洋に沿って走る大樹町から豊頃町の区間、さらにそこから十勝川に沿って北上する部分などは自販機も少なく、とくに夏場は注意が必要だ。

北半分は三国峠までが白樺峠(MAP⑰)、幌鹿峠(MAP⑲)越えを含む山岳ルート。
ルートMAP上では中級者向けとなっていて、初級者では電動アシスト付き自転車でなければ厳しいかもしれない。注意しなければならないのは、この白樺峠からぬかびら温泉郷までの区間、さらには三国峠往復の全区間でドコモ以外の携帯電話の電波が届かないこと。
トラブルにあった場合に助けを呼ぶことができないのは困りものだ。

ぬかびら温泉郷から帯広までの最終区間は、これまた超フラットな快走区間となる。


フラットな直線路が延々と続く豊頃南町付近


白樺の木が山肌に密生する風景に驚かされる白樺峠への道

アクセス

とかち帯広空港から空港連絡バスで帯広駅へ

ゲートウェイとして指定されているであるとかち帯広空港(MAP②)へは、東京羽田空港からJALまたはANA(AIR DOとの共同運航便)が1日に7便運行されている(2024年12月現在)。
首都圏からはこれを利用してトカプチ入りするのがベストの選択だろう。飛行機だと1時間半程度のフライトですむのが、鉄道だと東京駅から新幹線と在来特急を乗り継いで帯広駅まで10時間以上かかってしまう。

空港から帯広駅までは飛行機の到着時間に合わせて空港連絡バスが運行されていて、1000円で乗車することができる。帯広駅までの所要時間は約40分。

帯広駅を起点とせず空港から走り始めてしまうというプランニングも考えられるが、バス利用で帯広駅に着いたとき同様、そこまで使った輪行用機材(飛行機輪行に適したパッド入りの輪行袋、あるいは箱)をどうするかが問題となる。調査時も非常に悩んだが、これに関しては次回の実走編で実例とともに紹介したい。

いずれにせよルートの起終点とされる帯広駅・バスターミナルおびくるからスタートするのが気持ち的にもスッキリするので、リムジンバスを使って移動することをお勧めしたい。

また首都圏以外からであれば、最寄りの空港から羽田乗り換えでアプローチするのもいいが、まず札幌の新千歳空港へ飛び、そこから列車で帯広駅へ向かうという方法も選択肢だろう。

ちなみにトカプチ400にはゲートウェイに設定されている施設が3つある。帯広駅・バスターミナルおびくる、とかち帯広空港、そして音更町にある「道の駅おとふけ なつぞらのふる里」だ。鉄道およびバス、飛行機、そしてクルマでのアプローチを念頭に置いた3つの起終点と言うことができるだろう。

 
羽田空港からはANA(AIR DO共同運航便)、JALが毎日7便往復している


空港からは連絡バス利用となる。輪行バッグのまま運んでくれた


帯広駅にあるバスターミナル「おびくる」。レンタサイクルも扱っており、実質ここがトカプチ400の起終点となる

ルート高低差

全ルートの獲得標高は3368m

プロフィールマップを見ればわかるとおり、難所は白樺峠、幌鹿峠、三国峠の3カ所。ただし難所といってもそれほどキツいわけではない。

まず白樺峠。推奨ルートに沿って走る場合、帯広から延々55kmほど上ってたどりつく。プロフィールマップを見れば絶望的な上りに思えるが、じつは獲得標高は930mほど。峠の手前までの平均勾配は0.4%(!)。言われなければ上りだと気づかないほどで、恐れるに足らない勾配なのだ。

これはプロフィールマップのトリックだと言えるかも。ただ峠の手前7kmほどで平均勾配7%になるので少し厳しく、ここが全ルート中最大の難所だ。

続く幌鹿峠は白樺峠から少し下ったあと、15kmで300mアップ。ここも然別湖沿いはわずかに上るものの、勾配を意識するほどではない。峠の手前6kmほどで少し勾配がキツくなるが、それでも4%ほど。

そして三国峠。ぬかびら温泉郷から峠手前のカフェまで26kmで獲得標高650mほど。前半16kmは獲得標高170mで平均勾配1.1%。後半10kmは少し勾配が厳しくなるものの平均勾配5%ほど。途中で何度か休憩しながら行けば、それほど大変な坂ではないだろう。

このようにルートの北部分はプロフィールマップ上は大変そうに見えるが、覚悟を決めていっても空回りするほど。恐れる必要はないと言える。

注意したいのは音更町にある西九線(MAP⑭)という道。上り返しの長めのアップダウンが5連続し、前方に見える上りに備えて下りで全力疾走してしまうこともあり、思いのほか体力を消耗する。プロフィールマップには現れない勾配だけに、不意を突かれる場所だ。

あとは大樹町から豊頃町に至る国道336号もゆるいアップダウンを繰り返し、思いのほか脚を削られるので注意が必要だ。



提供:北海道TOKACHIサイクルツーリズムルート協議会 ※クリックで拡大


然別湖手前。このあたりは平均勾配6%くらい


三国峠への上り。この先から少し勾配が増す

道路状況

全線にわたって現れる舗装の継ぎ目が非常に不快

舗装率ほぼ100%。なので北海道だからといって悪路を走るような太いタイヤは必要ない……と思ったら大間違い。トカプチ400を走るなら、ロードでも太めのタイヤが必須だと断言する。

その理由は舗装の継ぎ目にある。進行方向に対して直角に、アスファルトのひび割れのような段差が延々と続く。道路を横断するこのような継ぎ目は「横断クラック」と呼ばれている。イメージとしてはルート全線の半分以上にこういった横断クラックがある。

国道や道路といった幹線道路だけでなく、堤防上の「サイクリングロード」にも横断クラックは見られる。場所によって異なるが、5mから20mくらいの間隔で、この継ぎ目が次々に襲ってくる。そのたびに不快な振動、衝撃が体に伝わってくるのだ。

この継ぎ目の原因は寒暖差にある。気温の差が激しい北海道では、急激な気温低下により舗装が収縮し、その温度応力により舗装に一定間隔のひび割れが発生する。この温度応力ひび割れは寒冷地域に発生しやすく、アスファルト舗装が薄い区間で発生本数が多い。

クルマで走っているぶんには気づかないような振動だが、自転車とくに高圧タイヤで走るロードバイクの場合は非常に気になるものだ。そのためトカプチ400を走るなら、グラベルバイクを用意するか、ロードでも28C以上の太さのタイヤを装着することをお勧めする。


豊頃町内。ひび割れた路面が前方に繰り返し現れるのがわかるだろうか


十勝川の堤防道路にも横断クラックの連続が


音更町内の横断クラック


幕別町の十勝川沿い道路。もうイヤ

走行注意ポイント

交通量の多い場所はほとんどない

交通量が圧倒的に少ないので、クルマに注意すべき場所はほとんどない。交通量が多いわりに路肩が狭く走りにくいと感じたのは池田町の利別駅から十勝川温泉に抜ける道道73号くらい。
ちなみにこの道道73号は進行方向左手に幅のある歩道があって、そこを走ることも考えたが、草の繁茂などあり走りにくいので、実際には車道を走ることになった。

帯広駅をスタートして11kmほど走った帯広市桜木町内には、幅の広いブロック路面があり、ロードバイクの場合はパンクを避けるためスピードを落として走行したい。


道道73号。クルマが連続してやってくる。路肩部分に段差のある排水口があり、それを避けるために車道に膨らみがちなので注意したい


道道73号には幅の広い歩道がある


帯広市桜木町内にあるブロック路面

携帯電話が使えないエリアに注意

前述したが、補給やトイレのないエリア、携帯電話が使えないエリアがあるので、それがどこなのかしっかり頭に入れておきたい。

補給できないエリアは20kmほど続く部分もあり、夏場はとくに注意が必要だ。トイレもないのでとくに女性は気をつけたいところ。

また携帯の電波が入らないエリアは然別湖畔を除く白樺峠からぬかびら温泉郷、さらにそこから三国峠までのおおよそ50kmにおよぶ。ただドコモだけは幌鹿峠からぬかびら温泉郷の間、ぬかびら温泉郷と三国峠の間で使用できるようだ。

クルマのトラブルも含めた対策として、ぬかびら温泉郷から三国峠までの区間には非常電話が3箇所設置されている。

これらの情報は北海道TOKACHIサイクルツーリズムルート協議会が配布するルート案内地図に掲載されているので、必ず事前にチェックしておきたい。


爽快な三国峠への道だがドコモ以外の携帯電話は使えない


トカプチ400サイクルマップ

ルート案内の状況

サイクルルート北海道の表示に導かれる

予備知識なしに走り始めてすぐに気がつくのは、矢印の付いた案内表示にある「4」という数字。どうもこれがルート案内表示のようだが、どこにもトカプチ400の文字はない。矢印と自転車のピクトに4という数字が組み合わせられたステッカーが、ルートの進行方向を示している。これは何なんだ?

この4という数字が、前述したサイクルルート北海道(基幹ルート)のルートナンバー。トカプチ400はサイクルルート北海道の第4ルートだということだ。つまりサイクリストはナショナルサイクルートとしてのトカプチ400ではなく、サイクルルート北海道の第4のルートとして整備された案内表示に従って走ることとなる。ほかのナショナルサイクルルートにはそういった例がないので、なんとなく違和感を感じる。

このステッカーによるルート案内が、印象としては全ルートの9割を占めている。このステッカーは道路標識や電柱、橋の欄干や施設の看板といった既設の柱などにベタベタと設置されている。ほかのナショナルサイクルルートに比べ、低予算で整備されているという印象だ。

また数は少ないがナショナルサイクルルートのシンボルマークやトカプチ400のロゴがデザインされた案内看板も見受けられる。これは令和6年度中をめどに増設していくということだ。


基本的なトカプチ400の案内表示。自転車のピクトが北海道の形をデザインした枠の中に入っているバージョンもある


あらゆる場所にステッカーが貼ってある


このようにナショナルサイクルルートとトカプチ400のシンボルマークが入った案内看板も今後設置が進んでいく

路面の案内表示は少ない

ほかのナショナルサイクルルートでは多く見られる、路面にペイントされた矢印やシンボルマークは少ない。これは冬季の除雪作業などによりペイントが削られてしまうため、ポールなどに設置する案内ステッカー・看板が優先されているからだ。柱などがない場合に路面表示が設置される。調査時に見かけたもののなかには傷みが激しい路面標示もあった。

また矢羽根による路面表示もいくつかのエリアでは見かけたが、あるところにはある、ないところにはまったくない、という状況だ。ちなみにトカプチ400の矢羽根は右肩に高輝度の白線をあしらった夜間視認性向上型。


路面のペイントによる案内表示はステッカーを貼る柱などがない場合に設置される


案内看板と同時に路面標示もあるが、ほとんど見えない


損傷した路面標示


基本は100mおきに設置される矢羽根。自治体によって設置されている場所とない場所がある。たとえば更別町に入ると矢羽根が登場し、忠類町に入ると消えてまた浦幌町で現れる、といった具合

迷いやすいポイント

案内表示のない分岐がある

いくつか案内表示のない場所があった。

道の駅かみしほろを出て2kmほど行った右折部分。ここには右折の案内表示がない(MAP㉗)。

帯広市内に向かう音更町には間違えやすい表示があった(MAP㉙)。十字路直前の道路標識支柱に右折の指示があるが、ここは直進。その先のY字路を右側に進むという表示がまぎらわしい。

また表示の不備以外に表示があっても雑草で隠れて見えないこともあった。進路の表示を頼りに走っていく場合、表示を見落としてしまうとかなり無駄にルート外を走らされる可能性もある。GPSでコースマップと自車位置を表示させながら走ると、こういうミスが防げると思う。


道の駅かみしほろ付近。右折の指示がない


右折の表示があるが、ここは直進。先のY字路を道なりに右へ、という表示

十勝大橋は鬼門

帯広市内を流れる十勝川にかかる十勝大橋。この帯広側のたもとは案内が不十分で混乱しやすい場所だ(MAP⑪)。混乱の原因はサイクルルート北海道が制作するトカプチ400サイクルマップの案内と、トカプチ400のHPに掲載のRide with GPS(Googleマップも同様)のルート表示が異なっていることにある。

トカプチ400を走る際、トカプチ400サイクルマップではルートの詳細まではわからないので、迷った場合はマップを拡大できるRide with GPSのルートを参照することになる。ところがこのシーニックバイウェイ制作のルート表示が、北半分を反時計回りで走行するルートで描かれているのが混乱のもと。現在の推奨ルートである時計回りで走ろうとすると、各所で不都合箇所が現れてしまう。

例えば帯広駅から音更町方面に向かう場合、Ride with GPSでは十勝大橋の南側にある「西3条通」交差点をそのまま突っ切って堤防下の細い道をいくルートになっているが、案内は皆無。おかしいと思ってトカプチ400サイクルマップにある拡大図を見ると、交差点手前でループを描いて国道をくぐり、堤防下の道に出る案内があった。Ride with GPSのルートを見ながら走る場合、これではわからない。

さらに道路上の案内表示では、この交差点を普通に右折して、十勝大橋を渡るように誘導されるのだ。反時計回りルートの案内だろうが、ここで道を間違えるサイクリストは多いのではないか。


十勝大橋の「西3条通」交差点。ここには右折して十勝大橋を行く表示が


右折すると十勝大橋には直進の表示。これは信用してしまう。だがこれは北側ルートを反時計回りにぬかびら温泉郷に向かう場合の案内

RIDE with GPSのルート表示は厳密ではない

またこのRide with GPSに従ってさらに走っていくと、国道241号の平原大橋で十勝川を渡るのだが、ここの通行方法もわからない(MAP⑫)。
堤防上の道を走っていくとこの国道241号にぶつかる。ここを右折することはわかるのだが、右側の歩道を行けばいいのか、無理やり中央分離帯を突破して左側車線に移るのか。
トカプチ400サイクルマップの拡大図でも読み取れないのでRide with GPSのルートを見ると、ルートは中央分離帯を走って(!)、そのうちなんとなーく左側車線に移る。どこで国道を横断するのかといった案内看板もない。

これはこのルートの推奨が反時計回りだった頃のルート図をそのまま使っていることが原因だと思う。反対方向から来れば問題なく左折できるのだ。

時計回り、逆周り両方のルートを表示しなければならないので、それほど厳密にRide with GPSのルートを引いてあるわけではないのだろうが、さらに精度を上げた表示で両方向の走り方が読みとれるようになるといいと思う。


現場写真。ここで中央分離帯のある国道を右折する


しばらく右側の歩道を走り、ふと気がつくと左側車線に矢羽根があったので、中央分離帯の切れ目から左側車線に移った

観光&ビューポイント

超メジャーな観光スポットはない

世界的に有名な観光地も多い北海道だが、意外なことにここ十勝地方には目玉となる観光地がない。とくにトカプチ400のルート上には、特筆すべき観光スポットは見当たらない。それでも少しルートをはずれれば、池田ワイン城、ナイタイ牧場など、名前を聞いたことのある場所があるにはある。

ただここは北海道。地平線を感じられるまっすぐに続く道、広大な牧草地と畑、大自然に抱かれる森林地帯、雄大な川の流れなど、ここ以外では体感できない魅力にあふれている。

そんななかでルート上で見ることができるのは、ばんえい牧場十勝、ハルニレの木、白樺並木、松見大橋、旧国鉄士幌線跡、タウシュベツ川橋梁など。それらを巡りながら、北海道ならではのダイナミックなサイクルルートを楽しむ。それがトカプチ400の正しい走り方だろう。


帯広空港すぐ近くにある、ばんえい牧場十勝(MAP③)では、ばんえい競馬を走る「ばん馬」が飼育・訓練されている。ここではレースは行われないが、練習場には本番と同じ障害物が設置されていて、練習風景を見ることができる


忠類北10線の坂と呼ばれる直線路(MAP⑤)。高速道路の脇にある


豊頃町にあるハルニレの木(MAP⑨)。CM撮影などで有名


調査時に何箇所かで見かけたタンチョウ鶴。渡り鳥だが最近は渡らずに夏をすごすこともあるという


十勝川温泉手前の千代田堰堤(MAP⑩)。ポケットパークもありきれいなトイレが利用できる


音更町にある十勝牧場の白樺並木(MAP⑬)。テレビドラマや映画のロケ地


白樺峠手前の白樺林(MAP⑯)


三国峠への道は国交省が定めた「秀逸な道」に認定されている。この秀逸な道は全道に12箇所あり、この十勝平野・山麓ルートは「樹海に佇む天空の道」と名付けられている


三国峠手前の松見大橋(MAP㉔)は、ルート上から見下ろすことができる。トカプチ400のアイコン的スポット


ぬかびら温泉郷から三国峠に向かっては旧国鉄の士幌線跡に沿って走る。その軌道跡がいまも残っている(MAP㉒)


冬季には湖底に沈むことで知られる幻の橋、旧士幌線のタウシュベツ川橋梁跡。どんどん崩れているので、この状態で見られるのはそう長くないのかも。許可を受けて林道に入ったり、近くまで行くツアーなどもあるが、反対岸となるルート脇からも、森の中を5分ほど歩いた展望所から見ることができる(MAP㉑)


旧士幌線第五音更川橋梁跡(MAP㉓)。道路からよく見える


ぬかびら温泉郷から近い旧士幌線第三音更川橋梁跡(MAP㉖)

DATA

トカプチ400HP

トカプチ400サイクルマップ

Ride with GPS

サイクルルート北海道

次回はトカプチ400②実走編その1

執筆:岩田淳雄

愛知県出身、千葉県在住。
自転車雑誌「サイクルスポーツ 」「バイシクルクラブ」の編集長を歴任。ナショナルサイクルルートは全ルート全行程を走破している。現在は「ペダルプッシャー」を主宰し、サイクリングの啓発活動を展開しています。
https://pedalpusher.jp/

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日本のサイクリングルートを走破していくシリーズ。国土交通省のナショナルサイクルルートHPに掲載されている「サイクルツーリズムの推進モデルルート」を中心に、各地の自転車道を不定期連載で紹介する。今回はトカプチ400の実走レポートその1。帯広市から南半分を反時計回りに走った2日間の模様をレポートする。

2日目終盤に通った十勝中央大橋。日暮れが近づいている

DATA
北海道帯広市→幕別町→中札内村→更別村→大樹町→豊頃町→浦幌町→池田町→音更町→帯広市
距離:186km 獲得標高:856m 最大標高:200m
実走調査日:2024年10月8日〜9日

何日間かけて走るのか?

 2025年1月現在、日本で6カ所指定されているナショナルサイクルルートのうち、このトカプチ400だけ走ったことがなかった。遠いから飛行機代高いし、距離が長いから日数もかかるし、夏は混みそう、冬は雪だし、春秋も寒そうだな、とか思って敬遠していた。

でも年齢も年齢だし、今走らないとずっと走らないような気がした。
行くぞ! 仕事の合間を縫って北海道行きを決めたのは8月下旬だった。だが飛行機も宿もすべて手配したのに、台風のせいですべてキャンセルするはめに。
気を取り直して季節的にも最後のチャンスと、2024年10月の上旬に行くことにした。

このトカプチ400は帯広を中心に南半分のループと北半分のループがあり、その北半分に三国峠までの往復路が付け足された、単位記号のグラム(ℊ)みたいな形をしている。距離は全部で約400km。これを何日で走るのが一般的なんだろう? 実際に走った人のレポートがネットであまり出てこないんだよな。公式MAP(トカプチ400サイクルマップ)とにらめっこしながら自分の脚力と相談して、1日100kmまでの走行、山岳部ではもっと余裕をもったプランニングを考えた。

結論として帯広から南のループを2日間、北のループを2日間、三国峠往復を1日の合計5日間で走ることに決めた。

初日は南側のループをざっくり2分割したところにセキレイ館という宿があるのを公式MAPで発見、いつも使っている宿泊予約サイトからは予約できなかったので、宿のHPから予約を入れた。2日目は帯広市内に戻って一泊。3日目は北側のループを時計回りでぬかびら温泉郷まで。峠が2つあるのでここが厳しそうだ。4日目はぬかびら温泉郷から三国峠までの往復。距離は短いが三国峠はルート最高地点だし、前日までに疲れもたまっているだろうから、往復64kmでも満腹かな。ホテルは連泊だ。そして5日目はぬかびら温泉郷から帯広市内に戻って終了。帯広で祝杯を上げて翌日の飛行機で戻る。うん、完璧だ。

空港から駅までは空港連絡バス

関東に住んでいるので、飛行機で行くことは決めていた。羽田空港からとかち帯広空港までANAとAIR DOとの共同運航便の早朝便があるので、現地までの移動方法はそれ一択。
さっそく頭のなかで移動のシミュレーションをしてみる。自宅から羽田まではクルマで送ってもらえるので問題ない。朝イチの便で現地入りして、その日のうちに走り始めよう。
とかち帯広空港から市内までは空港連絡バスがある。これで起終点となるJR帯広駅まで移動して走り出したい。運行会社のとかちバスに電話すると、「分解して袋に入れた状態であれば、スペースがあれば載せられますよー」という返事。ありがたい。たいていの空港バスは、公式にはNO、現場ではOK。現場判断では輪行状態であれば載せてくれるものの、取材で正面切ってお伺いをたてると「ダメです」と言われるのが一般的。自転車雑誌編集者時代には、ここをどう書くかでいつも悩まされた。

朝6時過ぎには羽田にいた。とかち帯広空港まではJALも運行しているが、朝早い便があるのはAIR DOとANAの共同運航便のほう


とかち帯広空港では飛行機の時間に合わせて空港連絡バスが運行されている


空港にある自転車組み立てスペース。フロアポンプも貸し出してくれる。ただここで組み立ててしまっても、輪行機材を預ける場所がないじゃんか……と思っていた

輪行バッグどうする問題勃発

で、飛行機輪行の場合、いつも問題になるのが自転車を収納してきたバッグや箱の保管場所。俺はオーストリッチのOS-500というパッド入りの輪行バッグを愛用しているのだが、とても持って走るわけにはいかない大きさ。サイクリングしている5日間、これをどこで保管するか。

帯広駅に電話するがコインロッカーは3日間しか保管できないという。バスターミナルも同様。いっそのこと空港から走り始めることにして(ルートは空港のすぐ近くを通っている)、空港に荷物を預けるか? だが空港には荷物預かりのサービスがないという。しかも調査ということもあり、やはり起点は帯広駅にしたいという思いが強い。

悩んだ末、帯広駅までバスで行き、そこから最終日の宿(帯広市内)まで走って輪行バッグを預けることにした。宅配便で空港から日付指定で宿に送ることも考えたが、幸いその宿はルート近くにあり、駅からも3kmほどの距離。OS-500を背負って走っても3kmならなんとかなるだろう。少し工夫すればOS-500が背負えることは過去に体験ずみだった。まあ宿が帯広駅前なら全く問題なかったんだけど予約できなかったんだよね。

しかーし。あとで知ったことだが空港のコインロッカーは、カウンターで申し出れば3日以上預かってもらうことも可能だったようだ。それなら空港を起点にして走り出すこともできるし、なんなら空港バスに乗る前に普通の輪行袋に自転車を詰め替えて、OS-500をコインロッカーにぶち込むこともできたわけだ。むー。


バスターミナルおびくるのコインロッカー。大型のロッカーもあるが、預けられるのは3日まで


JR帯広駅のコインロッカー。こちらも折り曲げればいちばん安いロッカーにOS-500が入りそうなんだけどなー


おびくるには更衣室がある。これはうれしい! 俺もここでサイクルジャージに着替えました


こんなふうにOS-500をザックにくくりつけた。もう少し上に取り付ければよかった

起終点は「帯広駅・バスターミナルおびくる」

朝6時55分の飛行機に乗ってとかち帯広空港に8時25分着。飛行機の時間に合わせて帯広市内行きの空港バスが待っていて、スムーズに乗車できた。乗車時間は約30分なので、朝9時にはスタート地点に立っていた。

だがそこから自転車を組み立てたり、バスターミナルや駅を見たり写真を撮ったりして、スタートは11時くらいになってしまった。

で、スタートの記念写真を撮ろうと周囲を探すが、モニュメント的なものがない。うーん。太平洋岸自転車道や富山湾岸サイクリングコースのような起終点のモニュメントがぜひほしいものです。

気を取り直してスタートしようとするが、まずどっちに行っていいかわからない。公式MAPの二次元コードやHPから飛べるRWGPS(Ride with GPS)のMAPを拡大してみると、どうもJR帯広駅の南口が起点のようだ。バスターミナルおびくるからは駅の反対側ということになる。ところが駅構内は自転車進入禁止。押しても通っちゃだめだって。サイクリストに厳しい。しかたなく駅をぐるっとまわって南口に。ここにもモニュメントはなく、ルートの方向を示す看板などもない。さびしー。

おびくるの壁にある全体MAP。公式MAPと同じものだが、ここが唯一の記念写真ポイント


おびくるの中にはこんな看板(?)があった。ここで写真を撮ってくれということなんだろうけど、そういうことじゃないんだよなー


帯広駅の構内は自転車進入禁止


起点となる駅の南口。ルートの方向を見てもなんの案内もない。これでホントにナショナルサイクルルートなの?

ルートの指示は心もとない

公式MAPだと細かいルートがわからないので、RWGPSを拡大してどの道を行けばいいか特定して走り出す。ルートが国道236号に出る前に最終日のホテルがあるので、そこに寄ってOS-500を預かってもらった。

身軽になって、さあトカプチ400を楽しむぞー!と意気込んだところで、早々とルートミス。札内川を渡って右折するところで、ルートを示す小さな矢印ステッカーを見落として直進してしまったのだ。ダウンヒルの先だったこともあるが、ステッカーの貼付位置が低く、雑草で見えにくかった。その先,どん突きのT字路まで行って、そこに矢印がないことで不安になってMAPを確認すると、4kmほど行き過ぎてることが判明。泣きながらアップダウンを戻って正規ルートに復帰。

この反省から、以降は矢印に頼らず、この先のある程度のルートを頭の中に入れて走る、少しでも不安な交差点などではMAPを確認する、を繰り返して走ることとなった。後述するがこの矢印看板がない場所などもあり、常に油断はできない。ほかのナショナルサイクルルートのようにルート案内看板や路面表示が充実していないので、地図なしで楽々サイクリング、というわけにはいかないのがトカプチ400のワイルドなとこだ。あー、またやられたー!とゲーム感覚で楽しむのが正しいお作法かも。

輪行機材を預かってもらったホテル。事前に言ってあったので問題なく預かってくれた


この交差点で右折の矢印を見落とした。戻ってきてよく見ると、ステッカーの一部が草で隠れている……


これは手前から走ってきて左折する部分の案内なんだけど、左折してからの直進を示す看板は不要では?

10月の北海道、夕暮れは意外に早い

景色は北海道の雄大さを感じさせるものの、天気が曇りなのでイマイチ気分が上がらないまま、ゆるーくアップダウンを繰り返して道の駅なかさつないへ。すでに午後2時。昼飯に豚丼をかっ込んで先を急ぐ。10月の北海道、日の入りは17時ころ。17時半には暗くなってしまうだろう。その前に宿に入りたい。

忠類朝日のあたりで北海道らしい直線路が現れ、思わずシャッターを切る。あとで帯広バスターミナル横の案内地図看板で知ったが、ここは忠類坂という名所。最近は「忠類北10線の坂」と呼んでいるということだ。


北海道らしい風景が見られる


畑に実っているのはホップ。これがビールになるんだねえ


ばんえい牧場十勝。ばんえい競馬を走る「ばん馬」と呼ばれる馬のトレーニングセンターだが見学もできる


矢印ステッカーはどこに貼られているかわかならいので油断禁物


道の駅なかさつないで豚丼


忠類北10線の坂。覚えられないから忠類坂でいいのに

トカプチ400名物の「横断クラック」

この忠類北10線の坂もそうなんだけど、トカプチ400のルートで非常に不快なのが道路の段差。横断クラックと呼ばれる、道路を横断する形で現れる道路の継ぎ目のような段差だ。走り始めて最初のうちは気にならず、まあこのあたりだけかな、なんて思いながら走っていたが、それがどこに行っても現れるものだとわかり、これはひでえなあと思うように。

とにかく10〜20mおきに現れる段差を通過するたびに、腕に振動が伝わる。最初のうちは少しハンドルを引いて抜重しながら走ったものの、すぐにそんな気は薄れてしまった。とにかく数が多すぎる。

これは走った人にしかわからない、トカプチ400の最大の欠点だろう。このルートを推進する人たちもそれはわかっているらしく、なんとかしたいのはやまやまなんだろうけど、クルマだと気にならない程度のものなので、莫大な費用をかけて自転車のために補修するなんてことはできるはずもなく。結果ロードバイクはガッタンコガッタンコと段差の振動に耐えながら走ることに。

トカプチ400走るならグラベルバイクですよ、マジで。


こういう新しい舗装には当然クラックはない


でも古い道路には必ずと言っていいほど横断クラックが

セキレイ館は「とほ宿」だった

道の駅コスモール大樹(の横のショッピングセンター)のベンチで休憩。空模様がだんだん怪しくなってきて、わずかに小雨の気配も。10月の北海道で雨に濡れて震えながら、日が暮れた街路灯もない道路を、クルマに怯えながら走るのは避けたい。とにかく必死でペダルを回し続ける。

大樹町は小型ロケットの打ち上げ施設があり、町をあげて宇宙推し。ルート脇にスペースシャトルを模したモニュメントがあったらしいんだけど、見逃した。いや、パチンコ屋か何かの看板かと思って気にしなかったのかも。

宿に入ったのは17時半。ふー。
本日の走行105km。


大樹町の市街。空模様が怪しいー。このあとは必死で走ったので写真がない

この日の宿であるセキレイ館は「とほ宿」。徒歩、自転車、オートバイなどで旅するツーリストをもてなす、いわゆる旅人宿だ。この日の宿泊客は俺含め4人。俺のほかはオートバイで来ている人たちだった。夜は宿の主人を中心としたミーティング?があり、ビール片手に旅の話に花が咲いた。ご主人は帯広で自転車店勤務の経験もあり、奥さんはランドナーで旅するサイクリストでもある。このご主人に横断クラックの話をすると、ちょっと前に泊まった台湾のサイクリストに感想を聞いたら「道路がだめだ」と言ったきり無口になってしまった、という話をしてくれた。


セキレイ館。MAPに載ってたのでメールで予約を入れた。「サイクリストにやさしい宿」にも指定されていて、自転車は大きな納屋の中にとめさせてもらえた


相部屋になる場合もあるらしいが、宿泊客が少なかったのでツインのシングルユース(?)で泊まることができた


当然2食付き。周囲に飲食施設はない


宿の本当の主である猫

お腹がすいたが店はない

翌朝は9時ころ出発。道幅は広いが交通量の少ない国道336号でアップダウンと戦いながら長節湖。ここからわずかだが太平洋岸を走る。トカプチ400は肥沃な農地と山や川のイメージが強いが、海までが含まれる多彩なルート景観が魅力のひとつなのだ。

豊頃町の大津港町で11時。そろそろ昼飯のことを考えなければならないが、ここにはラーメン屋が一軒あるだけ。まだ大丈夫かと思って先に進むが、とよころヘリポートに向かう鋭角のターン箇所で矢印を見逃し、少しミスコースしてしまったこともあり、だんだん時間がたち腹も減ってきた。聞けばこの先、豊頃の駅前までは飲食できる店やコンビニはないらしい。

北海道はクルマも少なく道もまっすぐで、広い大地を走ってるって実感できるのはいいんだけど、言い換えると民家や商店などが少ないってこと。トイレや補給は計画的にしておかないと、けっこうピンチになることも。

13時ごろ、豊頃町のセイコーマート着。この手前の交差点にも左折の矢印がないことに、あれーっと思いながらパンと飲み物。


アップダウンのある国道336号。クマに注意の看板


ちょっとだけど太平洋岸を走る。空が曇っていてホント残念だ


この「きいちゃん食堂」が大津で唯一の飲食店。あとで気づいたんだが、この店はトカプチ400のサイクルステーション(驚)


やっとあったセイコーマートでパン


豊頃駅近くの国道38号に出るところ。セイコーマートの手前。左折なのに案内はない。だが曲がったところに直進の案内が。この「曲がった先に案内を出す」ってのはトカプチルールなんでしょうか?

十勝川沿いのスーパー直線路

ルートからちょっとだけ離れるけど、少し観光しようと思ってハルニレの木へ。そこから十勝川沿いの堤防道路に入る。これが滑走路みたいな直線道路で(横断クラック付き)、しかもクルマがほとんど来ない。支流である利別川を渡るまで10km近いが、クルマは2台しか通らなかった。

池田町ではいけだワイン城に寄ってみたかったが、丘の上にあって坂を上らなければならないようだし、ここ数年酒を断っているのでスルー。


豊頃町の矢羽根。冬期の除雪作業でこんなに削られてしまう。補修費用もバカにならない。案内はステッカーですませておこう、という気持ちがわからなくもない


ハルニレの木。天気がよければきれいなんだろうなー


十勝川沿いのスーパー直線路。残念ながら川は見えない


路面には5kmおきに距離標と呼ばれるペイントが。災害時に航空機からの位置確認用に用いられるという

交通量の多い道道73号

JR利別駅から十勝川温泉までの道道73号は道幅のわりに交通量が多く、深さのある排水口が路肩にあるのでルート上でもっとも危険な箇所だと感じた。道路の左側に幅の広い歩道があるので、これはひょっとして自転車歩行者専用道なのかとも思ったが、どうやら幅が広いのは除雪時に道の端に雪溜まりができた場合のことを考えてあるようで、自歩道ではないらしい。ちなみに北海道開発局によれば、トカプチ400では道路のどこを走るかといった設定はしていないとのこと。太平洋岸自転車道では歩道にガンガン案内表示がペイントされているが、基本、自転車は車道ですからね。

路肩が狭く走りにくい。歩道を走りたくなるが、草やクラックで走りにくそうだ


十勝中央大橋を渡ったところ。矢羽根は自転車の走行空間を明示するものであって、道順を示すものではない、というセオリーには反する気が。でもこういう大胆な使い方はほかでもときどき見かける

帯広に戻って南側ループが終了

十勝中央大橋を渡って十勝川沿いの堤防道路を、相変わらずの横断クラックと戦いながら抜ければ、道は帯広市内へ。市街のビル群や橋がぐんぐん近くなってくる。昨日スタートした帯広駅前に戻り、今日の宿「ホテル ヌプカ」へ。

本日の走行95km。

このホテルヌプカはレンタサイクルがあったり、1階にはおしゃれなカフェがあったりする。トカプチ400のイメージビデオ(?)にも登場する宿だ。コンパクトなシングルルームもあるようだが、今回は空きがなくてドミトリーへ。市内の大きなホテルの温泉に浸かり、居酒屋で乾杯。いやーサイクリングってほんとにいいですね!(淀川長治調)とノンアルコールビールを飲み干した。

次回実走編2はいよいよ北側ループの山岳地帯に突入! オヤジのヘタレっぷりに戦慄が走る!


日が暮れるころ帯広に帰ってきた


帯広駅前にトカプチ400のモニュメントはないがラリー北海道のはある


本日の宿ヌプカ。自転車は入口にあるサイクルラックにとめて鍵をかけるように言われた。ここじゃなくて近くにあるヌプカ・ハナレはサイクリストにやさしい宿に指定されてて、自転車を室内に持ち込めるようだ。そっちにすればよかった!


ドミトリーの2階ベッドは階段を登るときに足が痛いし下の人に気を遣うので好きじゃない


はいお疲れさーん!

DATA

トカプチ400HP

トカプチ400サイクルマップ

Ride with GPS

サイクルルート北海道

 

次回はトカプチ400③ 実走編その2

執筆:岩田淳雄

愛知県出身、千葉県在住。
自転車雑誌「サイクルスポーツ 」「バイシクルクラブ」の編集長を歴任。ナショナルサイクルルートは全ルート全行程を走破している。現在は「ペダルプッシャー」を主宰し、サイクリングの啓発活動を展開しています。
https://pedalpusher.jp/

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DATA
帯広市→音更町→鹿追町→糠平温泉郷→三国峠→糠平温泉郷→上士幌町→士幌町→音更町→帯広市
距離:216km 獲得標高:2152m 最大標高:1139m
実走調査日:2024年10月10日〜12日


士幌町と音更町の間で見た風景。北海道だー!

3日目はスタートから大混乱

トカプチ400の旅、後半戦は再び帯広駅・バスターミナルおびくるを出発。前半のスタートは駅の南口スタートだったが、後半は北口(おびくる側)から。まずは道の駅おとふけ なつぞらのふる里を目指す。

駅北側のルートをRWGPS(Ride with GPS)で確認して走り出すと、すぐに案内表示が出てきた。それに従って十勝大橋のたもとの交差点を2段階右折。橋の途中にも直進のサインが。十勝大橋を渡ってセイコーマートの交差点で右折のサイン。あれ?

ここは方向としては左折なんじゃないの? そう思ってMAP確認。あ、これは反時計回りで走る場合の矢印だ! 時計回りのルートは十勝大橋を渡る手前で左折。十勝川に沿った堤防の道路を行くことになっている。仕方なく戻るが橋のたもとからどう行けばいいのかわからない。行ったり来たりMAPと比べたりしながら時間だけが過ぎていく。RWGPSのルートを逆走するって考えると、橋の下をくぐるように思えるんだけどなあ。トカプチ400を走るには推理力、忍耐力が必要だ。結局十勝大橋の手前で堤防の道路に入った先に路面標示を見つけ一件落着。車道を走ってたらこれは目に入らないなー。この堤防道路がグーグルマップに表示されていないのも敗因だった。


市内の案内は矢羽根とともに自信満々で「こっちだ!」と言っている


十勝大橋のたもとの交差点も自信満々で右折の指示


だが連れて行かれるのは逆回りのルート


グーグルマップには表示されない堤防の道を入ったとこにこのサインがあった。それを見逃した俺が悪いってことだ。反対側には逆回り用の右折サインも見えるが、ここは手前でアンダーパスに入るんじゃなかったの?

諸悪の根源?は古いまま提供されているRWGPSのMAPデータ

あとで気づいたんだけど、ここの通行方法は公式MAP(トカプチ400サイクルマップ)に注意が掲載されてて、交差点の下のアンダーパスを通れとある。そんなもんがあったんかい! だがこの走行方向が反時計回りのルート用。つまり推奨されている回り方と逆方向に走る場合の案内が掲載されている。これは公式HPから飛べるRWGPSのルートにおいて、北半分が反時計回り(現在の公式MAPの推奨ルートと逆)で作られていることに原因があると思う。なので路上の案内看板も逆ルートを念頭に置いて設置されているんじゃないかな。

ただそのときはそんなことに気づいていないので、頭の中が???マークでいっぱいになりながら先に進む。

すずらん大橋近くでは車両通行止めのゲートを突破(!)し、続く平原大橋でも同じように(これも解説編に記載した)イライラさせられながら北上。道の駅おとふけ なつぞらの里に到着。まだ10kmしか走ってないのに大休止。この道の駅はトカプチ400のゲートウェイにも指定されていて、クルマで来る際にはここを起点にしてね、ということだ。

自動販売機ではタイヤチューブなどが売られていた。


すずらん大橋手前で左側に下りてアンダーパスを行くのがルートなんだけど、ここにも案内はない


そしてその先には通行禁止のゲートが! 「一般車両の通行は御遠慮下さい」とある。日本唯一の「通行止め自転車道」か!? 真面目な俺は迷わず突破。あとで帯広河川事務所に確認したら「自転車はいいですよー」とのこと。自転車も一般車両ですが?


平原大橋の手前にもゲートがある。これは河川敷のゴルフ場を利用するクルマを夜間に規制するためのゲートだったらしいが、今はゴルフ場も使われなくなり、ゲートは閉めたまま


ゲートウェイにもなっている道の駅おとふけ なつぞらの里。十勝を舞台にした「なつぞら」という2019年の連続テレビ小説に登場した建物(のレプリカ)が立ち並ぶエリアもある大規模な道の駅。車中泊のできるパーキングエリアがあるなど、トカプチ400にクルマでアプローチするならここだ


サイクルラックもあちこちに設置されている


自販機には補給食といっしょに自転車タイヤ用700Cチューブ(仏式バルブ)とシーラントが売られていた

不意に現れるジェットコースター坂

ルート沿いにある白樺並木で写真を撮って、さらにズンズン進んでいく。この先、今回最大の難所であろう白樺峠の上り口まで約50kmなんだけど、高低差図を見るとすごく上ってる! だが冷静に考えると50kmで500mなんで、勾配は1%。わははははは! 驚かせるんじゃねえよ! 実際に走ってみても勾配はほとんど感じない。多少のアップダウンはあるけど。

と思ったら、その先ですんごいアップダウンが出現。最初はダウンヒルの先に同じくらいの上り返しが見えた。よーしと思って全開で下りをこいで、上りの途中で失速、あとはヒルクライム。やっとクリアしたと思ったら、またその先に下りと上り返しが! 再び下り全力! うおおおおおおおおーーーーっ!! 結局これが5発あって、下りも上りも全力出すもんだからすっかり疲労困憊。写真? ありませんよそんなもん。

もうここでリタイヤしてもいいんじゃね?

魂抜かれた状態でたどり着いた道の駅うりまく。もう13時だしここで食事していかないと、この先の峠を越えられないのは明らか。だが、ここにはレストランがなく、パンなども売っていない。瓜幕の町中にも食事できるところはなさそう。道の駅で飯食えないってどういうこと!?と憤りつつ、少し先の「森のキッチンかわい」というのをグーグルマップで見つけ、電話すると営業しているとのこと。

ここでカレーライスを食べながら一人作戦会議。この先、白樺峠、幌鹿峠が待ち構えている。時間はすでに2時過ぎ。距離は幌鹿峠まで30km弱。たいしたことはない。でも勾配はそこそこある。しかもじつはかなり疲れている。押すことになるかも。でもそうすると明るいうちに峠を下ることはできないだろう。暗くなるとクマが出るかもしれない。

キッチンかわいのママさんに、ぬかびら温泉郷まで行くバスはないかと聞くが、もちろんそんなものはなく、タクシーも士幌町から呼ばないとダメ。もちろん自転車に乗らずにぬかびら温泉郷にたどり着いたとしても、それってトカプチ400を完走したことになるのか?って思いもある。でもなー。このまま行くと、途中で警察を呼ぶような事態にもなりかねない。

うー。うー。

答えはひとつ。行くしかない。


道の駅うりまく。食事はできない


森のキッチンかわい。開いててよかった。ここでママさんに、バスはないかタクシーは呼べないかと聞いていたら、「幌鹿峠?クルマなら30分なんだけどねー」と言われた


しっかり食べといてよかったカレー。この先に店がないと知って、何かテイクアウトできるものないかと聞いたら、おにぎりを作ってくれた。これがこの先すごく助かった

クマよけに叫びながら走る

非常食としておにぎりを握ってもらい、出発。白樺峠手前5kmくらいから上りがキツくなってきた。頑張らずに押すことに。

シューズはツーリング用のソールが柔らかいものなので、歩くのは大丈夫。

ところが後ろから上ってきたクルマが止まって「さっきクマを見たから気を付けてね」という。やっぱり出るんだ! クマよけの鈴とか持ってくるべきだった!

そこからはあーーーーっ! あーーーーーっ!と声を出しながらの走行、いや歩行。

1時間ほど押しただろうか、白樺峠に着いた。少し下って然別湖。ここには1軒ホテルもある。そうか、今日の宿をキャンセルしてここに泊まればいいんだ!

勇んで電話してみたが満室とのこと。だよねー。

半べそをかきながら然別湖の縁をまわっていざ幌鹿峠へ。


白樺峠直前にある千畳くずれという名所。岩がゴロゴロした斜面が珍しい。ちなみにこの道道85号が通る鹿追町は、町全体が日本ジオパークに指定されているんですね! 原稿書くまで知らんかったよ!


白樺峠。然別湖まではバスがあったんだな


然別湖ネイチャーセンターでおにぎり休憩。リタイアするならここが最後のチャンスだった

孤立無援! 絶叫する自転車オヤジ

ここからの勾配は白樺峠ほどではなかったが、いやいや押しましたよ。もうまわりが暗くなってきてて、クマが来ないように狂人のようにわーわー叫びながら自転車を押す63歳。

助けを求めようにもクルマはまったく通らない。スマホを見ると電波は届かない。元自転車雑誌編集長、サイクリング中にクマに襲われ死亡! そんな新聞の見出しが頭の中を駆け巡る。思い切り叫ぶ。わああああああーーーーーっっ!!

そして幌鹿峠。着いた。生きてる。

写真を撮っただけで即座に下りだす。つづら折りの急な下り。路面は見えない。クマは怖い。わああああーーーーーーっ!!

声が枯れかけたころ、ぬかびら温泉郷のホテルに着いた。然別湖からここまで1台のクルマにもあわなかった。すでに18時。周囲は真っ暗だった。

本日の走行85km。


鹿幌峠に着いたが写真はこれだけ。早く下らないと


トカプチ400にはトンネルやクルマの通行に注意を促す注意喚起看板が4種類ある


2連泊するぬかびら温泉郷の宿は昭和4年創業の糠平温泉ホテル


2泊で23,000円くらい。高かったがほかが空いてなかった


もちろん2食付き。温かさが胃にしみる

北海道の国道最高地点、三国峠へ

翌日はトカプチ400のハイライト、三国峠への往復だ。距離は往復でも60km程度。全然大丈夫でしょう!と、昨日の体たらくをすっかり忘れて走り出す。朝10時。

たしかに上りはユルい。さすがの俺でも押すほどではない。でも長い。ダラダラした上りが延々と続く。途中、観光スポット的なところがちらほらあるが、見向きもせずにペダルを踏み続ける。まさに修行。景色がいいのが救いだが、15分ごとに休憩って感じ。


さあ上っていきますよー


上りの途中にあった幌加除雪ステーション。サイクルステーションになってて、中にきれいなトイレもあるしベンチに座って暖もとれる


トカプチ400の周辺を走る道路パトロールカーには工具やポンプが積んであり、貸出サポートをしてくれる。これは安心感があるね


メンテナンススタンドまで用意してある。拍手

峠のカフェでゆっくり

やっとの思いで三国峠。というよりその手前にある松見大橋の眺望スポット。ここで写真を撮る人がたくさんいて、その人たちとクルマを分離するためのラバーポールが設置され、安全に撮影できるようになっていた。その先すぐに三国峠カフェ。ついにトカプチ400の最高標高地点に到達! 時間はすでに13時になっていた。

あとは下るだけなので余裕。食事をしてコーヒーを飲み、ゆっくり時間をすごす。古いモンキーのロードバイクに乗った人に出会い、しばらく話をした。

ちなみに今回の5日間で出会った(すれ違った)サイクリストは全部で3人! いくらなんでも少なくない?


白樺林の景観が素晴らしい


ところどころ、上士幌からの距離と標高を示す看板があり、励みになる


松見大橋。オートバイのライダーに撮ってもらいました


三国峠カフェ。小さなカフェだがクルマで来る人で大賑わい。俺もかなり待って座った


三国峠展望台。木が茂って眺望を遮ってしまっている

ダウンヒルはノーブレーキで

これから30kmのダウンヒル。手がかじかんだりしないか心配だったが、そんなに寒くはなかった。上りでラクだったぶん、下りも勾配はゆるい。スピードは出ない。コーナーがきつくないので、ほぼノーブレーキで下れる。

途中、旧士幌線の幌加駅跡とか、タウシュベツ川橋梁跡が見える展望台?に寄ったりしながら再びホテルに。

本日の走行62km。


幌加駅跡近く。線路の切り替えが自分でできる


生きててよかった


タウシュベツ川橋梁の展望台みたいなとこ


望遠で撮るとこのくらいには見える


ホテルでは自転車をロビーに置かせてくれた

最終日はまったり

そして最終日はぬかびら温泉郷から帯広までの約70km。わずかーな下り基調なんだけど体感的にはほぼ平坦。朝9時に宿を出て、10時半には道の駅かみしほろ着。ここでのんびりカフェ&スイーツ休憩。帯広まであと40km。いやこりゃもう終わったも同然でしょう。すでに心にはトカプチ400完全制覇の満足感がジワジワ広がってきている。

士幌町の道の駅ぴあ21しほろでもゆっくり。

その後は真っすぐで単調な道にちょっと飽きながらも、ちんたらペダルを踏んで14時半には帯広駅・バスターミナルおびくるにゴール! いやあ、やりましたなあ。これで俺も胸を張ってトカプチ400を走りましたと言えるわけです! あ、一部歩いたので胸は張れないか。

その夜はホテル近くの回転寿司で祝杯を上げ、翌日は預けてあった輪行袋を受け取ってそれを背負って帯広駅へ。そこで輪行してバスで空港まで!

終わってみれば楽しかったぞ北海道。またな!


糠平ダム。糠平湖はダム湖だ


士幌線第三音更川橋梁跡。現存する北海道の鉄道用コンクリートアーチ橋としては最古のものだという


道の駅かみしほろでスイーツ休憩


士幌町で見たばん馬の仔馬、かな。意外に大きいのかも


音更町。こんな季節にひまわりが咲くんだな


バスターミナルおびくるでゴール!


いやーよく走ったねー


翌朝、おびくる前で輪行作業


おびくるにある更衣室はありがたい


また空港連絡バスでとかち帯広空港へ

DATA

トカプチ400HP

トカプチ400サイクルマップ

Ride with GPS

サイクルルート北海道

まとめ

ハッキリ言って整備状況はよくない。ほかのナショナルサイクルルートと比べてしまうとダントツの最下位。とにかくお金を使ってない。これじゃまだナショナルサイクルルートになれてない福井のわかさいくるとか、鳥取うみなみロードとかが怒り出すレベル。そして路面も「横断クラック」のせいで全然走りやすくない。でもね。

やっぱり北海道には旅人を引き付ける不思議な力がある。北の大地を自分の脚で走ったという満足感がある。そして島しかないしまなみ海道とか、湖しかないビワイチなんかと違い、トカプチ400は黒潮洗う太平洋から北海道でいちばん標高の高い峠まで、風景や地形、生活の変化に富んだダイナミックなサイクルルート。こういうのってそうそうないんじゃないかと思う。クマに怯えるのも、食事するとこがなくて腹ペコのまま走るのも、北海道サイクリングの一部だと思う。国交省のエラい人が言っていた。サイクルルートを作り上げるのはそこを走る一人ひとりのサイクリストなんだ、って。まだまだ未完成なトカプチ400。それを作り上げていく歴史のひとつのピースになる。それってすごいことだ。俺はそのひとつになった。

さらばトカプチ400! 眼下に十勝スピードウェイ、中札内の町、そしてトカプチ400のルートが見えた! 俺はこの大地を走ったんだ!

執筆:岩田淳雄

愛知県出身、千葉県在住。
自転車雑誌「サイクルスポーツ 」「バイシクルクラブ」の編集長を歴任。ナショナルサイクルルートは全ルート全行程を走破している。現在は「ペダルプッシャー」を主宰し、サイクリングの啓発活動を展開しています。
https://pedalpusher.jp/

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