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記事タグ: ナショナルサイクルルート

実走調査!日本の自転車道 ルート1 富山湾岸サイクリングコース ②実走編その1

実走調査!日本の自転車道 ルート1 富山湾岸サイクリングコース ②実走編その1

日本のサイクリングルートを走破していくシリーズ。国土交通省のナショナルサイクルルートHPに掲載されている「サイクルツーリズムの推進モデルルート」を中心に、各地の自転車道を不定期連載で紹介する。第2回めは富山湾岸サイクリングコースの実走レポートその1。

DATA
富山県氷見市脇(石川県境)→富山県富山市岩瀬
距離:63km 獲得標高:260m 最大標高:35m
実走調査日:2023年7月26日

どうやってスタート地点へ行くか?

富山湾岸サイクリングコースは、自転車雑誌編集長時代に取材で訪れたことがあり知識は人一倍あるのだが(笑)実際に自分で走ったことはない。ナショナルサイクルルートを走ってないってのはまずかろう。そんな思いでシリーズ1回目は富山に決めた。

この富山湾岸サイクリングコースは基本的に一本道。氷見市側から走るか朝日町側から走るかだが、なんとなく氷見側からにしようと決めていた。どっちが起点とか終点とかないらしいんだけど、自分のなかのイメージだ。左側通行で湾を左手に見て走る。T字路でも道が交差しないので安全だというのもある(同様の理由で島は時計回り、湖は反時計回りが基本だとされている)。

で、どうやって氷見側の起点まで行こうか。じつはこれがなかなか難問だった。


千葉の最寄り駅を始発で出て、富山着は9時28分。しかし氷見駅に着いたのはそこから2時間後だった。JRのチケットはとやまあいの風鉄道もスルーで買えた


新幹線は混んでいなかった。これより遅い便だと接続はいいかもしれないが、平日だったので東京駅までの通勤ラッシュに巻き込まれる恐れが


北陸新幹線には東海道新幹線のような特大荷物コーナーつき座席はない。でも空いていたので問題なく輪行袋を置けた

富山駅から氷見駅は遠い?

解説編にも書いたので詳細は省くが、結局東京駅から北陸新幹線で富山、そこからとやまあいの風鉄道で高岡、さらにJRに乗り継いで氷見、というルートにした。富山まではあっという間に着くんだけど、高岡で1時間待ちになったのが痛かった。


高岡駅まではスムーズに来られたのだが、そこで1時間待ち。氷見行きのバスがあったので乗れるか聞いたら輪行してもダメだって。冷房の効いたバス待合室で過ごせたのはラッキー


待っているあいだに通勤ラッシュ時間を過ぎたので輪行も問題なし


氷見線の電車はボタンを押してドアを開ける方式


懐かしい扇風機


氷見駅でやっと輪行を解く。走ったのは7月末。外にいると恐ろしいほど暑い


やっとサイクリングの始まりー。結局氷見駅からスタート地点まで自走に。行きは違うルートを走りたかったが、いい道がなかったので結局往復することになってしまった


駅を出るとさっそく富山湾岸サイクリングコースの道標が


そして路面にはナショナルサイクルルートのシンボルマークと富山湾岸のピクトグラムが。気分が盛り上がる

やっとスタート地点にたどりつく

スタート地点まで約15km。猛暑でヒーヒーいいながらようやく氷見側の起終点である石川県との県境まで来た。太平洋岸自転車道の起点である銚子や終点の和歌山のようなモニュメントを期待していたが、わりとシンプルな看板のようなものしかなかった。設置スペースがないってことかな。

そして路面にはゴールまで102kmと表示されたペイントが。いよいよスタートだ!


路面のペイントがゴールまでの距離102kmを示す


堤防の上にある石川県と富山県の県境標


堤防に貼り付けられたスタートのモニュメント(?)


その上にあるコンパスみたいなオブジェは、ほぼ真東にあるゴールの朝日町の方向を示している


道の反対側には朝日町側から走ってきた場合のゴールのペイントが。ここはスタートでありゴールでもある、ということだ


「ここから」と表示された誘導標識も

暑い、あまりに暑い

スタートで時間を食いすぎてしまい、なんだかんだで走り始めたのは午後1時半。家を出てから8時間もたっている。日が長い時期とはいえ焦る。風はほぼ無風。平坦な海沿いをゆるゆると走り始める。

平日の午後。それにしてもクルマが少ない。自動販売機やコンビニで休憩しながら走り、氷見市街に戻ってきた。食事は氷見漁港の魚市場食堂。取材経験があるので、立ち寄りポイントなどどこに何があるかはわかっている。そういう意味ではちょっとつまらないかも。

あまりに暑いのでデイリーヤマザキでアイスクリーム休憩。店員さんに、このへんはいつもこんなに暑いのかと聞くと、「ここ数日はとくに暑いですね。でも東京のほうがもっと暑いってニュースで見ましたよ」。そうなんです。東京も危険な暑さ。ここ富山でも外での運動は控えましょうと言われているなかでのサイクリング。すみません。


米良の駐在所前に虻ケ島越しの立山連峰のビューポイントが。このハート型のモニュメントはルート上で3つあった


国道160号は堤防脇を走ったり集落を抜けたりしながら氷見を目指す。クルマは来ない


コンビニにはシンボルマーク入りのサイクルラックも


切り立った白い崖が印象的な半島。ここには阿尾城という城の跡がある。後で知ったが展望台もあるので行ってみればよかった


魚市場食堂で海鮮丼。大きい方から順にはんさ盛り、やわやわ盛り、ちょっこし盛りとあり、今回は暑さで食欲がないのでちょっこし盛りで。それでも十分なボリューム


比美の江公園。休日にはランニングする人などで賑わうのだろうが、平日の炎天下とあって誰もいない

ミニ矢羽根発見!

氷見市街地を海沿いに抜け、漁火ロードという道から海沿いの自転車歩行者専用道へ。富山市より西側では唯一の自転車歩行者専用道部分だ。この分岐には「12月から3月の間及び荒天時は迂回ルートへ」という表示があり、海岸沿いの道は海が荒れたときなどは危険なんだなとわかる。ダブルルートの分岐では、こうやってちゃんと理由を書いてほしいよね。

この自転車歩行者専用道でミニ矢羽根を発見。通常の矢羽根の半分くらいの大きさで、伊豆半島にあるものと同じくらいのサイズ。知る人ぞ知る秘密結社、日本矢羽根研究所の所長(笑)としてはテンションが上がる。


漁火ロードから海岸沿いの自転車歩行者専用道へ


ところどころゲートが閉まっていて、そこを迂回する


ミニ矢羽根発見。ちなみにこのサイズも県の道路仕様書で認められていれば設置が可能


こんな路地を通って雨晴駅へ


雨晴駅には「海越しの立山連峰」の大きな写真が。これをナマで見たいなー

チャンスかピンチか!?

道の駅雨晴(あまはらし)の前は海越しの立山連峰を見る絶景ポイントであり、電車とサイクリストの並走シーンが撮れる場所として有名。今回はカメラマンもいないので海岸に出て潮干狩りをしている人達を横目に見えない立山連峰に目を凝らすのみ。この海岸に出るのに小さな踏切を渡る。聞けばここにはもともと踏切はなかったんだそうだが、線路を横切って海岸に出る人が後を絶たず、設置することになったんだそうだ。

と思ったら踏切の警報機の音が。一時間に1本しかない電車が来る! シャッターチャンスか!? いやアングルなんかを決めてる時間がない。シャッターピンチだ! とっさの判断で線路際に自転車を立てかける。そして電車が来た! 撮影! ……風圧で自転車が倒れた。


シャッターピンチ。この後、電車の風圧で自転車が倒れた。ブレーキレバーがガリッといってしまい涙


道の駅雨晴。一応サイクルステーション。個人的にはこういサイクルステーションの存在意義がわからない。サイクルラックがあって工具やポンプがあるらしいが使ったことはない。中級者以上なら工具やポンプは持ってるし。初級者はそもそも工具使えないし。パンクしてチューブ交換した後にエア圧をキッチリ上げるのにポンプがあればラクだけど。そうか、そのためのものか

世界唯一のエレベーター自転車道

取材のときに教えてもらった内川エリアへ。ここは日本のベニスと呼ばれる、運河沿いに趣のある町並みがある場所で、漁船がたくさん係留されている。秋とか暑くないときに来たかった。

しばらくグルグルと運河沿いを散策した後、海王丸パークへ。休日にイベントなどがあるときは賑わうのだろうが、酷暑の平日はデートしてる男女が一組いただけだった。そのカップルに写真を撮ってもらう。「どこから来たんですか?」と聞かれたので千葉からと答えると「えっ!?」とすごく驚かれた。走ってきたと思われたらしい。新幹線ですよ。

海王丸パークのすぐ先は新湊大橋という美しい橋。ここは車道の下にあいの風プロムナードという通路があって、歩行者と自転車が通れる。ただし自転車は押して通行する。

じつはこの橋ではなく、橋ができるまで主要な交通手段だった渡船(自転車は無料)で富山新港を渡ったほうが雰囲気があっていいんだけどコースはこちら。このプロムナードへはエレベーターで上がるのだが、このあいの風プロムナードは正式な富山湾岸サイクリングコースのルート。つまりここはナショナルサイクルルート唯一の、いや世界唯一の(日本矢羽根研究所調べ)エレベーター自転車道なのだ! それに気が付きいきなりテンションアップ。


内川。もうちょっと頑張ればいい写真が撮れそうだが、あまりに暑くやる気ゼロ


海王丸パークは写真映えするスポット。海王丸が帆を上げるのはイベントのときなどだけらしい


ルートはエレベーターへと誘導される


世界唯一のエレベーター自転車道。太平洋岸自転車道に見られる階段自転車道や未舗装自転車道が裸足で逃げ出す珍自転車道だ。エレベーターの中にもぜひ自転車のピクトグラムを! ちなみにあいの風というのは日本海沿岸に海から吹くそよ風のこと。愛の風じゃない


エレベーターを出ると、この眺望


あいの風プロムナードの全長は480m。地上と違い冷房が効いているのかと思うくらい涼しい。そのせいかランニングしているオジサンがいた。雨の心配もいらないし最高のトレーニング環境かも。運動部の学生が練習に来ているとの話も

歴史を伝える廃線跡の道

もう5時すぎ。夕暮れが迫るなか、今日の宿を目指す。海老江海浜公園のあたりから自転車歩行者専用道に入るのだが、その途中でパイプラインと書かれた看板を見つけた。注意してみると、道路脇にパイプみたいなものが埋設されているようだ。この道はこのパイプラインを地下に通すために作られた道なのかな、なんだか軌道跡を利用した自転車歩行者専用道みたいな感じだ、と思っていた。だが後で話を聞いたら、やはり昔はここに富山地方鉄道射水線という線路があったということだ。

調べてみたら新湊の越ノ潟から富山駅近く(旧新富山駅)まで続く線路(西側は今も万葉線として営業中)は富山新港の建設により鉄橋が壊され線路が分断され、富山側は廃線となったという。海を渡る代替交通機関として渡船が営業を始めたものの、新湊大橋の開通によりその渡船も利用客が激減している。つまりこのエリアの交通の歴史がここに凝縮されているのだ。地図をたどると今でもその軌道跡が富山駅近くまで確認できる。こういった歴史を伝える道を富山湾岸サイクリングコースは走っているのだ。ジーン。
新港建設によりぶった切られた線路跡が復元されていることも後で知った。ああ、行ってみたかったなあ。俺は鉄道マニアでも歴史好きでもないんだけど、人間が作ったものが廃れた場所が好きなんだよなあ。鉱山跡とか廃線跡とか空港跡とか廃墟とか。なんか夢の跡って感じに惹きつけられるのだ。

宿には18時半くらいに到着。ゲストハウス岩瀬。民家を改装して宿にしているとのことで、話し好きでオートバイでの旅経験が豊富なご主人がこのあたりのことをいろいろ教えてくれた。ほかのお客さんとも話ができ、シンプルでいい宿でした。サイクリストのお客さんも多いんだって。

今日は朝早起きだったし炎天下に走ったので疲れた。風呂に入ってスーパーで買ってきた惣菜をノンアルビールで流し込んだらバタンキュー。明日はゴールの朝日町まで走る!


軌道跡のようなサイクリングロード


道路脇にパインプラインの看板。よく見ると道路脇にパイプが。重油が通っているようだ


車道との交差点には車止めがあって走りづらい。軌道跡のサイクリングロードあるあるだ


交差の多い場所はこのありさま。もうどうにでもして


こういう型にはまらない臨機応変な案内表示はありがたい


ルートを通じていちばん交通量が多い国道415号。車道が走りづらければ歩道に逃げる


ゲストハウス岩瀬。安くて清潔。同じ旅人どうしで話ができるのも楽しかった


部屋は和室だった。ドミトリーもある。ゲストハウスなので食事は出ない。トイレ風呂共同。食事などに使える部屋でみんなで話す感じ

DATA

とやまサイクルナビ
https://cycling-toyama.jp/

とやまサイクリングマップ
https://cycling-toyama.jp/wp-content/themes/cyclemap/top/pdf/TOYAMACYCLINGMAP_jp.pdf

魚市場食堂
https://www.kitokitohimi.com/site/gourmet/uoichibashokudou.html

ゲストハウス岩瀬
https://www.gh-iwase.com/

次回は実走編その2

執筆:岩田淳雄

愛知県出身、千葉県在住。
自転車雑誌「サイクルスポーツ 」「バイシクルクラブ」の編集長を歴任。現在は「ペダルプッシャー」を主宰し、サイクリングの啓発活動を展開しています。
https://pedalpusher.jp/

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実走調査!日本の自転車道 ルート1 富山湾岸サイクリングコース ②実走編その2

日本のサイクリングルートを走破していくシリーズ。国土交通省のナショナルサイクルルートHPに掲載されている「サイクルツーリズムの推進モデルルート」を中心に、各地の自転車道を不定期連載で紹介する。第3回めは富山湾岸サイクリングコースの実走レポートその2。

DATA
富山県富山市岩瀬→新潟県糸魚川市市振駅
距離:61km 獲得標高:175m 最大標高:10m
実走調査日:2023年7月27日

しんきろうサイクリングコースってなんだ?

ほんとうは前日の早めに宿に着き、夕暮れに岩瀬の古い町並みを見てまわるつもりだったができなかったので今日は朝イチで散策。メインの通りだけでなく、観光地化されていない周辺の路地も雰囲気があってよかった。

岩瀬を出て少し走るとさっそく事件が。分岐誘導標識に「しんきろうサイクリングコース」の文字。あれ? 富山湾岸サイクリングコースじゃないの? 一瞬戸惑ったが、おそらくルートが重複してるんだろうということで、しんきろうサイクリングコースの表示に従って進むことに。公式HPのMAPで見てもルートは同一のようだ。

後で問い合わせてみると、富山湾岸より先にしんきろうが整備されて、標識なども新しいのでそのままになっているということだった。ふーん。でもナショナルサイクルルートとしちゃまずいだろう、それじゃ。この状態は生地(いくじ)まで続いた。


岩瀬の古い町並み。観光地として整備しているようだけど、あんまり整備しないほうが雰囲気があっていい


この手前の駐車場に、もと歌舞伎座という映画館があったらしい


映画とは違い予告編なく現れるしんきろうサイクリングコースの分岐案内標識。案内によればこのしんきろうサイクリングコースは富山地方鉄道富山港線の岩瀬浜駅から黒部市のJR生地駅まで続いている

滑川の街道がいい感じ

岩瀬浜海水浴場からは海岸沿いの自転車歩行者専用道が続く。危険な車止めなどをチェックしつつ、ちんたら走っていく。今日も酷暑だ。

こういう海岸の松林を抜けていく自転車歩行者専用道は、最初はいいんだけどすぐに飽きる。海の眺めがいいわけでもなく、生活感もなく単調だから。

常願寺川を渡り滑川市へ。白石川を渡るとだんだん雰囲気がよくなってくる。ここは県道1号富山魚津線。もうひとつ内陸側にふれあい通りという広い道があり、クルマはそっちを走るのでここは交通量も少ない。ああ、いい感じのサイクリングだなあ、と思っているとさらに味のある街道に。県道1号というくらいだから、そうとう歴史のある道なんだろう。調べてみたらこのあたりはなめりかわ宿場回廊と呼ばれているエリアで、16世紀初頭から加賀藩の宿場町として栄えた場所だという。ふーん。いいじゃないか滑川。今回はルートしか走らなかったが、次回はゆっくり散策してみたいな。


松林のなかのサイクリングロード。夏でなければもっと快適なのか?


解説編でも書いた見落としがちな車止め。横方向に置いたら通りにくいのかもしれないけど


今川橋を渡る


白岩川。前の週に行われた水道橋まつりの提灯がまだ残っていた


滑川市に入る手前の海岸沿い


「大岩道 是ヨリ四里」と彫られた石の道標。立山・大岩への参拝者に向けたものだということだ。以前は別の場所にあったという説明書きが


滑川の宿場回廊。今回のルートでいちばん気に入った場所だ

松林の中のサイクリングロードはつまらない

建物がカッコいいほたるいかミュージアムで大休止。隣接するタラソピアという海洋深海水体験施設(プール)は閉業していた。自販機でペットボトル2本を飲み干し、さらに進む。地味な向かい風がイヤな感じ。

ここから再び防風林に沿った自転車歩行者専用道に。海も見えずやはりつまらない。こういうルートを「快適な海岸線のサイクリングコース」だと思っているのは、自転車に乗らない観光行政マンだけだと思う。


ほたるいかミュージアム。ウェーブパークなめりかわという道の駅の一部。食事もできる


ここからダブルルート。左折が海沿いで、直進が荒天時のルート。この表示だけじゃわからないよお


滑川港をぐるっと回り込んで松林の自転車歩行者専用道へ


こういう感じの道を延々と走る。木陰もなく太陽がガンガン照りつける。自販機もない。泣きそう


見つけると幸せになれると言われている(?)ナビゲーターラインとセットのミニミニ富山湾岸シンボルピクトグラム。俺はルート上で5カ所くらい見つけました


こういう休憩所も整備されている。トイレは使えなかった


ミラージュランドというアミューズメント施設の観覧車が見える


ミラージュランド手前。富山湾岸サイクリングコースは左折。直進は? 調べてみたら「魚津市サイクリングマップ(PDF)」では直進が正規のコースとなっている。ええ?


次のサイクルステーションまでの距離を示す道標。太平洋岸自転車道では小さな字でどんな施設までの距離かが書いてある(走りながらでは読めない)が、ここでは表示なし。たいがい道の駅

生地で昼食難民に

道の駅蜃気楼に到着。すでに13時なので食事をしたいところだが、食堂がビミョーに観光地値段なのと暑いせいで食欲もイマイチなのでアイスクリームでクールダウンするだけにして、食事は先で探すことにする。そうだ、以前取材で訪れた道の駅生地(いくじ)にレストランがあった。グーグルマップで確認したら15時までやっている。よし。

海岸沿いを走って黒部市生地へ。道の駅のレストラン到着は14時。入っていくと「すみませーん、今日は2時で終わりなんですー」。おい。

このへんで食事ができるとこはないか聞くと、「うーん、このへんはあんまり……。牡蠣の星とか……」。そのレストランは知ってるが、高級でサイクリングの昼食にはどうか。ディナーならいいんだけど。

結局、コンビニでパンとペットコーヒー。まあサイクリングあるあるだ。いつもいつも名物料理が食べられるとは限らない。


道の駅蜃気楼にあるモニュメント「風の地平線 蜃気楼」


お刺身定食1900円にビビる庶民な俺。ソフトクリームでがまん


冷房の効いたところで食べるソフトクリームでリフレッシュ


富山の方言。きときとは有名。正座する→おちんちんかく で爆笑


3つめのハートマークのモニュメント。ここは蜃気楼のビューポイント


ルートでも最高に気持ちいいシーサイドロード。日本海とは思えない


ファミリーマート前の駐輪場。クルマの駐車場もあり、このあたりも蜃気楼スポットらしい


炎天下で散歩中のおじさんに写真を撮ってもらった。どこから来てどこへ行くのかと聞かれたので氷見から朝日まで走っていると答えると、例によって驚かれる。俺はどこから来てどこへ行くのか。哲学的な命題だ


また出た。これは先ほどの魚津市サイクリングマップによれば直進すると「田園コース」(これも富山県が作ったルート)への接続コースということなんだけど、つまり魚津市からすると、ここを左折するとそのまま富山湾岸サイクリングコースで黒部市へ行っちゃうんだけど、真っ直ぐ行くと魚津市内の田園コースに出られるからそっちに行って魚津市内で楽しんでね、ということなのだろう。まぎらわしいわ!! チョークで✕印が付けられているところを見ると、「これアカンから表示変えよう」ってことなのかな


道の駅生地。この日レストランは14時まで。腹が減った


結局コンビニだよ

世界的にも珍しい旋回可動橋

そこから生地の街中を散策。生地には清水(しょうず)という、黒部川の伏流水が湧き出ている場所がたくさんあり、観光名所となっている。もともとは地域の人たちが野菜や食器を洗ったりする生活用の水場なのだが、現在は一部をのぞきほとんど観光用になっているようだ。

そして生地での最大の目当ては生地中橋。黒部漁港にかかる可動式の橋で、もとは上下に開閉する昇降式の橋だったものを、橋の片側を軸として水平に回転する旋回式可動橋に架け替えたという。この旋回式可動橋は世界でも珍しいものだそうだ。

前に取材で来たときは運良く船が通るのに行き当たり、橋が動くのを見られたが、今回はしばらく待ったものの船が来る気配はなく、橋はピクリとも動かなかった。残念だ。


生地の清水。一部はまだ生活用に使われているようだ


生地中橋。こちら側を軸にして橋が水平に回転する


反対側。動く前に少し持ち上がる


橋がこちら側に移動してくる。知る人ぞ知るというか、興味のない人にはまったく興味のないB級スポットという扱いだが、俺にはビシビシ刺さる場所。だって道路が水平に動くんだよ? すごくない?

防潮堤の内側を延々と走る

そこから再び自転車歩行者専用道。これが防潮堤の内側(下側)を延々と走らされる道。海は見えないしつまらない。俺と前後して同じルートを逆から走った知り合いも「あれなんなん? 修行?」って言ってた。防潮堤の海側には、海が見える道が続いていて、ずっと楽しそうなんだけど。なんでそっちをルートにしないのかと思うが、道路として規制されていないとか、管轄が道路じゃなくて港湾だとか、いろいろ事情があるのだろう。最近は走るだけでそういう行政の苦労もわかるようになってきた。俺も成長したのだ(笑)。


黒部川を渡る


ここも荒天時用のダブルルートとの分岐。説明はない。当然直進。ちなみに富山湾岸サイクリングコースHPのMAPではこの少し手前、「牡蠣の星」というレストランのところから県道2号方面に入っていくことになっているが、新しい道ができて、今はそのまま直進できる


生地を過ぎて入善町に入ると分岐誘導標識の表示がしんきろうサイクリングコースから富山湾岸サイクリングコースに戻る


歩行者に対して注意しろというのはわかるが、クルマに注意しろというのはどうなんだ? クルマに対して自転車に注意しろというべきだろう。おじさんはそういう細かいところにうるさいのだ


ずっとこんな道なんで、ハシゴがあるところで防波堤に登ってみたら


海側にいい道あるじゃーん!


なぜ海側の道を走らせないのか、と思うよね


風力発電。小さく見える海洋上の風車は、入善洋上風力発電施設。日本でもまだ数カ所しかない洋上の発電施設だ


県道60号に出た。ヒスイテラスまであと少し

突然現れた行き止まりがゴール地点

そしてひすい海岸にあるサイクルステーション、ヒスイテラスへ。アイスコーヒーでも飲みたかったが飲食施設はなく、海岸で拾ったヒスイの鑑定をしてくれるコーナーと、ライフジャケット?の貸出をしているだけ。思いのほか何もない施設。

冷房の効いていない館内でしばらく休んで、さあゴールまでラストスパート……じゃなく、相変わらずの牛歩戦術で進む。ヒスイテラス横の駐車場から防波堤の道に入って3kmほど。ゴールは突然現れた。というか道が行き止まりに。はあ?と思ったら少し広場みたいになったその場所に起終点を示すモニュメントが。おお! ここが朝日町側の起終点だった。まさか行き止まりの場所にあるとは。おそらくナショナルサイクルルート唯一の、いや世界でも珍しい「行き止まり自転車道」なのでは(興奮)?


ヒスイテラス。館内で自販機のスポドリを飲んでヘバっていたら、「5時で閉館です」と追い出された


県道60号から防波堤の道へ。ゴールまであと少し


いきなり現れた行き止まり。ここがゴールなのか!?


ここまでと書いてある! ゴールです。パチパチパチ


2023年に入って作られたばかりのモニュメント。ルートを形どったプレートを、ポールに取り付けてある。周囲の景色がよくないので、こういう撮り方がいいかな

残念! サイクルトレインは時間外

とりあえずルート全走破ということで写真を撮りまくる。

そして名残惜しいが富山湾岸サイクリングコースをあとにすることに。ここからはヒスイテラスの前にあるあいの風とやま鉄道の越中宮崎駅まで戻らなければならないかと思っていたが、ちょっと戻ったところに線路をくぐって国道8号に出られるアンダーパスが。グーグルマップには載っていない道だった。これをくぐればすぐに新潟県に入って市振駅から輪行できる。

で、市振駅に着いてみると、なんとえちごトキめき鉄道(新潟側に入るとあいの風とやま鉄道から会社が変わる)ではサイクルトレインを絶賛実施中。今晩は糸魚川に泊まり、翌日は別のルートをサイクリングしようと思っていたので、これは超ラッキー!

ところが時間制限があり、下り(直江津方面)は市振駅発15時06分発の電車まで。今は18時10分。がーん。そして次の糸魚川方面行きは19時06分。がーんがーん。結局のんびり輪行支度をして自販機のない駅で喉の乾きに耐えながら電車を待った。


グーグルマップには載っていない線路をくぐる道


国道側には案内もあった。市振駅まで輪行で来て氷見側に走る人向けか


なんとサイクルトレイン実施中


しかし時間外


いい感じにひなびた市振駅で1時間


19時06分発の直江津行に乗る。今回は別取材のため糸魚川に泊まったが、この電車で糸魚川から新幹線に乗り換えると千葉の自宅最寄り駅には23時52分着。ギリだね

DATA

とやまサイクルナビ
https://cycling-toyama.jp/

とやまサイクリングマップ
https://cycling-toyama.jp/wp-content/themes/cyclemap/top/pdf/TOYAMACYCLINGMAP_jp.pdf

まとめ

シリーズ1回目として選んだ富山湾岸サイクリングコース。東京から行きやすく、ナショナルサイクルルートということで選んだが、いろいろ勉強になった。総合的にはさすがナショナルサイクルルートといえるものだったが、しんきろうサイクリングコースとの案内の交錯など、うーんという部分もあった。
だが「サイクリングコース」といういまどきイケてないルート名称がしんきろうサイクリングコースと揃える意味合いだったのだろうとか、いろいろ発見?も多かった。
また実際に公共交通機関を使ってアプローチしてみて、アクセスには注意が必要なこともわかった。これらは調査者としての視点だが、いちサイクリストとして言わせてもらうと……。
次回は涼しい季節に来たーい! 絶対にもっと楽しいと思うもん。

執筆:岩田淳雄

愛知県出身、千葉県在住。
自転車雑誌「サイクルスポーツ 」「バイシクルクラブ」の編集長を歴任。現在は「ペダルプッシャー」を主宰し、サイクリングの啓発活動を展開しています。
https://pedalpusher.jp/

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実走調査! 日本の自転車道 トカプチ400 ①解説編

実走調査! 日本の自転車道 トカプチ400 ①解説編

DATA
北海道帯広市→幕別町→中札内村→更別村→大樹町→豊頃町→浦幌町→池田町→音更町→帯広市→音更町→鹿追町→糠平温泉郷→三国峠→糠平温泉郷→上士幌町→士幌町→音更町→帯広市
距離:403km 獲得標高:3368m 最大標高:1139m
実走調査日:2024年10月8日〜12日

日本のサイクリングルートを走破してレポートするシリーズ。国土交通省のナショナルサイクルルートのHPに掲載されている「サイクルツーリズムの推進モデルルート」を中心に、各地の自転車道を紹介していく。各レポートは解説編と実走編で構成され、これから走る人に向けた実用ガイドを目指している。

第2回目はナショナルサイクルルートである北海道のトカプチ400。まずはその概要を解説していこう。

三国峠直下にある松見大橋。トカプチ400の雄大さを象徴する絶景だ


帯広駅バスターミナルにある壁面地図

 

成り立ち

2021年5月にナショナルサイクルルート(第2次)に指定

 日高山脈、大雪山系に囲まれた十勝平野の中心部を、大きく8の字を描いて結ぶこのトカプチ400は、富山湾岸サイクリングコース、太平洋岸自転車道と同時に、2021年5月に第2次ナショナルサイクルルートに指定された。
全長403kmにおよぶそのルートは、ナショナルサイクルルートとして太平洋岸自転車道に次ぐ長さ。広大な森林地帯、肥沃な農業・酪農地帯、さらにはそれを結ぶ河川や湖沼など、北海道のダイナミックな風景のなかを走るスケールの大きなサイクリングルートとなっている。
またその中心地である帯広市に、とかち帯広空港があることも、海外からのアクセスのよさを含めナショナルサイクルルート指定を受けた大きな理由だろう。

ナショナルサイクルルート指定までの道のり

2016年に閣議決定された第8期北海道総合開発計画のなかに盛り込まれた「サイクルツーリズム等の振興」に続き、翌2017年には自転車活用推進法が制定。それを受けて2018年には北海道自転車条例にサイクルツーリズムの振興が謳われた。
この流れを汲んで全道で5つのサイクリングモデルルートが設定され、その後2年間かけてルートの検証などが行われた。そのうちのひとつとして初めてトカプチ400のルート名が登録された。

さらに2019年には北海道開発局の道路部門と北海道の経済部観光局などを中心に、北海道サイクルルート連携協議会が設立され、北海道各エリアのルート協議会が募集により設立・認定された。
この各協議会が提案したサイクリングルートを「サイクルルート北海道」(基幹ルート)と呼び、トカプチ400をはじめ翌2020年には「きた北海道ルート」、「オホーツクサイクリングルート」、「羊蹄ニセコエリアサイクルルート」など7つのルートが公開されている(その後3ルート追加され現在10ルート)。

トカプチ400は10ルートのなかのひとつ

ナショナルサイクルルートとして指定されるまで、第8期北海道総合開発計画から5年、サイクルルート北海道認定からわずか1年半というスピード出世であるという点。さらにほかのナショナルサイクルルートが単独のルート設定であるのに対し、このトカプチ400は観光振興のために作られた10ルートのなかのひとつであるという点は、ルート整備や案内の不十分さなどに少なからず影響を及ぼしている。

ちなみにトカプチとはアイヌ語で十勝川のことを指し、十勝という地名の語源と言われている。


トカプチ400のルート案内サイン。じつはこのようにナショナルサイクルルートのルート案内として掲示されているものは多くない

ルート概要

8の字を描いて十勝平野を走る403km

起終点はJR帯広駅(MAP①)。ここから8の字ルートの南半分を反時計回り、北側を時計回りで走るのが、オフィシャルMAPに掲載されているルート。
ぬかびら温泉郷(MAP⑳)から三国峠(MAP㉕)までは往復路となる。コース設定当初は北半分を反時計回りで走るルートもあったようだが、現在は時計回りで統一されている。
ただ逆回りの走り方でもルート案内の表示はされているので、基本的にどちらの回り方でも自由に走ることができる。

距離は南半分が約185km、北半分のループが約155km、三国峠の往復が約60kmといったところ。

南半分は海岸沿いのわずかなアップダウンをのぞけば、おおむねフラットで走りやすい。
大樹町までの区間は道の駅などもルート上に点在し、補給に困ることもないだろう。
だが太平洋に沿って走る大樹町から豊頃町の区間、さらにそこから十勝川に沿って北上する部分などは自販機も少なく、とくに夏場は注意が必要だ。

北半分は三国峠までが白樺峠(MAP⑰)、幌鹿峠(MAP⑲)越えを含む山岳ルート。
ルートMAP上では中級者向けとなっていて、初級者では電動アシスト付き自転車でなければ厳しいかもしれない。注意しなければならないのは、この白樺峠からぬかびら温泉郷までの区間、さらには三国峠往復の全区間でドコモ以外の携帯電話の電波が届かないこと。
トラブルにあった場合に助けを呼ぶことができないのは困りものだ。

ぬかびら温泉郷から帯広までの最終区間は、これまた超フラットな快走区間となる。


フラットな直線路が延々と続く豊頃南町付近


白樺の木が山肌に密生する風景に驚かされる白樺峠への道

アクセス

とかち帯広空港から空港連絡バスで帯広駅へ

ゲートウェイとして指定されているであるとかち帯広空港(MAP②)へは、東京羽田空港からJALまたはANA(AIR DOとの共同運航便)が1日に7便運行されている(2024年12月現在)。
首都圏からはこれを利用してトカプチ入りするのがベストの選択だろう。飛行機だと1時間半程度のフライトですむのが、鉄道だと東京駅から新幹線と在来特急を乗り継いで帯広駅まで10時間以上かかってしまう。

空港から帯広駅までは飛行機の到着時間に合わせて空港連絡バスが運行されていて、1000円で乗車することができる。帯広駅までの所要時間は約40分。

帯広駅を起点とせず空港から走り始めてしまうというプランニングも考えられるが、バス利用で帯広駅に着いたとき同様、そこまで使った輪行用機材(飛行機輪行に適したパッド入りの輪行袋、あるいは箱)をどうするかが問題となる。調査時も非常に悩んだが、これに関しては次回の実走編で実例とともに紹介したい。

いずれにせよルートの起終点とされる帯広駅・バスターミナルおびくるからスタートするのが気持ち的にもスッキリするので、リムジンバスを使って移動することをお勧めしたい。

また首都圏以外からであれば、最寄りの空港から羽田乗り換えでアプローチするのもいいが、まず札幌の新千歳空港へ飛び、そこから列車で帯広駅へ向かうという方法も選択肢だろう。

ちなみにトカプチ400にはゲートウェイに設定されている施設が3つある。帯広駅・バスターミナルおびくる、とかち帯広空港、そして音更町にある「道の駅おとふけ なつぞらのふる里」だ。鉄道およびバス、飛行機、そしてクルマでのアプローチを念頭に置いた3つの起終点と言うことができるだろう。

 
羽田空港からはANA(AIR DO共同運航便)、JALが毎日7便往復している


空港からは連絡バス利用となる。輪行バッグのまま運んでくれた


帯広駅にあるバスターミナル「おびくる」。レンタサイクルも扱っており、実質ここがトカプチ400の起終点となる

ルート高低差

全ルートの獲得標高は3368m

プロフィールマップを見ればわかるとおり、難所は白樺峠、幌鹿峠、三国峠の3カ所。ただし難所といってもそれほどキツいわけではない。

まず白樺峠。推奨ルートに沿って走る場合、帯広から延々55kmほど上ってたどりつく。プロフィールマップを見れば絶望的な上りに思えるが、じつは獲得標高は930mほど。峠の手前までの平均勾配は0.4%(!)。言われなければ上りだと気づかないほどで、恐れるに足らない勾配なのだ。

これはプロフィールマップのトリックだと言えるかも。ただ峠の手前7kmほどで平均勾配7%になるので少し厳しく、ここが全ルート中最大の難所だ。

続く幌鹿峠は白樺峠から少し下ったあと、15kmで300mアップ。ここも然別湖沿いはわずかに上るものの、勾配を意識するほどではない。峠の手前6kmほどで少し勾配がキツくなるが、それでも4%ほど。

そして三国峠。ぬかびら温泉郷から峠手前のカフェまで26kmで獲得標高650mほど。前半16kmは獲得標高170mで平均勾配1.1%。後半10kmは少し勾配が厳しくなるものの平均勾配5%ほど。途中で何度か休憩しながら行けば、それほど大変な坂ではないだろう。

このようにルートの北部分はプロフィールマップ上は大変そうに見えるが、覚悟を決めていっても空回りするほど。恐れる必要はないと言える。

注意したいのは音更町にある西九線(MAP⑭)という道。上り返しの長めのアップダウンが5連続し、前方に見える上りに備えて下りで全力疾走してしまうこともあり、思いのほか体力を消耗する。プロフィールマップには現れない勾配だけに、不意を突かれる場所だ。

あとは大樹町から豊頃町に至る国道336号もゆるいアップダウンを繰り返し、思いのほか脚を削られるので注意が必要だ。



提供:北海道TOKACHIサイクルツーリズムルート協議会 ※クリックで拡大


然別湖手前。このあたりは平均勾配6%くらい


三国峠への上り。この先から少し勾配が増す

道路状況

全線にわたって現れる舗装の継ぎ目が非常に不快

舗装率ほぼ100%。なので北海道だからといって悪路を走るような太いタイヤは必要ない……と思ったら大間違い。トカプチ400を走るなら、ロードでも太めのタイヤが必須だと断言する。

その理由は舗装の継ぎ目にある。進行方向に対して直角に、アスファルトのひび割れのような段差が延々と続く。道路を横断するこのような継ぎ目は「横断クラック」と呼ばれている。イメージとしてはルート全線の半分以上にこういった横断クラックがある。

国道や道路といった幹線道路だけでなく、堤防上の「サイクリングロード」にも横断クラックは見られる。場所によって異なるが、5mから20mくらいの間隔で、この継ぎ目が次々に襲ってくる。そのたびに不快な振動、衝撃が体に伝わってくるのだ。

この継ぎ目の原因は寒暖差にある。気温の差が激しい北海道では、急激な気温低下により舗装が収縮し、その温度応力により舗装に一定間隔のひび割れが発生する。この温度応力ひび割れは寒冷地域に発生しやすく、アスファルト舗装が薄い区間で発生本数が多い。

クルマで走っているぶんには気づかないような振動だが、自転車とくに高圧タイヤで走るロードバイクの場合は非常に気になるものだ。そのためトカプチ400を走るなら、グラベルバイクを用意するか、ロードでも28C以上の太さのタイヤを装着することをお勧めする。


豊頃町内。ひび割れた路面が前方に繰り返し現れるのがわかるだろうか


十勝川の堤防道路にも横断クラックの連続が


音更町内の横断クラック


幕別町の十勝川沿い道路。もうイヤ

走行注意ポイント

交通量の多い場所はほとんどない

交通量が圧倒的に少ないので、クルマに注意すべき場所はほとんどない。交通量が多いわりに路肩が狭く走りにくいと感じたのは池田町の利別駅から十勝川温泉に抜ける道道73号くらい。
ちなみにこの道道73号は進行方向左手に幅のある歩道があって、そこを走ることも考えたが、草の繁茂などあり走りにくいので、実際には車道を走ることになった。

帯広駅をスタートして11kmほど走った帯広市桜木町内には、幅の広いブロック路面があり、ロードバイクの場合はパンクを避けるためスピードを落として走行したい。


道道73号。クルマが連続してやってくる。路肩部分に段差のある排水口があり、それを避けるために車道に膨らみがちなので注意したい


道道73号には幅の広い歩道がある


帯広市桜木町内にあるブロック路面

携帯電話が使えないエリアに注意

前述したが、補給やトイレのないエリア、携帯電話が使えないエリアがあるので、それがどこなのかしっかり頭に入れておきたい。

補給できないエリアは20kmほど続く部分もあり、夏場はとくに注意が必要だ。トイレもないのでとくに女性は気をつけたいところ。

また携帯の電波が入らないエリアは然別湖畔を除く白樺峠からぬかびら温泉郷、さらにそこから三国峠までのおおよそ50kmにおよぶ。ただドコモだけは幌鹿峠からぬかびら温泉郷の間、ぬかびら温泉郷と三国峠の間で使用できるようだ。

クルマのトラブルも含めた対策として、ぬかびら温泉郷から三国峠までの区間には非常電話が3箇所設置されている。

これらの情報は北海道TOKACHIサイクルツーリズムルート協議会が配布するルート案内地図に掲載されているので、必ず事前にチェックしておきたい。


爽快な三国峠への道だがドコモ以外の携帯電話は使えない


トカプチ400サイクルマップ

ルート案内の状況

サイクルルート北海道の表示に導かれる

予備知識なしに走り始めてすぐに気がつくのは、矢印の付いた案内表示にある「4」という数字。どうもこれがルート案内表示のようだが、どこにもトカプチ400の文字はない。矢印と自転車のピクトに4という数字が組み合わせられたステッカーが、ルートの進行方向を示している。これは何なんだ?

この4という数字が、前述したサイクルルート北海道(基幹ルート)のルートナンバー。トカプチ400はサイクルルート北海道の第4ルートだということだ。つまりサイクリストはナショナルサイクルートとしてのトカプチ400ではなく、サイクルルート北海道の第4のルートとして整備された案内表示に従って走ることとなる。ほかのナショナルサイクルルートにはそういった例がないので、なんとなく違和感を感じる。

このステッカーによるルート案内が、印象としては全ルートの9割を占めている。このステッカーは道路標識や電柱、橋の欄干や施設の看板といった既設の柱などにベタベタと設置されている。ほかのナショナルサイクルルートに比べ、低予算で整備されているという印象だ。

また数は少ないがナショナルサイクルルートのシンボルマークやトカプチ400のロゴがデザインされた案内看板も見受けられる。これは令和6年度中をめどに増設していくということだ。


基本的なトカプチ400の案内表示。自転車のピクトが北海道の形をデザインした枠の中に入っているバージョンもある


あらゆる場所にステッカーが貼ってある


このようにナショナルサイクルルートとトカプチ400のシンボルマークが入った案内看板も今後設置が進んでいく

路面の案内表示は少ない

ほかのナショナルサイクルルートでは多く見られる、路面にペイントされた矢印やシンボルマークは少ない。これは冬季の除雪作業などによりペイントが削られてしまうため、ポールなどに設置する案内ステッカー・看板が優先されているからだ。柱などがない場合に路面表示が設置される。調査時に見かけたもののなかには傷みが激しい路面標示もあった。

また矢羽根による路面表示もいくつかのエリアでは見かけたが、あるところにはある、ないところにはまったくない、という状況だ。ちなみにトカプチ400の矢羽根は右肩に高輝度の白線をあしらった夜間視認性向上型。


路面のペイントによる案内表示はステッカーを貼る柱などがない場合に設置される


案内看板と同時に路面標示もあるが、ほとんど見えない


損傷した路面標示


基本は100mおきに設置される矢羽根。自治体によって設置されている場所とない場所がある。たとえば更別町に入ると矢羽根が登場し、忠類町に入ると消えてまた浦幌町で現れる、といった具合

迷いやすいポイント

案内表示のない分岐がある

いくつか案内表示のない場所があった。

道の駅かみしほろを出て2kmほど行った右折部分。ここには右折の案内表示がない(MAP㉗)。

帯広市内に向かう音更町には間違えやすい表示があった(MAP㉙)。十字路直前の道路標識支柱に右折の指示があるが、ここは直進。その先のY字路を右側に進むという表示がまぎらわしい。

また表示の不備以外に表示があっても雑草で隠れて見えないこともあった。進路の表示を頼りに走っていく場合、表示を見落としてしまうとかなり無駄にルート外を走らされる可能性もある。GPSでコースマップと自車位置を表示させながら走ると、こういうミスが防げると思う。


道の駅かみしほろ付近。右折の指示がない


右折の表示があるが、ここは直進。先のY字路を道なりに右へ、という表示

十勝大橋は鬼門

帯広市内を流れる十勝川にかかる十勝大橋。この帯広側のたもとは案内が不十分で混乱しやすい場所だ(MAP⑪)。混乱の原因はサイクルルート北海道が制作するトカプチ400サイクルマップの案内と、トカプチ400のHPに掲載のRide with GPS(Googleマップも同様)のルート表示が異なっていることにある。

トカプチ400を走る際、トカプチ400サイクルマップではルートの詳細まではわからないので、迷った場合はマップを拡大できるRide with GPSのルートを参照することになる。ところがこのシーニックバイウェイ制作のルート表示が、北半分を反時計回りで走行するルートで描かれているのが混乱のもと。現在の推奨ルートである時計回りで走ろうとすると、各所で不都合箇所が現れてしまう。

例えば帯広駅から音更町方面に向かう場合、Ride with GPSでは十勝大橋の南側にある「西3条通」交差点をそのまま突っ切って堤防下の細い道をいくルートになっているが、案内は皆無。おかしいと思ってトカプチ400サイクルマップにある拡大図を見ると、交差点手前でループを描いて国道をくぐり、堤防下の道に出る案内があった。Ride with GPSのルートを見ながら走る場合、これではわからない。

さらに道路上の案内表示では、この交差点を普通に右折して、十勝大橋を渡るように誘導されるのだ。反時計回りルートの案内だろうが、ここで道を間違えるサイクリストは多いのではないか。


十勝大橋の「西3条通」交差点。ここには右折して十勝大橋を行く表示が


右折すると十勝大橋には直進の表示。これは信用してしまう。だがこれは北側ルートを反時計回りにぬかびら温泉郷に向かう場合の案内

RIDE with GPSのルート表示は厳密ではない

またこのRide with GPSに従ってさらに走っていくと、国道241号の平原大橋で十勝川を渡るのだが、ここの通行方法もわからない(MAP⑫)。
堤防上の道を走っていくとこの国道241号にぶつかる。ここを右折することはわかるのだが、右側の歩道を行けばいいのか、無理やり中央分離帯を突破して左側車線に移るのか。
トカプチ400サイクルマップの拡大図でも読み取れないのでRide with GPSのルートを見ると、ルートは中央分離帯を走って(!)、そのうちなんとなーく左側車線に移る。どこで国道を横断するのかといった案内看板もない。

これはこのルートの推奨が反時計回りだった頃のルート図をそのまま使っていることが原因だと思う。反対方向から来れば問題なく左折できるのだ。

時計回り、逆周り両方のルートを表示しなければならないので、それほど厳密にRide with GPSのルートを引いてあるわけではないのだろうが、さらに精度を上げた表示で両方向の走り方が読みとれるようになるといいと思う。


現場写真。ここで中央分離帯のある国道を右折する


しばらく右側の歩道を走り、ふと気がつくと左側車線に矢羽根があったので、中央分離帯の切れ目から左側車線に移った

観光&ビューポイント

超メジャーな観光スポットはない

世界的に有名な観光地も多い北海道だが、意外なことにここ十勝地方には目玉となる観光地がない。とくにトカプチ400のルート上には、特筆すべき観光スポットは見当たらない。それでも少しルートをはずれれば、池田ワイン城、ナイタイ牧場など、名前を聞いたことのある場所があるにはある。

ただここは北海道。地平線を感じられるまっすぐに続く道、広大な牧草地と畑、大自然に抱かれる森林地帯、雄大な川の流れなど、ここ以外では体感できない魅力にあふれている。

そんななかでルート上で見ることができるのは、ばんえい牧場十勝、ハルニレの木、白樺並木、松見大橋、旧国鉄士幌線跡、タウシュベツ川橋梁など。それらを巡りながら、北海道ならではのダイナミックなサイクルルートを楽しむ。それがトカプチ400の正しい走り方だろう。


帯広空港すぐ近くにある、ばんえい牧場十勝(MAP③)では、ばんえい競馬を走る「ばん馬」が飼育・訓練されている。ここではレースは行われないが、練習場には本番と同じ障害物が設置されていて、練習風景を見ることができる


忠類北10線の坂と呼ばれる直線路(MAP⑤)。高速道路の脇にある


豊頃町にあるハルニレの木(MAP⑨)。CM撮影などで有名


調査時に何箇所かで見かけたタンチョウ鶴。渡り鳥だが最近は渡らずに夏をすごすこともあるという


十勝川温泉手前の千代田堰堤(MAP⑩)。ポケットパークもありきれいなトイレが利用できる


音更町にある十勝牧場の白樺並木(MAP⑬)。テレビドラマや映画のロケ地


白樺峠手前の白樺林(MAP⑯)


三国峠への道は国交省が定めた「秀逸な道」に認定されている。この秀逸な道は全道に12箇所あり、この十勝平野・山麓ルートは「樹海に佇む天空の道」と名付けられている


三国峠手前の松見大橋(MAP㉔)は、ルート上から見下ろすことができる。トカプチ400のアイコン的スポット


ぬかびら温泉郷から三国峠に向かっては旧国鉄の士幌線跡に沿って走る。その軌道跡がいまも残っている(MAP㉒)


冬季には湖底に沈むことで知られる幻の橋、旧士幌線のタウシュベツ川橋梁跡。どんどん崩れているので、この状態で見られるのはそう長くないのかも。許可を受けて林道に入ったり、近くまで行くツアーなどもあるが、反対岸となるルート脇からも、森の中を5分ほど歩いた展望所から見ることができる(MAP㉑)


旧士幌線第五音更川橋梁跡(MAP㉓)。道路からよく見える


ぬかびら温泉郷から近い旧士幌線第三音更川橋梁跡(MAP㉖)

DATA

トカプチ400HP

トカプチ400サイクルマップ

Ride with GPS

サイクルルート北海道

次回はトカプチ400②実走編その1

執筆:岩田淳雄

愛知県出身、千葉県在住。
自転車雑誌「サイクルスポーツ 」「バイシクルクラブ」の編集長を歴任。ナショナルサイクルルートは全ルート全行程を走破している。現在は「ペダルプッシャー」を主宰し、サイクリングの啓発活動を展開しています。
https://pedalpusher.jp/

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【北海道】「サイクリスト・応援カー」を実施します ~十勝地域を走るサイクリストを応援します!~《PR》

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十勝地域ではサイクルツーリズムを推進するため「北海道TOKACHIサイクルツーリズムルート協議会」が設立され、令和3年5月には北海道初のナショナルサイクルルートとして、北十勝と南十勝を8の字で結ぶ全長約403kmの「トカプチ400」が指定されました。
そこで以下の取組が行われています。

「サイクリスト・応援カー」詳細

「トカプチ400」では、協議会の取組に賛同いただいた国道維持工事ならびに国管理河川巡視業務の受注者が、サイクリストの自転車トラブルに対応する取組として、パトロールカー等道路巡回・河川巡視中に自転車用工具と空気入れを無料で貸し出しする「サイクリスト・応援カー」の取組が実施されています。

取組期間

令和7年5月1日(木)~11月末まで
(気象状況により期間を変更する場合があります)

利用方法

 

ご利用にあたってのお願い

・工具の貸出は応援カーが巡回・巡視中のときのみです。
※道路巡回中はパトライト点灯
※河川巡視中は「河川巡視車」ステッカー貼付
・業務上緊急を要する場合はご希望に添えないこともあります。
・応援カーを希望するところに呼び出すことはできません。
・応援カーに声がけする際は、安全に作業を行える場所に移動してからお願いします。
・応援カーの運転手さんに自転車の修理をお願いすることはできません。
・応援カーに自転車を乗せてもらうことやご自身が乗ることはできません。

利用可能エリア

こちらからご確認ください。

 サイクリスト・応援カー協力業者(50 音順)

( 株 ) 石橋建設 / ( 株 ) 川村組 / 斉藤井出建設(株) / 清水開発・池戸土建 JV / 髙堂建設 ( 株 ) /
( 株 ) 髙橋組 / ( 株 ) フクタ / (株)北開水工コンサルタント / 宮田帯東(株)

関連リンク

▼トカプチ400
https://www.ctjguide.com/

▼ナショナルサイクルルート
https://www.mlit.go.jp/road/bicycleuse/good-cycle-japan/national_cycle_route/

▼北海道サイクルツーリズム
https://www.hkd.mlit.go.jp/ky/kn/dou_kei/splaat000000utuk.html

問合せ先

北海道開発局 帯広開発建設部 道路計画課 TEL:0155-24-4106

「サイクリスト・応援カー」を実施します

TABIRIN掲載「TOKAPUCHI400」解説記事

実走調査! 日本の自転車道 トカプチ400 ①解説編
DATA北海道帯広市→幕別町→中札内村→更別村→大樹町→豊頃町→浦幌町→池田町→音更町→帯広市→音更町→鹿追町→糠平温泉郷→三国峠→糠平温泉郷→上士幌町→士幌町→音更町→帯広市距離:403km 獲得標高:3368m 最大標高:1139m実走調査...

 

広告主:国土交通省 北海道開発局 帯広開発建設部 道路計画課

記事制作:mochi

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