自転車の盗難保険とは?大切な愛車を守るためにできること
最近ではロードバイクやクロスバイクを通勤や通学に使用する方も増えてきましたが、高額な自転車を街中に長時間放置するのは盗難やいたずらのリスクが高まります。
そこで今回は大切な自転車を守るためにできること、盗難保険・盗難対策について解説していきます。
目次
自転車 (特にスポーツタイプ)は盗難被害に遭いやすい
現在、自転車盗難の発生件数は減少傾向にある (※)ものの、ロードバイクやクロスバイクなどのスポーツタイプの自転車に乗っている方は油断できません。
以前、当メディア・TABIRIN (たびりん)で盗難について調査を行ったところ(自転車盗難の8つの項目でデータ取集~分析。ロードバイクの被害状況は?)、盗難被害にあった自転車のうち、なんと約82%がロードバイクやクロスバイクが盗難の被害に遭っているという結果になりました。(ロードバイク53%、クロスバイク29%)
またどんなに頑丈な鍵をかけていても、その車体の軽さから、盗まれてしまうことも多く、公共の駐輪場や自宅で盗まれてしまうことも。
自転車の中でもパーツやメンテナンスを含めてロードバイクは特に高価で、「盗まれたらどうしよう…」と不安に感じる方も少なくありません。
そこで考えておきたいのが自転車の盗難保険・補償です。
※警視庁『「自転車盗」の防犯対策』より
自転車の盗難保険とは?
自転車の盗難保険とは、自転車が盗まれてしまった場合に、自転車の購入金額の全額または一部が補償され、保険金が支払われる保険のことです。
保険会社によって内容は異なりますが、自転車に取り付けられていたパーツまで補償してくれる場合もあります。
加入条件も自転車の購入金額の下限があったり、加入できる期間に制限があったりと、さまざまです。
高額なロードバイクはもちろん、通勤・通学用の自転車やママチャリでも入れる保険がありますので、盗難が心配な方は加入を検討してみると良いでしょう。
自転車に関係する保険でいうと、自転車事故に備えた保険もありますが、こちらについては以下の記事で解説しています。
自転車の盗難保険の内容1 盗難時の補償など
自転車の盗難保険には、盗まれた自転車の購入金額の全額が支払われるパターンと、盗難被害に遭ったときに支払われる保険金をあらかじめ保険加入時に決めておくパターンが多く、どちらであっても、支払われる保険金が多いほど、保険料も高くなります。
盗難後に自転車が発見されたり、発見されたけれど破損していたという場合でも補償される保険もあります。
自転車の盗難保険の内容2 ライトや鍵など、パーツの盗難補償
自転車本体だけでなく、自転車に取り付けられていたパーツも補償の対象になる保険があります。
保険会社により違いはありますが、ライト・ドリンクホルダー・サイクルコンピューターなどが対象となります。
ただしパーツのみの盗難では補償されない場合がありますので注意が必要です。
自転車盗難保険加入時に注意すること
自転車の盗難保険には、自転車の購入金額の下限が決められていたり、購入時から保険加入時までの期間が決められていたりと様々な加入条件があります。
条件に合わない自転車の場合、盗難保険に加入できなかったり、加入できても盗難時に補償を受けられない事態になったりするかもしれませんので注意しましょう。
また自身の状況や、求める補償内容によって加入条件が絞られてきますので、加入したい保険の条件と、所有している自転車の状況に相違がないか確認しましょう。
自転車盗難保険の相場
自転車の盗難保険の保険料や補償額は保険会社によって変わります。
保険料は希望する補償額によって変動しますが、およそ300円程度〜加入することができます。
高額な自転車になるほど保険料は高くなり、保険の内容によっては支払われる補償金額に上限がある場合もあります。
ここまで自転車の盗難保険について詳しく解説してきましたが、たくさんの保険会社があってどこの保険会社に加入すればいいのか選べない、自分に合った保険が分からない、という方に向けて代表的な保険会社3社が販売している保険をご紹介します。
保険料や補償額、加入期間などをまとめましたので参考にしてください。
代表的な自転車盗難保険3つをご紹介〜ネットショッピングでも加入できる!?
SBI日本少額短期保険「みんなのスポーツサイクル保険」

公式URL | こちらから |
補償内容 | 盗難・破損 |
補償額 | 10万円以上で希望する金額を1万円単位で設定可能 |
保険料 | 年間3,300円〜 |
保険料の支払い方法 | クレジットカードのみ、一括払 |
加入条件 | 税込10万円以上のスポーツサイクル、ロードバイク・クロスバイク・マウンテンバイクが対象 |
加入できる期間 | いつでも加入可能 |
補償期間 | 1年 |
補償範囲 | 車両本体・パーツ・アクセサリー |
SBI日本少額短期保険が販売しているスポーツサイクル専用保険です。
盗難だけではなく、事故などで自転車が破損した場合にも全損・半損の状態によって補償額が支払われます。
盗難保険と合わせて、自転車が破損した場合の保険にも同時に加入したい方におすすめです。
※ちなみに「みんなのスポーツサイクル保険」とは別に、au損害保険株式会社が販売している「すぽくる」と、保険市場が販売している「BICYCLE保険」という保険もありますが、代理店が違うだけで同じ保険内容となっています。
ZuttoRide 少額短期保険株式会社「ZuttoRideのずっと自転車盗難車両保険」

公式URL | こちらから |
補償内容 | 盗難・破損 5つのプランから選択可能 |
補償額 | 盗難の場合、全額補償 |
保険料 | 盗難補償のみのプラン・車両購入金額1万円・加入期間1年で年間278円〜 |
保険料の支払い方法 | クレジットカード・口座振替・コンビニ、月額払・一時払 |
加入条件 | 車両とパーツの購入金額が税込1万円以上 |
加入できる期間 | 車両の購入から90日以内 |
補償期間 | 1年、2年 |
補償範囲 | 自転車本体・パーツ・アクセサリー |
盗難に加え、全損・分損を組み合わせた5つのプランから選べる保険です。
盗難補償のみに加入する場合が最も保険料を安く抑えることができるので、盗難以外の補償は必要ないという方におすすめです。
ジャパン少額短期保険株式会社「ちゃりぽ」

公式URL | こちらから |
補償内容 | 盗難・破損 |
補償額 | 5,000円〜50万円の範囲で設定可能 |
保険料 | 補償期間1年、400円〜35,000円 補償期間2年、700円〜70,000円 |
保険料の支払い方法 | クレジットカード・銀行振込・コンビニ払、一括払 |
加入条件 | 車両購入金額が税込5,000円以上であれば加入可能 |
加入できる期間 | 車両購入後1ヶ月以内 |
補償期間 | 1年、2年 |
補償範囲 | 車両本体・パーツ(自転車に固定できる物のみ対象) |
5,000円〜50万円の範囲で加入できる盗難保険です。
1,000円単位で補償額の設定ができますが、自転車の購入金額以上の補償額を設定することはできません。
また、補償を受ける際には免責金額として補償額の30%が自己負担額となります。
細かい金額設定が可能ですが、補償額が高額になるほど免責金額も高くなりますので、50万円以下の自転車に乗っている方におすすめです。
自転車販売店・メーカーの盗難保険
今回紹介した保険会社3社の保険は、どこで購入した自転車でも加入することのできるものですが、それ以外にも最寄りの販売店で自転車を購入した際に加入できる、販売店・メーカー独自の保険もありますので、購入と同時に加入できる盗難保険はないか販売店に問い合わせてみることをおすすめします。
ネットショッピングで購入した自転車の盗難保険
最近ではネットショッピングで自転車を購入する方が増えてきています。
自転車通販サイトや、楽天市場やYahoo!ショッピングでも自転車を購入すると同時に盗難保険に加入することができるところもあるので、ネットショッピングで自転車を購入する際には検討しましょう。
盗難被害に遭わないために、自転車の盗難を防ぐためのポイント
自転車の盗難保険には加入しておいたほうが安心ですが、盗難保険と同時に考えたいのが盗難防止策です。
盗難を防ぐためのポイントを解説しますので、盗難保険に加入したからといって安心せず、盗難対策をしっかりとって被害に遭わないよう努めましょう。
防犯登録

自転車の防犯登録は法律で加入が義務付けられています。また自転車の盗難保険に入る際には防犯登録情報が必ず必要です。
登録料や有効期間は自治体によって異なりますが、500円〜600円程度で加入できますので必ず自転車の購入時に加入しておきましょう。
防犯登録について詳しい情報は以下もご覧ください。
鍵
いくら鍵をかけても盗まれやすいとは言っても、自転車にしっかり鍵をかけておくことで盗難被害に遭う確率を低くできます。
また盗難保険に加入していても保険内容によっては鍵をかけない状態で盗難被害に遭うと補償を受けられないこともあります。
少し目を離した隙に盗まれてしまうケースもありますので、短時間でも自転車を離れるときは鍵のかけ忘れに注意し、盗難防止に努めましょう。
どのような鍵の種類があるかについてはこちらの記事でまとめているので、ご自身の生活スタイルや車種に合わせて鍵を選んでくださいね。
盗難保険・補償に加入してしっかり愛車を守りましょう!
いくら盗難防止策を講じても自転車を絶対に盗まれないという保証はありません。
価格の安い自転車であれば転売目的で盗まれてしまうことは少ないかもしれませんが、高額なスポーツバイクの場合は海外に売られてしまったり、バラバラにされてパーツごとに売られてしまうということも珍しくなく、発見されることはほぼありません。
大切な愛車を盗まれ、新しい自転車を購入する費用がない、ということにならないためにも不安な方は自転車盗難保険に加入しましょう。