輪行のための車内設備を調べてみた#1【JR常磐線特急 ひたち・ときわ】
今回のテーマは「輪行」です。「輪行」とは、電車や船、飛行機などの公共交通機関を使って自転車を運ぶことです。目的地までの行程を一部省略することで、自転車の行動範囲を飛躍的に広げられます。
目的地までの移動方法については以下の記事もご覧ください。
しかし、いざ輪行をしようとしても、本当に自転車が置けるか心配ですよね。
そこで、『輪行のための車内設備を調べてみた』シリーズと題して、記念すべき第一弾はJR常磐線の特急ひたち・特急ときわについて調べてみました。
(※2018年3月掲載時の情報を2021年11月時点の情報にアップデートした記事です。最新情報は各施設のウェブサイト等でご確認ください)
目次
JR常磐線「特急ひたち」・「特急ときわ」の概要
常磐線の特急は、都心から茨城県、福島県、宮城県をつなぐ特急列車で、かつては「スーパーひたち」の愛称で知られていた「特急ひたち」と「特急ときわ」の2種類があります。
特急ひたちと特急ときわの違い
「特急ひたち」と「特急ときわ」ですが、その違いは「停車駅」と「行き先」、「車内販売の有無」にあります。
特急ひたちは品川駅からいわき駅までと区間が長く、停車駅を絞った「速達タイプ」、特急ときわは品川駅から水戸駅または勝田駅まで(一部を除く)と特急ひたちよりも区間が短く、停車駅が多い「停車タイプ」となっています。
区間 | 停車駅 | 車内販売 | |
特急ひたち | 品川駅(東京都)~いわき駅(福島県) | 少 | あり |
特急ときわ | 品川駅(東京都)~水戸/勝田駅(茨城県)※一部いわき駅や高萩駅終点もあり | 多 | なし |
料金は距離制で、「特急ひたち」・「特急ときわ」どちらも同じです。
特急料金は乗車前に購入する事前料金の場合、距離に応じて760円~2,550円となっています(車内料金は260円増、チケットレスは100円引)。特急料金のほかに、乗車券の料金が必要です。
席は全席指定となっており、乗車には乗車券+指定席特急券もしくは座席未指定券が必要となります。
詳しい料金については、2019年10月に改定された以下の料金表をご覧ください。
輪行という視点からの車内設備

さて、続いて輪行の視点から車内設備をご紹介します。なお、特急ひたち、特急ときわとも車内設備は一緒です。
自転車を置くスペース
まず、輪行袋に入れた自転車を置いておくのにベストな、座席最後列の後ろのスペースがこちらです。


スペースの横幅は、およそ「iPhone8」9個分の横幅でした。すなわち、138.4mm×9=約1.25mとなります。
両輪を外すタイプの輪行袋では、通常横幅が110cm程度ですので、座席最後列のスペースには置けそうです。
ちなみに、最後列に置けない場合は連結部に置くことになりますが、一番前の車両もしくは一番後ろの車両のスペースがこちら。


ここに置く場合は、持ち主はちゃんと自転車の側に待機し、くれぐれも通る人の邪魔にならないようにしましょう。
トイレ&洗面台
そして輪行袋を抱えていると意外と困難なのがトイレですね。
特急ひたち、特急ときわともトイレがありますのでご安心ください。

また、自転車の分解・組立で手が汚れることが多いですよね。この点についても、洗面台があるので助かります。

座席のコンセント
自転車を置き手をきれいにした後は、目的の駅に到着するまで、スマホで色々と調べものをするのではないでしょうか。
そんな時、「スマホの電池がなくて困った…」なんて事態はよくありますよね。
でも大丈夫です。特急ひたち・特急ときわは全席に車内コンセントが導入されています。
わかりにくいですが、座席のひじ掛けの先端にコンセントが付いていますよ。

また、座席にはパソコンを置けるテーブルも設置されています。移動中にノートパソコンを広げるのはもちろん、飲み物や食事、ちょっとした荷物などを置く場所にも使えて便利です。
インターネット接続サービス
車内ではインターネット接続サービスが利用できます。
現在提供されているのは、JRの無料Wi-Fiサービス「JR-EAST FREE Wi-Fi」です。
「JR-EAST FREE Wi-Fi」はエントリーページにメールアドレスを登録すると、1回につき3時間利用できる仕組みになっています。
その後も再エントリーすれば何度でも使えるので、長時間の移動でも安心です。
詳しい設定方法はこちらをご覧ください。
車内販売
これまた輪行袋を抱えていると、ちょっとした食べ物を購入するのも大変です。
特急ひたちでは、車内販売が行われます(※時間帯や区間によって販売されない場合もあります)。なお、特急ときわでは、車内販売はありませんのでご注意ください。
座席指定
特急ひたち、特急ときわとも全ての普通車で座席指定または座席未指定が可能です。乗車する列車が決まっていない、もしくは乗車予定の列車が満席の場合は、「座席未指定券」を購入します。
この場合、座席の上に点灯しているランプによって、座れる座席を判別できます。
- 赤色ランプ:空席(座れる)
- 黄色ランプ:もうすぐ来る(指定の席の人が来るので、席の移動が必要)
- 緑ランプ:発券済み(座れない)
とても分かりやすいですね。
特急券の購入は指定席券売機の他、お得なインターネット割引もあるので、ぜひご活用ください。
首都圏から北関東・東北方面への輪行に最適!
常磐線特急に乗れば、首都圏から北関東や福島県・宮城県への移動がグッと楽になります。これからのシーズン、北関東や東北地方でのサイクリングを楽しんでみましょう。
ただし、輪行の際は周りに配慮し、ルール・マナーを守って行いましょう。
※掲載時点の情報ですので、最新情報は各施設へお問い合わせください
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(執筆:t.k)