旅×自転車 記事

初めての自転車通勤完全ガイド | 距離の目安やコースの組み方、車種の選び方

 

SBIインシュアランスグループの『コロナ禍における自転車利用の変化について』の調査によると、「自転車に乗る機会は増えましたか?」という質問に対して「増えた」「どちらかといえば増えた」という回答が約29%増え、自転車の利用目的に関する項目では「買い物などの近所の移動」に次いで「通勤・通学」との回答が得られています。(参考:コロナ禍における自転車利用の変化について調査を実施)

通勤時の三密を避けるために、厚生労働省が作成した「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」の中で、時差出勤とともに自転車通勤が推進されており、コロナ禍での自転車を利用した通勤が増えています。

満員電車から解放され、運動不足の解消にもつながる自転車通勤。

今回は実際に自転車通勤をどうやって始めたらよいのか、距離の目安からコースの組み方まで解説します。

自転車通勤で頭に入れておかなければならない基本ルール

まずは通勤をする前に自転車の基本的な理解をしておくと共に、コロナ禍だからこそ気をつけておきたいポイントを解説します。

基本的なルール〜『自転車安全利用五則』を守ろう

自転車の走行では警察庁交通対策本部が決定した『自転車安全利用五則』を守りましょう。

自転車安全利用五則で決定されたことは以下の項目です。

①自転車は車道が原則、歩道は例外
②車道は左側を通行
③歩道は歩行者優先で車道寄りを徐行
④安全ルールを守る
・飲酒運転は禁止
・二人乗りは禁止
・並進は禁止
・夜間はライトを点灯
・交差点での一時停止と安全確認
・信号を守る

⑤子どもはヘルメットを着用

道路交通法上で自転車は軽車両扱いとなります。原則として車道の左側を走行する必要があり、例外の場合は歩道を走行することができます。

歩道を走行する場合、歩行者を優先し、車道側を走行しなくてはなりません。

飲酒運転はもちろん禁止ですし、二人乗り、並列運転、携帯や傘を差しながらの片手運転も禁止になっています。

各項目の詳細については以下の記事よりご覧ください。

コロナ禍で自転車通勤を行う上で気を付けておきたいポイント7つ

また自転車通勤・サイクリングにおいて、感染防止のために気を付けておきたいポイントは以下の7つです。

①2m以上のソーシャルディスタンスをとる
②集団での走行を避け単独で走行する
➂高負荷の走行は体力や免疫を下げるので、適度な負荷にする
④医療機関への負担軽減のため、事故やケガをさける安全な走行を心がける
⑤水や補給食は事前に準備し、なるべくお店に立ち寄らない
⑥マスクなどで飛沫対策に気をつける
➆人が集まりやすいコースや場所を避ける

上記のポイントに気を付けて、安全なサイクリングを心がけましょう。

自転車通勤をマイバイクで始める前に確認・用意しておかなければならないもの

それではここからは自分の自転車で自転車通勤を始める方に向けて確認・用意しておかなければならないことについて解説します。

会社の規則をまず確認

会社によっては自転車通勤を認めていない会社がありますので、必ず確認しておく必要があります。

隠れて自転車通勤をしたために定期代の返却を求められたり、就業規則に違反することとなり、懲戒処分の対象になる場合があります。

逆にあらかじめ申請を出しておけば、メンテナンスや雨の日に公共交通機関の費用がかかることから、自転車通勤手当を出してくれる会社もあります。

また最短でなくても合理的なルートであれば、通勤の途中で事故にあっても労働災害として判断される可能性があります。

このように自転車通勤を行う場合は、事前に会社の規則やルールを確認しておきましょう。

最低限用意しておくべき装備

自転車通勤に関わらず、サイクリングを行う際には最低限以下のものを携帯しておきましょう。

①ヘルメット
②フロントライト・バックライト
③カギ・キーロック
④お金
⑤健康保険証(身分証明書)

中でもヘルメットは自分の身を守るためにも着用することを心がけましょう。

TABIRINの以下の記事でも詳しく解説していますが、ヘルメット着用により死亡リスクは4分の1に抑えられるというデータも出ています。

自転車通勤ならでは!あったら嬉しい装備

また自転車通勤では股の部分が摩擦で破けやすいので、スーツの場合は高級スーツではなく、リーズナブルで耐久性、伸縮性の高いスラックスがおすすめです。細身のスーツや糸の細いスーツも破れやすいので、できるだけ避けましょう。

また夏場は特に汗をかくため、着替えやタオル、デオドラント商品もあると便利ですよ。

スポーツタイプの自転車の場合

クロスバイクやロードバイクなどを購入する予定の方は”キャリア”の取り付けもおすすめです。

ビジネスバック以外にも荷物がある場合などに活躍してくれますよ。

また夏場は虫対策も兼ねてサングラスも用意しておくと安心です。

その他パンク対策として、タイヤレバーやチューブ、パッチ、携帯ポンプ等も携帯しておきましょう。

またロードサービスの連絡先もあると安心です。(自転車購入時に契約可能です。パンクやライトの故障などの際に最大50kmまで無料搬送してもらえます。初心者には頼りになるはずです。)

保険

他人を死傷させた場合、他人の物を壊した場合の備え

通勤途中に自転車で他人を死傷させたり、他人の物を壊した場合、1億円近い賠償金が課されるケースもあるため、自転車通勤を始める前に、万が一に備え、対人・対物への損害賠償を補償する「自転車損害賠償責任保険等」に加入しましょう。

自分自身の怪我への備え

通勤途中にご自身が怪我をしてしまった場合は、労働災害と認められるかがポイントになります。

労働災害と認められた場合は労働保険が給付されますが、通勤経路上での日用品の買い物中などの自転車事故に関しては、労働災害と認められない場合があります。

この場合は、健康保険を使って医療費を支払わなくてはなりません(この場合は三割負担となります)。

入院、通院の可能性を考えてご自身の怪我についても傷害保険に入っておくことが望ましいです。詳しくは以下の記事をご覧ください。

(P22~24、34~37)

自転車通勤でどんな車種・タイプを選べば良い?

マイバイクの購入にあたって、どのタイプの自転車を購入すれば良いか迷われている場合は、職場までの距離と目的、自転車の価格がポイントになります。

TABIRINの記事を元に以下でまとめていますのでご自身に合った自転車を選んでみてくださいね。

自転車の種類 職場までの距離 ※30分で行ける距離 価格 目的
シティサイクル (ママチャリ) 近い(4.5km以下) 安価 短距離(5km以下)の移動が目的の方で、とにかく価格を重視したい方など
小径車 (ミニベロや折り畳み自転車など) 近い(3.5km以下) 安価 通勤だけでなくポタリング (街の散策)も楽しみたい方、デザイン性にもこだわりたい方など
電動アシスト自転車 近い(4.5km以下) 高価 通勤コースに坂が多い方、大きい荷物を運ぶ機会が多い方、お子さんがいる方など
クロスバイク やや遠い (5.5km以下) やや高価 スポーツタイプの自転車に乗ってみたい方、遠距離のサイクリングなども楽しみたい方、デザイン性を重視したい方など
マウンテンバイク やや遠い (5.5km以下) やや高価 アウトドアや未舗装でのサイクリングが想定される方など
ロードバイク 遠い(7km以下) 高価 デザイン性を重視し、かつ遠距離の通勤が想定される方、趣味としてサイクリングを本格的に始めたい方など

自転車通勤での距離と時間はどれくらい?目安・コースの組み方は?

所要時間のはかり方

上記でも触れている通り、初心者であればシティサイクルの時速は9~15km、クロスバイクの時速はおよそ11~20km、ロードバイクは時速およそ15~25kmになります。

家と職場の距離をGoogle mapで測り時速で割ってみましょう。通勤時間を最大1時間と考えるとシティサイクルで9~15km、ロードバイクだと15~25kmぐらいまでが範囲になってきます。

コースの組み方

通勤時のコースで最も気を付けたいことは安全面・そして長続きするかどうかがポイントです。

都心部の車道は接触事故が起こりやすいため、自転車専用道路やサイクリングコースなどが使える場合は積極的に組み込むことでより安全な自転車通勤へと繋がります。

また毎日の通勤になりますので、電気アシスト付き自転車でない場合は坂道が少ないことも重要です。

せっかくの自転車通勤なので、まちや季節の変化が感じられるコースを選択すると、自転車通勤も楽しく、そして長続きするでしょう。

当メディア・TABIRIN (たびりん)内には自治体が推奨するルートを調べたり、ルートの高低差を調べるアプリの記事がありますので下記をご参照ください。

一番最初はシェアサイクル/レンタサイクルから初めてもOK!

サイクルポートが近辺にある方はシェアサイクルがおすすめ

シェアサイクルとは「他の人と自転車をシェア(共有)し、好きなタイミング、好きな場所で、好きな時間利用するための仕組み」のことです。

駅近辺やコンビニに停められている「ドコモ・バイクシェア」や「HELLO CYCLING (ハローサイクリング)」などの自転車を見かけたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

リサイクル通信によると、最近ではシェアサイクルを通勤に使用する方 (30代〜40代)も増加しています。(参考:新たな移動手段「シェアサイクル」がコロナで脚光、利用方法にも変化)

全国展開している「ドコモ・バイクシェア」では月2,000円の月額会員は30分以内なら追加課金なしでシェアサイクルを利用できるなど、職場や家付近にサイクルポートがある方、自転車通勤に迷われている方は一度試してみるのもおすすめですよ。

趣味として今後サイクリングを楽しみたい方は、まずはレンタサイクルで試してみる

自転車通勤の他、趣味としてのサイクリングも楽しみたい方は購入の前にまず、レンタサイクルの利用もおすすめです。

スポーツタイプの自転車は一般的なシティサイクル (ママチャリなど)よりも高価で、自転車通勤を始めるかどうか迷ってしまう方もいらっしゃることでしょう。

レンタサイクルを探してみると、1日3,000円程度でスポーツサイクルを借りられる店もあります。

レンタサイクルを何度か繰り返してみて、スポーツサイクルに手を出すかどうか決めてみるのもよい選択です。

お住まいの地域の近くにレンタサイクルを行っている場所はTABIRINの『旅×自転車情報』から探すことが可能です。

安全で、そして健康的な自転車通勤を

新型コロナウイルスの感染防止に役立ち、健康やストレス解消につながる自転車通勤。

自転車通勤を始めたところ生産性が上がったというデータもあります。(注1)

家と職場の距離や高低差をきっちり把握したうえで車種を決めれば、快適な自転車通勤ライフが送れそうですね。

TABIRINでは、初心者向けの情報をたくさん発信しています。

各見出しで紹介している記事と合わせてご覧頂くと、より理解が深まるので活用してみてくださいね。

(注1)自転車活用推進官民連携協議会 「自転車通勤導入に関する手引き」p3より

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