「三方五湖(みかたごこ)」と言えば聞きなれない方も多いかもしれませんが、関西では良く知られている景勝地。日本海の若狭湾にほど近い5つの湖が連なった総称で、TABIRINのコース検索でもよくアクセスされているサイクリングコースがあります。
その三方五湖一周(通称:ゴコイチ)を夏の夕暮れ時にサイクリングしてきましたのでご紹介します。
三方五湖とは
琵琶湖北西の日本海に隣接している三方五湖(みかたごこ)は、福井県三方郡美浜町と三方上中郡若狭町にまたがって位置する5つの湖の総称。国指定の名勝で、若狭湾国定公園に属しています。
五つの湖は淡水・海水・汽水とそれぞれに違った性質を持っているので、水の色も微妙に変化し、三方五湖レインボーライン展望台から見える景色は、五つの湖がそれぞれに違った青色をして見えるそうです。
学生の頃、そのレインボーラインから三方五湖を見た記憶は少しあるのですが、今回は湖畔をゆっくりサイクリングして楽しんできました。
港の風景が美しい「日向湖(ひるがこ)」
まずスタートは久々子湖の久々子寺山公園。そこから北上して「日向湖」へ向かいます。(15:30です)
道路には青い矢羽根で走りやすい!(けど長くは続きませんが)
右手にはすぐ日本海。
この日本海の海水が流れ込んでいるのが「日向湖」です。
日本海とは50mほどの川(運河?)で繋がっているので、漁船が沢山並んでいます。
ここにはもう矢羽根などの誘導サインはないです
漁港には旅館も立ち並び、港町の活気を感じる湖です。
「日向湖」をぐるっと周り、渓谷を思わせる浦見川(浦見運河)沿いの坂を登って下ると「水月湖」です。
このわずかな上り坂が結構キツイ!
登りきったら目の前が「水月湖」
リゾート感溢れる五胡中最大の面積「水月湖」
周囲約10km、五胡の中で一番面積が広い「水月湖」。湖畔の遊歩道はクルマ通行禁止なのでとても快適。
そして、とにかく湖面が近い!
穏やかな湖畔を西に進むと、「熊野神社」という立派な神社があります。
そして「観光ホテル水月」があり、近くには遊覧船乗り場もあります。すでに営業時間は終わっていましたが穏やかな湖畔リゾートを感じさせる美しい湖です。
水草が美しい淡水湖「三方湖」
県道沿いの小さな駐車エリアにある看板。
わずか数十メートルほどの狭くなったこの場所で「水月湖」と「三方湖」が分かれています。左の「水月湖」は湖面上部が汽水、下部が淡水の二重底湖で、右の「三方湖」は淡水湖なので、確かに別の湖なんですね。
この「三方湖」は湖面に水草が多く見られ、他の湖とは違った趣を感じます。
ここから南へ向かう県道にはお土産屋さんがあります。ここの名産「うめぼし」の看板も多く、立ち寄ったお店ではウメジュースの試飲と、うめぼしの試食をさせてくれました。
さらに南へ進めば「道の駅三方五湖」。
穏やかな湖を望める展望台もあります。
すぐ近くには、「若狭三方縄文博物館」「縄文ロマンパーク」。
そして舞鶴若狭自動車道の下をぐるっとくぐって、再び湖畔へ戻り「菅湖」へ。
自然が残る水鏡のような「菅湖」
「菅湖」は周囲約4kmと一番小さい湖です。他の湖畔と違って、道路沿いには手付かずな自然が残っている感じです。
穏やかな湖畔では水鏡のような、こんな写真を撮ることもできました。
日も傾いてきたので、夕日に向かって、最後の「久々子湖」へ。
ボートの聖地「久々子湖(くぐしこ)」
「久々子湖」沿いに出てまず目に入ったのが、ボートやカヤック。
ここではボートの大会も開催されている「ボートの聖地」でした!
学生さんたちがちょうど練習を終えて引き揚げてくるところに出会えました。スポーツ感あふれる光景は、他の湖とはまた違った美しい趣です。
美しい「日本海」と「湖」の夕景
三方五湖の魅力と言えば、その穏やかな風景のすぐ近くに日本海もあることです。久々子湖から再び、日向湖方面へと向かい早瀬海岸へ。
この港でちょうど日が暮れて、美しい夕やけが現れました。(18:30)すぐ近くの「日向湖」へ行ってみると日本海とはまた違った、「美しい夕暮れの湖」へと景色が変わっていました。
アクセス
電車利用の場合は、「大阪駅」からJR新快速で「敦賀」へ行き、小浜線に乗換え約3時間。特急「サンダーバード」を利用すれば2時間少しのアクセスです。
大阪からクルマで行く場合は、名神高速~国道161号線を経由して舞鶴若狭道路で約2時間半。
コースはこちらをご覧ください。
まとめ
このTABIRIのコース検索で知った「三方五湖一周コース」。30kmほどのコースなので、ゆっくり写真を撮ったりしながらでも3時間で楽しめます。
ところどころ誘導サインや道路の矢羽根はあるのですが、湖畔から出たところで方角が分かりにくいので、スマホで位置情報を確認することをおすすめします。
以前レインボーラインから見た景色は「三方五湖」という一つの風景でした。
しかし湖畔を自転車で走ってみると、それぞれ全然違う「5つの湖」の趣を感じられたことが一番の驚きでした。
実は今回、先にご紹介した「余呉湖」を走ってから車で移動し、夕暮れをこの「三方五湖」でサイクリングしました。私にとって琵琶湖一周は長いですが、このヨゴイチ~ゴコイチだと、1日で6つの湖を周遊できるのです!
しかもほぼ平坦で楽なコース。関西からなら日帰りも可能ですし、関東や遠方の方には1泊して他のコースを楽しんでもいかがでしょうか。
(1泊プランはまたご紹介します)
執筆:YASU