旅×自転車 記事

【アルゼンチン】アンデス高原の麓、豊かな自然に囲まれた街サルタの紹介 

こんにちは。Hiroです。自転車で世界を旅しています。 

▲インタビュー記事。

COVID-19の影響で、まだまだ自由に旅行できない日々が続きますが、いかがお過ごしですか。 

新型コロナウィルスがおさまり次第、旅行に出かけようと計画を立てている人も多いのではないでしょうか。 

現在の僕は、南米に滞在してします。 

南米といえば、危険なイメージや遠い国という印象を持っている人も多いと思います。 

しかし、実際にはとてもお勧めな地域で、僕はすっかり南米好きです。 

人々は陽気で明るく、豊かな自然、美味しい料理で溢れ、物価も高くはなく、リーズナブルに旅を続けることもできます。 

とはいえ、何も知らないまま新しい国や、街へ旅するのは少し物騒かもしれません。 

危険な場所や、時間帯、注意する点などを理解している必要があります。 

南米は、日本人にとっては、まだまだメジャーな旅行先ではないため、情報も多くありません。 

公用語はスペイン語で、基本的には英語も通じません。 

そこで、僕が知っている範囲ではありますが、少しづつ、いろいろな地域、都市の情報をお伝えしていければと思います。 

 

第一回目は、現在僕が滞在している街、サルタについてエッセイと、具体的な都市情報をご紹介します。

 

まずは、短い文章ですのでエッセイをお楽しみください。 

▲マテ茶 茶器

【エッセイ】アルゼンチン人とマテ。 

小さなひょうたんでできたカップの中に数種類の細かく砕かれた茶葉を入れ、金属製のストローで飲む。一杯飲み終われば、ヤカンからお湯を注ぎ足し、次の人に渡す。 

その人が飲み終われば、再びカップにお湯を注ぎ足し、次の人へ。 

アルゼンチンには、マテという飲み物があり、それを飲むカップもマテと呼ばれる。伝統的な飲み物であり、その国の人々はそれなしでは生きてはゆけないとさえ言う。 

▲マテカップ

アルゼンチンのシエスタ文化

アルゼンチンという国は、シエスタ文化が強く残る。 

シエスタとは、スペイン語で”昼寝”のことである。 

お店と名前がつくような場所は、午後の1時には、シャッターを下ろし、昼ごはんを食べ、昼寝をする。 

その後、パンやチーズ、フィアンブレと呼ばれる、ハムやサラミを食べる。そのお供になるのが、そう、マテである。 

そして、午後5時か6時に再び、シャッターを開け、商売を再開する。 

午後2時に商店街へ出かけても、店は全て閉まっているのだ。 

この資本主義が全盛の時代で、未だに、シエスタの習慣がここまで色濃く残るのは、アルゼンチンぐらいであろう。 

 

マテ

シエスタとともに過ごしているこの国の人々は、のんびりとしていて、穏やかだ。 

アルゼンチンには、マテ茶で意思を伝える文化、マテ言葉というものまで存在する。 

 <マテ言葉> 

茶の状態 日本語の意味
シナモンを加えたもの 愛してる
はちみつを入れたもの 結婚して欲しい 
ぬるいもの 会いたくない
コーヒーと混ぜたもの 仲直りしたい 

なんだか、花言葉みたいで、初めて知ったときは驚いた。 

言い方は悪いが、南米の人は大体、大雑把であるので、そういった繊細というか、粋な表現があると思わなかった。ただ、ロマンチックなところは、あるので納得もできる。 

▲マテ茶の茶葉

 僕は、マテを飲むのが苦手だ。想像してみて欲しい。入れたての熱いお茶を鉄のストローで飲む。 

ストローで熱い飲み物を飲んだことがなかった僕は、吸引具合がわからず、いつも舌を火傷していた。 

ちなみに鉄製のストローを使うのは、茶葉の小さな破片を飲み込むのを防ぐため。 

ストローは、ボンビージャと呼ばれ、先端は平たく、スプーンのような形状をしており、無数に小さな穴が空いている。 

穴は、小さいので、それ以上大きな茶葉は、口の中に入ってこないという仕組みだ。先端にバネの付いた違う機構のものもある。 

マテ茶、アルゼンチン、サルタ
▲鉄製ストロー(ボンビージャ)

 

マテの味は、少し緑茶に似ている。苦かったり、渋かったり。 

しかし緑茶のように渋さの中に微かに香る甘さはない。 

茶葉の成分が強すぎるのか、胃が痛くなることもあった。 

それを防止するために、砂糖やデュコランテ(カロリー0の甘味料)を入れるのだが、僕は飲みものに砂糖や甘味料は入れないので、それが原因だったらしい。 

COVID-19の影響で、回し飲みする習慣はどうかということで、個別でマテを用意して、飲むようにはなってきているが、以前は、マテを飲むかと聞かれて、断ろうものなら、「マテを断るとは、何事だ」という感じでさえあった。 

潔癖症ではないのだが、初めて会った見ず知らずの人と同じストローを回し飲みする習慣に対して、少し苦手意識を持っていた。 

 

カップルや家族ならいいが、そこに居合わせた、5人、時には10人と同じボンビージャで回し飲みしなければならないのだから。 

 

▲手軽にマテ茶を入れる

マテ茶を通じた交流

 アルゼンチンの北部を自転車で走っているときに、家の軒先に腰掛けている男性に「どこから来たんだ。マテを飲もうじゃないか。」と誘われた。 

その人は、白髪まじりの短髪で、歯は数本抜け落ちており、お風呂にも数日入っていないような身なりだった。仕事はしていないようだった。 

その男性の名前は、ホセ。 

ホセは、家の中から自慢げに大きめのマテを出してきた。 

ホセは、そのひょうたんでできた立派なマテに茶葉を入れる。乾燥したみかんの皮やセドロンと呼ばれる乾燥した葉も入れ、丁寧にお湯を注いだ。 

お湯も、熱湯ではなく、80度くらいのお湯がいいらしい。マテを作りながら、一つ一つ丁寧に説明してくれる。 

マテを注ぐホセの仕草は、なんだか品があり、凛としている。 

ホセは抜け落ちた歯も気にせず、顔をクシャくちゃにして笑った。 

「40年やっとるからな。」 

僕は、ホセとマテを酌み交わしながら、長いこと話をしていた。 

アルゼンチンの黄昏時の空は高く澄んでいた。 

 

南米の人たちは、陽気で優しく、いつもウェルカムな雰囲気だ。スキンシップの距離も近い。 

挨拶をするとき、「おはよう」でも、「さようなら」でも、ほっぺたにキスをする。3、4歳の子供でさえ、もうその習慣が、身についているのだ。 

アルゼンチン人のフレンドリーさ、親切さには関心する。 

彼らは、今日ものんびりとマテを飲み、穏やかにシエスタをする。そんなアルゼンチン人が好きだ。 

 

そして、今日も僕はマテを飲み、舌を火傷するのだった。 

アルゼンチンに来た際は、火傷に気をつけながら、ぜひマテを楽しんでもらいたい。 

 

【レポート】アンデス高原の麓、豊かな自然に囲まれた街サルタ(アルゼンチン)の紹介 

アルゼンチンって 

アルゼンチンはアメリカ大陸の南端に位置し、世界第8位の広大な国土を有している。 

サッカーがとても盛んで、ワールドカップ優勝経験もあり、メッシを擁する国際チームは世界トップ クラスの強豪国。 

国際試合がある日には国全体が熱狂する。 

また、質の高い牛肉とワインの生産国であり、日曜日にはカルネアサド(牛肉のBBQ)とヴィノティント(赤ワイン)に舌鼓をうつのだ。 

サルタ概要

アルゼンチンの北部、サルタ(Salta)は、サルタ州の州都で、人口133.3万人 (2015年)。

アンデス山脈の麓、標高1,152mのレルマ谷に位置し、 気候は温暖で乾燥していて、年間降水量は756mm、平均気温16.4℃(夏は20.4℃、冬は10.8℃)です。1月と2月が最も降水量が多い月です。

サルタの治安

サルタの中心部に関しては、基本的に安全です。

中心部を外れると、少し危ないエリアのあるので、夜出歩く際は、注意をしてください。

また、マーケットのある、サンマルティン通りは、比較的治安が悪く、現地人でも、携帯電話がひったくられるような被害がでているので、気をつけてください。

サルタの自転車の利用環境 

 サルタには、いつくかの自転車専用路があります。最近、新しく整備された自転車道もあり、国、地方自治体を挙げて、自転車の利用環境の改善への取り組みを行っています。

旅行者が利用できるレンタサイクルに関して、公共のものはまだありませんが、いくつかの場所で、時間単位で利用できるレンタサイクルがあります。

詳しくは別の機会に、レンタサイクル情報やサイクリングツアー等を紹介させていただきます。

 

 サルタ観光 

【中心部】セロ・サンベルナルド (Cerro San Bernardo) 

サルタ名物の山です。”サンベルナルドの丘”という意味です。 

中心部から15分ほどで登山口へ行けます。そこから階段を上り、30分ほどで、山頂へ行くことができます。僕は毎朝、この山をランニングしています。 

テレフェリコと呼ばれるロープウェーも街から出ているため、歩くのは大変という人は利用できます。 

ちなみに、車でも行くことができます。バスはありません。 

頂上からは、サルタの街を一望することができます。夜景も綺麗ですが、夜は、治安が悪くなるので、お勧めはしません。 

▲セロ・サンベルナルド山頂からの夕陽とテレフェリコ。

 

▲山頂でイベントが開催されることもあります。 

 

【中心部】プラザ 9・デ・フリオ (Plaza 9 de julio)
▲プラザ 9・デ・フリオ

町の中心にある公園です。サルタ観光はまずここから始まります。 

ここを中心に、大聖堂や博物館もあります。 

▲サルタ大聖堂

また商業通りが広がっており、常にたくさんの人がレストランやカフェ、ショッピングに訪れます。  

【郊外】サン・ロレンソ渓谷 (Quebrada San lorenzo) 

サン・ロレンソにある渓谷です。

 

▲サン・ロレンソ渓谷の清流

サン・ロレンソは、サルタ中心部から車で30分に位置し、休日は、家族づれで賑わいます。

いくつかのハイキングコースがあり、夏場は避暑地としても多くの人が訪れます。 

また、渓谷の奥地にある滝を目指す、トレッキングもおすすめです。 

滝までのトレッキングは片道3時間かかります。 

僕は2度、滝までのトレッキングをして、うち一回は、友人らと共にキャンプをしました。 

▲友人らとトレッキング中に休憩しているところ

 

滝 トレッキング
▲トレッキングの目的地の滝

 

キャンプ
▲大自然の中のキャンプ地。馬や牛が放し飼いにされている。

 

キャンプ
▲滝で泳いだ後は、まったりと。

 

焚き火、キャンプ
▲夜は、焚き火を囲んで。

 

湧水は飲むことができるし、馬も近くで観れたりと最高のシチュエーションです。 

 

 

【郊外】ディケ・カブラコーラル (Dique Cabra Coral) 

ディケとは、スペイン語でダムのこと。カブラコーラルダムです。 

友達に誘われて、何度か、魚釣りにでかけました。 

 

 

▲ディケ・カブラコーラルでの魚釣り

 

▲一緒に魚釣りした友人たちと

カタマランという、船で釣りに出ます。 

午後に出発し、午後11時まで釣りをします。昼間は釣れませんが夜は釣れます。ペヘレイという、キスに似た魚を釣ることができます。 

▲カタマラン(船)の中の様子は日本の海釣りのと同じ雰囲気

 

▲1日の魚釣りの釣果!!
【郊外】トレン・ア・ラス・ヌベス (Tren a las Nubes) 

日本語訳で、”雲までの列車” と言う、ファンタジックな名前の観光列車です。 

アルゼンチン北西部とアンデス山脈の国境を結びます。 

▲トレン・ア・ラス・ヌベス(列車)からの眺め。この地域特有の何層にも色の違う山肌。

 

 

▲列車からの眺め。

 

▲列車からの眺め。標高4000mを超える高山地帯には、木が生えていません。

 

ポルボリラ高架橋
▲向こうにポルボリラ高架橋が見えます。

 

▲年紀をを感じさせる貨物車。

 

電車
▲水色が印象的なトレン・ア・ラス・ヌベス。

 

san antonio los cobres
▲バスから電車に乗り換える@サン・アントニオ・ロス・コブレス。

 

 

海抜4,220mを超え、世界で5番目に高い標高を走る鉄道です。 

1番の見所は、ポルボリラ高架橋です。 

 

トレン・ア・ラス・ヌベスの経路地図。

 出典:https://trenalasnubes.com.ar/recorrido-es/ (Sitio Oficial del Tren a las Nubes)

 

以前は、サルタからの列車もあったようですが、現在は、サン・アントニオ・ロス・コブレスまでは、バスで行き、列車でポルボリラ高架橋を見るようです。線路が壊れてしまったと聞きました。 

 まとめ 

本日は、アルゼンチンのサルタを紹介しました。 

ボリビアからも近く、チリ、パラグアイに囲まれた、長閑な街です。 

街としては、大きすぎず、小さすぎず、ちょうどいいサイズです。 

やはりお勧めは、サン・ロレンソでのハイキング。 

近くにきた際は、是非足を運んでみてください。 

では、またお会いしましょう。 

Hiro(津田幸洋 ツダユキヒロ)
自転車旅人。2014 年に日本を立ち、自転車で旅を続けています。オーストラリア、ニュージーランドを経て、アメリカ大陸横断中、COVID-19による、世界パンデミックにより足止めとなり、2021年7月現在は、アルゼンチンに滞在しています。人との出会い、美しい自然、野生動物を探す旅を近日再開を予定しており、旅とともに、訪れた場所の都市情報、見どころ、自転車に関する情報、エッセイ等をTABIRINにて発信していきますので、よろしくお願いいたします。インスタグラム  https://www.instagram.com/yukihirotsuda/
津田幸洋

 

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