コロナ禍においてサイクリングを中心とした地域の観光情報を発信する3つの意味
4月16日に、政府が新型コロナウイルスによる緊急事態宣言を全国に拡大して2週間余りが経ちました。
このコロナ禍(か)において、サイクリングを中心とした地域の観光情報を発信することの3つの意味について、改めてお伝えしたいと思います。
観光の意義
まず、そもそも観光を推進する意義に目を向けてみましょう。
日本の観光に関する最も基本的な法律であり、平成19年1月に施行された「観光立国推進基本法」をみると、その冒頭で「観光は、国際平和と国民生活の安定を象徴するもの」とし、国民経済の発展に寄与するもの、健康の増進や潤いある豊かな生活環境の創造などを通じた国民生活の安定向上に貢献するもの、国際相互理解を増進するものとあります。
つまり、観光は、単に経済活動のためだけのものではなく、健康の増進など日常生活にも深く結びついているものということなのです。
<観光立国推進基本法(冒頭)> 「観光は、国際平和と国民生活の安定を象徴するものであって、その持続的な発展は、恒久の平和と国際社会の相互理解の増進を念願し、健康で文化的な生活を享受しようとする我らの理想とするところである。また、観光は、地域経済の活性化、雇用の機会の増大等国民経済のあらゆる領域にわたりその発展に寄与するとともに、健康の増進、潤いのある豊かな生活環境の創造等を通じて国民生活の安定向上に貢献するものであることに加え、国際相互理解を増進するものである。」 |
コロナ禍において観光情報を発信する3つの意味
コロナ禍において、サイクリングを中心とした地域の観光情報を発信することの意味について、改めて考えました。
前提として
いま最優先すべきは感染の終息、そのための外出自粛をはじめとした感染予防対策であることが前提と考えています。
①家で過ごす時間を少しでも楽しく
外出自粛により必然的に家で過ごす時間が多くなってしまいます。このような日常の変化を受け、だれもが我慢を強いられる状況にあると思います。
こうした中、著名人をはじめとして、さまざまな人や業界により「少しでも家で楽しく過ごすため」のコンテンツが発信されています。サイクリングを中心とした観光情報も、こうしたコンテンツの一つになるものと考えています。
自宅にいながら旅の気分を味わったり、コロナが終息した後のサイクリングの旅行計画を今から想像したりと、自宅で「旅の非日常感」を感じていただき、家で過ごす時間を少しでも楽しくできればと考えています。
②運動のためのサイクリングで心身を健康に
外出自粛に伴う運動不足の心配も高まっています。特に、育ちざかりのお子さんにとって、外出自粛に伴う体力の低下や、運動習慣が失われることに対する懸念は、スポーツ庁でも示されているとおりです。
こうした中で、サイクリングは人との接触や、三密を回避しながら、誰でも気軽に実践できる運動の一つです。
情報発信を通じて、感染リスクがない環境での運動としてのサイクリングに目を向けていただくことで、運動不足を防ぐとともに、心身の健康を保つことにつながればと考えています。
③観光産業に応援を
少し古い統計ではありますが、平成24年に観光庁が実施した「観光地域経済調査」によれば、同年の国内の就業者約5,584万人のうち、観光産業に関わる人は約846万人と示されています。
つまり、国内で働いている約7人に1人は、観光産業に関わりがある人なのです。ゆえに、一日も早い観光産業の回復が望まれます。
コロナ終息の際に観光需要を早期に回復させるためには、無理のない形で地域の観光情報に興味関心を持っていただくことが大事だと考えています。
こんな時だからこそ、サイクリングを中心とした情報発信を継続的に行うことは、①や②を通じて地域の観光情報に触れていただけるきっかけとなり、ひいては観光産業を応援することにつながると考えています。
以上の思いから、TABIRINはこれからもサイクリングを中心とした地域の観光情報を発信していきたいと思います。
1日も早く日常生活、日常社会が戻り、だれもが安心してお出かけを楽しめる日が訪れることを心より願っています。
(TABIRIN編集部)